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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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投資の視点(10/5)

2009/10/05

  もくじ
<相場見通し>
          
     ・2番底を探る動き

<今週の参考銘柄>
      
     お休み
                     
<経済の動き>
     ・10%越えは年内にも、米失業率
     ・いよいよ米国を超える巨大国誕生
     ・世界の外貨準備、米ドル比率一段と低下
     ・低価格車志向で販売シェアが急拡大する韓国勢だが
     ・事前予想通りリオに決定
                       
<株式投資のセオリー>
     第215回 公募増資の見方
                                          
★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★

<相場見通し>

◆2番底を探る動き

(景気回復の鈍さを嫌気)
9月相場は6ケ月連続していた陽線がついに止まり陰線で終わった。年初来ピークの
更新もできず、8月31日が高値のままだ。海外市場が軒並み9月も陽線となり、
年初来高値を更新している動きと比べると日本市場の弱さが目立つ。

前回ピーク時に対する戻り率を見るとさらに弱さが際立つ。他国の株式市場がほとんど
最低でも40〜50%の戻りを達成しているのに対し、日経平均の戻りは20%程度に
とどまっている。

天井も低いうえに下げる時は真っ先に下げるというさえない市場であれば、自国市場
でなければ早々に逃げ出したくなるところだが、そうもいかない。ただ、改めて海外
市場への分散投資の必要性を感じる。

相場は先の安値を更新し日経平均で1万円を切ってきた。さらに、26週移動平均
(9775円)を割り込んできたことで、当面調整となることがはっきりしてきたと
いえる。ここからはどこまで下げるのかということに関心が移る。

3月以降、最悪期脱出ということで戻ってきた相場だが、経済の回復が鈍く、株価が
先行した分、後戻りを余儀なくされているという感じだ。

景気は、回復力の鈍さに加え、これまでの回復は政策に後押しされたところが多く、
今後その分がはげ落ちるのではないかという懸念さえ出ている。

今回の景気回復には長い時間が必要となるだろうというのは、当初からの一般的な
見方であった。その点ではなにも予想外の動きではないが、株価はどうしても期待で
先走りがちとなる。その行き過ぎた部分が調整を迫られているわけだ。

景気回復の弱さの象徴は米住宅市場の動向だろう。米住宅市場の動向は個人消費に
大きな影響を与えるため米景気回復のカギを握っているが、依然回復に力強さが
見られない。

確かに関連指標はここ数か月改善傾向を示しているが、回復度合いは微々たるものだ。
米不動産の問題は、今後はむしろ商業用不動産に移ると言われている。まだ、市況が
完全に底を打ったと断言できる状況にはない。

また、先週末発表された米雇用統計では、失業率が9.8%まで悪化。10%越えは
避けられなくなっている。

一般的に雇用は景気の遅行指標なので、それほど気にする必要はないのだが、米国の
場合は、過去の動きから見ると一致指標に近い性格をもっている。米国では雇用と
消費の関連性が強いからだ。失業率の悪化が続いている限り、景気回復は力強さに
欠けざるを得ない。

(現金化比率高め、最後の突っ込み狙い)
相場は先週末にかけて、NY安も加わり下に弾みが加わった。日本市場は一足早く
調整に入っているが、海外市場の調整はこれから本格化するものと見られる。海外に
引きずられ今後も軟調な動きが続くと見ておいた方が良い。2番底を探る動きとなって
きた。

さらに今後の相場を見通す上で気になるのは、11月は例年ファンドの決算で相場が
下落することが多いということだ。1年の中でもパーフォーマンスの最も悪い時期の
一つである。

10月後半からは決算発表が本格化するので、当然様子見気分となる。そうなると、
今回の下げは11月中旬までズルズル続く可能性が出てくる。

いずれにしろ、下げトレンドに入ったので、利食いや小幅損切りできるものは、
できるだけ処分し現金比率を高めておきたい。

下げ途中では、仕掛けるのはできるだけ控えたほうが無難だが、仕掛けるとしたら
1泊2日の短期決戦型。急落した時に買い、反発したときに売る(空売り)手法。
ただできれば無用な消耗は避け、最後の突っ込みを見てから出動したい。

          *     *     *

<今週の参考銘柄> 

    お休み

<経済の動き>

◆10%越えは年内にも、米失業率

『米労働省が2日発表した9月の雇用統計によると、失業率は9.8%となり、前月より
0.1ポイント上昇した。一方、非農業部門の雇用者数は26万3000人減で、8月
(20万1000人減)より減少幅が拡大。米景気は底入れ局面にあるが官需依存が強く、
企業が雇用を増やす本格回復はなお遠い。失業率は近く10%を超すとの見方が大勢だ』

(解説)
失業率はいよいよ10%の大台に迫ってきた。10%乗せは時間の問題だろう。早ければ
年内にも達成しそうだ。少々景気が回復しても雇用にまで及ぶのは時間がかかるからだ。
ただ、中身を見ると、失業率の大きい業種は、家具業界(住宅関連)22.5%、
建設16.5%、運送16.2%、公務員15.8%など(数字はTIME誌調べ)で、
オバマ大統領が唱えている失業対策が何の効果もあげていないのがわかる。今後オバマ
景気対策に対する批判が強くなりそうな雲行きだ。


◆いよいよ米国を超える巨大国誕生

『欧州連合(EU)の新たな基本条約「リスボン条約」が2010年初めに発効する見通しと
なった。批准の是非を問うアイルランドの2度目の国民投票が3日に開票され、賛成多数
による批准が確実になった。最大の難関だったアイルランドの批准を取り付け、EUは
大統領の創設や政策決定の迅速化などを柱とする新体制に移行する』

(解説)
EU加盟国で唯一批准を国民投票とする条件が付いていたのがアイルランド。そこで今回
賛成多数となったことで、いよいよ米国を超える規模(人口1.6倍、GDP1.5倍)
の巨大国が来年新たに誕生する条件が整った。

歴史的にみてもこれだけの国が、武力なしで統合されたことはない。非常に画期的な
出来事だ。今回の統合が、米国の一国支配といわれる世界の現状の中で、今後政治的、
経済的にどのような勢力図の変化をもたらすか注目されるところだ。


◆世界の外貨準備、米ドル比率一段と低下

『世界の外貨準備に占める米ドルの比率が一段と低下している。IMFによると、6月
末時点で各国・地域が保有する外貨準備の米ドル比率は62.8%となった。欧州連合(EU)
の単一通貨ユーロが導入された1999年以来で最低を更新した。新興国が外貨準備の通貨
構成を多様化させているためで、米国の財政赤字拡大を背景とするドル安懸念から、
見直しが加速する可能性もある』

(解説)
米ドルの比率低下とは反対に増えているのはユーロ(27.5%)。ドルに対する見直
しは、ユーロへのシフトという形になって表れてきている。その結果、ユーロの対ドル
相場は今年に入って右肩上がりにジリジリ上昇している。

この流れは当面収まりそうもない。一説にはドル比率が50%ぐらいになるまで続く
のではという見方があるが、そこまで行く前におそらく60%を切ってくると、ドル
暴落の可能性が高くなってくるとみられる。いずれにしろ、ドルが上昇する要因が
少なくなってきているのは確かだ。


◆低価格車志向で販売シェアが急拡大する韓国勢だが

『米国の新車市場で、韓国勢の販売シェアが急速に拡大している。9月実績では市場
全体は前年同月比22%減となったが、現代自動車と傘下の起亜自動車は2割以上の伸び
を確保。今後の主戦場とされる小型乗用車部門では両社の合計シェアはホンダを抜き、
トヨタ自動車に次いで2位に浮上した』

(解説)
米では新車買替支援策が8月で終了したため、9月の販売は予想通り前年比マイナスに
転じた。ただ今の所それほど大きな落ち込みとはなってない。10月以降これが持ち
直すかどうか注目されるところだ。

このような中、元気なのは韓国勢である。低価格志向の風に乗ってシェアを拡大して
いる。ただ、これはもう少し様子を見ないとわからない。景気が回復するに伴い、
流れは変わってくる可能性があるからだ。

過去にも1990年代後半にシェアを急速伸ばした現代自動車が、品質の問題から
その後急激に落ち込んだ経緯がある。


◆事前予想通りリオに決定

『国際オリンピック委員会(IOC)は2日、コペンハーゲン市内で開いた総会で、
2016年夏季五輪の開催地にリオデジャネイロ(ブラジル)を選出した。南米での
開催は五輪史上初めてとなる。「環境五輪」を前面に押し出し、52年ぶり2回目の
開催を目指した東京は2回目の投票で落選』

(解説)
結果は当然と言えば当然の内容だった。北京(アジア)に次いでロンドン(ヨーロッパ)
が開催地となれば、次は順番からいえば米大陸。米国では何度も開催しているので、
まだ開催されてない南米大陸からブラジルが自然と選ばれたわけだ。

シカゴが予想外に一次予選で脱落したが、これはオバマ大統領のお粗末な演説が原因と
いわれている。あれほど演説上手のオバマ大統領がどうしてそうなったかというと、
やはり力が入ってないからと見られる。力が入らなければ演説も空虚となってしまう
わけだ。

日本は2次予選までの残ったが、落選は当初から予想されたこと。そもそも順番から
いってアジアには来る可能性が少なかったにもかかわらず、立候補に踏み切ったのは
石原都知事のほとんど独断。100億円もつぎ込んだというから、これから批判が
高まりそうだ。

経済の面でも影響が出てくる可能性がある。五輪開催を当て込んで買われた都心の
土地下落に拍車がかかり、不動産業界の中にはダメージを被るところも出てきそうだ。
また、企画担当した電通にとっても痛手は小さくない。

          *     *     *

<株式投資のセオリー>
第215回 公募増資の見方

先ごろ野村証券が10月に5000億円の大型増資をすると発表し株価は急落した。
野村は3月にも2800億円の公募増資をしており、市場は意外感をもって受け止めた
ことも株価下落に拍車をかけたようだ。

野村の例の限らず、一般的に増資を発表すると株価は下落する。増資がネガテブな
要因として受け取られるのは、一株利益の希薄化(=減少)を持たすからである。
利益に変化なく、発行株数が増えれば当然のことながら一株利益は減少する。

ただ、増資が将来の大きな成長をもたらす内容のもであれば(例えば画期的新製品の
開発・商品化とか、需要増に応えるための増産投資等)、市場が前向きに評価する
場合もありえる。

しかし、そのような時でも、発表時点では目先筋の売りが一旦はいるので下げ、その後
徐々に買い直されていくパターンが多い。つまり、内容如何にかかわらず、増資発表は
一旦売り優勢となる見ておいた方が良い。

このように市場にとっては、増資はあまり歓迎したくない事柄となっているが、高度
成長期では逆であった。増資発表は好材料と見なされ、株価上昇の要因となるケースが
多かった。

当時の増資は公募増資のみを単独で行うことが少なく、無償増資(現在でいう株式分割)
とセットで行うことが多かった。無償増資は、株主の株数が自動的に増え、その結果
一株配当が変化なければ総配当額は増えるので、好材料として受け取られた。

そして、増資発表後、上昇した株価をもとに公募価格も決定されるため、企業は高値で
公募増資ができたのである。つまり増資は投資家にとっても、企業にとっても双方に
メリットのあることだった。

これが可能となったのは、高度成長期は企業の成長力が旺盛だったからである。増資は
公募、無償にかかわらず一株利益の希薄化を持たらすことになるが、希薄化した分の
利益ははすぐに埋められるという期待が当時は持てた。逆に増資は成長力のあることの
証明とさえ見られたのである。

現在は、企業の成長力に対する期待を持ちにくい時代となっているため、どうしても
一株利益の希薄化という負の部分だけが目についてしまう。

ただ、経済が大きく成長している新興国市場では、日本の高度成長期のような現象が
起きていると見られる。成長力の高い市場には、材料を前向きに受け止めるパワーが
ある。新興国市場が魅力的な理由のひとつである。

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創刊日:2005-04-12  
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