投資

投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

全て表示する >

投資の視点(1/26)

2015/01/26

もくじ
<相場見通し>

     ・下値不安薄らぐも、しばらくは上値が重い展開

<今週の参考銘柄>

       住友ゴム
                   
<経済の動き>     
     ・日銀、15年度物価見通し1%に下げ
     ・訪日外国人観光客数は29・4%増(前年比)
     ・円安を歓迎してない企業が圧倒的に多い
                                
<株式投資のセオリー>
     
    第468回 今後市場のテーマとなりそうなものは
      
             <<次週は都合によりお休みします>>
                                                 
★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★
<相場見通し>

◆下値不安薄らぐも、しばらくは上値が重い展開

先週は大きなイベントが目白押しだったにもかかわらず、相場にとっては追い風となる
内容が多かったことから、相場は大幅な戻りを示した。

22日から始まったダボス会議では中国の日本との関係修復を急ぐ動きが目立った。参加
した日本企業に対し、中国側から積極的なアプローチがあり、企業連携や直接投資を進め
たいという中国側の熱意が感じられたという。

対日姿勢も急激に変わってきているようだ。尖閣諸島問題に関しても、鄧小平時代の
スタンス(友好的な“領土問題棚上げ”)に戻したいとの意向が、非公式に日本政府筋に
伝えられてきている。

これらの動きの背景には、中国は国内の社会不安(経済成長の最大の足かせとなりつつ
ある格差拡大)や、世界の工場としての競争力の大幅低下に直面し、政府の統制力が低下
していることがあると見られる。

ECBによる巨額QEが期待をやや上回る規模で実施されたことも、ほぼ世界中に株価
上昇を波及させる結果となった。QE実施に難色を示していたドイツも最後は押し切られた
ようだ(ドイツとECBの間ではややしこりが残った模様)。

ただ、一旦QE実施に好感した市場も、EU経済の回復には自信を持ててないようだ。
それはQE実施後の株式投資の動きをみると、ユーロ圏の当事国であるイタリア、スペイン、
フランスや欧州ETFなどに投資資金がほとんど入ってないことに表れている。

これは欧州経済に対するQEの経済効果(デフレ脱却、景気回復)が現時点では不透明な
ためと見られる。

一方でQE実施発表後に世界的に資金を集めたのは米国の大型株式市場、米国不動産市場、
インド株式市場などである。

特に新興国ではインドへの投資が際立つ反面、ユーロ圏への輸出が多く、ユーロの続落、
ユーロ経済の不安感による自国経済への影響が大きい中国株には売りが目立つ。

日本株は、ユーロ下落が続く可能性が高いと見る投資家が多いことから、円が連れ高すると
見て日本円をヘッジしている日本株ETFには売りが出たものの、日本株自体のある程度の
上昇を信じる投資家は依然多いために、為替ヘッジをかけていない日本株ETFは買い越し
となっている。

戻り歩調の日本株だが、1万7000円台半ばまでくればしばらくは値がための動きになる
だろう。確かに下値不安は小さくなったが、既に直近安値から日経平均で1000円近く
戻している。ギリシャ総選挙で財政緊縮反対派が勝利したことも見送り気分を強くしそうだ。

今回の上昇は3月半ば頃までと見られるが、高値は18000円〜18500円程度と
見られる。上値の余地はそれほど大きくはない。今後は相場全体の戻りよりも、個別株の
動向に注目が集まる局面だろう。

        *     *     *

<今週の参考銘柄> 
      
    5110 住友ゴム 1820円


<経済の動き>

◆日銀、15年度物価見通し1%に下げ

『日銀の黒田総裁は21日、金融政策決定会合後の記者会見で、物価上昇率を2%とする
目標の達成時期が「多少前後する可能性がある」と述べた。日銀は2013年4月に「2年
程度で2%」の目標を掲げたが、今回、15年度の上昇率を1・0%とし、昨年10月時点
の1・7%から大幅に引き下げた』

(解説)
今回の黒田総裁の発言は苦し紛れの発言としか言いようがない。黒田総裁は多少時期が
遅れると言っているが、ここまでの物価上昇率の推移を見れば時期がずれこんでも達成の
見込みは立ちにくい。

結局大幅金融緩和しても(円安以外は)効果は出てないわけで、アベノミクスへの信頼感
は低下するばかりだ。


◆訪日外国人観光客数は29・4%増(前年比)

『日本政府観光局(JNTO)が発表した2014年の訪日外国人観光客数は前年比
29・4%増の1341万人と、過去最高を更新した。10月からの消費税免税制度の拡充
や円安のほか、東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国へのビザ発給要件の緩和が追い風と
なった』

(解説)
昨年からインバウンド(訪日外国人)消費が話題となっているが、訪日外国人の国内消費を
みると、総額は2兆305億円(前年比43%増)と、伸び率では観光客の増加数を
上回っている。

今後も訪日外国人数は3000万人程度まではトントン拍子で拡大すると見られており、
国内消費へのインパクトは少なくないと見られる。


◆円安を歓迎してない企業が圧倒的に多い

『帝国データバンクは19日、円安に対する全国の企業(2万3,324社)の意識調査を
発表した。それによると、円安を「デメリットの方が大きい」と感じている企業の比率は
46、2%に達した。一方「メリットの方が大きい」と回答した企業の比率は7.2%に
すぎず、「デメリットの方が大きい」を大きく下回った』 

(解説)
今回の調査結果では、はからずも円安を好感しているのは一部の企業にすぎず、その他の
多くはデメリットを感じている実態がみえてくる。円安が日本全体にとって必ずしも良い
とは言えないということである。

調査結果を業界別で細かくみると、「デメリットの方が大きい」と回答した企業は、小売
(62.2%)、農・林・水産(57.4%)など内需型企業が多い。

一方、「メリットの方が大きい」と回答した企業は、製造(11.7%)が最も高く、以下
サービス(6.7%)、運輸・倉庫(6.6%)と続く。さらに細かくみると、外国人
観光客の受け入れが増加している旅館・ホテル業なども比率が高かった。

    *     *     *

<株式投資のセオリー>

第468回 今後市場のテーマとなりそうなものは

ビックイベントの週も終わり、今週から相場は少し落ち着きを取り戻し、揉み合いながらも
徐々に水準を上げる動きになっていくと見ている。その場合どのような銘柄が物色の対象と
なるかだ。

株価指数をいじっているヘッジファンドが相場上昇を演出する構図は変わらないと見られる
ことから、指数構成銘柄がまず物色の対象となろう。高値からある程度下げている銘柄で、
引き続き業績が良好な銘柄は反発が強そうだ。

ただ、相場はこれまでもお話ししたように3ケ月程度の短期間のサイクルで上がったり
下がったりするので、今後の上げ局面でも指数がそれほど大きく上昇することは期待しに
くい。従って指数関連の銘柄も大きな値幅は期待しずらいだろう。

上げても5〜10%が精々か。このような小幅往来相場では、小幅利食いでも利食いできる
だけましと言えないこともないが、それだけではやはり物足りない。できるだけ中長期的に
上昇トレンドを辿るような銘柄を見つけだしたいものである。

その点で今後市場でテーマとなりそうなものをあげてみた。

・インバウンド(訪日外国人)消費

昨年は訪日観光客が初めて1300万人を超えインバウンド(訪日外国人)消費が話題と
なった。訪日観光客の増加はまだ始まったばかりで、将来的には3000万人を超えても
おかしくないと見られている。

今年は1500万人以上を見込まれているが、昨年と同程度の伸びとなれば1700万人
ぐらいに達する可能性もある。今年もインバウンド消費で、小売、ホテル・旅館、飲食店等
で恩恵を被る企業が増えそうだ。

・原油価格値下がり

原油価格は1バーレル40ドル台にまで急落し、1年前の100ドル前後に比べると半値
以下の水準になっている。今年も世界需給は緩和の方向に動くため、値上がりは見込めず、
現状付近の安値で揉み合うのではないかと見られている。

原油価格の下落は、企業にとっては原材料、燃料の低下となって収益的に大きなプラスに
働くことになる。本格的な影響が出てくるのは15年度と見られており、来期の収益拡大
につながる企業が出てきそうだ。

原材料として使う化学業界、タイヤ業界等、燃料として使う航空機、運輸、海運、電力会社
等の業界が恩恵をこうむりそうだ。自動車業界もガソリン価格の低下を通じて、販売増が
期待される。

・都市部の不動産上昇

昨年の後半から都市部の不動産が高騰している。立地のいいところはだいたい年間で2倍
ぐらい上昇しているというのが現在の相場水準のようだ。しかし上昇は始まったばかりと
いう声も多い。

というのは、日銀による大幅金融緩和によりインフレ期待が高まっている中、海外勢が
日本の不動産の割安感に目を付け、投資を拡大し始めたからだ。

海外勢は、中国、香港、台湾、シンガポールなど東南アジア勢が多いが、最近は米国の
ファンドも動きだしている。東南アジア勢にはバックに不動産バブルが破裂して逃げ出した
中国マネーがあると見られ、規模的にはまだ投資は本格化してないという声が多い。

加えて国内勢も参戦し始めた。今年から相続税が引き上げられたが、その相続税対策の
ために地方の富裕層の不動産買いがここ数ケ月急に増えてきているという。これもこれから
が本番と見られている。

こういった情勢を反映して、東京都内の不動産への引き合いは活発化しており、優良物件
はかなりの高値が付くケースも出てきているという。都市部の不動産は今年はミニバブル
状態になりそうな動きだ。

不動産関連株は不動産価格と連動するのが一般的。多くの不動産関連株が昨年来の高値から
1割以上下げた水準にあるのも魅力。

銘柄としては大手不動産株は値動きが遅いきらいがあるので、中小の不動産株のほうが
面白そう。上昇率の点ではやや見劣りするが、REITも投資対象としてよさそうだ。


             <<次週は都合によりお休みします>>

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2005-04-12  
最終発行日:  
発行周期:週間  
Score!: 非表示   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。