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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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投資の視点(9/28)

2009/09/28

            
  もくじ
<相場見通し>
          
     ・逆風続く、下げ止まりを待つ段階

<今週の参考銘柄>
      
     お休み
                     
<経済の動き>
     ・あまりにひどい亀井大臣の「貸し渋り対策」
     ・立ち直りの早い豪経済
     ・鉄鋼生産、インドが2位に
     ・半導体製造装置のBBレシオ、急回復
     ・核持ち込みは米国では公開事項
                       
<株式投資のセオリー>
     第214回 新四季報の特徴
                                          
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<相場見通し>

◆逆風続く、下げ止まりを待つ段階

(円高が出遅れ日本株の頭を押さえる)
もたついている日本株の現在水準をどう見るかというと、中期的には買い場、短期的に
は押し目待ち、ということができよう。

世界の市場を見渡すと、年初来の新値街道を進んでいる所が多く見られるにもかかわらず、
日本株は8月以降は1万1100円〜1万1600円のボックス圏にとどまっており、
あきらかに出遅れ感がでてきている。

上昇を阻んでいる理由の一つは円高ドル安の進行だ。ジリジリ進んできた円高ドル安の
流れは、先週末には遂に90円を切る水準まで上昇してきている。

以前は、株式市場が混乱(大きく下落)すると、安全資産として円が見直され買われる
という動きが見られたが、最近はこの逆で、世界の株価が上昇すると円高ドル安が進む
という傾向が見られる。

その結果、欧米株式市場が上昇しても、日本市場ひとり上昇できない状況が続いている。
円高の内実は、ドル安が主導している面が多く、8月後半あたりから日米金利が逆転し、
米国の金利の方が低くなったので、ドルが売られやすくなっているというのが背景に
ある。

この流れはまだ続きそうだ。かつて円の金利が最も低い時に、低い金利の通貨を借りて
高い金利に投資する「円キャリー」が盛んだったが、今では「ドルキャリー」の動きも
指摘されるようになった。

低金利のドルを借りて海外通貨や債券を買う、新興国投資を高めるスタイルである。
米金利が相対的に高まるまで、この流れは続く。日本の景気回復は輸出産業主導という
流れとなっているため、円高はこれに水を差す格好だ。

(1万円割れも)
相場は、円高が重しとなって身動きが取れない状況だ。市場の関心は90円を切った
相場はどこまで上昇するかに集まっている。とりあえず昨年12月につけた87円19銭
が目安となるが、そこでとどまるか。

市場では85円程度の円高を予想する向きも増えている。ただ、ここまで円高が進むと、
輸出企業設定レートは90円〜95円に集中しているので、企業業績への影響が大きく
なる。

せっかく回復軌道を描き始めた景気へダメージも予想されるため、政策当局も黙っては
いまい。先ごろ、藤井新財務相は円高容認の姿勢を示したと言われているが、相場が
上がれすぎればそんなこともいっていられなくなる。

さらに亀井郵政・金融担当相の中小企業へのモラトリアム発言も影を落としている。
影響を受ける金融株が大きく下げている。また野村の大型増資も需給悪化懸念を
もたらしている。

悪材料集中により下値を追う動きとなっているが、この所のボックス圏の下限である
1万142円(8月21日)を切ってくれば日経平均1万円割れは避けられない。

ただ、急落すれば押し目買いのチャンスが出てくるのも事実。1万円割れの水準で、
下げ止まり感が出たところは狙い目。タイミング的には10月に入ってからか。

          *     *     *

<今週の参考銘柄> 

    お休み

<経済の動き>

◆あまりにひどい亀井大臣の「貸し渋り対策」

『「貸し渋りなどしていない」という銀行、「黒字でも返済を迫る今の金融は異常だ」
と迫る亀井静香郵政・金融担当相――鳩山新政権が波乱含みのスタートとなっている。
亀井金融相は中小企業向け融資や住宅ローンの元本返済猶予制度(モラトリアム)の
導入も表明した』

(解説)
亀井郵政・金融担当相が言っていることは、まさに金融常識を無視したもの。
金利・元本の返済猶予が許されるなら、そもそも金融業は成り立たない。しかも、
救われる中小企業にとっても、経営に厳しさが足りなくなるなど必ずしも好ましい
ことではない。

このような常識外れのお粗末な大臣は早々に更迭すべきだが、民主党にも弱みがある。
警察庁出身の亀井氏を大臣に登用したのは、小沢氏が西松問題を抱えているためと
いわれているからだ。鳩山政権の姿勢が問われる問題となってきた。


◆立ち直りの早い豪経済

『オーストラリアで企業の景況感が大幅に改善してきた。豪四大銀行の一つ、
ナショナル・オーストラリア銀行が8日発表した8月の豪企業調査によると、今後の
見通しを反映
した
信頼感指数はプラス18と前月比8ポイント改善し、2003年10月以来、ほぼ6年
ぶりの高水準となった』

(解説)
オーストラリアは資源国でしかも、高成長が続いている中国との関係が深いということ
もあって、今回の大不況の中では比較的落ち込みが少なくて済んだようだ。一時対円で
半値近くまで下落した豪ドルもかなり戻し、最近は80円近辺で底堅い動きとなっている。


◆鉄鋼生産、インドが2位に

『インドの鉄鋼生産の増加が続いている。世界鉄鋼協会によると、7月の粗鋼生産量は
推計で前年同月比4.3%増の473万トン。新車販売の回復などを背景に、4カ月連続の
増加となった。1〜7月の累計生産量は前年同期比1.7%増の3228万5000トン。
国内需要が落ち込んだ米国とロシアを抜き、中国、日本に続く世界3位に浮上した』

(解説)
インドの7月の粗鋼生産量は瞬間的には既に日本の生産量を上回っている。世界の
鉄鋼業界は中国が世界の約半分のシェアーを持っており、インドの急激な台頭で、
新興国の2大国である中国とインドがけん引する世界となってきた。


◆半導体製造装置のBBレシオ、急回復

『日本半導体製造装置協会が18日に発表した8月の日本製の半導体製造装置のBB
レシオ(3カ月移動平均の受注額を出荷額で割った値、速報値)は1.44と5カ月連続で
上昇した。海外大手を中心に半導体メーカーの工場稼働率が上がり、設備投資が復調
している。BBレシオは「1」を上回ると市況が回復していることを示す。今年3月
には過去最低の0.30を記録。微細化投資の回復に合わせて6月に10カ月ぶりに1を
上回った』

(解説)
BBレシオはハイテク業界の先行指標。かなり回復してきているので、今後ハイテク
産業の業況回復が期待されるが、ただ、メーカー側はかなり生産調整に走ったことも
事実なので、見かけ以上に回復度が大きくなっていることにも注意が必要。


◆核持ち込みは米国では公開事項

『来日中のキャンベル米国務次官補(東アジア・太平洋担当)は18日、都内の
米大使館で記者会見し、米国による核持ち込みを認める密約問題に関して「米国側の
開示文書が日米間の合意についての事実を明確に示している」と語り、核密約は歴史的な
事実との認識を明らかにした』

(解説)
キャンベル米国務次官補の発言は、何のことはない、日本では秘密とされていた事項が、
米国では公開事項ということだ。従って、米国ではこの問題による政治的影響はないと
言い切っている。

ここには、これまで日本側はいかに国民をだましてきたかという政治のおぞましさである。
常識的に考えても、グアムやハワイを出る時点で核を持っていた空母や原潜が、横須賀
についた時には持っていないということは考えられない。途中で海に捨てるしかない
からだ。


          *     *     *

<株式投資のセオリー>
第214回 新四季報の特徴

会社四季報2009年第4集(秋号)が14日に発売された。四季報は、市場の業績
見通しのコンセンサスとなることが多いので、内容については十分にチェックして頂
きたい。
(四季報と同時に日本経済新聞が「会社情報」を発売しているが、情報の信頼性では
四季報の方が圧倒的に支持されているので、「会社情報」は無視しても結構)

新四季報は概ね8月を中心に取材されたデータをもとに、記者の見方を加味して、今期、
来期の予想を出している。

これを、前号(09年第3集)と比較すると、業績が改善方向にあるのか、さらに
厳しさを増しているのか見極める手掛かりとなる。その点、やや購入価格は高くなるが、
四季報のCDROMを購入すると、簡単に比較できるので便利である。お勧めしたい。

2009年度の企業業績は、概観すると前期比11%減収、11%経常減益の見込み
である。3ケ月前の前号と比べると、減収率は拡大しているが減益率は縮小してきて
いる。

これは、売り上げの伸びは悪化してきているにもかかわらず、利益は改善の方向に
変化してきていることを示している。

09年3月期と比べて、10年3月期に純利益が黒字化する業種が、赤字化・赤字
継続の業種より、数が勝っているという特徴も見られる。

まだ水面下の景気情勢で、コスト削減努力や在庫調整一巡などから、黒字に転じて
くるものもあれば、逆に海運などのように、極端な荷動きの減少でコストを賄いきれずに
赤字に転落する業種もある。業種によりまだら模様となっていることを念頭に、
チェックしていただきたい。

これから最悪期に向かっている業種は、全体が戻り歩調にある中で、株価も年初来
安値水準に低迷している。しかし、今後世界景気が本格回復に向かう局面では、
こうした最悪業種にも反転のタイミングが出てくる可能性はある。

しかし、短・中期的には回復歩調に入った業種が先行して株価が戻していくわけだから、
そうした中から手掛けていくのが順番である。

ただ、足元で為替が想定以上の円高に振れる可能性も出てきているなど、修正要因
にも注意が必要である。

3ケ月前(前号)との比較で減益率が大きいのは海運、鉄鋼、卸売(商社)など、
逆に増益率が大きいのは、電機、非鉄金属、ガラス・土石、自動、証券などである。

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創刊日:2005-04-12  
最終発行日:  
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