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投資の視点

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投資の視点(7/21)

2015/07/21

もくじ
<相場見通し>

     ・地合いは改善、個別物色強まる

<今週の参考銘柄>

       カブドットコム証券
                   
<経済の動き>     
     ・前途多難なギリシャ支援の動き
     ・世界のスマホ業界で、アップルが一人勝ち
     ・業績が大きく伸びはじめたネット証券

                                
<株式投資のセオリー>
     
    第489回 相場急落時の打診買い
                                                            

★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★
<相場見通し>

◆地合いは改善、個別物色強まる

先週は5日間連騰し、日経平均の上げ幅は週間で871円と、昨年10月以来の上げ幅と
なった。相場の頭を押さえていたギリシャ危機と中国株安への懸念が後退したことが支援
材料となった。

ただ、外国人投資家の動きを見ると、7月に入り大幅な売り越しとなっている。7月第1、
第2週で現物・先物合計で2兆1241億円の売り越しで、第2週の1兆5894億円の
売り越しは、遡及できる過去のデータでは最大のものとなった。

7月に入り一気に膨らんだ外国人投資家の売りだが、実は既に6月初旬から日本株売りに
動いていた。その理由は中国株式市場の危機を察知したからだ。

中国株式市場に対する外国人投資家のスタンスは、中国株は上昇続けていたにもかかわらず、
年初から一貫して売り姿勢だった。このようなスタンスをとってきたのは中国経済の減速が
止まらないためだ。

しかも、経済指標が軒並み低迷・下落しているにもかかわらず、中国政府は経済の停滞に
対して有効な対策が打てず、むしろ政治腐敗の粛清にエネルギーを削がれていた。

このような流れの中、巨大CTA(商品系ヘッジファンド)やマクロ型(経済全般の動き
に対応して指数売買)ヘッジファンドが、6月に入り中国株や日本株の大幅資産圧縮に
動きだした。

急遽資産圧縮に動きだした理由をまとめると大体以下のようになる。

1、6月初旬に中国株の信用残高が44兆円に達し、PERは従来の市場最高値
(2007年10月)の2倍(84倍)になるまで買い進まれ、もはや危機的状況と
なっていた。
それにもかかわらず中国政府は、取引規制を解除するなど、個人投資家やシャドウ
ファイナンスを利用する企業主を株式市場に誘引する動きを止めなかった。

2、中国政府は株価上昇により、地方政府が抱える膨大な赤字の少しでもカバーしようと
躍起になっていた。

3、保有している日本株の中には、中国の内需関連の銘柄が多く含まれていることから、
早急にはずしていく必要があった。

以上から資産圧縮に動きだした大手ヘッジファンドの動きは、他のヘッジファンドや
機関投資家にも追随する動きが広がり、その結果日本株の大幅売り越しにつながったと
見られる。

ただ、中国株バブル崩壊懸念にともなう日本株売りも、大手ヘッジファンドのポジション
状況から見る限りほぼ一巡したようだ。

先週あたりから、ギリシャ危機の回避や中国株安の小康状態を受けて、慎重に買い戻し
に動く姿勢が見え始めている。

但し、新たに出てきた日本を代表する企業の一つ東芝の深刻なコーポレートガバナンス
違反への批判が強く、買いに二の足を踏む投資家(特に年金ファンドなど)も散見される。
東芝の問題は、これまで日本株の見直しにつながっていた日本企業のコーポレート
ガバナンス改善の動きに強い疑念をもたらしているようだ。

ただ、この慎重姿勢も投資家によりまちまちで、日本の業績モメンタムの強さ(世界の
トップクラス)に注目して買いを入れる投資家も次第に増えてきている。

一旦急落した相場も、外部環境の落ち着きから需給が次第に改善してきている。中国
株安の懸念は依然残るが、とりあえず下値不安はかなり薄れたと見てよいだろう。

今週から4−6月決算の発表が始まることから、個別業績に目が向く局面となりそうだ。
先週も、日本電産など、好業績を期待する銘柄への先取りの買いが目立ち始めた。

全体は高値での揉み合いとなりそうだが、個別には大きく値を飛ばす銘柄が出てきそうだ。
個人投資家の売買増加から業績が大幅に改善してきている証券株に注目。

        *     *     *

<今週の参考銘柄> 
      
     8703 カブドットコム証券 435円


<経済の動き>

◆前途多難なギリシャ支援の動き

『欧州連合(EU)は17日、ギリシャへの新たな金融支援の実行で原則合意した。
そのための手続きに入る。支援開始が正式決定するのは8月になる見通しで、それまで
はギリシャに71億6千万ユーロ(1兆円弱)の「つなぎ資金」を緊急融資することも
決めた。ギリシャに強硬姿勢をみせてきた最大の債権国ドイツが同日の連邦議会で金融
支援を賛成多数で承認したことを受けた措置』 

(解説)
今回の支援決定で、当面のギリシャ危機は回避されることになったが、本当に危機が
去ったとはまだ言い難い。

ギリシャ経済が抱えている莫大な債務を返済できる力あるとはとても思えない。今後
かなりの救済措置をとらないかぎり、ギリシャ経済は持たないだろう。それをEUは
認めるかどうか。EUの大国ドイツは救済反対の急先鋒だ。

また今回は国民をうまく騙した(表現は悪いが)チプラスが政権を今後も維持できるか
どうかも不安定要因だ。裏切られたと感じている国民の反発に会い失脚してしまう
可能性も十分にありうる。いずれにしろ今後も紆余曲折が予想される。


◆世界のスマホ業界で、アップルが一人勝ち

『アップルが世界スマートフォン市場の営業利益をほとんど独占していることが明らか
になった。12日のウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の 報道によると、
カナダの投資機関カナコード・ジェニュイティのマネジングディレクター、マイク・
ウォークリー氏は、今年1−3月期に世界8大スマートフォン企業の営業利益のうち
アップルが92%を占めたとし、昨年65%から大きく高まったと分析した。サムスン
電子の営業利益占有率は15%でアップルの次に高かった。』

(解説)
スマートフォン業界ではアップルが一人勝ちの様相となっている。他に利益を上げている
メーカーはサムソンぐらいだが、アップルの利益の2割にも満たない。その他のメーカー
は軒並み赤字という状態だ。

昨年は安売りメーカーの売り上げが拡大し、利益も大きく伸ばしたが、今年に入り売り上げ
の伸びが鈍化するとともに利益が上げにくなっている。


◆業績が大きく伸びはじめたネット証券

『ネット証券の業績が好調だ。SBI証券や松井証券など大手4社の2015年4〜6月期
はいずれも最終利益が大幅に増えたもようだ。日経平均株価が6月に18年半ぶりの高値を
付けるなど株高が進むなかで、個人の売買が盛り上がり、手数料収入が増えた』

(解説)
株高になれば、連動して大きく上げるのが証券株の通常のパターンだが、昨秋からの上昇
局面では証券株は比較的おとなしい動きをしていた。この要因は、顧客である個人投資家が
相場にうまく乗れていなかったからだ。

ところが個人投資家も、日経平均2万乗せの動きを見てようやく動き始めている。今回の
急落でも、外国人の大量の売りに買い向ったのは個人投資家(投信も含む)。

急落時の安値買いは結果的にうまくいったので、結構利益を得たと見られる。従って個人
投資家の動きは今後さらに活発しそうだ。連れてネット証券などの業績もさらに伸びると
見られる。

    *     *     *

<株式投資のセオリー>

第488回 相場急落時の打診買い

7月18、19日と相場は急落した。ギリシャ問題に加え中国株式市場の大幅下落が止まら
ないことを嫌気したためだ。特に中国市場の混乱は、皆ギリシャに目を奪われていたところ
で不意を突かれた感じがあり、狼狽売りも加わって大幅な下げとなった。

ただ、急落は2日で終わり、しかも19日の前場に安値を付けた後切り返しに転じている。
前場の安値では日経平均が前日比600円以上下げており、終わりは前日比プラス117円
となっていることから、700円以上一気に戻したことになる。

従って今回の下げでは、19日の前場(10時頃)が買い出動の絶好のタイミングだった
ことになる。

しかし、市場は19日の寄り付きから投げが殺到し、1万9000円割れも時間の問題
(安値は1万9112円)という雰囲気だったので、ここで買いを入れるのはかなり勇気が
いることだった。

この時点で、相場の下げの型から見ても、あまり底値の兆候を示すものは見られない。強いて
挙げれば、前日の下げ幅(638円)とほぼ同じ下げ幅(622円)となったところで切り
返している。

ただ、水準的に5月の急落時の直近安値付近まで下げたので、とりあえず目先底値の値ごろ感
が出たのは確かだ。

また下げの時はいつもそうだが、投げが殺到する時は相場は行き過ぎとなっていることが多い。
値段に構わず売ってくるので、多くの銘柄は思わぬ安値を付けることになる。このような時は
資金に余裕があれば、打診買いを入れてみてもいいタイミングだ。

もちろん更に下げが続くリスクもあるが、銘柄さえ間違わなければ、さらに下げてもその後
の急激な戻りで、すぐに買値までは大体戻ってくるものである。本格的な資金投入するには
まだ早いが、この時点で余裕資金の1〜2割は出動しても構わない。

また相場急落時は10時ごろ安値を付けるというのもよくあるパターンだ。寄りつきからの
投げ売りの動きも大体10時ごろになると一段落するからだ。

売りが止まれば、少しの買いで反発しやすくなる。従って、底値での買い出動では、10時
ごろの下げ止まりを見て動きだすことが多い。

今回もそうだが、一旦底を付けると戻りは早い。一気に値が飛ぶので、時間が経てばたつほど
安値覚えから買いを躊躇しがちになる。このような時は最安値から5%程度高までは安値圏と
見て仕込むことだ。

その点、打診買いで最安値圏である程度仕込んでいれば買いやすくなる。打診買いはその後の
追撃買いをスムーズにしてくれるというメリットもあるわけだ。だからと言って、資金を投入
し過ぎるのはよくない。あくまで余裕資金の1〜2割にとどめるべきである。

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創刊日:2005-04-12  
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