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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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投資の視点(5/18)

2009/05/18

  もくじ
<相場見通し>
          
     ・外国人買いにより、上昇トレンド続く

<今週の参考銘柄>
      
       ローム
                     
<経済の動き>
     ・新型インフル感染者は米国で既に100万人?日本は1万人?
     ・国内はハイブリット車に人気集中
     ・国内工場の閉鎖に走る製造業
     ・低迷する株式の夜間取引
     ・新生銀行とあおぞら銀行は存続させる価値あるのか
                       
<株式投資のセオリー>
     第198回  信用残の動きをどう見るか(1)
     
                
★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★

<相場見通し>

◆外国人買いにより、上昇トレンド続く

(外国人の姿勢に変化)
3月決算発表のほぼヤマ場は過ぎた。中味を見ると、大手電機をはじめ当初予想された
通り厳しい数字となっている。今期も赤字が続く所も多い。

ただ、個々の株価の動き見るとそれほど下げてはいない。赤字決算発表にもかかわらず
かえって悪材料出尽くしということで上昇しているところも多い。今の相場は、
金融相場で、業績よりは需給が原動力となっているからだ。

その需給を支えているのは外人買いだ。このところ2週連続で大幅に買い越している。
これほどの2週連続の大幅買い越しは昨年6月以来で約1年振りのことである。

外国人買いの背景には、欧米経済の動きが依然思わしくなく、回復も遅れそうなことから、
先進国では相対的に日本経済が見直されている事情があるようだ。

その日本も、足元の経済の動きは惨憺たる状況だが、欧米に比べれば金融機関のダメージが
少ないことや、日本の製造業の生産調整への取組が素早かったことを評価している。
落ち込みは鋭角だったが、その分回復も早いという評価だ。

景気の回復が、先進国よりBRICS、中でも中国やインドあたりがリード役と
なりそうなことも、地域的に近い日本にとっては有利に働いている。

また、昨年来、欧米のファンドが日本株の組み入れ比率を最低水準まで下げてしまった
ということも影響している。下げ過ぎの反省から、一部組み入れ比率の上昇に動いて
いる所も出てきている。

いずれにしろ、これまで集中豪雨のように売ってきていた欧米ファンドが、売りから
買いに転じたインパクトは大きい。欧米市場より日本市場の方が株価の戻りが大きく
なっている一因となっている。

問題はこれからどうなるかである。もし継続して外国人買いが入ってくれば、日経平均
10000円乗せも視野に入ってこよう。

さらに、決算が出揃ったところで、国内の機関投資家の動きも気になるところだ。
これまで様子見を決め込んでいたと思われるが、その間相場は予想に反して上がってきた。

決算内容が厳しかったにもかかわらず水準を上げている相場に、もともと保守的な運用を
する機関投資家が乗ることができるか。

外国人投資家の買いは量的に見てもかなり大きく、かなり腰が入った買いと見られる。
過去の例を見ても、一旦動きだしたらしばらくは続くことが多いので、買い越しの動きは
継続しそうだ。

一方、乗り遅れた感のある国内の機関投資家は今後もあまり期待はできそうもない。
いつものことであるが、企業業績の回復がもう少しはっきりしてこないと本格的な買い
出動は難しいと見られる。

従って引き続き相場は外国人投資家の動向に左右されそうである。外国人投資家は本国
である欧米市場の動きに影響を受けやすいが、日本市場への投資比率を増やしてる分、
欧米市場よりは強い動きが期待されそうである。

(上昇トレンド変わらず、押し目買い)
先週、日本市場は欧米市場の下げに引きずられ大きく下げる場面もあったが、25日移動
平均線を下回ることなく終わっている。為替がやや円高に振れているのが気がかりだが、
上昇基調は崩れていない。

需給の動きを見ると、日経平均が9000円台に乗せてからは、個人の信用買いが利食い
などから勢いが弱まり、それを外国人買いが補っている構図が続いている。今後個人の
買いが復活するかが一つの焦点となる。相場が上げ始めれば買い意欲は再度強まってこよう。

いずれにしろ、外国人買いが続いている間は強気を維持してよい。懸念されていた
決算発表が峠が過ぎたことで、今後はより動きやすくなりそうだ。

先週の下げで、大型優良株の一角には、相応の押し目を形成している銘柄が散見される。
このような銘柄を狙っていきたい。ただ、今期も大幅赤字が続く銘柄には上昇力が弱まる
ものも出てくると見られるので、このあたりの選別には注意を払いたい。

          *     *     *

<今週の参考銘柄> 

      6963 ローム 6000円(100株売買可)
      
<経済の動き>

◆新型インフル感染者は米国で既に100万人?日本は1万人?

『世界に広がっている新型インフルエンザの致死率は1957年のアジア風邪並みの
約0.4%で、感染力は季節性インフルエンザよりも強いとする初期データの分析結果を、
国際チームが11日、米科学誌サイエンス(電子版)に発表した。また、旅行者を通じた
世界への感染拡大の状況などから、四月末にメキシコで感染者は2万3千人いたと推計した 』

(解説)
最近の米国の学者の推計によれば、現在の感染者の出方からすると、既に米国では
100万人規模の感染者いると予想されている。また日本でもすでに1万人規模まで
拡大しているのではないかという説が出ている。

ただ今の弱毒性のままならそう問題は起きまい。問題は再度流行が予想される秋以降だろう。
人から人への感染が広まっていく中でウイルスが強毒性に変異していく可能性があるからだ。

おそらく秋以降は、世界各地で今以上にかなり神経質な動きとなるのではないかと見られる。


◆国内はハイブリット車に人気集中

『日本自動車販売協会連合会(自販連)が11日まとめた4月の新車販売ランキング
(軽自動車を除く)は、ホンダの新型ハイブリッド車「インサイト」が1位だった。
ハイブリッド車の首位は初めて。インサイトの販売台数は1万481台。2位のフィット
(9443台)に1000台強の差を付けた』

(解説)
国内の新車販売では、ハイブリット車の人気が際立っている。5月18日に発売される
トヨタの新型プリウスの受注残高はすでに8万台を超える人気ぶりだ。こうなってくると、
ハイブリット車を持たないメーカーの劣勢は避けられない。

日産、三菱などは電気自動車に力を入れているが普及までにはまだ時間がっかりそうである。
今年の国内販売はトヨタ、ホンダの2強の強さが目立つ展開となりそうだ。


◆国内工場の閉鎖に走る製造業

『自動車部品メーカーのトップが企業の存亡をかけて奮闘している。設備、開発への投資を
絞っているが、それだけでは不十分とみる。「当面は出費を抑えることに徹するが、
着地点が見えたころ本当の構造改革、国内工場の統廃合に取りかかる」』

(解説)
自動車部品メーカーの動きで目立ち始めたのは、国内工場の閉鎖。自動車メーカーの
国際展開により、部品会社も世界に工場を展開している所が多い。

今回の需要急減でそのような工場の統廃合問題が出ているが、その中でコストの高い
国内工場を閉鎖するケースが増えている。

このような動きは、同じく国際展開を加速している電気メーカーや電子部品会社にも
散見される。残念ながら日本の製造業の国内離れが強まっている。


◆低迷する株式の夜間取引

『ネット証券や大和証券など証券四社が独自に運営する株式の夜間取引市場が低迷
している。四社合計の売買代金は少なく、昼間の取引所の売買代金の千分の一に満たない。
深夜まで株取引をしたいという個人投資家の需要を取り込めていないのが原因。
夜間取引の魅力を打ち出すことが急務になりそうだ』

(解説)
夜間取引が低迷している理由は、参加者が少ないため買いと売りがなかなか出会わない、
出会いが少ないため、余計参加者が減少するという悪循環に陥っているためだ。これを
活性化するためには、欧米市場のように証券大手が全て集まってくるような市場を作るか、
東証自身が夜間取引に乗り出すしかないと見られる。


◆新生銀行とあおぞら銀行は存続させる価値あるのか

『新生銀行とあおぞら銀行が2010年夏をメドに経営統合することで大筋合意した
ことが分かった。統合交渉では、それぞれの筆頭株主である米投資ファンドの意向が
焦点となっていたが、両行は統合計画の枠組みについて説明し、理解を得たもよう。
今後は筆頭株主を交えて出資比率や経営体制の詰めを急ぎ、月内にも発表する見通しだ』

(解説)
両行の筆頭株主は禿鷹ファンドのリップルウッドとサーベラス。両社とも新生銀行と
あおぞら銀行が再上場の時に多額の利益を得ている。しかも今回の経営悪化の原因は、
国内で資金運用せず、海外の証券化商品に投資して傷ついたもの。

前回の建て直しの時にも両行には多額の税金が投入されているが、そんなところに今回も
税金を投入して再度生かす必要があるのだろうか。即刻潰すべきである。

          *     *     *

<株式投資のセオリー>
第198回 信用残の動きをどう見るか(1)

相場では信用残が拮抗した状態が続いている。相場下落とともに大幅に減少してきた
買残はやや持ち直してはいるが依然低水準である一方、売残は環境悪を反映してか逆に
増える傾向があるからだ。

買残が増えたといってもボトムから1割程度の増加で、しかも日経平均が9000円台に
乗せてきたあとは、逆にひとまず利食いする動き(買い建ての返済)が広がっている。

景気の動向は相変わらず底バイの指標が多く、今回の決算発表も厳しい内容の所が多いため、
買い方は早めの手じまいに走っているようにみえる。

一方売り方は、相場が高くなったところは格好の売り場と見て、ナンピン売りや新規売りを
増やしている。弱気筋はまだまだ相場は上げる段階ではないと見ており、さらに下げる
という見方も結構根強い。

一般的に、信用残の比率は相場の天井付近で最も高くなり、大底付近で最も低くなる。
先の相場高値付近では買残、売残の比率はは4:1ぐらいまで上昇したが、現在は1:1と
極めて低水準だ。

前回も申しあげたが現在は金融相場による上げだ。金融相場では景気がまだ本格的に
回復してない段階なので強弱感が錯綜する。従ってしばらくは買残、売残とも拮抗しながら
ジリジリ増えていくことになる。

その後相場環境が次第に好転するにつれ、買い方が一段と増加し、売り方は逆に手じまい
売りを強いられ売残は減少に転じていく。その結果、買残、売残の比率は次第に上昇して
いくことになる。

個々の銘柄の株価の動きを見る上でも信用残の動向を見ておくことは重要だ。買い方、
売り方の動きがわかるからだ。

買い方が利食いに走っていれば、ひとまず上昇基調は終わったと見ることができるし、
買い増ししているのであれば、さらに上昇基調は続くという判断が可能となる。

売り方が手じまい売りを多く出しているのであれば、売り方の煎れ上げはそろそろ
クライマックスに来ていると判断できるし、新規売りを膨らましているようであれば、
取り組み妙味が増し、一段の上昇が期待できるという判断が可能となる。

信用残の推移は、東証が毎週火曜日に発表する3市場のデータと、日本証券金融(日証金)
が毎日発表するデータがある。

3市場残は証券会社で抱えている信用取引も含んでいるので、全ての信用取引を網羅して
いるが、日証金残高は証券会社から日証金に持ち込まれる部分(資金繰り上、証券会社が
保有できない部分は日証金に再ファイナンスする)に限られているので、一部しか
わからない。

これを図で示すと以下のようになる。

         信用残高(3市場信用残)

            /\
           /  \
          /日証金残\
         /――――――\
        /        \
       / 証券会社保有残  \
      /            \
      ――――――――――――――

3市場残は週1回しか発表されないので日々の動きをつかむことには限界がある。従って
日々の推移については、日証金の数字に頼るしかない。

しかし日証金の数字では一部の信用残の動きしかわからないので、買い方、売り方の
正確な動向まではわからない。ただ正確ではないとしても、大まかな動きを察知する
ことは可能だ。

買い方が仕込んでいるのか、買い増ししているのか、それとも逃げているのか、売り方は
新規に売りを増やしているのか、それとも煎れ上げているのか、このような動きを知る
上では欠かせないデータである。

次回は、信用残の具体的な数字の見方について説明したい。

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創刊日:2005-04-12  
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