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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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投資の視点(5/25)

2015/05/25

もくじ
<相場見通し>

     ・強気相場続く

<今週の参考銘柄>

       日本調剤
                   
<経済の動き>     
     ・中国経済の失速が鮮明
     ・後発薬比率の大幅向上を目指す
     ・末期症状の金正恩体制

                                
<株式投資のセオリー>
     
    第483回 動きの悪い銘柄の入れ替え
                                                           
★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★

<相場見通し>

◆強気相場続く

日経平均は年初来高値を更新してきた。前回の4月23日に2万円252円の高値を付けた
時と比べ過熱感もあまり見られない。2万円は単なる通過点といった感じだ。

本来だと、大台乗せの後はしばらく値固め動きをするものだが、今回はさらにジリジリ
値を上げていきそうな雰囲気だ。それだけ市場には先高感が強いということだが、それは
個人投資家の動きに象徴的に表れている。

直近(5月第2週)の投資主体別売買動向をみると、個人は1820億円の大幅売り越し
となっている。この週は個人が売り海外投資家が買うという構図となった。

その前から個人投資家は逆張り感覚から2万円近辺では売りを膨らませており、証券会社
に溜まっている待機資金(マネーリザーブファンド(MRF)残高)は史上最高の12兆円弱
(4月末時点)に上っている。

その個人が相場が2万円近くに戻ってきた所で(5月第2週の終値は1万9732円)、
さらに大きく売り越したわけだ。

個人のこの待機資金はいずれ株式買いに向かう可能性が高い性格のもの。逆張り感覚から
抜け出せないため、とりあえず売りに走ったが、2万円乗せから相場がさらに上に行く様相
を見せている現在の相場の状況を見て、かなり焦りはじめていると見られる。

個人投資家は、いつも相場のしんがりを務め、一番最後に出動して高値のババを掴むという
パターンが多い。

こうなるのは、リスクのある時は怖くて手が出せず、みんなが強気になった時(リスクが
減退した時)にやっと買いの腰を上げる習性を個人投資家は持っているからである。みんな
で渡れば怖くないという精神構造だ。

ところが相場ではリスクの対価が儲けとなる。どれだけリスクを取れるかが勝負だ。リスク
が少しでもあるうちは怖くて出動できないというのでは話にならない。

相場が上達するというのはそのリスクの取り方が分かってくることなのだが、それがいつまで
たっても分からないため儲けられない。

いずれにしろ、10月頃までに公的資金の一段の買いが見込める上(GPIFで約6兆円、
郵貯関連で7〜8兆円)に個人の待機資金がこれほど積み上がっていれば、相場はなかなか
押さないだろう。

海外勢は好需給による上げ相場にトコトン乗る構えで、今のところ買いの手を緩める様子
はない。当面、さしたる大きな悪材料も見受けられないことから少なくとも6月一杯は
ジリジリ値を上げる展開が続きそうだ。

ただ、全体相場の動きにはさすがに高値警戒感強まるため、今後は個別株の動きにより関心
が集まりそうだ。

その点で注目されるのが、このほど行われたMSCI JAPAN最少分散型ETF
(スマートベータ)の銘柄入れ替えだ。

MSCI JAPAN最少分散型ETF(非上場)は、外国年金投資家が日本株投資を行う
際に最も多く援用し、日本国内でも企業年金などの利用数の多いことで知られている。

この構成銘柄の中で運用ウエイトを平均より高くしたものが、1〜3月に高パーフォマンス
を上げたので今回もウエイトの動き関心が集まった。ウエイトが上昇するなど今回の入れ替え
で注目された銘柄を参考までに上げると以下の通り。

大正製薬、テルモ、シスメックス、田辺三菱 大塚HD、みらかHD、資生堂、電源開発、
中部電力、キーエンス、ブリジストン、積水ハウス、NTTデータ、野村総研、ABCマート

先週入れ替えが行われた途端、大きく値を飛ばしている銘柄もあるので深追いは禁物だが、
今後も年金などの長期資金の買いがコンスタントに期待できそうな銘柄群だ。

※前回本欄で、株価見通しとして「6月末までには6万1000円程度」と書きましたが
「6月末までには2万1000円程度」の間違いです。お詫びして訂正させていただきます。

        *     *     *

<今週の参考銘柄> 
      
    3341 日本調剤 6070円


<経済の動き>

◆中国経済の失速が鮮明

『中国の4月の鉱工業生産、小売売上高、固定資産投資はすべて予想を下回った。中でも
固定資産投資はほぼ15年ぶりの低い伸びを記録、政策緩和にも関わらず景気が回復に
向かっていない現状が鮮明になった』

(解説)
中国で発表される経済指標は信用できないものが多いため、もう一つ中国の景気動向は
分かりにくいところがあるが、今回発表された4月の指標はかなり明確に失速していること
が窺われた。

他のデータを見ても、豪州の中国向け鉄鉱石輸出はこの2年間は右肩下がり大きく減少して
いる。また中国への資金の流れを見ても月に約8兆円程度国外へ流出している状態だ。
かなり深刻な状態になっていることが窺われる。

上海株式市場は活況で、市場では景気回復期待が高まっているが、実態とのかい離が表面化
すれば大きな調整に見舞われることも否定できない。


◆後発薬比率の大幅向上を目指す

『厚生労働省は割安な後発医薬品の普及率を2020年度に80%に引き上げる新たな
目標を固めた。13年度の46.9%から大幅に増やし、高齢化による医療費の膨張を
抑える。歳出削減策の一つとして政府が6月にまとめる財政健全化計画に盛り込む方針』

(解説)
後発薬の普及率は先進国の中では日本は断トツに低い。米国では約90%、ドイツは
80%強、英国でも70%半ばも普及率だ。従って政府は何とかして他先進国並みに持って
いきたいとの腹のようだ。

ただ、世界的にみると後発医薬品市場の伸びは止まっている。後発薬に適した医薬品が残り
少なくなっているからだ。従って日本は唯一伸びる余地のある市場なので、国内メーカーは
もとより海外メーカーも日本に工場を新設する動きが続出している。


◆末期症状の金正恩体制

『ロシアのペスコフ大統領報道官は30日、モスクワで5月9日に開催される欧州での
第二次世界大戦終結を記念する式典に北朝鮮の金正恩第1書記は出席しないと明らかにした』 

(解説)
金正恩体制はかなり末期症状を示している。たび重なる幹部の粛清で、側近幹部の離反が
続いているからだ。粛清されるくらいなら反旗を翻すということなのだろう。

訪露すれば3週間国を空けることになるが、その間に何が起きるかわからないというので
訪ロ中止となったようだ。そこまで切羽詰まった状態にまで陥っている。

ここで危惧されるのは、やけっぱちとなり(国内の目を外に向ける意味もあり)金正恩が
対外的な強硬手段に出ること。ミサイルを韓国や日本に打ちこむ可能性もあながち否定でき
ない。北朝鮮をめぐる地政学リスクには注意が必要。

    *     *     *

<株式投資のセオリー>

第483回 動きの悪い銘柄の入れ替え

相場はかなり上げているので、皆さんの持ち株は利が乗っているものが多くなっているはず
である。以前から保有しているなら別だが、この時点で大きく引かされた銘柄や、仕込んで
も鳴かず飛ばすとなっている持ち株が多いのはかなりまずい。

現時点でそのような状態にあるなら銘柄選択が間違っているか、相場の流れに乗れてないか
のどちらかで、一旦整理に動いた方が良い。相場の上げはしばらく続きそうだが、このまま
だと結局乗れないまま終わってしまうことになりかねない。

今の相場は既に広範囲に物色されているので、動意づくような銘柄は一通り買われている。
この時点でほとんど動きのない銘柄は、今回の相場では最後まで人気の圏外となる可能が
高い。

従って仕込んでから早くて4〜5日、遅くとも3週間経っても動かないような銘柄は、現在
の相場では人気が付きにくい銘柄なので処分して乗り換えた方が良いといえる。

問題は現時点でどのような銘柄へ乗り換えるかだが、持ち株の中でもパーフォーマンスの
いい銘柄(銘柄群)がひとつの候補となる。

上げているパーフォーマンスの良い銘柄を買い上乗せするのである。既に大きく上げている
場合はもちろん避けるべきだが、動きが良くまだ上値余地のありそうな銘柄だ。

相場で儲けた時を振り返ると、80対20の法則(パレートの法則)が貫いていることが
多い。ポートフォリを中の約2割の銘柄が約8割の利益を稼ぎだしているのである。その
2割に入りそうなの銘柄に資金を追加で振り向けるということである。

このようなことを想定し、上げ相場の初期段階では銘柄はあまり集中せず、できるだけ多く
の銘柄に分散投資をしておくことも必要だ。

初期段階では物色の方向がはっきりしないので広く網を張っておく。相場が上げるにつれ
物色方向が次第に見えてきて、それは持ち株にも表れる。動意付くものと、動きの悪いもの
に分かれてくるからだ。

そこで、動きの悪いものは処分し、その資金を動意付いている銘柄の方に振り向けていく
のである。

乗り換え候補銘柄の2つ目は、今回の決算発表で好決算だったものだ。当然発表時点で
大きく上げているが、2〜3日上昇したあと一旦ピークを付けて調整に入る。そこの押し目
を狙うのである。

このような銘柄は一旦動意付いているので、今後も引き続き買い上げられる可能性が高い。
買いのタイミングは出来高が大きく減少したところだ。1〜2年来の最低出来高近くまで
減少したところが目先整理一巡となるのでそこを狙う。

乗り換え候補銘柄の3つ目は6月発売の新四季報(2015年第3集)で会社見通しが
増額される銘柄だ。今後1〜2週間、新四季報の早耳情報が四季報オンラインなどで順次
流されてくる。その中から対象となる銘柄を探し出すのである。

ポートフォリオの中で動きの悪い銘柄(不稼働銘柄)をできるだけ減らし、動きのいい銘柄
(稼働銘柄)の比率を高めていく。これが資金効率を高め、ひいては儲けを増やすことに
つながる。

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創刊日:2005-04-12  
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