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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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投資の視点(8/24)

2009/08/24

            
  もくじ
<相場見通し>
          
     ・総選挙の結果待ちで見送り気分強まる

<今週の参考銘柄>
      
        お休み
                     
<経済の動き>
     ・新興国頼みの製造業
     ・米の新車買替補助制度、早くも打ち切り
     ・米住宅ローンの7〜8件に1件が問題抱える
     ・サウジも原発建設へ
     ・最新ニューズウイーク誌のカバーストーリーは「衰えゆく日本」
                       
<株式投資のセオリー>
     第210回 下げの予兆
                                          
★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★

<相場見通し>

◆総選挙の結果待ちで見送り気分強まる

(気になる中国市場の下落)
先週の日経平均株価は円高・ドル安に加え、中国株の大幅下落、週前半の米国株の軟調な
動きを受け、週間で359円(3.39%)安となり、6週ぶりの値下がりとなった。

外部環境で特に気にされているのは中国株の動き。1月以降調整らしい調整もなく上げて
きた中国株は、8月に入って高値から2割もの大幅下落となっている。中国経済に対する
不安感が台頭してるからだ。

中国経済は、政府の大規模景気刺激策を梃に、一時落ち込みを見せてたGDPの成長率は
は8%台まで回復してきている。これを受けて株価は堅調な足取りをたどってきた。

しかし、政府による景気刺激策は財政的にかなり無理していることや、強力に内需
拡大策を進めた結果、一部の地域で土地バブルが囁かれるなどひずみも出てきていること
から、中国経済に対する警戒感が頭をもたげ始めている。

世界経済の回復は、中国を中心とした新興国の経済回復に依るというのは今や世界の
コンセンサス。それだけ世界の期待が高まっているわけだが、日本にとっても、欧米
経済の回復が鈍い中、頼みは中国経済。現に4−6月の日本の製造業の収益回復の
ほとんどは中国などの新興国の需要に負っている。

この中国経済に暗雲がただようなことになれば、日本企業の収益回復にも大きな影響が
及んでくるのは間違いない。

日本にとって米国が最大の輸出先という事実に変わりはないが、現時点の日本経済への
影響という点では中国経済のほうがはるかに大きいと言わざるを得ない。中国がこければ
日本もこけるという図式だ。

従って、株式市場においても、NY市場より、上海市場との連動性が今後は高まっていく
可能性が高い。いずれにしても上海市場の動きからは目が離せなくなっている。

先週発表された、米国中古住宅市場の販売件数は市場予想を上回る結果となり、週末
米国市場はこれを好感して上げている。確かに住宅市場関連の指標には、市況底入れを
示すようなものが多くなっている。

今週もS&Pケース・シラー住宅価格指数や7月の一戸建て住宅販売などの住宅関連
指数が発表される。先月より改善するとの見方が優勢だ。

ただ一方で、先週発表された、米住宅ローンの延滞率と差し押さえ率を加えた比率は
過去最悪まで悪化しており、これだけ見れば差押物件増→競売物件増→住宅価格下落
という市況悪化スパイラルに歯止めがかかったとは言い難い。

これらの指標の意味するところは、住宅市況はこれ以上の悪化は避けられたとしても、
目に見えて改善するのはまだまだ先で、とりあえず底バイ状態が続くということ
のように思われる。住宅市況の改善から本格的な消費の回復の動きが見えてくるには
かなり時間がかかりそうだ。

(今週は総選挙にらんで様子見)
このところ外国人の大幅買い越しが続いている一方で、外資系証券のまとまった先物
売りの動きも見られる。これが株式市場が弱含みの動きにつながっている。

現物と先物の動きが異なっているのは、外国人の現物買いのデータが出るは1週遅れ
なので(先物の売買は当日)、そのズレがでているということが考えられる。すでに
外国人は売りに転じているということである。

あるいは外国人の中にも、強気と弱気が交錯し始めているのかもしれない。この
あたりは、もう1〜2週の動きをみなければはっきりしてこない。

いずれにしても、これまで相場上昇を支えてきた外国人買いにやや変調が見られる
ということだ。最大の買い手である外国人買いの勢いが止まれば、相場は上に行く
のが難しくなる。

その点今週末の総選挙の投票は注目される。どの新聞みても、民主党の圧勝予想だが、
民主党の勝利は外国人の好感を呼ぶからだ。やや勢いが止まり始めている外国人買いを、
再度呼び戻す可能性がある。

ただ、民主党の勝ち方にもよる。連立より単独政権のほうがより好感されよう。民主党が
勝つと(ばらまき政策から)円安に動くのではないかという見方も根強い。いずれに
しろ、総選挙を控え、今週の日本の株式相場はやや様子見の状況が強くなるとみられる。

今後の売買戦略としては、民主党勝利を予想して、ここから買いに入る手もあるが、
これはリスクも大きい。どこまで勝利するか不確定な面があることや、ご祝儀相場が
どの程度のスケールになるかも不明だからだ。

むしろご祝儀で買い上げられたところは目先の高値となる可能性もあるので、とりあえず
持ち株の利食いのタイミングと見ておいたほうが良いと見られる。

          *     *     *

<今週の参考銘柄> 

    お休み

<経済の動き>

◆新興国頼みの製造業

『製造業のアジアでの収益が急回復している。2009年4〜6月期の主要30社の地域別
損益を集計したところ、アジアなど新興国の営業利益は1〜3月期の19倍に伸びた。
中国政府などの財政出動の効果で需要が増加した自動車、電機で改善が目立つ。欧州や
日本では赤字が続き、北米でも利益水準は低い。企業業績の回復はアジア頼みの構図が
鮮明になっている』

(解説)
アジアといっても実態は中国が大部分と見られる。欧米の収益改善がしばらく期待
できないとすれば、企業収益にとっては中国特需がどこまで続くかが最大の焦点だ。
また、この中国特需に乗れる企業と無縁な企業は、企業収益の改善では大きな差がつく
ことになろう。


◆米の新車買替補助制度、早くも打ち切り

『米政府は20日、7月下旬に導入した低燃費の新車への買い替え補助制度を24日で
打ち切ると発表した。申し込みが殺到し、今月上旬に拡充していた30億ドル
(約2800億円)の財源を使い切る見通しとなったため。同制度は燃費の悪い車を
低燃費の新車へ買い替える場合、最大4500ドル(約42万円)の補助金を支給する
仕組み。議会の承認を受け8月7日に10億ドルだった財源を3倍に拡充していた。
 ホワイトハウスは「再延長の計画はない」としている。当初11月までの予定だった
同制度は約1カ月で打ち切られる形だ』

(解説)
新車買替補助制度の廃止は、せっかく回復してきた新車販売に冷水をかけることに
なりそうだ。特に日本車にとっては、トヨタのカローラが同制度を活用した車種では
1番となったように、上位に入っている車種が多いので、打撃は少なくない。

同制度は、世界各国の景気刺激策の中でも、もっとも効果をあげた政策。これが廃止
されてもはたして景気回復が持続するのか注目されるところだ。


◆米住宅ローンの7〜8件に1件が問題抱える

『米抵当銀行協会(MBA)が20日に発表した09年4〜6月期の住宅ローン調査に
よると、住宅ローンの延滞率と差し押さえ率の合計が13.16%(季節調整前)と
なり、過去最悪を記録した。全米の住宅ローンの7〜8件に1件が返済に問題を抱える
計算となる』

(解説)
1−3月期は住宅ローンの10件に1件が問題案件といわれていたので、今回の発表は、
それに比べてさらに悪化していることを示している。これらの問題物件はほとんどが
競売物件として処理されることになるので、住宅市況をさらに押し下げることにつながる。


◆サウジも原発建設へ

『20日のサウジアラビア紙アルワタンによると、サウジのホサイン水利電力相は
同国が原子力発電所の建設を計画していることを明らかにした。急増する電力需要への
対応が目的。湾岸産油国ではアラブ首長国連邦(UAE)が2015年前後の稼働を
目標に初の原発建設計画を進め、カタールやクウェートでも検討が始まっている』

(解説)
中東の原油生産国も次々に原発建設に動き始めた。原発建設には、自国に振り向けて
いる原油をできるだけ温存して、将来の輸出に振り向けたいとの戦略があるようだ。

すでに世界的には、検討段階のものまで含めると200件近くの原発建設計画が明らかに
されているが、まだまだ建設計画は増えそうだ。


◆最新ニューズウイーク誌のカバーストーリーは「衰えゆく日本」

(解説)
最新の米ニューズウイーク誌はカバーストーリーで「FADING JAPAN
(衰えゆく日本)」というテーマで日本の特集をしていた。

この記事の中で今回の総選挙について、政権選択と言われているけど、どちらの政党
(自民党と民主党)にも、世界に発信できるリーダーの顔が見えない。

従って、世界の中でどのようなリーダシップを今後取るのかもわからないし、気概も
見えない。まさに2流国に落ちぶれる国となってしまった。という厳しい内容が
書かれていた。海外から見た今の日本の断面を示していると見られる。

          *     *     *

<株式投資のセオリー>
第210回 下げの予兆

現在の株式相場は、やや弱持合いの動きとなっている。これが短い調整に終わり、再度
上昇に転じるのか、それとも今後の大きな下げにつながるのか、判断が難しいところに
さしかかっている。

相場が下げに転じるときは槍ヶ岳の頂きのように、鋭角的に上げ鋭角的に下げるわけ
ではない。高値を付けてから、次第に高値を安値を切り下げる弱持合いの動きとなり、
そのうちストンと大きく下げることが多い。

さらに、大きな下げ前には予兆的な下げが示現することが多い。最近の相場でいえば
上海相場がその典型だ。上海株式市場は8月に入って、高値3471から2785まで
約20%の大幅な調整に見舞われているが、その前に予兆的な下げが見られた。

7月29日に起きた6%ほどの大きな下げである。1月以降大きな調整もなく右肩上がり
に順調な上昇トレンドをたどってきた相場が突然急落した。ただ、この下げは1日で
終わり、この後は直ぐに上げに転じて年初来の高値を更新している。

しかし、8月4日を高値に今度は本格的な調整に突入している。こうみると7月29日が
大幅調整の予兆の下げと見ることができる。

予兆的な下げは急落のパターンをたどることが多い。日本の相場にはまだそのような動き
は見られてないが、今後そのような動きが出てくる可能性はある。

もしこのような大きな下げが見られたら、予兆的な下げかどうかをを検討し、もしその
可能性が高いのであれば速やかにポジションの縮小をはかる必要がある。

現時点で大きな下げに対する警戒感が必要なのは、現在の相場が、これまでの期待感で
上げてきた金融相場から、現実の業績の動きに沿って動く業績相場への移行期に直面して
いる。このような相場の転換点では一時的に相場の大きな調整が生ずることが多い。

ただ、この調整は、必ずしも悪いことではない。次の相場の格好の仕込みのタイミングと
なるからだ。ただ、調整の幅、調整の期間はまだ予測がつかない。業績相場への移行は
現実の景気の回復力や回復のスピードに影響されるからだ。

下げの予兆は、相場が天井を付けて下げに転換するような時にもみられる。したがって、
急落を伴う相場の下げがあれば、これは今後の大幅下げの予兆ではないかと疑ってみる
癖をつけたい。

相場の下落というのは多くの場合ある日突然起きるものではない。その前に必ず兆候と
いうものが出てくる。それを確実にとらえれことができれば、かなり相場の変動リスクは
軽減できることになる。

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