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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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投資の視点(10/19)

2009/10/19

  もくじ
<相場見通し>
          
     ・決算発表控え小動き続く

<今週の参考銘柄>
      
     お休み
                     
<経済の動き>
     ・民主党の限界が見えた概算要求
     ・IPO市場で存在感高まる新興国
     ・巨額資本調達が株式市場の低迷を招く構図が続く
     ・米国人によるドル離れがドル安を招く
     ・中国もPKO
                       
<株式投資のセオリー>
     第217回 低迷状態続く新興市場
                                          
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<相場見通し>

◆決算発表控え小動き続く

(円高の影響を見極める段階)
NY市場は先週、一時1万ドルを回復する場面があった。決算発表でインテル、
JPモルガンなど、市場予想を上回る企業が続いたためである。もっとも、週末に
かけては、逆にバンカメなどの予想下回る決算を嫌気して反落している。

今のところ決算発表は市場予想を上回る企業が多いようだが、しばらくは、決算内容に
一喜一憂する展開が続きそうである。

日本市場は、NY市場が堅調な動きとなったことに加え、円高の動きが一服しやや
円安に振れたことを好感して1万円台を回復してきている。ただ、金融株が引き続き
弱い動きとなっていることや、今週からの決算発表を控え様子見気分もあり、力強さ
には欠ける展開だ。

日本企業の決算で焦点となるのは、円高の影響である。景気回復の牽引者として期待
されている輸出関連企業は、このところの円高で業績見通しに修正を迫られている。

輸出企業の社内設定レート平均は日銀調べでは94円程度。先週末は90円台に戻して
きたが、それまでは80円台で推移していた。この状態が続けば輸出採算の下方修正は
避けられない。おそらく決算発表では、下期見通しはかなり慎重な見方となる可能性が
高い。
これまでの景気回復のの基本シナリオは2009年に底を打ち、2010年にはV字
回復というものであったが、これが狂い始めている。

そもそもシナリオ通りにことが運ぶという事はなく、またアナリストの予想通りに
企業業績が推移するという事は少ないから、相場見通しは年に何度か見直さなければ
ならないのだが、現状はその局面に来ている。

これからは決算発表の見極めが大事な作業となる。9月調査の日銀短観によると、
大企業製造業の09年度業績予想は売上高が前年比11%減収、経常利益は38%の
減益見込みである。これがどう変わってくるかで注目である。

(決算発表後まで静観が得策)
欧米市場や新興国市場では軒並み年初来の新値を更新する動きとなっているが、
日本市場は8月末を高値に調整入りしたままだ。出遅れは顕著だが、円高の影響もあり、
反発機運がなかなか盛り上ってこない。

今週も、決算発表がいよいよ始まるので様子見気分が強まろう。個別には、好決算で
人気化する銘柄も出てこようが、飛びつき買いは地合いが不透明な分リスクが伴う。
11月以降、決算発表終了後の株価が落ち着いた時点で狙う方がベターと見られる。

もうひとつ気になるのは為替の動向だ。円安に動く気配が見え始めている。背景には
ヘッジファンド筋のドル売り円買いポジションに手仕舞う動きがあるようだ。依然
円高ドル安の動きは続くと見る向きが優勢だが、とりあえず円の底値が確認された
可能性もある。

ユーロや、豪ドルなどドル以外では円安の流れとなっており、ドル高円安の流れが
さらに強まれば、市場の目は輸出関連に向いてこよう。

また、引き続き金融株には注意。返済猶予法案などの悪材料で下げているが、これが
止まらないと、相場上昇のきっかけがつかみにくい状態が続く。

          *     *     *

<今週の参考銘柄> 

    お休み

<経済の動き>

◆民主党の限界が見えた概算要求

『財務省は16日、2010年度予算の概算要求で、国の財政規模を示す一般会計の歳出総額
が95兆380億円になったと発表した。09年度当初予算(88兆5480億円)より6兆4900億円
多く、要求額としては過去最高となった。子ども手当など民主党のマニフェスト
(政権公約)に盛り込んだ目玉政策を計上したことが主因』

(解説)
予算規模を見るかぎり、「民主党お前もか」と言いたくなる。バラマキで国を維持する
自民党のやり方を批判して政権交代したはずなのに、やっていることは自民党のやり方の
延長線上だ。マニフェスト分を上乗せした分、かえって予算規模は大きくなっている。

民主党が国民から期待されているのは、将来に借りを作るような政治からの脱却である。
民主党はそれがわかってない。今回の概算要求ではお話にならない。官僚からもかなり
足元を見透かされ始めたと聞く。


◆IPO市場で存在感高まる新興国

『世界の新規株式公開(IPO)市場で新興国の存在感が高まっている。今年1〜9月の
IPOによる企業の資金調達額上位10社のうち中国が8社を占めたほか、残る2社に
ブラジル、インドが入り、新興国勢が独占した。IPOによる全体の調達額でアジア
(オセアニア含む)は前年同期比70%の大幅増となった。先進国に先行する景気回復や
株価の持ち直しを背景に、新興国が世界の資本市場を厚くしている』

(解説)
資金調達額もさることながら、同じ期間における日本のIPOは14社しかなかった。
年間でも今のところ16社の予定だ。何とも寂しい話である。中国では、公開予備軍が
6万社にも上っていると言われているのにである。経済の活力の差がモロに出ている。


◆巨額資本調達が株式市場の低迷を招く構図が続く

『株式や社債による長期安定資金の調達が活発化している。4〜9月の日本企業の調達額は
8.5兆円と前年同期比7割増え、この10年で最大だった。金融機関が資本増強を急ぐ一方、
事業会社では急場しのぎで膨らんだ短期負債を長期の社債に置き換える動きが広がった。
前向きの投資をにらんだ調達も一部に出てきたが、金融危機で傷んだ財務の立て直しに
資本市場を活用する局面が続いている』

(解説)
資金調達が活発になっているといっても、前向きなものでなく、自己防衛的なものが
大半。しかも、ただでさえ資金が逃げ出している資本市場で、巨額な資金調達が行われた
ことが株式市場の伸び悩みの原因の一つになっている。6月から7月にかけての
ヘッジファンド筋の売り仕掛けは、これが一つの理由となったと言われている。

この巨額資金調達の動きはまだおさまったわけではない。今月野村が5000億円の
資金調達を行ったばかりだ。大手金融機関の中には大規模な資金調達が必要とされている
所もある。こういった動きが日本市場の重しとなっていることは間違いない。


◆米国人によるドル離れがドル安を招く

『外国為替市場でユーロが上昇している。対ドルで昨年のリーマン・ショック前の水準を
回復。米国の金融緩和政策が長引くとの見方からドル売りが加速し、金や原油など商品
相場が上昇するなか、資源価格と連動性が強い豪ドルやユーロに上昇圧力が高まっている』
(解説)
そもそもリーマン・ショック後の大幅なユーロ安は、米国からEUに向かっていた投資
資金が急速に引き上げられたことによるもの。これが戻ってきたということは、米国の
投資資金がまたEUに向かっていることを意味している。

最近は基軸通貨としてのドルに対する不安が強まっていることもあり、米国民が海外へ
資産を移す動きが拡大してるようだ。つまりドル安は、米国民のドル離れが最大の理由と
なっている。


◆中国もPKO

『中国政府が株式相場対策を相次いで打ち出している。政府系ファンドが中国工商銀行
など国有大手商業銀3行の株式を買い増す方針を明らかにしたほか、海外機関投資家の
投資枠を拡大。新規上場案件の増加や、市場で売買できない「非流通株」の新たな売却
解禁による需給悪化懸念に対応する狙いだ』

(解説)
日本でも2002年〜2003年かけての株価低迷時、株価買い支えのためのPKO
(株価維持策)が話題になったが、今回の中国の対策は中国版PKOだ。

中国株は今のところどんどん下落するという所までいってないが、他国が軒並み年初来
新高値に進んでいる中、調整が長引き低迷状態が続いている。

中国は不動産バブルではないかという懸念も出ており、株価がこれ以上下落すると不安を
増幅させかねない。せっかく回復してきた景気のためにも株価維持は必要と判断したため
の措置と見られる。

          *     *     *

<株式投資のセオリー>
第217回 低迷状態続く新興市場

新興市場の戻りが鈍い。前回ピークに対する戻り率を見ると、東証1部の33%に
対して、ジャスダック市場は13%、マザーズ市場は14%、ヘラクレス市場に
いたっては6%にとどまっている。

新興市場株は出来高が少ないため、需給が一旦崩れると下げが大きくなる傾向があるが、
下げが大きい分、反発時は戻りも大きくなるのが一般的だ。しかし今回は戻りが
いかにも弱い。

戻りが鈍い理由のひとつは、業績面で大企業以上にダメージを被っているところが多い
ことがあげられる。赤字転落企業が多く、しかも業績回復のテンポも鈍い。

一般的に、日本の新興企業には独自の技術等を持った企業が少なく、大企業がやって
いることをスケールを小さくしただけの、いわゆる大企業のミニ版の企業が多いと
言われている。

当然業界内のシェアも小さく、従って業績回復テンポもリーダー企業などに比べると
遅れがちとなる。

新興企業の業績が大きく回復するのは、景気が本格上昇局面に入った局面。売上が
小さい分、一旦売り上げ拡大期に入ると、利益の伸びが大きくなる。それにつれて
当然株価も居所を大きく変える動きとなる。

ただ、問題は今回の景気回復のパターンはこれまでと違ってくる可能性があることだ。
内需拡大はあまり期待できない。外需についても、新興国の台頭が著しく、よほど
世界的な競争力がないと、売上拡大は難しい情勢となっている。

従って、景気回復の恩恵を被ることができるのは、海外で稼げる一部の企業だけと
なろう。そうなると自然と投資対象となる企業は限られてくる。

もう一つ、新興市場が冴えない状態が続いている理由は、外国人の買いが一向に
増えてこないことだ。これまで新興市場が大きく水準を上げる時には、かならず
外国人の積極的な買いが入っていた。

特に、英国ファンドなどの中には日本の新興市場に特化して、大きな投資成果を
あげていたファンドも多かった。

ところがこのような日本株新興市場専門のファンドは姿を消し、そのかわり新興国
市場向けのファンドが増えている。新興国市場ではIPOも活発で、しかも上昇に
弾みが付いている。何も動きの鈍い日本の新興市場を手掛ける必要はない。

それと、売買シェアーが一番大きい日本の個人投資家が大きく傷ついて、なかなか
回復できないのも新興市場にとっては大きなマイナスだ。何といっても個人が一番
活躍する市場だからだ。

こうみてくると、新興市場に勢いが出てくる場面は当面期待しにくい。環境関連など
個別株で折にふれて買われるものはあるかもしれないが、しばらくは、低迷状態が
続くと見るのが妥当だ。

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創刊日:2005-04-12  
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