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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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投資の視点(8/31)

2009/08/31

 もくじ
<相場見通し>
          
     ・民主党大勝のご祝儀相場があれば、そこが目先ピーク

<今週の参考銘柄>
      
        お休み
                     
<経済の動き>
     ・鳩山代表幸先悪い船出
     ・オバマ政権を脅かし始めたアフガン問題
     ・ドル離れを着実に進める中国
     ・今上期、株式と社債の発行11年振りの高水準
     ・米ボーイングの「787」納入また延期
                       
<株式投資のセオリー>
     第211回 信用取組の厚い銘柄を狙う
                                          
★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★

<相場見通し>

◆民主党大勝のご祝儀相場があれば、そこが目先ピーク

(景気回復の持続性に疑問)
3月を底値に順調に上げてきた相場は、どうやら踊り場にさしかかっているようだ。
8月に入ってからは上昇の勢いが止まり、日経平均で10100円〜10600円の間
のボックス圏の動きとなっている。

これまでの戻り過程では、「赤字幅が縮小した」とか、「減益幅が縮小した」など、
4半期前よりも改善してきていることが評価された。水準的にはまだ水面下でも、
「これ以上は悪くならない」というのが、買い優勢の根拠になっていた。

しかし、相場が1万円に乗せてくると、それだけではエネルギー不足。これからは、
さらにワンランク上の「いつ黒字化するのか」、「いつ増益に転じるのか」ということに
関心が移ってくる。

つまり、現在の相場の動きは、回復し始めた企業業績が、今後もどれだけ持続力を
もっているかを見守っている段階だ。

そこでポイントとなるのは、これまでの業績回復は景気刺激策によるものなのかどうか
という点だ。景気対策におんぶしたものとすると、秋口以降景気対策の効果が薄れるに
つれ、持続性に疑問符が付いてくる。

となると、現時点あたりがとりあえずの天井となるという可能性も想定しておかなくては
ならなくなる。それがはっきりしてくるのは、10月に入って半期末決算が出てくる頃と
みられる。

(全てが上がる時代は終わった)
相場全体が底上げされるような「全面高は」は期待薄となってきた。日本経済の次の
成長の姿が見えないのだから、株式市場でも、どの株を買っても一定の上げ幅がとれる
というような簡単なものではなくなる。

3月安値からの底上げ相場は、景気の最悪期を脱したという考え方から、ほとんどの
銘柄が戻してきたわけだが、その延長線上に待っている世界は、みんなが上がるではなく、
限られたものが上がるという道のりだろう。

中には、再度下落に転じる銘柄も出てこよう。これから景気が回復しようかという段階で、
早くも下げに転じるようなことがあるのかと思われるかもしれないが、景気回復に
乗れない銘柄は、これまで期待で上げていた分はげてしまうことになる。

ではどのような銘柄が買われるのか。その一つは材料性の有無だ。先日のインフルエンザ
関連銘柄への人気集中を見ても、数少ない材料に飛びつき買いが見られた。選挙で
民主党の勝利の可能性が強くなるにつれ「子供手当関連」が買われたのも同じだ。

材料株が短期的なものとすれば、長期的には国際的な実力株が着実に水準を上げていこう。
国内であまり稼ぐ機会がないとしても、海外の景気回復には間違いなく乗れるからだ。
このような銘柄は海外投資家の注目度も高い。

国際競争力のある電気、精密、建機、工作機械などの主力株の押し目を拾うことだ。

(9月後半にかけ調整)
今週は民主党の大勝の選挙結果が週初から相場にどう出てくるかが注目される。民主党の
勝利は海外投資家の好感を呼び、ご祝儀相場が出てくるとの見方が一般的だ。

買われる銘柄としては、民主党の政策はバラマキの拡大を伴うため、円安に振れ、
輸出関連株がか上げやすくなると見られている。そうなると電気、精密、自動車あたりが
物色の対象となってくるがはたしてどうか。

ただ、ご祝儀相場があるとしてもそれほど長くは続くまい。長くても今週一杯で、
日経平均で1万1000円あたりが精々とみている。相場は海外ファンドの先物に
振り回される不安定な展開となっているので、深追いは避けたい。上げどまったと
ころは着実に利食いを。

ご祝儀相場が終わった後は、9月末にかけ調整の動きとなろう。買い出動があるとすれば
その時点だ。

          *     *     *

<今週の参考銘柄> 

    お休み

<経済の動き>

◆鳩山代表幸先悪い船出

『民主党の鳩山由紀夫代表は27日付の米紙ニューヨーク・タイムズ(電子版)などに
「日本の新しい道」と題する論文を寄稿した。鳩山氏は「友愛の概念から生まれる
国家目標は東アジア共同体の創造だ」としたうえで、地域通貨の統合を目指す考えを
強調した』

(解説)
今回の民主党大勝で次期総理が確実視される鳩山代表だが、最初の船出からミソつけて
しまったようだ。今回の論文に対しては米ではかなり厳しい反応が出ている。

これは、過去には田中角栄、宮沢喜一が同じようなことを言って、米国からかなり
しっぺがいしをうけた(田中角栄はついに失脚までさせられた)ことが思い出される。

それだけ、通貨統合問題は米国との関係では微妙な問題である。下手をすれば命取りに
なりかねない問題であることを肝に銘じてほしいものである。


◆オバマ政権を脅かし始めたアフガン問題

『オバマ米政権がテロとの戦いの最前線に位置付けるアフガニスタンの戦況が一段と
悪化している。米軍など外国軍の2009年の死者数は25日に296人となり、
ブッシュ前政権の01年のアフガン攻撃以降、過去最多の年間死者数になった08年を
上回った。米中央軍のペトレアス司令官は同日、ケンタッキー州の講演で、さらに戦いは
厳しくなるとの見方を示した』

(解説)
米国での最近の世論調査では初めてアフガン戦争に対する反対が賛成を上回った。
米国民もそれだけ不毛な戦争だと思い始めている。これはオバマ政権にとっては大打撃だ。
イラクは撤退するが、アフガンはこれまで以上に戦力投入するというのが選挙公約と
なっていたからだ。

暗雲が漂い始めている医療保険の改正とともに、オバマ政権にとっては、アフガン問題が
足元をすくわれかねない大きな問題となってきた。


◆ドル離れを着実に進める中国

『財務省によると、6月末の中国の米国債保有残高は前月末比251億ドル減り、
7764億ドルとなった。中国メディアは「2000年以来、単月では最大の減少額」
(第一財経日報)と報じた』

(解説)
6月にガイトナー財務長官が訪中して米国債売りに歯止めをかけようとしたが、中国は
確実に米国債売り・ドル離れを始めているようだ。恐らくユーロなどに移しているものと
見られる。最大の外貨準備高を持つ中国のこの行動は、ドル下落の大きな圧力となるのは
間違いない。


◆今上期、株式と社債の発行11年振りの高水準

『企業が資金調達の一環として株式と普通社債の発行を増やしている。2009年1〜7月の
新規発行額は計10兆円を突破し、年間では11年ぶりの高水準となる勢いだ。金融不安の
後退で投資家のリスクマネーが戻り始め、1000億円を超す大型増資が次々と成立。市場を
通じて直接調達する動きが広がっている』

(解説)
リスクマネーが戻ったから発行が増えたわけではなく、業績の急激な悪化から、企業が
自己資本増強に迫られたというのが真相だ。これは市場にとっては需給を悪化させる
ことになりマイナス要因で、6月から7月にかけた調整の大きな要因のひとつにも
なっている。

企業業績の回復が思うように進まなければ、これからも増資に走る企業が増える懸念は
残る。


◆米ボーイングの「787」納入また延期

『旅客機最大手の米ボーイングは27日、延期していた最新鋭中型機「787」の
航空会社への納入時期が2010年10〜12月期になると発表した。08年5月に
全日本空輸に第1号機を納入するとしていた当初計画の延期は5度目で、当初より
約2年半遅れる。初飛行テストは今年末に実施するとしている』

(解説)
2年半も遅れるということは、開発を最初からやり直したほうがいいくらいだ。しかも、
試験飛行で使用した3機(約2400億円)を全て廃棄するというからすごい。前代
未聞の出来事だ。

よっぽど試験飛行で機体に問題が出たものと見られる。こうなると、使われ始めた後も、
信頼性への疑念が尾を引きそうだ。

日本企業にとっても、購入を予定しているANAはもとより、「787」開発に
関わったメーカーも多いので少なからず影響が出てくることが予想される。

          *     *     *

<株式投資のセオリー>
第210回 信用取組の厚い銘柄を狙う

信用取引の動向は個人投資家の動きを表している。特に信用買残が膨らむ時は、個人
投資家が相場に活発に参戦し売買している時だ。

現状の信用動向をみると、買残は1兆5511億円と、ボトムの3月27日8987億円
から70%ほど増えてはいるが、一昨年のピーク4兆4千億円と比べれば半分以下と、
水準的にはまだ低い。この要因は、個人は現在の相場上昇にまだ自信が持てないためと
見られる。

一方、売残は3月のボトム時から9千億円〜1兆円あたりで一進一退の動きとなって
いる。相場が底値から5割以上あげているにもかかわらず、売残が減らずに推移して
いるのは、個々の銘柄をみると、業績回復が伴わないのに株価だけが上げているので、
割高感から信用売り(空売り)が入りやすいためと見られる。

その結果、信用取組が拮抗している銘柄が多く、逆日歩(日証金が品貸料を支払って
株券を調達)が付いている銘柄は東証1部で274(8月27日時点)にも上っている。
特に、株価が大きく上昇した銘柄ほど売残が多い傾向が見られる。

逆日歩が付いている銘柄はもとより、信用売り残の多い銘柄は、一般的に取り組みが
いいから買いだとよく言われる。空売りは一定期日までには買い戻さなくてはならない
ため、株価が上がると買い戻しの動きが加わり、株価上昇に弾みがつく場合が多い
からだ。

特に、空売りの多い銘柄には、買い方が買い煽る動きが往々にして見られる。売り方を
締め上げ、一段高に持っていくためだ。買い方は、売り方が買い戻しをせざるを得ない
状況に追い込み、売り方が買いに走ったところで利食いするわけだ。

このため、巷では取り組みがいいことを理由に買い推奨されることがよくある。しかし、
取り組みが良ければ株価は必ず上がるのだろうか。いや、そんなに単純なものではない。
時には下げる場合さえ見られる。

銘柄選定のときには信用残の動向は確かに検討すべき重要な項目だが、それだけで
株価は動くわけではない。その他の項目(重要な項目は7項目(注))と考え合わせた
うえで判断することが必要だ。

ただ、信用取組が悪い銘柄よりも、良好な銘柄のほうが、条件が勝るのは確かだ。
従って、銘柄を選ぶ場合は、信用取組が一定比率以上になってないかどうかのチェックを
するクセを付けるようにしたい。

現在の相場でいうと、相場全体の貸借倍率(=買残/売残)は1.7倍なので、それ以上の
銘柄は取り組みが悪いとみて対象から外すわけである。

特に、市場エネルギーが細っている現在のような相場では、取り組みの悪い銘柄は、
上げるのに時間とエネルギーが必要となるので、はなから倦厭されてしまう。上げにくい
ということで人気の圏外となってしまう。

持ち株についても同様だ。取り組みがどう変化しているか常に注意を払いたい。もし
悪化傾向を示している場合は、目先あげる可能性は少なくなるので処分(利食い)も
必要となってくる。

(注)銘柄選択7項目:業績動向、株価水準、株価パターン、出来高、信用残、銘柄の
流れ、銘柄の性格・クセ

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創刊日:2005-04-12  
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