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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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投資の視点(01/13)

2015/01/13

もくじ
<相場見通し>

     ・調整もそろそろ最終段階

<今週の参考銘柄>

       お休み
                   
<経済の動き>     
     ・沈静化の方向に進むロシア・ウクライナ問題
     ・東芝が中国原発で主要設備受注
     ・マカオのカジノ収入、減少に転じる     
                                
<株式投資のセオリー>
     
    第466回 小相場での売買方針
      
                                                 
★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★
<相場見通し>

◆調整もそろそろ最終段階

先週はまだ調整期間と見られていたにもかかかわらず、週半ばから株式市場は大きく反発
した。この背景には、ヘッジファンド勢のロシア・ウクライナ問題に対するスタンスの変化
があったようだ。

ロシアは、原油価格の急落や欧米の経済制裁によりかなり厳しい状況に追い込まれている
一方で、黒海内でNATO軍とロシアの艦船対峙が一発触発の状態にまで緊迫しているため、
年末を跨いでヘッジファンド勢は再度ロシアアタックを仕掛けた。

その結果、ロシア国債のCDSスプレッド(Credit default swap=
信用保証料)は再度600ポイント台まで高騰している。

この動きが世界の株式市場に悪影響を与えたわけだが、先週明らかにされた著名な投資家
ジョージ・ソロス氏の発言により雲行きが変わってきた。

ジョージ・ソロス氏は80歳を超え表面上は引退しているが、投機勢への影響力は現在でも
衰えていない。

それはこれまで、一国がデフォルトに陥るような通貨アタック、国債アタックが行われた
場合、そこに必ずソロス氏の攻撃があり、92年のポンド暴落、97年のタイバーツ暴落、
ロシア破たん、最近では2013年の円急落等を演出してきたからだ。

そして、その都度必ず本人によるフィナンシャルタイムズ紙への「レター」でアタックの
妥当性を語った本人のコメントが掲載されている。

今回はフィナンシャルタイムズ紙への「レター」ではなったが、1月6日他の新聞に彼の
発言が引用された。

発言は、破たん危機が強まっているウクライナのヤニツエフ首相が追加支援を要請する
ために年明けドイツを訪れたが、170億ドルの追加支援要請に対し、メルケル首相は
第1段階とし6億ドルの追加支援しか認めなかったことに対してのコメントである。

その内容を要約すると以下のようになる。

1、EUはギリシャの去就や救済を議論するよりも、はるかに欧州経済への影響の大きい
ウクライナとロシアの経済危機に関して至急且つ大胆に対処すべきである(ギリシャよりも
ウクライナ、将来的にはロシアも、破たんする可能性が高い)。

2、欧州、特にドイツの経済の低迷化の背景には東欧諸国への投資、輸出の急減があり、
ウクライナに500億ドル規模の資金供給を行うことは、こうした欧州経済の低迷を回復に
導くことが期待できる。

3、ロシアは長引く経済制裁と直近の原油価格急落を受けて経済情勢が悪化、中期的には
破たんの可能性があり、それは欧州に留まらず世界の金融システムの崩壊の引き金となる
可能性がある。

このソロス氏のコメントから読み取れるスタンスは、欧州経済にとっての目前の脅威は
ギリシャではなくウクライナとロシアであること。

従って、ウクライナが積極的な改革案を出してきたならEU首脳はそれを受け入れ500億ドル
規模の資金供給を至急行うべきであること。

他方、ロシアを追い詰めることは更なるウクライナへの介入やNATOなどとの紛争を生み、
ロシア経済破綻⇒世界金融システム破綻につながるため回避すべきであるということ、である。

これは明らかに「ロシア・アタック」を否定し、一刻も早くウクライナとロシアを正常化
させるべきとのメッセージである。これが投機勢にも伝わり「ロシアアタック」の勢いが
減退し始めたと見られる。

原油価格の急落(世界経済にとって中長期的にはプラス材料だが)は別として、これまで
ギリシャやロシアの問題が相場の足を引っ張ってきたので、ソロス氏の発言により今後落ち
着いてくれば相場にとってはプラスとなる。

短期投機勢の売りポジションの時期にあたっているために、今しばらく軟調な動きは続き
そうだが、そろそろ底入れの気配を見せてもいいタイミングだ。

今週は、週初はNY安の影響を受けそうだが、次第に底堅い動きになっていくものと見られる。
日経平均で1万7000円割れは仕掛けてもいい水準だ。

        *     *     *

<今週の参考銘柄> 
      
    お休み


<経済の動き>

◆沈静化の方向に進むロシア・ウクライナ問題

『ロシアが欧米の対ロ制裁の解除に向けた外交攻勢を強めている。ラブロフ外相は今年に
入って独仏両国の外相らと相次ぎ電話協議し、ウクライナ問題で連携する姿勢を見せた。
和平への積極的な取り組みをアピールし、通貨ルーブル急落をもたらした制裁の早期解除に
つなげる戦略だが、欧州連合(EU)内ではプーチン政権の協力姿勢に懐疑的な見方も根強い』

(解説)
ドイツは制裁解除に肯定的な態度を見せていることや、ウクライナが破たん危機に瀕し戦争
を継続する力がないこと、EUもウクライナを経済的に全面支援する意向はないことなどを
考え合わせると、ロシア・ウクライナ問題は次第に鎮静化の方向に動いていきそうなムード
になっている。

◆東芝が中国の原発で主要設備受注

『東芝が中国で原子力発電所の主要設備を大量受注することが有力になった。現地の複数の
原発運営会社と計6〜8基分を納入する方向で最終交渉に入った。受注額は2千億円規模の
もよう。エネルギー消費が増える中国では、世界で最も多く原発新設が計画されている。
東芝は中央アジアのカザフスタンでも原子炉納入交渉を進め、新興国市場開拓を加速する』 

(解説)
受注額2000億円とはたいした規模ではない。原発を丸ごと1基受注した場合は5000
〜6000億円規模になるので、東芝としては丸ごと受注したいだろう。

発注が進むにつれ他の主要設備(タービン、格納容器等)の受注も出てくると見られので
今後の受注上乗せに期待したいところ。


◆マカオのカジノ収入、減少に転じる

『マカオ政府がまとめた2014年の賭博業収入は3515億パタカ(約5兆3千億円)と
前年比2・6%減少した。中国の習近平指導部が進める反腐敗運動の影響で、「VIP」と
呼ばれる高額な賭け金を投じる利用者が減ったのが主因だ。マカオのカジノ収入が前年を
下回るのは02年の参入自由化以降で初めて』

(解説)
VIP関連はこれまで、中国官僚の賄賂のマネーロンダリング(資金洗浄)として使われて
きたことで大きく伸びてきたが、反腐敗運動により減少に転じた。VIP関連は14年度
20%近く減っている。

カジノの収益はVIP関連にかなり依存しているため、収益的なダメージはかなり大きく
なっている。しかし、習近平指導部は反腐敗運動を緩める気は見せてないので、今後も
この流れは続きそうだ。

日本はマカオをお手本に国内のカジノ解禁の方向に動いてきたが、米国ではカジノは完全に
斜陽産業化しており、マカオも衰退化の道を辿ることになれば、カジノ解禁熱は一気に
冷める可能性も出てきた。

    *     *     *

<株式投資のセオリー>

第465回 小相場での売買方針

相場は短期で小幅に上下動するスケールの小さな相場が今後も続きそうだ。水準は少しづつ
上げると見られるが、一山形成時の上げ幅は日経平均で精々1500円〜2000円に
すぎないだろう。

このような小相場では、買いを仕掛けるのは大変難しくなる。上げる銘柄が少ないため、
仕掛けても成功する確率が低下するからだ。さらにうまくいったとしても上げ幅が小さく、
小幅にしか利食えないのも多くなる。

仕掛けたものに上げない銘柄があっても、トントン切りができれば問題ないが、このような
小相場では買値よりさらに下げる銘柄も多くなるので始末が悪い。買いのタイミングを
間違えればこのような銘柄に大きく足を引っ張られことになろう。

従って、仕掛けても、上げる銘柄と下げる銘柄を相殺すると、ほとんどもうかってない
ということになりかねない。

このような相場での売買の留意点を上げると以下のようになる。

1、資金は大きく投入しないでほどほどの水準にとどめる。全力で仕掛ける時ではない。
2、仕掛けのタイミングが間違った場合は、期待を頼みに引きずるようなことはせず、
損切りしてでも整理を急ぐ(次の機会を待つ)。

3、銘柄選択は条件のチェックを厳しくして、少しでも不安のある銘柄は外す。相場全体
の短期変動に影響を受けにくい、中長期狙いの銘柄を中心に選ぶのも一法。

4、相場がピーク水準の時は、上昇している銘柄は欲張らず小幅利食いでも手仕舞う。
引かされている銘柄も同様に処分し、下げ相場にまで持ち越すことがないようにする。
(中長期狙いの銘柄はまた別)

5、銘柄の当たり外れが大きくなるため、銘柄選択に自信のない人は個別銘柄の投資は
やめ、指数売買だけに特化するのも一法。

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創刊日:2005-04-12  
最終発行日:  
発行周期:週間  
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