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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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投資の視点(11/2)

2009/11/02

          
  もくじ
<相場見通し>
          
     ・海外市場の調整を受け、上値の重い展開

<今週の参考銘柄>
      
     お休み
                     
<経済の動き>
     ・いよいよ始まった米商業用不動産金融の破たん
     ・新発債、50兆円台乗せの可能性も
     ・返済猶予法案で逆に増える貸し渋り
     ・自信のなさ目立つ日本の電機大手
     ・高速道料金の無料化撤回を申し入れるJR各社の厚かましさ
                       
<株式投資のセオリー>
     第219回 今後の投資候補に入れたい新興国株     

            <次回は都合によりお休みします>
                           
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<相場見通し>

◆海外市場の調整を受け、上値の重い展開

(相場に変化の兆しも見えるが)
日経平均は29日、10月8日以来の1万円台割れとなった。アドバンテストや
東京エレクトロンといった値がさの半導体関連が値下がりし、これまで下支え役だった
ファーストリテイリングなど好業績高利の値がさ株がそろって値を崩したことによる。

一方で、相場全体の重しとなっていた銀行株と鉄鋼株といった重量級の大型株がしっかり
したことで、TOPIXと日経平均のかい離がやや縮小に向かった。これまでの流れの
逆現象ということができる。

相場の流れは弱含みの動きとなっているが、内容的には買われてきたものが頭打ちと
なって利食いされ、売られてきた銘柄群買い戻される変化が起きつつある。

全体的に見れば膠着感が否めないが、物色傾向が変化してくるということは、新しい
流れが始まる兆しでもある。これまで振り向かれなかった銘柄に見直しの動きが出てくる
可能性もある。

ただ、気になるのは海外市場の動き。多くの市場で調整期入りの兆候が見られる。米国
市場は予想外によかった7−9月のGDP伸び率を好感して大きく反発したが、それも
つかのま、週末にはそれ以上の下げに見舞われている。

新興国市場も、経済成長率の高い中国やブラジルなどが高値から大きく下げている。

今回の下げは、ヘッジファンドの解約の売りで11月は軟調相場が予想されているため、
早めの売りが出たためとみられる。

日本株は基本的に海外市場の動向に左右される「風任せ」相場なので、海外市場の調整は、
今後の動きに重くのしかかることになる。従って、相場に新しい動きがでるとしても、
この調整のあとになる可能性が高い。

(安易な仕掛けは控え、安値をじっくり待つ)
今の相場は、先物で誘導された短期筋の売買が中心で、持続性が乏しい。今日上げた
銘柄が、明日も上げるという展開は極めて少ない。

上昇率ランキングを眺めても、ベストテンに続けて登場する銘柄が見当たらないし、
人気は日替わりで分散し、追随買いは損をする形になっている。

結局は長い目でじっくり安くなるのを待って仕掛け、静かに戻してきたところを早めに
利食う「小掬い」の繰り返しを選ぶしかないような状況だ。

今後の海外市場の調整にあわせ、日本市場もある程度の下げは避けられないと思われるが、
そこでも地道に安値拾いが有効な戦術とみられる。


          *     *     *

<今週の参考銘柄> 

    お休み

<経済の動き>

◆いよいよ始まった米商業用不動産金融の破たん

『米商業用不動産向け金融大手、キャップマーク・フィナンシャル・グループは25日、
米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用をデラウェア州にある米連邦
破産裁判所に申請したと発表した。AP通信によると、負債額は210億ドル
(約1兆9000億円)。米国の商業用不動産市況の回復の遅れが浮き彫りになった』

(解説)
いよいよ米国の不動産不況が、個人住宅から商業用不動産へと、第2ラウンドに移り
始めた。今回の倒産は、今後予想される同業者倒産の走りで、今後、続々と破たんが
出てくると見られる。

怖いのは、この動きが米国だけにとどまらずに、世界に飛び火しかねないことだ。
もしそういう事態になれば、再度世界的な金融不安が再燃しかねない。


◆新発債、50兆円台乗せの可能性も

『藤井裕久財務相は、日本経済新聞とのインタビューで2009年度の財政運営について、
6兆円超の税収の落ち込みを国債の追加発行で補う考えを示し、44兆円と見込んでいた
新規国債発行額が初めて50兆円台に拡大する見通しを示唆した』

(解説)
つい2〜3年前には新発債を30兆円に抑えるとのが議論されていたが、それは夢の
ような話となってしまった。とめどがない国債発行の膨張で、市場も遂に懸念を持ち
始めたようで、長期債金利が上昇しはじめ先週1.42%まで上昇した。

金利上昇はさらに国債費の膨張を招き、それがまた新発債の発行を増やすという悪循環に
陥ってしまう。しかし、今の政府に(マスコミの論調も同じ)この点についての危機感は
ほとんど感じられない。


◆返済猶予法案で逆に増える貸し渋り

『融資の返済に苦しむ中小企業などを支援する「中小企業金融円滑化法案」が30日に
閣議決定されたのを受け、大手銀は中小向けの相談態勢を強化する。企業の資金需要が
高まる年末を間近に控え、返済猶予や金利減免などの要望が増えても迅速に対応できる
よう、各行は準備を急いでいる』

(解説)
大手銀の対応は建前の世界の話で、実態は貸し渋りが既にかなり起こり始めているようだ。
銀行にとって融資した途端に返済猶予等の要望が出てきたらたまらないからだ。

特に顕著なのは住宅ローン。審査がかなり厳格となり、融資がつかないケースが急増して
いるという。結局これでは誰のため、何のための政策なのかと言いたくなる。金融のよく
わからない人間が言い出すと、こんないびつなことが起きるわけだ。


◆自信のなさ目立つ日本の電機大手

『電機大手9社が30日までに発表した2009年7〜9月期決算は、パナソニックや東芝など
8社が本業のもうけを示す営業損益が黒字になった。8社が赤字だった4〜6月期と
比べて回復基調が鮮明だが、原動力は人件費など固定費の削減効果。需要の回復は薄型
テレビや半導体など一部にとどまっており、本格的に業績が上向いているとは言い難い。
各社とも先行きには慎重で、大半が通期の業績予想を据え置いた』

(解説)
業績回復ペースは期を追うごとに速まる傾向が見られるが、電機大手各社は今後の回復に
まだ自信を持てないでいるようだ。その一つは政策効果がはげた場合需要が伸びない
のではないかという懸念。2つ目は円高の動向である。

この自信のなさは、韓国や台湾の電機メーカーとは好対照だ。韓国や台湾の大手メーカーは、
収益回復も早く、既にかなり強気の経営姿勢に転換している。結局、日本の電機大手は、
台湾、韓国のメーカーの後塵を拝する存在になり下がってしまったようだ。


◆高速道料金の無料化撤回を申し入れるJR各社の厚かましさ

『東日本旅客鉄道(JR東日本)の清野智社長らJR7社の幹部は30日、前原誠司国土
交通相を訪ね、政府方針である高速道路の通行料金の無料化を見送るよう連名の要望書を
提出した。要望書では無料化が実施されれば、JR各社合わせて年間750億円以上の減収に
なると試算』

(解説)
大多数の国民にとってメリットの大きい高速道料金の無料化に対して、よくも公然と反対を
申し入れるものだ。企業は公器、いくら自分たちに損になる(短期的には?)こととはいえ、
国民の利益を損なうことはできないはずだ。

国民はこのような企業の行動に対しては大いに怒る必要がある。JR各社のやるべきことは、
無料化を反対するのではなく、無料化による売上減少をどうやったら防げるか、知恵を出し、
企業努力することだ。


          *     *     *

<株式投資のセオリー>

第219回 今後の投資候補に入れたい新興国株

11月は最も株価のパーフォマンスが悪い月の一つとされている。近年は特にその傾向が
強い。ヘッジファンドの多くは決算が12月末設定されており、45日ノティス
(解約通知の期限)で11月15日頃から解約売りが増えるからだ。

今回も11月にかけては世界的に株価の調整が予想されているが、問題はそのあと
どうなるかだ。

通常は年明けに向けて反騰するパターンが多いが、今回は各国の景気刺激策効果が
息切れする時期と重なっており、景気回復の足取りに疑問符がつくと反騰の勢いにも
限界が出てくる。

また、1月中ごろにはチャート的に相場の転機となる時期を迎えるという指摘されており
(相場上昇期間は230日が限度)、その通りに動くとすれば反騰時期は極めて短い
ものになる。

このように相場回復にやや疑問符をが付く時の銘柄選択は難しい。さらに日本株が
これまで他国に比べ勢いに欠ける点も考慮しなければならない。出遅れている分これから
大きな反騰が期待できるという見方がある一方、このまま割り負け状態が続く可能性も
否定できないからだ。

従って、反転時の投資対象は日本株だけではなく、広く海外株も視野に入れて考えておく
必要がある。

国内株でいえば、買い候補銘柄は、9月末決算で好決算を発表した銘柄を狙うというのが
最もオーソドックなやり方だろう。今回の決算発表では、かなり大幅増額修正された
銘柄が散見されている。

中には、すでに大きく上げた銘柄もあるが、逆に好決算発表が絶好の利食いのタイミング
となって下げた銘柄も多いので、これらの株価が落ち着いたところ(出来高が減少した
ところ)を狙うのである。あらかじめ候補銘柄をリストアップしておき、株価の動きを
ウオッチしておくことが必要だ。

ひとつ問題は、今回大幅増額修正した銘柄は自動車、電機など輸出関連が多いということ
である。これらは、為替の影響を受けやすい。反発時にタイミング良く円安に動いていれば
よいが、円高状態だと反発は限られたものになる可能性がある。

一方海外株でいえば、新興国市場株に魅力がある。すでに今年に入って大きく上げている
ところが多いが、今回の不況からいち早く立ち直り、再度成長路線に戻ったところは、
一旦下げたとしても今後も右肩上がりの上昇が期待できる。

海外のファンドも、景気回復力の弱い米国や日本などよりは、勢いのある新興国への投資を
優先するのは間違いない。そうなると、日本株よりはよっぽど値上がりが期待できる確実な
投資先ということになる。

ただ問題は投資方法だ。新興国の個別株の売買ができるのは、一部のネット証券で
サービスを提供している中国株ぐらいだろう。その中国株も、個別銘柄情報はどうしても
日本株のようにはいかない危うさが残る。

海外株投資で定番となっている投信は、売買の機動性に欠ける(申し込んで1〜2日後に
成立)とともに、かなりの手数料を取られる難点がある。

その点お勧めなのは日本市場で買える海外ETF(市場指数)である。近年海外市場の
ETFの品ぞろえは少しづつ増えてきており、売買も日本の個別株と同様の感覚で
買える手軽さがある。おもなものを紹介すると以下の通り。

1309 上海株式投信  大阪2部
1322 中国A株    東証1部
1324 NEXTFロシア   大阪2部
1325 NEXTFブラジル  東証1部

日本市場の商品が少ないと考える向きは、米国市場(NY)に上場しているETFを
狙うのも一つの方法だ。米国株売買のサービスを提供している証券会社を利用すれば
買えるからだ(ただしドル建て)。主な銘柄は以下の通り。

EEM エマージングマーケット(以下はいずれもiシェアーズ)
EWM マレーシア
EWT 台湾
EWW メキシコ
EWY 韓国
EWZ ブラジル
EZA 南アフリカ
EXI 新華チャイナ25


            <次回は都合によりお休みします>

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