投資

投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

全て表示する >

投資の視点

2017/01/16

もくじ
<相場見通し>

     ・円安是正動きから揉み合い商状に


<今週の参考銘柄>

      エニグモ
                   
<経済の動き>     
     ・就任早々、醜聞に揺れそうなトランプ新大統領
     ・トヨタ以外のメーカーにも批判が向かう可能性
     ・ニトリの都心店、盛況
                                
<株式投資のセオリー>
     
    第560回 AIが市場の変化を察知?
                                                 
         
★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★

<相場見通し>

◆円安是正動きから揉み合い商状に

為替が円安から円高の動きに変化し始めたことから、相場にはやや調整色が見え始めて
いる。先週の日経平均は10日のトランプ新大統領の記者会見を前に、警戒感が強まり
軟調な展開で始まった。

注目のトランプ新大統領の記者会見は、醜聞が出て今後の政権運営への懸念が高まった
ことに加え、貿易不均衡国として日本への批判も出たことから為替が円高の動きとなり、
これを嫌気して売り優勢の展開となった。

大発会はトランプ政権への期待から久々の好スタートとなったのも束の間、先週の下げで
年初の上昇分は打ち消され、ほぼ行って来いの動きとなってしまった。

今週はいよいよ20日にトランプ新大統領の就任式がある。また一波乱が起きる可能性も
否定できない。当日は就任式での発言内容とともに、米国社会の反応も注目される。
トランプ新大統領就任への強い反発も見られるからだ。米国内で混乱の様相が強く見ら
れれば、今後の政権運用にも影響が出てこよう。

11日のトランプ新大統領の記者会見後、日本では調整色が強まったが、米株はそれほど
影響を受けてない。NYダウは高値圏を維持したままで、ナスダック市場は高値更新の
強い動きとなっている。

日本株は米国市場との連動性が強いことから、米国市場の堅調な動きを受け、やがて
日本株も盛り返すという楽観的な見方もあるがそれはどうだろうか。

米国株の上昇は、トランプ新大統領への政策期待によるものだが、トランプ新大統領の
政策は必ずしも日本経済にとってプラスのものばかりではない。日本への貿易不均衡是正
を求める動きなど、米国にとってはプラスとなっても日本経済にとってはマイナスとなる
政策も見られる。

従って、米国市場と日本市場は動きが異なってもおかしくないはずである。これまでは
円安の動きに隠れ、それがよく見えなかったということだろう。日本株は必ずしも米国
市場と連動しているのではなく、企業収益に影響の大きい為替との連動性が高いと見て
おいた方がよい。

その為替は今後どう動くのだろうか。今年のFED金利は1.5%程度までの上昇が
見込まれているが、日米金利差からそれに見合うドル・円の水準は、過去の例から見ると
107円程度が妥当値と見られている。

従って、現行の110円台の水準はかなり円安に振れていることになるが、これは米国
での今後の利上げピッチが早まるとの期待や、米企業の海外留保益に対する本国還流措置、
いわゆる「レパトリ減税」効果(約1兆ドルが還流する)を見込んでいるためと見られる。
かなり期待値が入っているわけだ。

ただ、それらの期待が全て反映されたとしても120円程度が円安の限界と見られており、
これまでの115円を超えた水準はかなり楽観的な見方に支配されてきたことは否めない。
現状の115円割れは過度な期待が収まってきたためと見られる。

今後も、楽観的な見方に懸念が生ずる都度、例えば米景気拡大ペースの鈍化やインフレ率
の低下、議会でのレパトリ減税の実現可能性の低下や減額の動き等が出てきた場合、円高
に振れる可能性が出てくると見ておいた方がよい。

おそらく当面は、水準的には110円〜115円のボックス圏での揉み合いとなり、
好材料や悪材料の出方次第で上下にやや振れることもありうる、と見ておくのが妥当と
見られる。株式市場もこの為替の動きを反映し、しばらくは揉み合い商状が強まることに
なりそうだ。

      *     *     *

<今週の参考銘柄> 
      
     3665 エニグモ 1550円

<経済の動き>

◆就任早々、醜聞に揺れそうなトランプ新大統領

『20日に発足するトランプ次期米政権に、早くも影が差し始めた。ロシアがトランプ氏
の醜聞情報を入手しているとの疑惑が急浮上。11日の記者会見では、これまで否定して
きた大統領選を狙ったサイバー攻撃へのロシアの関与も認めざるを得なくなった。対ロ
融和路線は出ばなをくじかれた。米メディアとの対立も深刻さを増し、不安を抱えての
船出となる』

(解説)
記者会見では、ロシアでの醜聞を報道したCNNの記者を名指しで罵倒していたが、
CNNが報道した裏には、英国の情報部が入手したビデオ付きのレポートがあると言われ
ている(既にマスコミに広くで回っているようだ)。

その内容は極めてきわどいものである。大きく分けて2つあり、ひとつはロシアで事業
失敗したトランプ氏をロシアマフィアが救済したこと、もう一つは、モスクワのオバマ
大統領が泊まった同じホテルの同じ部屋で、トランプ氏がいかがわしい女性たちを呼んで
オバマ大統領が寝たベットに皆で尿をかけたというもの(ビデオあり)。

このふたつの秘密をロシアマフィアに握られているため、トランプ氏はロシアに対しては
悪い顔はできないというもの。

この情報は政界にも流れているようで、議員の中には既に弾劾裁判に持ち込もうという
動きも出ているようだ。トランプ新大統領は就任早々、波乱の船出となる可能性がある。


◆トヨタ以外のメーカーにも批判が向かう可能性

『メキシコの政府系投資促進機関、プロメヒコは13日、日本企業のメキシコへの進出が
1000社になったと発表した。ただトランプ次期米大統領は北米自由貿易協定(NAFTA)
の見直しを主張しており、米新政権下でメキシコの投資環境が激変する可能性もある』

(解説)
メキシコは日本の有力な生産基地となってきているが、今後は投資の大きな見直しを迫ら
れる可能性が出てきた。トランプ政権がメキシコに投資する企業を名指しで批判し始めて
いるからだ。

先日の記者会見でトヨタがやり玉に挙げられたが、トヨタは自動車メーカーとしては
メキシコへの投資は遅れている方。日産やホンダ、マツダなどの方が先行しており、これら
のメーカーに対しても今後批判の矛先が向かう可能性がある。


◆ニトリの都心店、盛況

『「おかげさまで大盛況です」。昨年12月、ニトリホールディングスの似鳥昭雄会長は
上機嫌だった。話題の的は同月オープンした新宿タカシマヤタイムズスクエア店(東京・
渋谷)。平日にもかかわらず子供連れの女性たちなどで混雑していた。40代の主婦は
「初ニトリ」と興奮気味。興味はあったが「電車で行きやすいところに店がなかった」。
それが新宿出店でアクセスが向上。これまで自家用車が前提の郊外型店で成長してきた同社
だが、「電車でニトリ」族が増えれば、今後の業績の伸びしろも広がりそうだ』

(解説)
ニトリは売り場面積が大きいこともあって、これまで郊外型店舗で伸びてきていたが、
都心型の成功で、今後は都心への立地が増えてくる可能性がある。既に都内の百貨店からは
出店依頼が殺到しているようだ。

ニトリ以外にも郊外型で延びてきた企業はあるが、今後ニトリ型の「電車で・・・」という
パターンが増える可能性がある。

    *     *     *

<株式投資のセオリー>

第560回 AIが市場の変化を察知?

1月11日のトランプ新大統領の記者会見以降、世界の株式、為替、商品市場には微妙な
流れの変化が出てきているが、この変化を主導しているのは投資判断にAI(人工知能)
を積極的に取り入れたヘッジファンド勢だという見方が広まっている。

これまでヘッジファンド業界ではAI導入に積極的で、既に投資判断の様々な場面で活用
し始めているといわれているが、中でも積極的に取り入れているのはクォンツ型ヘッジ
ファンド勢。

クォンツ型ヘッジファンドというのはマス・データやビッグ・データを分析して投資判断
を行うヘッジファンドで、データ分析時にAIを積極的に活用している。

そのクォンツ型ヘッジファンド勢が先週中ごろから一斉に株式や原油先物を売り始めて
いる。AIによる分析から、弱気の材料が増えているという判断が出てきたようだ。

今回クォンツ型ヘッジファンドはどのようなデータを分析して売りに転じたかについては、
株式や債券、商品の取引高や価格スプレッド、価格傾向の変化はもとより、トランプ氏の
毎朝3時に発信するツイッターに登場するキーワード(規制緩和、減税、雇用拡大、投資
拡大等)のポジティブ比率が年初来急速に減少し、表現の慎重化が高まっていることなども
影響しているようだ。

また、トランプ氏のツィッターコメント内容とライアン下院議長など共和党幹部の発言内容
なども自動照合して(マッチした場合はポジティブ材料、アンマッチの場合はネガティブ
材料)、さらに時系列での変化を加味して投資判断に反映させているようだ。

日本の個別株に関しても、トランプ氏のツィッターコメントに自動反応したクォンツ型
ヘッジファンド勢による売りがトヨタ自動車の株価に打撃を与えている。今後もツィッター
などで「例え」ででも社名が取り上げられた場合は、自動的に売られる可能性が出てきたと
見ておいた方がよい。

このようなAIを使ったクォンツ型ヘッジファンド勢の動きから、20日の大統領就任演説
に向けて、多くの投資家、特に先物や商品扱う短期投資家の間では警戒感が強まっている。
今後これらの投資家では、ポジションの変更や縮小の動きが強まる可能性がある。

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2005-04-12  
最終発行日:  
発行周期:週間  
Score!: 非表示   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。