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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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投資の視点(12/7)

2009/12/07

  もくじ
<相場見通し>
          
     ・上昇相場は今週が勝負

<今週の参考銘柄>
      
      日本電産サンキョー
                     
<経済の動き>
     ・今月のISM景気指数、久しぶりに予想下回る
     ・7〜9月期は年率13%強の成長率となった韓国経済
     ・世界経済に占めるG7の比率、1/3へ低下
     ・大幅減からの回復見通しが立たない新設住宅着工
     ・PTSの欧州最大手チャイエックスが日本に参入
                       
<株式投資のセオリー>
     第223回   底値の判断            
                                     
★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★

<相場見通し>

◆上昇相場は今週が勝負

(一転強気筋が増えているが)
先週はドバイショックで突っ込んだ安値から急反発し、週間で1000円近くも大幅に上昇
した。先週申し上げたように、ドバイの金融危機は言い古された材料だったので、大した
問題には発展せず一過性の悪材料で終わった。ただ、絶好の仕込みタイミングを提供して
くれたことは確かだ。

12月に入ってからの上昇で、11月相場は安値を付けやすいという年間の相場パターンが
今年も証明された形だ。特に今回の場合は、先週も申し上げたが、11月が相場の5ケ月
サイクル(5月毎に大幅下げが発生)にもあたっていたので安値を付ける可能性がいつも
より高かったといえる。

今回の安値は7月13日の安値9050円を下回らなかったことで、依然上昇パターンが維持
されていることが確認された。しかも短期間に急反発したので、一転強気の見方が増えて
いる。

先の高値10767円が目標という威勢のいい話も聞くが、ただ、ここで一気に強気なれるほど
相場環境は好転しているとは言い難い。理由をあげると以下のようになる。

1、ヘッジファンドのの12月解約の売りが一巡し、需給要因が改善したことが今回の上げの
一番の要因と見られるが、ヘッジファンドによる日経平均先物いじりは依然続いており、
ヘッジファンドの考え方次第で方向感がどうにでも変化するという危うさは解消されて
いない。

2、今回の相場押し上げ要因の一つとして、為替が円安に振れたことが上げられる。
これは、政策当局が円高阻止の態度をかなりはっきり示したことが影響したと見られる。

しかし、対ドル90円乗せで円安の動きに一巡感が出ていることや、今月後半は海外で
日本企業(三菱UFJ、日立など)が大型増資した資金が還流し、円高圧力として働く
ことから、今後また円高への警戒感が強まると見られる。

3、半分以上の売買シェアを占める海外勢が、今月半ば以降順次クリスマス休暇入りする
ため、市場エネルギーの低下は避けられない。

以上を勘案すると相場の上げの勢いが続くとしても、精々今週一杯か。来週以降は
手詰まり感がまた強くなる可能性がある。折しも、今週末には大型SQを迎える。この
前後が転換点となりそうだ。

(新四季報に注目)
先週末、海外で円が一段安となったことを受け、週初は上昇の勢いが続きそうだ。ただ、
SQを控え週後半は頭打ちとなることも予想される。水準的には上げても10500円程度か。
先の高値10767円挑戦の勢いは今回はないと見ている。

従ってここから買い仕掛けはリスクが多い。買いよりも、持ち株の利食いのタイミングを
計ることに集中したいところだ。

また物色動向の変化にも注意したい。12月後半は、外国人勢の参加が少なくなるので、
どうしても相場のエネルギーが低下する。従って、物色の矛先は大型株は避け、好業績の
中小型株に向かう可能性が高い。折しも来週14日には会社四季報2010年第1集が
発売される。

新四季報では、本3月期の決算見通しがかなりはっきりしてくるはずだ。中にはこれまで
の増額修正の流れを引き継ぎ、さらに大幅増額となる企業も出てこよう。

前集や前々集の時と異なり、相場環境が好転していることや、業績の回復ペースが全般的
に速まっているので、増額修正には市場は前向きに反応するものと見られる。増額修正
銘柄を早めに見つけて仕込むことができれば報われることが多いと見ている。

本メルマガでも、14日朝9時前に有望銘柄を皆さんの向けに発信したいと考えている。
          *     *     *

<今週の参考銘柄> 

    7757 日本電産サンキョー 740円

<経済の動き>

◆今月のISM景気指数、久しぶりに予想下回る

『米サプライマネジメント協会(ISM)が3日発表した11月の非製造業景況感指数は
前月比1.9ポイント低下し、48.7となった。前月比マイナスは2か月連続。市場予想平均
(51.5程度)を下回り、米個人消費の先行きへの不透明感が広がった』

(解説)
ISM景気指数は今後の株価の動向を見る上で重要な経済指標。月初に発表されるこの
指数は、予想数字との比較で、よければその月の米株価は高くなり、悪ければ米株価は
安くなるというパターンが多い。

このところ予想を上回る月が続いたので、米株価も堅調に推移してきたが、今回は逆と
なっているので今月は要注意だ。


◆7〜9月期は年率13%強の成長率となった韓国経済

『韓国銀行(中央銀行)が4日発表した2009年7〜9月期の実質国内総生産(GDP)
の改定値は、4〜6月期比3.2%増となった。10月末に発表した速報値(2.9%増)よりも
0.3ポイントの上方修正となった。四半期の成長率が3%台となったのは7年半ぶり。
年率換算では、推定で13%強の増加になったとみられる。』

(解説)
韓国経済が堅調だ。サムスンやLG、現代自動車など、国を代表する企業に勢いがある
からだ。日本の同業種のメーカーと比べても元気さが際立っている。

ただ構造的に、韓国は主力部品を日本から輸入し、加工して輸出するというパターン。
従って、韓国企業が元気になると、日本の部品メーカーの受注が必然的に増える
という形になっている。日本にとって韓国経済の好調は悪いことばかりではない。


◆世界経済に占めるG7の比率、1/3へ低下

『主要7カ国(G7)の存在感が低下している。世界の国内総生産(GDP)に
占めるG7の割合は1980年代の50%超から2010年以降は30%台半ばに落ち込む。
貿易面でも、80年にはG7の世界の輸出に占める割合は50%近かったが、08年には
36%に落ち込んだ』

(解説)
中国やブラジルなど新興国の台頭により、世界経済における先進国の存在感が次第に
低下している。現時点では先進国の比率は約1/3にまでなっているが、この傾向は
今後も続きそうだ。

また、今回の景気回復では新興国が世界の牽引車的役割を果たしているが、その背景
には、新興国経済の世界シェアがかなり大きくなってきているということある。


◆大幅減からの回復見通しが立たない新設住宅着工

『国土交通省が30日発表した10月の新設住宅着工戸数は、前年同月比27.1%減の
6万7120戸だった。前年割れは11カ月連続。2009年1〜10月の累計は65万914戸で、
通年では1967年の99万1158戸以来、42年ぶりの100万戸割れとなるのが確実な情勢だ。
国交省は「雇用・所得環境が改善しておらず、当面厳しい状況が続く」とみている』

(解説)
住宅業界は壊滅的な状況でしかも回復の見通しが立たない状況が続く。消費としての
ロットが大きい住宅が動かないと、日本の不況からの脱出はさらに遠のくことになる。

今後日本の産業構造は、輸出から内需への転換がもとめらているが、住宅産業は
内需の本丸みたいなもので、てこ入れが急務だ。

最も有望な対策は大幅な規制緩和であろう。日本の住宅ほど規制でがんじがらめに
されている国はない。その結果、他の先進国の住宅価格に比べ2倍〜3倍となって
いる。利権の巣窟となっているためこれを解きほぐすのはそう簡単ではないが、
ここにこそ政治によるリーダーシップ発揮が待たれる。


◆PTSの欧州最大手チャイエックスが日本に参入

『 株式の私設取引システム(PTS)で欧州最大手のチャイエックスが日本に
参入し、来年夏をメドに日本株の私設市場を開設する。欧米では複数の市場の価格を
比べて有利な条件で売買したいという投資家を取り込み、PTSが株式市場全体の
3〜4割まで拡大している。最先端の売買システムなどを売り物に、取引拡大を
目指す』

(解説)
既に夜間のPTS市場は日本でも拡大し始めているが、チャイエックスの市場は
日中も開くことになるので、東証など既存の市場に対するインパクトは大きい。

もともと日本の株式市場のシステムはかなり遅れており、しかも営業時間もまだ
昼休みを取っているなど、世界と比べるとかなり時代遅れとなっているため、対抗
するには相当な見直しがもとめられよう。対応を間違うとシェアーを一気に奪われる
ということになりかねない。

          *     *     *

<株式資のセオリー>

第223回 底値の判断

相場は11月27日の日経平均9076円で目先底を打ち1000円ほど反発している。これが
本格的な上昇につながるかどうかは、もう少し様子を見なければならないが、
1週間で1割以上げているので、タイミングよく安値で出動してれば結構利は乗って
いるはずである。

言わずもがなであるが、株式相場で大きな成果を上げるためには、この反転の
時期をうまくとらえるかどうかにかかる。

右肩上がり相場であれば、反転の時期を少々間違えても、株価は上昇力が強いので
そのうち利食いできる所まで上昇してくれることが多いが、今の日本の株式市場の
ように、上昇力が弱く、いったりきたりの相場では、なおさらである。

従って、反転の兆候をうまく見極める力を付けていく必要がある。今回の反転を
振り返って、どのような兆候が事前に見られたか整理してみよう。

1、相場水準の節目に差し掛かっていた

9076円は先の安値9050(7月13日)にほぼ顔合わせする水準である。この9050円は、
前々週「相場見通し」の所で申し上げたが、これを下回ると相場の性格が変わる
ほどのかなり強い節目にあたる。こういう節目は強い抵抗線となることが多い。

2、騰落レシオが60割れとなった

過去の相場を見ても騰落レシオが60割れとなった時は、瞬間的な底となることが
多い。しかも1日のみで翌日反発することがほとんどで、60割れが続いたとしても
最大3日間である。今回も1日で反転となった。

3、主力活躍銘柄がチャートで底値形成の形をしているか、一足早めに上げ始めている

相場が反転する時には、多くの個別銘柄も反転することになる。これら個別銘柄の
チャート(底値形成時の3〜4日の動き)を後から見るときれいに底値形成の
パターンとなっていることが多い。特に主力株(反転時に相場を牽引する人気銘柄)
にはこの傾向が強い。
もちろん相場全体の動きにおいても、底値形成のパターンは読み取れないことは
ない。しかし、いつもきれいに底値形成のパターンとなるわけではないので、
個々の銘柄の動きも合わせて見ておくことが大事である。

今回は、全体の動きよりは個別銘柄の動きの方が底値を読みやすかった。個別銘柄を
上げると以下のような銘柄。

チャートが典型的な底値形成のパターンとなっている銘柄・・・GSユアサ 
ステラケミファ 三井物産、日東電工など
(個別銘柄の底値のパターンはチャートをたくさん見ていると大体分かってくる)

一足早く上げ始めている銘柄・・・日本電産 HOYA ニッパツなど
(人気銘柄は相場が底を付ける前に既に水準を切り上げているケースがよく見られる)

4、マスコミ、評論家等が総弱気となった

円高の急進もあり、日経平均9000割れは避けられないとの論調が大勢となっていた。
こういう総悲観の時は得てして相場は反転する。

5、相場の下げが急で、投資家の保有株の含み損が急速に膨らんだ

急激な下げの時は投資家は持ち株の含み損が急増し暗澹たる気持ちとなる。相場は
見たくもないという心境である。こういう時は本来は買い出動しなければならない時
だが、含み損拡大のストレスに耐えられず皆売りに走る。含み損が急増し、投げが
始まるのは底値の特徴。

今回は出てこなかったものでも、底値の兆候となるものはまだある。相場を経験して
いく中でそれらを自分なりに整理しておき、今後の判断に役立てるようにしたいもの
である。

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創刊日:2005-04-12  
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