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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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投資の視点(10/13)

2009/10/13

  もくじ
<相場見通し>
          
     ・停滞感続く

<今週の参考銘柄>
      
     お休み
                     
<経済の動き>
     ・不況脱出は資源国から
     ・底入れ感強まる半導体業界
     ・中小企業経営者の評価低い「返済猶予制度」
     ・動きが鈍かった、パナソニックのこの1年
     ・150億円は「痛くもかゆくもない」と言い放つ石原都知事
                       
<株式投資のセオリー>
     第216回 しこり玉の整理
                                          
★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★

<相場見通し>

◆停滞感続く

(決算発表で、欧米市場も調整期入り)
日本の主力企業の半期末決算発表は10月下旬からだが、米国では一足先に今週から
主力企業の7−9月の決算が本格化する。

先週のアルコアを皮切りに、今週はインテル、ノキア、グーグル、GE、JPモルガン
チェース、シティ、ゴールドマンなど、主力株の決算発表が相次ぐ。特にインテルは
半導体業界のみならず、ハイテク全体への影響度が大きいだけに注目したい。

また、大手金融機関に決算発表も多い。収益動向はもちろんだが、FRBが次の爆弾と
言われる商業用不動産向けの融資状況について調査を開始している模様で、商業用
不動産向け融資の実態なども注目されそうだ。 

先週発表されたアルコアが予想外の好決算で、週末にかけて相場を押し上げる原動力
となったが、今週はどうか。いずれにしろ一喜一憂する展開となろう。

これとは別に、米市場でこのところ株式市場との連動性が注目されているのは月初に
発表されるISM景気動向指数。これが事前予想と比べて上回るか下回るかで、当月の
相場が動きが決まる傾向が強くなっている。

事前予想を上回れば当月の相場は上げ、事前予想を下回れば下げるというパターンだ。
そのISM景気動向指数(製造業)がこの10月は1年振りに事前予想を下回った。
これは、米市場も調整に入ることを暗示している。

いずれにしても、米景気回復が順調に推移しているという見方は少ない。一部の企業
では、在庫整理を早めに終え、世界の需要を取り込むことで業績回復に弾みをつけて
いるが、そのような企業はまだそれほど多くない。

おそらく決算発表でそのあたりの実態が見えてくるだろう。今月は、米など欧米市場も
調整の月となる可能性が高いと見ておいた方がよい。

米市場の動きも気になるが、最近の日本市場の動きをみていると、米市場より中国市場
との連動性を強めている感じがする。年初来新値を更新する動きとなっている欧米市場
を横目に、逆に下値を切り下げているのは、上海市場の下落に歩調を合わせ始めている
ように受け取れる。

日本の輸出相手国の第一位はすでに米国から中国(約20%)に変わった。中国の動向が、
日本の景気に対する影響が当然大きくなっているのは間違いない。上海市場が本格的に
回復しないと、日本市場の反転も難しいかもしれない。

(金融株の動きがポイント)
日本市場が低迷している要因のひとつはなんといっても為替の動向だ。このところ、
90円を切った水準で動いている。日銀短観によると、輸出企業の設定平均レートは
94円台で、すでに5円程度円高となっている。

輸出企業にとってこの水準が続けば、かなりのダメージとなることは間違いない。
しかも、さらに円高が進む気配も見える。米財政は巨額な赤字が積み上がっており、
各国も今後のドル安を警戒して、準備通貨としてのドル離れも進んでいるからだ。

為替が93〜95円の水準に戻さない限り、輸出企業が本格的に買われることはなさ
そうだ。逆に輸出型企業の下げの方がこれからはきつくなるかもしれない。

もう一つの要因は、産業界に血液を送る金融機関に対する圧迫。亀井金融相が唱える
「中小企業への借金返済猶予」法案の行方である。これは銀行収益にマイナスに作用する。

金融株敬遠の流れは、野村証券の大型公募増資で追い打ちがかかり、ノンバンクの
アイフルは私的整理に至った。

金融株が超割安まで下げて、買いものが入ってくるまでは地合いは好転しないのでは
ないか。大手銀行と野村証券の株価動向を注視していきたい。これが下げ止まれば、
相場に変化が出てくるだろう。

(少なくとも11月までは調整)
相場の調整色は今後も続きそうだが、どこまで下げ、どれくらいの期間続くだろうか。
3月の大底を付けてから半年間上昇した後の調整だから、少なくとも3ケ月(9−11月)
は軟調に推移するのではないか、自然体としてはそう見ることができる。

株価的には、日経平均で1万円の攻防が続けば、下値は9500円程度ではないかと
見られる。

持ち株はできるだけ売却して現金化しておくことを勧める。資金力に余裕があれば
買い下がりという方法もあるが、買い仕掛けは基本的に相場がいったん底を打つまで
待つことがのぞましい。無理せず「休むも相場」と考える。

          *     *     *

<今週の参考銘柄> 

    お休み

<経済の動き>

◆不況脱出は資源国から

『オーストラリア中央銀行は6日開いた理事会で、政策金利を0.25%引き上げ、
年3.25%とすることを決めた。7日実施する。豪の利上げは2008年3月以来、
1年7カ月ぶり。世界的な金融危機を受け昨年9月から続けてきた金融緩和を終了する。
今回の危機後の局面で、日米欧を中心とする20カ国(G20)では初めての利上げと
なる』

(解説)
豪州などの動きを見ると、今回の世界的な大不況からの脱出はまず資源国からと
なりそうな雲ゆきだ。為替や株式市場の戻りの強さをみると、豪州のほか、ブラジル、
ロシアなどの資源国の強さが目立つ。


◆底入れ感強まる半導体業界

『世界半導体市場の底入れ感が強まっている。米半導体工業会が発表した8月の世界
半導体売上高は前月比5%増の190億6000万ドル(約1兆7200億円)となり、
前月実績を6カ月連続で上回った。小型・割安パソコンの「ネットブック」の販売が
好調に推移するなど、個人需要が回復をけん引している』

(解説)
リーマンショック以前から長らく低迷状態が続いていた半導体市況は、ようやく底入れ
機運が出てきたようだ。フラッシュメモリー大手の東芝も、予想より早く7−9月期で
黒字化した模様だ。最大手のサムスンの収益は半導体の回復などによ、り既にピークに
近い水準まで戻ってきている。

半導体はハイテク関係の業績の先行指標。今後の、電機、電子部品業界の業績回復に
つながると期待される。


◆中小企業経営者の評価低い「返済猶予制度」

『中小・零細企業などを対象とした債務の返済猶予制度について中小企業経営者の6割が
「評価できない」とみていることが、日本経済新聞の調査で明らかになった。中小企業の
資金繰りは厳しさを増しているが、新制度により「新規融資の条件が厳しくなる」
「猶予を受けたら取引先からの評判が悪化する」などの声が目立った』

(解説)
中小企業経営者の今回の反応は非常に常識的なものだ。返済猶予制度の適用を申請した
とたん、その企業はダメ企業の烙印を押されてしまうことになるからだ。まともな企業ほど
そのような制度は利用しない。

金融常識の乏しい亀井金融相は、中小企業経営者はみな諸手を挙げて喜ぶと考えていた
かもしれないがそんな単純なものではない。結局実施されても、多くは倒産寸前の企業の
延命策として使われるだけだろう。


◆動きが鈍かった、パナソニックのこの1年

『パナソニックが松下電器産業から社名変更し1日で1年。社名変更を機に新興国を中心に
新たなグローバル展開に乗り出し、10年後に「電機世界一」を達成する目標を掲げたが、
世界同時不況や三洋電機の買収の遅れなど誤算が相次いだ。次の成長に向けた事業モデルの
構築が課題になる』

(解説)
パナソニックのこの1年の動きはかなり期待外れだったといえる。ブランド名と社名を
統一し、大型ブランドへの脱皮を期待されたが、動きも鈍く、新たな付加価値を与える
ような派手な動きは見られなかった。広告宣伝費もあまり投入してないではなかろうか。

確かに、薄物テレビの世界ではシェアーを上げ存在感を増しているが、この業界は
ブランドより価格に競争の軸が動いている。ここでいくら頑張っても、価格競争に
巻き込まれるだけで、それほど利益に結びかない。

もっと斬新な商品開発をするなど、ブランドを際立たせる努力をしないと、平凡な
ブランドに留まってしまいかねない。


◆150億円は「痛くもかゆくもない」と言い放つ石原都知事

『東京都の石原慎太郎知事は9日の記者会見で、2016年夏季五輪の招致で使った
150億円の費用については「その予算を有効に使って最善のプレゼンテーションをした」
と主張。支出が都財政に与える影響を問われると、知事就任以降に取り組んできた財政
再建で生まれた「余剰」が財源であると強調し「東京の財政は痛くもかゆくもない」
とした』

(解説)
石原都知事の今回の発言には呆れる、まさにミニ独裁者の面目躍如といった感じだ。
知事にとっては150億円といえどもはした金にみえてしまうようだ。たいした金銭
感覚である。

「痛くもかゆくもない」金なら、税金を納めた都民に即刻返してもらいたいものだ。
その方がよっぽど有効なお金の使い方となる。収入減に見舞われ1円でも節約したい
のが今の庶民の気持なのだから。


          *     *     *

<株式投資のセオリー>
第216回 しこり玉の整理

相場は現在、膠着状態からやや弱含みの動きの展開となっている。景気の動向が
はっきりしてくるまでは、しばらくはこの状態が続く可能性が高い。

相場が調整局面入りすると、問題になるのは手持ち玉の整理。持ち株を点検すると、
おそらくシコっている(買い値から下げて売りに売れない状態となっている)銘柄が
増えているはずだ。

一般的に持ち株の半分以上がシコッたら持ち株の整理に入るのが鉄則だ。半分以上
シコったということは、相場の見通しを誤ったか、銘柄の流れにうまく乗れなかった
のかどちらかである。いずれも相場を見誤ったわけで、このような時は、一旦整理
して出直すことだ。

持ち株がシコッたままの状態にしておくと、次第に相場を見るのも嫌になり放置するか
(果ては持ち株を塩づけにする)、あるいは、焦りからむきになった売買を仕掛けて、
さらに泥沼に陥るかどちらかである。

整理には往々にして損切りが伴うが、たとえ小幅でも損切りには抵抗感を持つ投資家も
依然多い。しかし相場の下落基調の時はこれが命取りとなる。持続すればするほど損が
どんどん膨らんでいくからだ。損失如何では最後は投げ出しかねない。

現在の相場は幸いなことに基調は上を向いているので、それほど大きな下げはないと
見られるが、それでも、景気の回復如何によっては、押しが深く、しかも長くならない
という保証はない。

下げるとしてもジグザグに、戻しては下げ、戻しては下げとなることが多いので、
ほどほど戻ったところで、一部でも切っておくことが必要だ。

調整時にしこり株を減らし、現金比率をできるだけ高める理由を整理すると以下の
ようになる。

一つにはしこり株が減ると自然と余裕も出て、相場を冷静に見ることができるように
なることだ。相場を冷静に見ることは株式投資の基本。しこり玉抱えたままだと、
先に述べたように、相場を見るのも嫌になったり、あせりから通常考えられないような
売買で失敗することが多い。

二つ目は、持ち株の大半がしこってしまうと、当然安値での出動ができなくなる。
相場で大事なのは、安値で買い出動し上昇相場の波にのること。資金がうまく回転
できれば、投資成果も飛躍的に大きくなる。あとから考えれば、事前の損切り以上に
はるかに大きな成果を得ていることが多い。

逆にしこり玉を抱えたままだと、持ち株が買い値まで戻ってくるまで動けない。
そこから動きだすと、相場水準が既に高くなっていることや、相場に乗り遅れたこと
による焦りから、うまくいかないことが多くなる。

株式投資は当然のことながら必ずしもいつもうまくいくわけではない。うまくいったり、
外れたりという流れが交互に来る。うまくいっている時はいい。だまってても儲かる
からだ。

問題はうまくいかない時。このような時は持ち株が当然シコってくる。シコッたら、
できるだけデッドストックにしないで、整理し態勢を整えるということだ。株式投資は
この繰り返しである。

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創刊日:2005-04-12  
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