投資

投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

全て表示する >

投資の視点(7/6)

2009/07/06

           
  もくじ
<相場見通し>
          
     ・目先やや調整含みだが、月後半にかけて水準上げる

<今週の参考銘柄>
      
      日本製鋼所
                     
<経済の動き>
     ・アジアの時価総額欧州抜く
     ・米地方財政の悪化、深刻
     ・光回線販売でソフトバンクがライバルNTTと手を組む真意は
     ・中国移動、インド携帯会社と提携の動き
     ・エコポイント効果、エアコン増産体制へ
                       
<株式投資のセオリー>
     第204回 焦った売買は怪我のもと

                                
★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★

<相場見通し>

◆目先やや調整含みだが、月後半にかけて水準上げる

(右肩上がりは不変)
相場は1万円を前に揉み合いが続いている。これまで、景気の最悪期は過ぎたという
ことをコンセンサスに上げてきた相場だが、先行組にはやや買い疲れ感が出ており、
次の注目は、いつ頃、どの程度、景気実態の回復軌道が描かれるかに移ってきている。

株価は3月中旬から持ち直しに転じ、3月から6月まで4ケ月連続で前の月を上回る
陽線を描いている。4−6月の業績が出る7月も上値を試していくことになろう。
目先調整はあるも当然1万円は越えてくると見ている。

ただ依然株価上昇に対する懐疑的な見方も多い。確かに世界景気はまだ水面下で、
2009年の経済成長はマイナスゾーンだとされている。経済がマイナス成長の中で
株価だけが上昇するのはおかしいという見方だ。

しかし株価は方向性を読んで動いていくもの。最悪期を脱して横ばいに入っていく
過程で早くも上げ始めるものである。底値を付けるのはいつも相場環境が土砂降り
状態の時だ。
先日報じられたOECDの経済見通しでは、2010年にはプラス成長への転換を
示唆、見通しを上方修正してきている。先行きに明るさが見え始めているのであれば、
相場は上げない方がおかしいくらいだ。

現在の相場は需給の改善が引っ張る相場だ。低金利を背景に潤沢な資金が株式市場や
商品相場に流れ込み価格を押し上げていく「金融相場」は、景気低迷下での株高現象
として、これまで歴史上幾度となく繰り返してきた。(金融相場については5月11日号
「金融相場の特徴」を参照)

目下は金融相場から中間反落への過程に移行していく段階と見ており、金利は低いまま、
生産活動は減産の兆し、在庫調整が進展してきたということだろう。

業績面では、まだ見るべきほどの改善はないが、4−6月、7−9月とたどる過程で、
上向いてきていることが確認されて行けば、株価の調整は浅く、短く、右肩上がりの
方向性が一段と確かになっていく。

日々の上げ下げには、為替や米国相場の動きが影響することには変わりはないが、
方向性は確実に見えてきた。

(銘柄選択の方向性)
銘柄選択では、従来から業績好調が伝えられている銘柄を、人気が低下した場面で
仕込めばいいのか、あるいは不振を極めている銘柄を今後の回復期待で仕込んで
いけばいいのか迷うところ。

資金に十分な余裕があるなら、両方を混ぜたポートフォリオが望ましい。そこまで
資金的な余裕がない場合はどちらを選択するか。

今後、期待に沿った景気回復軌道に入っていく前提なら、赤字の会社が黒字に転換して
くる時ほど株価の変化率は大きい。ただし、万年不振をかこっている”ボロ株”を
勧めているわけではない。

今回の景気の急激な落ち込みの中で、業績が一時的に赤字転落したような銘柄から
選ぶことを指している。それには財務が健全であることがポイントになる。無借金、
あるいは自己資本率が高い、キャッシュフローが潤沢など。

今回売上が急激に減ったため赤字になったが、損益分岐点が低く、売り上げが回復
すれば容易に黒字に転換できる企業体質。世界シェアーが高く、研究開発費などを
抑制してないなど。

有力企業の中には、将来世界景気が回復して潤う時期がくれば、株価は大きく居所を
変えてくるだろうと思われる銘柄も存在する。まずはこうした銘柄の現物の分散買い
下がりがお勧めだ。

候補業種は、日本を代表する自動車、電機、精密が該当する。野村などシンクタンク6社
の2010年度業績見通しはプラス転換が大勢。中でも大幅増益見込みがこの3業種だ。
目先は景気の悪材料が続き、やや調整ムードだが、押しはそれほど大きくないと見ている。
上記銘柄をジックリ仕込みたいところだ。

          *     *     *

<今週の参考銘柄> 

    5631 日本製鋼所 1160円

<経済の動き>


◆アジアの時価総額欧州抜く

『金融危機後の株価の回復をアジアの新興国が先導する構図が鮮明だ。経済成長への
期待感からこの半年で中国やインドの株価指数は5割以上上昇。この結果、6月末の
株式時価総額の地域別構成比はアジアが全体の3割強に上昇し、約14年ぶりに欧州を
上回ったようだ。一方で株価の反発が鈍い日本の構成比は1割弱と、世界市場での
存在感の低迷が続いている』

(解説)
回復期待の違いが株価の戻りにかなり影響しているが、それにしてもアジア経済の
台頭が著しい。ただ、寄与が大きいのは圧倒的に中国で、インドの伸びも大きい。
日本はかえって世界シェアを落としており、地盤沈下に歯止めがかからない状態が続く。


◆米地方財政の悪化、深刻

『米地方財政の悪化が深刻になってきた。大幅な歳入不足でカリフォルニアなど
複数州が新会計年度入りした1日までに新年度予算案をまとめることができなかった。
財政赤字の縮小策で議会と州政府が折り合えず、住民に身近な公共サービスの縮小も
現実味を帯びている』

(解説)
日本と違って米国では地方財政に国が無条件で救済に乗り出すことはありない。
カリフォルニア州ではデフォルトの話も取り沙汰され始めた。大幅赤字の要因は
企業収益の減少などによる歳入減少が大きいが、銀行が与信余力を喪失していことも
影響していると見られる。

このような州が続出することは米国にとっても由々しきことなので、政府も何らかの
動きが考えられるが、米政府自身、財政がかなり悪化しており、簡単には動けない
状況だ。


◆光回線販売でソフトバンクがライバルNTTと手を組む

『ソフトバンクは7月1日、NTT東西地域会社の光通信回線「フレッツ光」の
代理販売を全国で開始する。光回線を巡って同社は加入者線を独占するNTTの
卸価格値下げを要求して戦ってきたが、一気に方向転換しライバルと組んだ。NTTの
回線を借りて料金を独自設定し販売していた「ヤフー!BB光」は回線料が高いため
採算が取れず、一部を残して順次撤退する方針だ』

(解説)
これまでのライバルと手を組むということでちょっとわかりにくい点があるが、
お互いにとってメリットある提携となっている。

ソフトバンクは、強力な営業部隊をもっているので、「フレッツ光」を扱えばかなりの
募集手数料が見込める。合わせて、採算のとれてない自前の光回線「ヤフー!BB光」
を撤退することが可能となる。

一方営業部隊を持ってないNTTにとっても、ソフトバンクの営業力は魅力。少々手数料を
払っても、シェア拡大が図れるのでこれまたメリットが大きい。

ソフトバンクの狙いは2兆5千億円ある負債の早期圧縮。増収効果が大きいので
(5年で数千億円?)、どの程度成果があがるか注目されるところだ。


◆中国移動、インド携帯会社と提携の動き

『22日付のインドの有力経済紙ビジネス・スタンダードによると、中国の携帯電話最大手
である中国移動(チャイナモバイル)は、インドの携帯2位リライアンス・コミュニケーションズ
との提携交渉に乗り出した。中国移動がリライアンスの株式の5〜6%を取得する案も
浮上しているという。加入数が4億件を越えたインドの携帯電話市場は世界最速ペースで
拡大しており、中国移動は提携を通じた進出を狙っているとみられる』

(解説)
中国移動は世界最大の通信会社。時価総額は20兆円を超えており、買おうと思えば
どんな会社でも買える力を持っている。日本のドコモですら買収可能だ。

その中国移動が今回目を付けたのはインド。ここでシェアーを確保しさらに世界シェアー
拡大をはかる考え。通信業界ではガリバー中国移動の動きに目が離せない状況がしばらく
続きそうだ。


◆エコポイント効果、エアコン増産体制へ

『ダイキン工業は、家庭用エアコンの主力工場である滋賀製作所(滋賀県草津市)の
2009年度上半期の生産計画を当初比15%引き上げる。最需要期の7月を中心に増産する。
前年度並みの136万台前後としていた09年度通期の出荷計画を引き上げるかは未定だが、
足元の需要増に対応する。

 エアコン大手では、日立アプライアンスも栃木事業所(栃木県下都賀郡)の7月の
生産計画を、中・上位機種を中心に前年同月の実績から2%引き上げる計画。いずれも
省エネ家電の買い替えを促す「エコポイント」制度の効果とみており、薄型テレビに
比べて低調だったエアコンでも販売が伸びる可能性が出てきた』

(解説)
「エコポイント」効果はこれまで液晶で目立っていたが、それがエアコンにも波及し
始めたようだ。エコムードの高まりから省エネに優れた日本製エアコンは海外でも
人気がある。エアコンメーカーの回復ピッチは予想以上に速まる可能性が出てきた。

日本の主要エアコンメーカーは、パナソニック、東芝、ダイキン、シャープ、
富士通ゼネラルなど。このうち海外で強いメーカーはダイキンと富士通ゼネラル。


          *     *     *

<株式投資のセオリー>
第204回 焦った売買は怪我のもと

株式投資では「焦った時は負け」になることが多い。焦って売買すると、当然冷静な
判断ができなくなるからである。

投資家が焦って売買するような時は、株価の動きが一方的になっていることが多い。
大きく上昇している時とか、あるいは大きく下落しているような時である。

このような時は、上げている時はもっと上げるのでは、下げている時はもっと下げる
のではと考えてしまう。

従って、上げのる時は乗り遅れまいと思って急いで買い方に回り、下げの時は持ち株の
損をできるだけ少なくしたいと思って急いで売り方に回る。

ところが、全体相場でも個別銘柄でもそうだが、相場が天井を付けたり、大底を
付けたりするのは、このように投資家の動きが一方に偏る時だ。従って、焦って
売買する時は、高値買いとなりやすく、底値売りとなりやすくなる。

このような衝動的な売買を防ぐには、一つは一度立ち止まって考える癖を付ける
必要がある。特にこのような間違いを繰り返している人は、売買を2〜3日待って
みるというのも一つの方法だ。

さらには高値・安値の自分なりの判断基準を持つということも大事だ。例をあげると
以下のようなものである。

1、ローソク足・・・長い上髭が出る時は高値となることが多く、長い下髭が出る時は
底値となることが多い等。

2、テクニカルチャートの活用・・・移動平均線、MACD、RCI等

3、出来高・・・一般的に昨年来の最高出来高付近で高値を付け、昨年来の最低出来高
付近で安値を付けることが多い等

4、信用残・・・上げている時に買い方の減少(返済が多い)は高値を付けることが多く、
下げている時に買い方の減少は投げが入っているので底が近い等

5、PER・・・一般的に10倍以下で底、20倍以上で天井

6、値幅・・・一般的に一段上げで5割の上昇。一相場では2段上げ(底値から約2倍)
から3段上げ(底値から約3倍)となる等

これらの基準をミックスしながら自分なりの株価の高安の判断基準を作ることだ。
このような基準を持っていれば、高値買い、安値売りの大きなミスは次第に少なくなる。

また、焦った売買をする要因として、資金的な余裕もかなり影響する。目一杯投資した
状態では、相場の急落時はどうしても冷静さを失ってしまう。

従って通常投入資金は8割の範囲にとどめたい。2割残っていれば急落時には余裕を
もって対応できるし、さらには絶好の売買チャンスに変えることも可能だ。腹8分目は
体に良いということは投資でもいえるのである。

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2005-04-12  
最終発行日:  
発行周期:週間  
Score!: 非表示   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。