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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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投資の視点(9/28)

2015/09/28

もくじ
<相場見通し>

     ・低迷状態が続きそうな10月相場

<今週の参考銘柄>

       お休み
                   
<経済の動き>     
     ・安倍首相、「新三本の矢」を打ち出すが
     ・S&P、日本国債を格下げ
     ・携帯料金の引き下げ、安倍首相が指示

                                
<株式投資のセオリー>
     
    第498回 下降相場の特徴と売買
                                                          
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<相場見通し>

◆低迷状態が続きそうな10月相場

先週は市場が2日間しか開いてなかったが、振幅の大きな値動きとなった。週明けの24日
は、休場中の海外での下落の影響を受け、日経平均は500円余り下げたが、翌25日は、
午後に安倍首相と黒田日銀総裁の会談の材料などが出たこともあり、300円ほど戻して
終えている。

この戻りが週明け以降も続けば、ある程度の反騰も望めそうだが、25日の上昇はおそらく
半期末最終日の取引だったため、権利取りの買いや、配当再投資の買いが入ったためだろう。

週明けの28日は権利落ち日だが、当日権利落ち分を埋めるのは難しいのではないかと
みている。

市場ではまだ明確に口にする人は少ないが、これまで何度も申し上げてきたように、現在の
相場は下降相場入りしたとみている。その理由のひとつは、チャートが高値・安値を切り
下げる下降トレンドになったことだ。

12年10月から始まった上昇相場(アベノミクス相場)では、何度か急落が起きているが、
少なくとも直近の安値を割ることはなかった。明確に安値を切り下げる動きとなったのは
今回が初めてである。これは上昇相場の転機を意味する。

2つ目は業績拡大の流れが変化してきたことだ。ここ数年は期を追うごとに企業の通期見通し
は増額修正され、それがさらに相場を押し上げる要因となっていた。

ところが今期は、期初こそ2桁の増益見通しで、堅調な動きが期待されたが、このところ
出てきているアナリストの企業業績予想の見直しは、減額修正する企業の数が、増額修正
する企業の数を上回る状態になっている。

中国の景気後退など、世界景気が鈍化してきている影響が主力の輸出企業を中心に出始めた
とみられる。おそらく今期は、期を追うごとにこの動きは拡大していくことになろう。
ここ数年は、期中に増額修正されことに市場は慣れっこになっていたので、減額修正が増え
てくると、市場にはかなり大きなショックを与えることになる。

今回の大幅下落は、ヘッジファンドのポジション縮小の動きが契機に始まっているが、実態
は今期の企業収益の減速を織り込む動きと見ていいだろう。従って、ポジション縮小の売り
が止まったとしても、そう簡単には相場は回復しない。

今週は後半から10月相場入りとなる。郵政3社の上場を11月4日に控え、政府としては
できるだけ市場環境を整えたいところだが、公的資金(クジラと言われている)買いの余力
も乏しくなっている。

GPIFなど公的年金勢の国内株式保有比率が上限に近づいているのに加え、郵政機関の
運用資金の買いも上場を前に一段落しているからだ。わずかに期待できそうなのは日銀の
ETF買いぐらいだろう。

これでは効果が限られる。逆に郵政3社上場に伴う需給悪化(市場から1兆円以上の資金を
吸収)の方が懸念されそうだ。

また、10月は後半から半期末の決算発表が始まる。今回は企業業績への警戒感が大きく
なっているため、月前半から見送り気分が強まることが予想される。こう見てくると10月
の相場環境は決して良くない。低迷状態が続きそうだ。

        *     *     *

<今週の参考銘柄> 
      
     お休み


<経済の動き>

◆安倍首相、「新三本の矢」を打ち出すが

『自民党は24日、党本部で両院議員総会を開き、総裁選で安倍晋三首相が無投票で再選された
ことを報告し、正式決定した。首相はこの後、記者会見に臨み「アベノミクスは第2ステージ
に移る。『1億総活躍社会』をめざす」と述べた。新たなとして「強い経済」「子育て支援」
「社会保障」の3分野を重点的に政策を推進する考えを示した』

(解説)
新たな「三本の矢」といっているが、旧「三本の矢」の成果もまだ見えてない段階で、持ち
出すのはよくわからない。ステージを変える(何がステージなのかもよくわからないが)こと
によって、成果の出ない旧「三本の矢」の失敗を覆い隠そうというのだろうか。

しかも項目は耳障りのいい言葉をただ並べただけ。相変わらず目的を達成するための具体的
手段が何も示されていない。これでは旧「三本の矢」と同じ運命となろう。海外投資家の
アベノミクスに対する失望感がさらに増すことになりそうだ。


◆S&P、日本国債を格下げ

『米格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は16日、日本国債の格付けを
「ダブルAマイナス」から「シングルAプラス」に1段階引き下げたことを発表した。見通し
については「安定的」とした。S&Pが日本国債をシングルA格にするのは初めて。アベノ
ミクスが十分な経済成長につながっていないと判断した』 

(解説)
今回の格付け引き下げで、格付け会社のアベノミクスへの評価が低いことが分かった。おそらく
これがアベノミクスに対する海外のコンセンサスと見ていいだろう。

今回の引き下げた後、当面は次の引き下げに動く考えはないようだが、もしそのような動きは
出てきたらかなり危険だ。今度は国債暴落の可能性が非常に高まってくる。

ところが来年度の予算案原案を見る限り、政府に歳出削減の努力は依然見られない。赤字垂れ
流しの状態を続くならば、いつさらなる格下げの動きがおきてもおかしくない。


◆携帯料金の引き下げ、安倍首相が指示

『全般下落する中、通信株の軟調な動きが目立つ。安倍首相が携帯料金の引き下げを側近に
指示し、業績悪化への懸念が広がっているからだ』

(解説)
安倍首相は、携帯料金を引き下げれば消費がほかのものに向かうと考えたためと見られるが、
一国の首相が物の値段にいちゃもんを付けるのはいかがなものか。まるで中国のような統制
社会となる。

しかも浮いたお金は他の消費に向かうという保証もない。通信3社にとってはいい迷惑な話
だが、今のところ値下げ圧力は強まりそうな雲行きだ。

    *     *     *

<株式投資のセオリー>

第498回 下降相場の特徴と売買

相場は下降相場入りした可能性が高いので、今回は下降相場の特徴とその売買仕方について
述べてみたい。

下降相場はある日突然始まるわけではない。通常は急落する前に予兆となる大幅下げがみら
れる。今回のケースでいえば7月8〜9日の急落がそれに該当したといえる。

その時は2日間で約1300円ほどの急落となった。ただすぐに戻したので、当時は相場
復元力の強さを評価する声が上がっていたが、その後2度ほど先の高値(日経平均2万952円)
に挑戦したが超えることができなかった。結局、ここで力が尽きて、今回の大幅下落に
つながったとみることができる。

下げ相場に入ると全体の戻りは鈍くなる。戻っても通常は下げ幅の1/3程度だ。今回は
すでに2回大きな戻りの動きがあったが、戻りの幅は45%と38%と通常よりやや大きめ。

これは急落前から空売り比率が上昇し、空売りが蓄積されていたため、買い戻し圧力が
強かったことが影響していると見られる。

下降相場では、さらに中間反騰という形でやや大きめの戻りが出てくることが多い。
とりあえず下げが一巡して見直し買いが入る局面だ。その場合の戻りは大体下げ幅の50%
程度。

今回もこのような中間反騰による戻りが期待できるだろうか。あるとすれば年末相場の時
だろう。

例年10月〜11月にかけて相場は安値を付け、年末から1月にかけて上昇することが多い。
年末決算の多いヘッジファンドの決算対策の売りが11月中旬に終わり、需給が改善すること
が主な理由だ。

もし中間反騰があれば、それは持ち株の最後の処分のタイミングとなろう。その後は一段安
となる可能性が高い。

下げ相場では、基本的には買いは控えることになる。仕掛けるとすれば空売りが望ましい。
しかし、個々の銘柄は下げ一辺倒になるわけではなく、ある程度の戻りを挟んで下げていく。
従って、その戻りを狙った小幅利食いの買いも可能だ。

個々の銘柄の戻りの幅は平均すると1/3程度。仕手性の強い銘柄や、信用売り残の多い銘柄
は1/2近くまでの戻りもありうる。

このような場合の対象となる銘柄は、大幅増益見通しの銘柄に限られる(業種にも注意。
今回は外需株は避けた方が無難)。できれば新四季報で増額修正されたような銘柄を選びたい。
小幅増益や、横ばい見通しの銘柄は、一般的にもどりが小さいかほとんど戻らない。

戻り天井の時期は短いので、利食いは、上げ止まれば成り行き売りをできるだけ実行すること
になる。ぼやぼやしていると、すぐに大きく下げられてしまう。利食いが遅れた場合は、
小幅利食いでも確実に逃げておく必要がある。売りそびれていると買値まで割ってくること
になりかねない。

仕込んで2〜3週間動かなければ、とにかく逃げ場を考えることが必要となる。この段階
での処分なら、トントンか5%程度の損切りで済む。小幅利食いやトントン切りにこだわって
いると、次の急落ににあって大きく引かされることになりかねない。

以上のように、上昇相場の時とは違って、下降相場での買いでは、全般が下げる中での仕掛け
となるため、素早い対応が求められることになる。

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創刊日:2005-04-12  
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