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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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投資の視点(4/27)

2009/04/27

  もくじ
<相場見通し>
          
     ・連休後一時的に急落の可能性も

<今週の参考銘柄>
      
       ポイント
                     
<経済の動き>
     ・米不良資産購入基金、日本でも1千億円資金集め
     ・新築オフィスビルの空室率、30%超える
     ・新エンジェル税制でベンチャー投資急増
     ・自国以外の株式取引に乗り出す欧州証券取引所
     ・液晶パネルの需要急回復
                       
<株式投資のセオリー>
     第196回  次の上昇の流れに乗れる銘柄かのチェックが必要
         
      <来週はお休みします>
                
★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★

<相場見通し>

◆連休後一時的に急落の可能性も

(大手電機の決算に対する警戒感)
相場は日経平均9000円を前に、もみ合いからやや弱含みの動きに転じている。最近の 
相場反発パターンを見ると、上げの期間はほぼ1ケ月で目先ピークを付け、反落する
ケースが多い。今回もまさに同じような動きとなってきた。

相場パターンの他に相場が弱含みの動きとなっている要因を上げると次の2点があげられる。

ひとつは決算発表後の大手電機メーカーの格付け引き下げ懸念。今回はかなり巨額の損失を
計上する所が多く、決算発表後は格付け機関による格付け引き下げが続出しそうだ(既に
引き下げ警告はいくつかの企業で出ている)。

格付けの高い優良企業は、少々引き下げられても資金調達上大きな問題は発生しないが
(調達金利は上昇するが)、問題は投資不適格(いわゆるジャンク債のレベル)すれすれに
格付けされている企業。

格付けの引き下げは、通常の債券発行ができなくなるなど、資金調達上大きな影響が出て
くることになる。このような企業が続出すると相場にかなりショックが走るのでは、
という懸念が市場に出始めている。

中でも注目されているのは東芝。このほど5000億円の資金調達を検討してると報じ
られたが、これが格下げになると、今計画している資金調達ができなくなってしまう。

ただ、この問題は政府の方で既に対策を講じ始めており、公的資金を使った資本注入を
用意している。この支援策を盛り込んだ産業活力再生法は既に国会を通っており、いつでも
発動できる体制だ。すでにパイオニアなどが導入を検討中だ。

従って、投資不適格企業への格付け引き下げが起こっても、政策投資銀行を通じた公的出資で
カバーされ、市場のショックは一過性となる可能性が高いが、それにしても、そのような
ニュースが続々と流されればある程度の調整は避けられなくなる。

それともうひとつは、3月でほぼ終了した目されていた、ヘッジファンドの解約凍結解除の
売りがまだ半分程度残っていたことがわかったことだ。これは6月末までに処理される
見込みなので、その売りが4月末から5月中旬(申し込み期限5月15日)にかけて
出てくる可能性が高い。

同様な規模の売りが出た3月初旬、日経平均は7000円の安値を付けている。今回
そこまで下げることはないとしても、かなりの下げは避けられまい。

これら2つの要因は、連休後重なって出てくる可能性がある。これが相場に対する強い
警戒感をもたらしている。

ただ、もし大きく突っ込むようなことがあればそこは絶好の投資機会となる可能性が高い。
海外の投資家もその安値を待ち構えている節がある。

(5月安値に備える時)
大手電機メーカーの格付け引き下げショック安が本当に起きるかは不明だ。しかし、ヘッジ
ファンドの解約売りは相場にとっては大きな圧迫要因となるのは間違いない。従って今後は
軟調な展開が予想される。

もしショック安が起きて相場が大きく突っ込むとしても、下値には公的資金(郵貯資金等)
が待ち構えているので、下げても瞬間的な8000円割れ程度で収まる可能性が高い。

いずれにせよ5月中旬までは買いは見送りが賢明。膨らんでいるポジションは、できれば
早めに整理しておき、5月初旬〜中旬に到来すると見られる安値時の買い出動に備えたい
ところだ。

          *     *     *

<今週の参考銘柄> 

      2685 ポイント 4290円(10株売買可)
      
<経済の動き>

◆米不良資産購入基金、日本でも1千億円資金集め

『米政府が民間投資家と共同で金融機関の不良資産を買い取る計画に、日本の資金が投入
される見通しとなった。米大手資産運用会社、ブラックロックが日本の機関投資家から
約十億ドル(約1千億円)をメドに資金を集めて「官民投資基金」に出資する。ローレンス
会長兼最高経営責任者(CEO)が14日、日本経済新聞記者と会見し明らかにした』

(解説)
不良債買い取りは、金融危機払拭の最後の切り札として米政府が現在進めているバッドローン
対策。民間資金がどこまで導入できるかにその成否がかかっているが、ブラロックが今回
集めるのはその民間基金部分。

注目されているのは想定利回り。一説には年35%程度になるのではないかとの話も出ている。
一般個人も応募できるのであればかなり人気が集まりそうだが、残念ながら今のところ
機関投資家優先で資金集めをする模様だ。


◆新築オフィスビルの空室率、30%超える

『東京、大阪、名古屋、福岡で新築オフィスビル(開業一年未満)の空室率が軒並み急上昇
している。東京都心では「オープン前にほぼ満室」が昨年までの常識だったが、三月末の
空室率は約35%と3分の1が空室になった。大阪や名古屋、福岡も三30―60%台の
空室率を記録。景気悪化でオフィスの縮小や賃料の安いビルへの移転が増え、割高な新築
物件が敬遠されている。値引きによるテナントの獲得競争が激しくなりそうだ』

(解説)
前にもこの欄で触れたが、オフィスビルの空室率は不動産価格のバロメーター。その新築
オフィスビルの空室率が30%超えるということは、今後都市部の不動産化価格はかなり
大幅な下落は避けられないことを示している。不動産市況の底はまだ見えない状況が続く。


◆新エンジェル税制でベンチャー投資急増

『ベンチャー企業への投資を優遇する「エンジェル税制」を利用する企業が急増し、
2008年度に利用企業の数が過去最高に達したことがわかった。新たなエンジェル税制が
導入され、投資家が税優遇を受けやすくなったことが背景にある。個人がベンチャー企業に
直接投資する額も急増。世界同時不況の逆風が吹くなかで、税優遇をきっかけに日本の
エンジェル投資が上向きつつある』

(解説)
ベンチャー企業への投資急増は、日本のエンジェル税制がやっと国際的なレベルにまで
改善されてきたことにある。約10百万円までの出資は所得から控除できるようになった
からだ。

以前から制度改正の必要は強く唱えられてきたが、改正したとたん投資は大幅に増加した。
こんな効果があるとことを、なぜ財務省はこれまで制度改正に二の足を踏んでいたのか
理解できない感じだ。


◆自国以外の株式取引に乗り出す欧州証券取引所

『ロンドンやフランクフルトといった欧州の主要証券取引所が相次ぎ、取引対象銘柄を
自国以外の株式に拡大するサービスに乗り出す。欧米金融機関などが運営する新興の私設
取引所に対抗するのが狙い』

(解説)
私設取引間との競争もさることながら、欧州では取引所同士の競争も厳しくなっていること
からこのような動きとなっている。この流れの延長上には取引所の再編がさらに進む可能性が
出てきた。

その中で、日本の市場はどのように道をたどっていくのか興味のあるところだが、できれば、
再編の中に入り、海外資本と提携し、国際的にかなり遅れをとっているサービスの向上を
図ってもらいたいものである。


◆液晶パネルの需要急回復

『大幅減産を続けてきた台湾の液晶パネル最大手、友達光電(AUO)は23日、4―6月期は
生産が大幅に回復し、ほぼフル生産になるとの見通しを明らかにした。液晶テレビの値下がり
を受け、北米や中国でテレビ販売が急拡大していることなどが背景。ただ急落したパネル
価格の回復力は鈍く、業績の改善は限定的になる見通し』

(解説)
パネル生産の回復はやはり中国効果が大きいと見られる。中国では家電製品の購入を後押し
する政策をとっているので消費が活発に動いている。

問題は今後この流れが先進国にも波及するかだ。日本ではエコ家電の販売促進策が5月から
始まるが、先進国で販売が増えない限り需要回復はほんものとはならない。

          *     *     *

<株式投資のセオリー>
第196回 次の上昇の流れに乗れる銘柄かのチェックが必要

相場が反発の動きとなっているため、多くの銘柄が株価水準を切り上げている。このような
展開の中で、はやくも「仕込んだ銘柄はそろそろ利食ったほうがいいでしょうか」と
いうような質問を受ける。

相場は上げ始めの段階なので、本来なら利食いのことなどそれほど心配する必要ないと時期だが、
まだ景気回復の道筋がはっきり見えていないため、本当にこのまま相場が回復軌道たどるか
自信が持てない所がある。

しかも、相場はとりあえず水準訂正を終え、戻り一服感が出始めている。さらに、多くの
企業で収益が急低下し、大幅減益や、赤字転落となっているため、PERなどの株価指標が
使えないことも、高値かどうかの判断を難しくしている。

相場の段階からすれば、日経平均で1万円以内はほぼ大底圏内と見てよい。大底圏で買った
銘柄は、通常はよっぽどのことがない限り中長期に保有しても十分報われるはずだ。慌てて
利食いする必要はない。

景気回復とともに業績が向上し、株価は右上がりの上昇パターンをたどる銘柄が多くなる
からだ。

ただ、注意すべきは今回は景気回復の波に乗れない業種や企業が多くなりそうなことである。
今回の未曽有の景気後退は、21世紀に向けた、産業構造の大きな転換を迫っている。20
世紀型の古い事業(及び事業構造)からの決別しないと企業は生き延びていけない。

従って景気回復の過程では、いち早く新しい流れにのった伸びる企業と、流れに乗れず
衰退していく企業の明暗がはっきり出てこよう。

回復の波に乗れずジリ貧となる企業は、株価もせいぜい水準訂正の上げで止まってしまう
ことになろう。中には全般が上昇していく中、逆に安値更新をしていく銘柄も出てこよう。

このような銘柄は適当なところで見切って乗り換えていくことが必要となる。おそらく
このような銘柄は株価水準的には低位株に多いと見られる。次の波に乗れるような企業の
株価は既にかなり上げているはずだ。

ただ、景気回復の流れがはっきり見えてない段階なので、事業や企業の色分けはまだできる
段階にはない。もう少し時間が必要だ。

しかし、少なくとも新エネルギーや環境対策関連、ヘルスケア関連、アジア地域の内需拡大
関連は、次の景気回復の波に乗って行ける企業群ではないかと見ている。

読者の保有銘柄はおそらくこのような要素を加味して選択していると思われるが、今一度
点検して、相場の流れに乗りそうな銘柄群なのかどうかは吟味しておく必要がある。また、
今後銘柄選択する上でも、このよう要素はなくてはないらない必要な条件だ。


             <来週はお休みします>

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創刊日:2005-04-12  
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