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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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投資の視点(8/17)

2009/08/17

 もくじ
<相場見通し>
          
     ・次の材料待ちでもみ合いの動き

<今週の参考銘柄>
      
       6378 木村化工機 960円(100株売買可)
                     
<経済の動き>
     ・外国人、4月からの日本株買越額は2兆円超
     ・資源獲得に向けた海外攻勢かける中国企業
     ・四輪車に比べ需要回復鈍い二輪車
     ・国の借金、国民1人あたり674万円
     ・選挙が終われば忘れ去られてしまうのがマニフェスト
                       
<株式投資のセオリー>
     第209回 高値のサイクル
                                          
★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★

<相場見通し>

◆次の材料待ちでもみ合いの動き

(経済指標の影響度増す)
世界の株式市場は軒並み年初来高値まで上昇してきている。金融危機の傷跡が小さかった
アジアなどの新興国マーケットが先に上昇し、そのあと欧米株が持ち直すという動きと
なっている。

ここまでの動きは、世界的な景気の大幅落ち込みに対する対応として、米中など世界
各国が足並みを揃えた経済対策を迅速に講じてきた効果ともいえる。ここからは次第に、
景気対策に頼らず自然体で順調な回復軌道を描いていけるかどうかにかかってくる。

その点にはまだ不安が残る。特に米国では住宅市場や消費の回復が依然はっきりしない。
月初に発表された雇用統計は失業率の下げ止まり感が出てきたが、まだ回復するまで
には至ってない。

消費関連の指標は一進一退の動きだ。その点、今週発表される、住宅関連の指標、新築
住宅着工件数と中古住宅販売が注目される。これが予想外の上ブレを見せれば相場に
とってはプラスに働こう。

一方、世界経済の牽引車となっている中国もやや不安が出てきた。輸出不振を、内需
拡大にシフトすることにより高成長率の維持を図ってきたが、土地バブルなどから、
行き過ぎ感も出てきている。このところの上海市場の下落がその不安感を示している。

しかし、経済が回復軌道に乗っていくまでには、途中さまざまな不安要素が出てくる
のも事実。中国の株式市場はこれまで順調な足取りをたどってきたので、過熱感が調整の
口実となったと言えなくもない。

ただ世界的にみても、4−6月決算発表が一巡し、株式市場は様子見の様相が強くなって
きている。確かに業績の回復は確認できた。しかし、これは緊急経済対策という政策効果を
含んだものが背景にあり、昨秋以降極端に生産を落として在庫調整したため、目下は在庫の
積み増しを行うために生産が回復してきたという面は否めない。

次は販売が本当に持続的に伸びるかという点が問題となる。販売が伸びなければ、せっかく
回復した生産が、後戻りして減産という事態もありうる。その動向を見たいために、経済
統計を待つというスタンスが株式市場に出てきている。

好材料が先行してくればいいが、そうでなければ8月は一進一退の動きが続くことも予想
される。

ただ、押さえておきたいのは、企業は単に人員削減と減産を行っただけではなく、合理化、
効率化を一段と進めた体質改善を行っているので、仮に売上が元通りにならなくても、
損益分岐点が下がっている分、少しの売り上げ増で利益が出るように変化してきている
点だ。

アジア向けや欧米向けに売上が伸びるという報道があったら、それは売上の伸び率以上
に利益の改善が生じるとみておいていいだろう。この点は今後のポイントとなる。

(もみ合い症状での投資戦術)
当面もみ合いと仮定しての投資戦術は、ボックス推測を行い、下限に接近してから
仕掛けるということになる。

3月以降の株価はどの銘柄も概ね一本調子の右肩上がりを描いてきたから、下値の
めどが測りにくいことは確か。

過去3ケ月間の出来高最低レベルに減ってきて、株価が数日間落ち着いたらその水準が
仕掛けの一つの目安となる。その場合、株価パターン(下記「投資のセオリー」を参照)
にも留意すること。

          *     *     *

<今週の参考銘柄> 

    6378 木村化工機

<経済の動き>

◆外国人、4月からの日本株買越額は2兆円超

『外国人投資家が日本株に対する買い姿勢を強めている。4月からの買越額は2兆円を
超え、前年同期を26%上回った。世界的に景気が底入れすれば外需依存度が高い
日本企業の収益回復に弾みがつくとの期待から、自動車や電機など主力株への買いが
増えている。個人や年金などの売りを一手に引き受け、外国人が日経平均株価の上昇を
けん引する構図が鮮明になってきた』

(解説)
日本のこのところの株価上昇は外国人買いに負うところが大きいのは確かで、これが
数字的にも裏付けられた格好だ。

ただ、2兆円規模というと金額からいえばまだそれほど大きいとはいえない。昨年夏
にも同じ規模程度の買越しが見られたが株価は結局伸び切れなかった。問題はこの動き
が今後も続くかである。


◆資源獲得に向けた海外攻勢かける中国企業

『中国企業の海外の資源獲得に向けた動きが止まらない。中国非鉄大手の中国アルミの
英豪資源大手リオ・ティントに対する出資拡大提案が6月に拒絶されてからも、中国
企業の海外の石油や鉱物などの資源会社への買収や出資はアフリカでの事業を中心に
むしろ加速。「リオ失敗」後に判明した主な買収・出資案件(提案中を含む)だけで
10件にのぼり、買収額は3兆円超に膨らんでいる』

(解説)
中国企業の積極的な買収の背景には、政府の金融緩和路線も影響して潤沢な資金力を
持つようになった中国企業が、世界的不況で資金難に陥った海外企業に狙いを定めて
投資先を漁っているという事情がある。

これまで日本もこれくらい元気があれば、資源の利権確保はもっと進んでいたと
思われるが、それにしても中国の動きはアグレッシブだ。今後は資源だけでなく、
企業買収や不動産投資といった分野でも積極的な海外への攻勢が予想される。


◆四輪車に比べ需要回復鈍い二輪車

『ホンダの2009年度の国内の二輪車生産台数が08年度比4割減る見通しとなった。
国内唯一の二輪車製造拠点である熊本製作所(熊本県大津町)の今年度の生産計画は
18万1000台で昨年度の30万台強から大きく減少、年産能力46万台の半分以下
となる。国内需要が冷え込んでいるうえ、欧米の在庫調整が遅れていることが響く』

(解説)
政策に後押しされて急回復している四輪車販売に比べ、二輪車の販売は苦戦は続いて
いる。ホンダは四輪車があるからまだしも、二輪車の比率が高いヤマハなどはかなり
深刻な状況に陥っている。同じ輸送関連でも四輪車と二輪車は明暗を分けている。


◆国の借金、国民1人あたり674万円

『財務省は10日、国債と借入金、政府短期証券を合計した「国の借金」の総額が
6月末時点で860兆2557億円になったと発表した。3月末に比べて
13兆7587億円増え、過去最大額を更新した。税収減や経済対策に伴う借金が
膨らんだため。7月1日時点の推計人口(概算値)の1億2761万人で計算すると、
1人あたりの借金は約674万円となった』

(解説)
自民党は盛んに民主党の政策を財源が不明と批判しているが、これまで財源がない
政策をさんざんやってきたのが自民党。その結果がこのような、OECD内では断トツ
の借金大国にしてしまった。

さらに負債総額は上記のほかに、地方の借金や積立不足の年金債務(企業年金でいう
過去金債務)を勘定に入れればほぼ倍になり、とても返済でない水準ではないところ
まで膨れ上がっている。それでも自民党は最後の最後までバラマキして(=お土産に
して)選挙に突入していった。


◆選挙が終われば忘れ去られてしまうのがマニフェスト

『政権交代の可能性もある30日投開票の衆院選を控え、民主党のマニフェスト
(政権公約)に企業や業界団体が気をもんでいる。目玉の「高速道路無料化」や
「子ども手当」は政策の大転換になるだけに、関連業界への影響も大きい。企業に
よって「明」と「暗」が鮮明になりそうだ』

とりあえず選挙期間中はいろいろ話題になろうが、選挙が終われば忘れ去られてしまう
のがマニフェストの運命。それほど業界が騒ぐ問題でもない。

その証拠に前回の自民党のマニフェストなど誰も覚えていないし、実行してないから
といって野党が国会で追及するわけでもない。(もちろん自民党も総括してない)

今回の民主党のマニフェストを見ても、インデックス(目次)という表題がついている
とおり、思い付きの考えがいろいろ並べてあるだけ。全体の整合性がとれてない。
もし全部実行したら、世の中混乱するだけである。

          *     *     *

<株式投資のセオリー>
第209回 高値のサイクル

株価チャートを見ればお分かりのように、株価は高安を交互につけながら、うねり
ながら波のように動いていく。しかし、このうねりのパターンは、すべて同じではない。

うねりながら上昇していくものもあれば、下降してくものもある。高安の周期が非常に
ゆったりしたものもあれば、短期間で上下動を繰り返していくものもある。上下の幅も
小さいものもあれば、大きいものもある。

また、常に同じパターンを続けるとは限らない。1回ごと異なる場合もあるし、何回か
同じパターンを続けることもある。。

ただ、いずれにしても、相場の下降局面ではつかみにくかった株価の波動が、上昇局面
になると比較的はっきりしてくるようになる。

従って上昇相場では、売買のタイミングをはかるときは、この株価の波動を読みながら
行うことが重要となってくる。

一般的に、元気のいい株ほど株価の波動サイクルは短く、高安の幅が大きく、しかも
高値を更新していく銘柄が多い。銘柄選択の時にできるだけこのような銘柄を選べば、
投資収益率は格段に上がってくるはずだ。

元気のいい株というのは業績が好調な銘柄である。たとえば、最近上昇が目立つ東海理化
(6995)でそれを見てみよう(チャートは各自別途参照)。同社は販売回復を囃して
大きく上昇している自動車関連のひとつ(トヨタ系)である。

この銘柄は、今年に入って1月を底値に上昇トレンドとなり、628円から2020円
まで約3倍まで上げている。その間高安を付けながら上昇トレンドを描いているが、
目先高値を付けた日を順追ってみていくと、4月13日、5月7日、6月11日、
7月6日、8月3日とほぼ1ケ月ごと月前半に付けている。

一旦高値を付けたら若干調整し、再度上昇し新高値をつけるといった動きを1ケ月サイクル
で繰り返しているわけだ。そうであれば1ケ月毎に、高値で利食いその後の調整時の
安値で買いを繰り返せば、何回でも儲けられるということになる。

相場に大きな変動がなく、このパターンが今後も続くとすれば、次の高値は9月初旬に
先の高値抜けの2000円〜2200円どころが期待できることになるが(やや上げの
期間が長くなっているのが気になる)。

自動車関連にはこのような1ケ月パターンで動いている銘柄が多い。これは自動車関連は
Sランクの銘柄群だからである(銘柄ランクについては本欄の07年5月21日号
「銘柄選択の基本(11)」を参照)。

この自動車関連の動きには収益の急回復が背景にある。中国・インドなどの新興国の
販売好調に加え、新車販売促進策を梃に日米欧の自動車販売も急回復している。これに
ともない自動車関連の業績見通しはかなり好転しているからだ。

ただ、いつまでも株価は同じパターンで上げ続けるわけではない。業績好調を織り込んで
しまえば株価の勢いは衰える。そうなると波動サイクルは長くなり、高値も限られてくる。

その変化のメルクマールは、自動車関連の中核銘柄であるトヨタ、ホンダの動きに
注意することだ。中核銘柄の勢いが続けばまだ同じパターンで上昇していくことが
予想され、中核銘柄がヘタってきたら、上昇パターンも転機を迎えることになる。

いずれにしろ、銘柄選択を考えるとき、さらに売買するタイミングをはかるときには、
株価パターンをよく見て行う必要がある。

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創刊日:2005-04-12  
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