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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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投資の視点(6/8)

2009/06/08

  もくじ
<相場見通し>
          
     ・戻り相場続くが、短期的には調整含み

<今週の参考銘柄>
      
      カルチュア・コンビニエンス・クラブ
                     
<経済の動き>
     ・米失業率10%に迫る
     ・中国、風力発電に今後10兆円投資
     ・ドイツ銀行への公的資金投入見送り
     ・米長期金利じりじり上昇
     ・工事を後回しにすると脅かされ、新潟県腰砕け
                       
<株式投資のセオリー>
     第201回  信用残の動きをどう見るか(4)
                     
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<相場見通し>

◆戻り相場続くが、短期的には調整含み

(振り子の戻り過程)
日経平均は踊り場を抜け出し9500円を越え堅調な動きとなっている。欧米市場の
上昇に加え、アジア各国など新興国市場が軒並み年初来高値を取る動きとなっている
ことが追い風となっている。

1−3月のGDPが戦後最大の落ち込み(年率マイナス15%)だったことは記憶に
新しい。にもかかわらず相場は下げることはなく、上昇基調を維持している。これ
以上悪くなることはあるまいという見方が多いからだ。

今の相場は足元の景気の悪さには目をつぶった需給相場だという見方である。しかし、
株価が持ち直すということは現実的な効果も生み出すもの。

まず企業業績に対しては保有株の評価が上がり、前3月末で評価替えした持ち株に
含み益が発生してくる。

また、個人投資家にとっては、株価の回転が効いてくれば、売買が一層活発化して
くるし、時には儲けが(資産の回復が)消費増につながる場面も出てくる。景気にも
好影響をもたらすわけである。

簡単にいってしまえば、目下の株式市場は「売らんかな」という投資家よりも、
「買いたい」投資家の方が多くなっているということだ。

昨年秋口以降だけでも相当損失を被った投資家が多いが、それでも生き残った投資家の
回転商いと、しばらく株から離れていた資金が「安値買いのチャンス」とみて動き
始めたわけである。

しかし、「本当に安心していいのか?」という視点も大事だ。

大きな流れで見ると、今回の戻りはマイナスに大きく振れた相場の揺り戻しの動きと
見ることができる。リーマンショックを受けて大きな下押し圧力が働き、日本では
3月10日の安値を作り出したが、振り子の動きのように現在はその戻りの過程に
入っている。

この戻りはどこまでいくのか。それは急落のきっかけとなったリーマンショック
(昨年9月16日)の位置がひとつの目安となる。

昨年7月から9月初旬までは1万2000円〜1万3000円の水準にあった相場は、
リーマンショックにより一気に1万2000円を割り込み急落した。

従って、1万2000円まで戻すことによって初めて、リーマンショックから
始まった世界金融危機、景気後退を相場は完全に織り込んだ(消化した)と言える。

ただ、振り子の原理からすると、精一杯戻した相場はいったん止まり、またマイナスに
転じる。そしてまた止り、プラスに振れる。これを繰り返すことになる。この間に
新しい大きな材料が加わらなければ、振幅はだんだんと縮小し、最後は重力の真中で
静止する。

この振り子の原理から相場を大胆に予想するならば、1万2千円あたりまで戻った
相場はそのあと反落し、その後は大きな材料がなければ1万1千円あたりを中心に、
1万円と1万2千の間で行きつ戻りつするのではないか見ている。

相場の自律的な動きとしては以上のような予測が成り立つが、問題は相場に大きな
影響をもたらす企業業績や景気がそこにどう加わるかである。

各国で打ち出している大型景気刺激策が、本年度下期に入ればそれなりに効果を
上げてくるとみられるが、この力が相場に大きく加わることになればば相場の
動きも当然変わってくる。

ただ、それはもう少し時間がたたなければわからない。いずれにしろ本年度上期は
戻り場面となり、1万2000円を目指した動きが続きそうだ。

(短期的には利食い優先)
先週末に為替がドル高(円安)に大きく振れるなどから、今週も株式市場は堅調な
動きで始まりそうである。

ただ、このところ世界的に株式市場の上げピッチが早くなっているのが気になる。
そろそろ反動がでてもいいころだ。1昨年来、世界の株式市場は5ケ月毎に大きな
下落に見舞われているが、そのタイミングがこの6月末頃に到来するのも要注意だ。

日本の株式市場を見ても、騰落レシオが127.4まで上昇し、やや過熱感が出て
いる。物色動向も、新高値銘柄を見るとやや日替わり的な動きが強く、中核銘柄が
相場を引っ張る腰の入った上げパターンとはなっていない。

売買代金がこの所1兆5千億円程度にとどまり、それ以上増加しないのも1万円
超えてさらに上昇するにはエネルギー不足だ。

従って、瞬間的には日経平均1万円乗せがあるとしても、さらに上値を追うとは
考えにくい。今週末には大型SQを控えていることもあり、週後半は様子見気分が
強まりそうである。ここからは深追いせず利食い優先のスタンスでのぞみたい。

(来週月曜日15日は会社四季報第3集の発売日です。次週は新四季報から見
妙味銘柄を掲載する予定です)

          *     *     *

<今週の参考銘柄> 

 4756 カルチュア・コンビニエンス・クラブ 780円(100株売買可)
 
     
<経済の動き>

◆米失業率10%に迫る

『米労働省が5日発表した5月の雇用統計(季節調整済み)によると、景気動向を
反映する非農業部門の雇用者数は前月から34万5000人減少した。サービス
部門で減少幅が縮小し、雇用減のペースは鈍化した。一方、失業率(軍人を除く)
は前月より0.5ポイント高い9.4%となり、1983年8月(9.5%)以来、
25年9カ月ぶりの水準に悪化した。事前の市場予測平均は、雇用者数が
52万人減で、失業率が9.2%だった』

(解説)
過去半年の雇用者数の減少幅は月間平均で約64万人なので、確かに減少幅には
縮小傾向が見られる。ただ、今後GM破たん処理の影響などが予想され、まだまだ、
減少傾向は続きそうだ。その結果失業率の10%超えは避けられない情勢と
なってきた。雇用情勢に明るさが見えてくるのはまだしばらく先と見られる。


◆中国、風力発電に今後10兆円投資

『中国政府は2020年に風力発電能力をいまの約8倍の1億キロワット超に増やす。
発電設備メーカーや発電会社への支援に乗り出す構えで、総投資額は10兆円規模に
なる見通し。温暖化ガスの排出抑制につなげるうえ、減速する中国経済のけん引役
に位置づける。日本メーカーを含めた関連企業の商機も広がりそうだ。』

(解説)
中国の力の入れ方は半端ではない。昨年は米国に次いで風力発電量を増やしているが、
今回発表された計画が実行されれば、早晩世界一の風力発電国となる可能性が高い。
これだけの設備投資をするとなると、日本の風力発電メーカーにもかなり恩恵が
もたらされそうだ。

◆ドイツ銀行への公的資金投入とりあえず見送り

『ドイツ銀行は26日、フランクフルトで開いた株主総会で公的資金による
資本増強を拒否する考えを示した。「政府に税金投入を求めなくて済んだ」と
アッカーマン頭取が説明。同行は投資銀行部門の業績悪化に歯止めがかかり、
2009年1―3月期の最終損益が黒字転換した。中核的な自己資本比率は
10%を超えており「十分な自己資本を確保している」という』

(解説)
現在金融機関の信用不安で一番注目されているのは欧州の銀行だ。まだかなりの
不良債権が隠されていると見られている。ドイツ銀行もその一つで、東欧への
融資等で多額の焦げ付き(プラス巨額な為替差損)が発生していると見られている。

今回は公的資金導入を見送ったが、はたしてこれで済むのかどうかは不明だ。
今後の推移次第では、公的資金導入に至る可能性もまだ残っている。


◆米長期金利じりじり上昇

『5日のニューヨーク債券市場では米10年物国債が大幅に続落し、長期金利の
指標となる同国債利回りは前日比0.12%高い(価格は安い)3.83%で取引を
終えた。早朝に発表された5月の雇用統計で、非農業部門の雇用者数の減少幅が
市場予想ほど大きくならなかったことなどを受けて売りが膨らんだ。来週に10年債や
30年債の入札を控えていることも嫌気された』

(解説)
米国債金利がじりじり上昇している。米財政赤字が拡大し、国債が大幅増発されて
いることを嫌気しているためである。

景気が低迷している中での金利上昇は、景気回復を遅らせる要因として働く可能性が
高い。また株式市場にとっても、投資資金が利回り選好から債券市場に向かう部分も
増えることになるので悪材料だ。

金利がさらに上昇し、4%を超えてような事態になると、株式市場もかなり気に
し始めるだろう。


◆工事を後回しにすると脅かされ、新潟県腰砕け

『新潟県は、2009年度当初予算への計上を見送った整備新幹線の負担金42億円に
ついて支払う方針に転換した。国土交通省が09年度補正予算分の事業費を支払いに
応じなければ他県に割り振る方針を示し、地域経済への影響などを踏まえ譲歩した格好』

(解説)
新潟県は地方分担金の問題で国にタテ突いたが、国から新潟県の工事は後回しにすると
脅かされた途端、結局折れてしまった。おそらく県内の工事業者から、知事はねじを
巻かれたのだろう。

地方の政治は土建業者の基盤の上に立って行われているようなところがあり、土建業者
から怒鳴りこまれれば、地方の政治家はひとたまりもない。これが日本の政治の実態で
あり、土建国家日本の現実の姿である。その結果、いつになっても公共事業のばらまきが
なくならない。

          *     *     *

<株式投資のセオリー>
第201回 信用残の動きをどう見るか(4)

今回は、銘柄選択時の信用残の簡単な見方につて述べてみたい。信用残の動向は
銘柄選択をする時には重要な要件のひとつとなる。

1、売残と買残の取組比率はどうか

取組比率が市場平均(現状1.43倍)より低ければ取組良好。銘柄選択上は
プラス要素となる。

一方市場平均より高ければ取組は悪いのでさらに中味(買残の平均買値等)の吟味が
必要となる。通常の水準(過去2年くらい平均残高が目安)よりかなり買残が
多ければ(当然取組も悪い)、基本的には買いは見送ることになる。

2、買残の平均買値はどうか

一般的に過去の買残が大きく増えたあたりが平均買値となることが多いので、
その水準を見る。それが現状価格より低い水準であれば、買残が少々多くても
(取り組み比率が少々悪くとも)気にならない。

一方、買残があまり多くなくても、現状価格より平均買値が高ければ、上げにくい
ということが起こるので留意が必要。

特に6ケ月期日(信用買いは期間6ケ月で建てているもの多い)には要注意。一般的に
株価がピーク時には信用買が増えるので、ピークから6ケ月経過しないとなかなか
上げれないことが多い。これはチャートで確認すること。

3、買残・売残の推移はどうか

買残、売残が、趨勢として増えているのかそれとも減ってきてるのか。買残が、
あるいは両方とも増えているのは、株価が上昇している時が多い。

特に、株価上昇とともに両方の残高が大きく増えている時は、株価は一段高となる
ことが多い。一方、買残が減少、あるいは買残、売残とも減少している時は、買い方、
売り方は手じまいの動きとなっているわけで、通常はひと相場終わったことを
示している。このような銘柄は買いの対象としては不適である。

いくら売残が買残を上回っている(往々にして逆日歩が付いている)状態の時でも、
このような取組が縮小している時は買いの対象としては避けた方が良い。

また、前にも触れたが、株価が安値から離陸するときは、まず信用買いが入って安値の
玉を貯め込むことが多いので、往々にして安値時に信用買残が増えることがある
(値は上げない)。こういう時は取組は良くない(悪化する)がかえって買いの
サインとなる。

ただ、急落後の安値で買残が増えるのは、高値で買い付いた投資家の平均買値を
下げるためのナンピン買によるものが多い。このような銘柄は、少し戻ると戻り売りを
浴びやすいので避けた方が賢明。

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創刊日:2005-04-12  
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