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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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投資の視点(4/13)

2009/04/13

  もくじ
<相場見通し>
          ・下げ過ぎ是正の戻りは一巡か

<今週の参考銘柄>
      
       ヤフー
                     
<経済の動き>
     ・日本の景気対策、何でもアリの大盤振る舞い
     ・ドイツ、新車購入支援制度大幅上積み
     ・中国の工業生産、回復の兆し
     ・政府主導で融資急増する中国
     ・不動産価格は今上期が底?
                       
<株式投資のセオリー>
     第194回  底値圏の売買の仕方
         
                      
★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★

<相場見通し>

◆下げ過ぎ是正の戻りは一巡か

(今後は決算をにらんだ動きに)
NYダウは8000ドルの節目での攻防が続いている。なかなか大台を固められないのは、
まだ金融不安が完全に払しょくされてないからだ。相場は、金融不安が遠のいたといっては
上げ、金融不安が強まったといっては下げ、を繰り返している。

先週末の8000ドル乗せは金融大手ウエルズ・ファーゴの1−3月期の収益改善が支援
材料となっている。しかし、今週は14日から他の大手金融機関の決算が始まる。同じ
ような改善が見られなければ、相場にはマイナスに作用しよう。

ただ、フローの収支が改善したといっても、各行が抱える不良債権の重さは変わらず
(おそらく今でも増えていると見られる)、大手金融機関の苦境はそう簡単には
なくならないことは留意しておく必要がある。

いずれにしろ米市場は、今週から本格化する決算に一喜一憂する動きが予想される。
金融機関を除いた他産業の決算は減額修正が多くなるというのが一般的な見方だ。
減額修正の度合いにもよるが、相場にとってはネガティブなケースが増えそうである。

日米ともこの所の反発の動きは、これまでの下げ過ぎの是正と見たほうがよい。その
反発相場も、日本は日経平均9000円どころ、NYダウは8000ドルまで上げ
とりあえずはいい水準まで戻してきたといえる。

日経平均9000円はPBR(株価純資産倍率)約1倍の水準である。PER(株価収益率)
は120倍にまで上昇しており、とても参考にはならないので、PBRが今回の水準訂正の
目安としては有効と見られる。

PBR1倍というのは、企業の解散価値と現在の株価が同じであることを示し、それが
1倍以下であるというのは、企業の今後の経営力を評価してない状態、つまり今後の
収益力に疑問符を付けていることを意味し、企業の評価としては異常な状態にあるといえる。

とりあえず下げ過ぎ是正で戻してきた相場だが、さらに9000円台を固め、1月高値
9325円を超えてくると、上昇トレンド入りの可能性が高くなる。しかし、そのためには
業績の回復が軌道にのってこないとやはり無理である。

先週大手企業では信越化学とシャープの減額修正が発表された。両社とも発表日は
さすがに下げたが、その後は上げに転じている。

その動きだけ見れば、まさに悪材料出尽くしから反発という感じで、相場の強さを
感じさせるものだが、しかし、その相場の前提としては、今上期が底で、下期からは
業績は回復軌道に乗るという期待があるとみられる。

しかし、今後の見通しについてはもうすこし決算発表を見てみないとはっきりしたことは
わからない。企業業績の落ち込みが予想より大きく、回復が遅れるということになれば、
失望に変わる可能性も十分にある。

(調整入り、一旦利食いも)
日本市場は個別企業の動きを見ても、とりあえず戻り一巡となっている銘柄が増えている。
先導してきた信用の好取組銘柄も騰勢は鈍くなっており、トヨタが4000円を付け、
目標達成感から反落の動きとなっているのはその好例だ。

ここで相場の動きが止まると、当面8000円台でのもみ合いの動きが想定される。
予想外の円高の動きでもない限り、8000円割れの可能性は少ないと見ているが、
それにしてもある程度の調整は避けらない。

ただ、個別銘柄では、これまでの総花的な戻りから、今後はテーマ性のある銘柄に資金が
集中していくことも考えられる。

その点、さらに上値が期待できそうな銘柄もないとはいえないが、長期投資でじっくり
保有する銘柄は別として、ここは欲張らずに(半分でも)一旦利食いを入れるのが得策と
みられる。


          *     *     *

<今週の参考銘柄> 
       
      4689 ヤフー 27200円(1株売買可)

<経済の動き>

◆日本の景気対策、何でもアリの大盤振る舞い

『政府・与党は10日、急激に悪化する経済情勢を下支えするための追加経済対策を
決定した。財政支出は15兆4000億円、事業規模は56兆8000億円で、いずれも過去最大。
対策は雇用、金融、社会保障などのほか贈与税など減税措置も盛り込み「政策総動員」
を印象付ける内容だ』

(解説)
今回の景気対策は、どんな小さなアイデアでも採用するといった何でもアリの内容
となった。日本経済は世界的に見れば、それほど悪い状況に陥ってないはずだが、
政府与党は選挙対策もあり大判振る舞いとなった。

この結果、今年度は税収以上の大量の赤字国債発行を避けられず、OECD加盟国で
最悪の財政状況はさらに悪化することになる。そのつけは当然ことながら、あとで
国民が払わなくてはならないわけで、これまで日本をダメにしてきたパターンだが、
今回も政治はこのパターンから抜け出せない。


◆ドイツ、新車購入支援制度大幅上積み

『ドイツ政府は8日に閣議を開き、追加的な景気対策として、新車を購入した消費者に
補助金を支給する措置を拡大することを決めた。利用者が殺到して自動車販売が急増
しているため。予算をこれまでの15億ユーロ(約2000億円)から3倍以上の
50億ユーロ(約6600億円)に上積みし、2009年末まで補助金支給の申請を
受け付けられる体制を整える』

(解説)
ドイツの新車販売は3月には前年同月比約40%も伸び(2月は同約20%増)、
まさに急増しているといった状況だ。今回の上積み措置はそれに対応したものだが、
景気刺激策としてはかなり効果を上げている。

日本政府も7月までに同じような対策を打つことを表明しているが、新車の対象をかなり
エコカーに絞り込んでいるので、ドイツほど需要が出てくるかは不明だ。

ドイツには今後トヨタの強力なライバルと目されるフォルクスワーゲンがいる。日本
メーカーを後押しする意味でも、日本はもっと前広に政策を考えていく必要があると
思われるのだが・・・。


◆中国の工業生産、回復の兆し

『中国の温家宝首相は11日、パタヤで国内外メディアに対し、2009年3月の
工業生産が前年同月比8.3%増加したことを明らかにした。同1−2月は前年同期比
3.8%増にとどまっており、昨年秋以降から停滞していた中国の工業生産に回復傾向の
兆しが出てきている。足元では、自動車の国内販売が回復基調にあるほか、3月の
マンション販売も北京、上海、深セン市など大都市を中心に急回復している』

(解説)
中国の景気回復の動きはかなり鮮明となってきた。政府が財政出動などでかなり無理を
している節が見られるが、今のところ景気刺激策は効果を上げている。

今回の世界の景気回復の過程では、BRICSが先導役を務めると見られている。その中
でも突出した動きとなっているのが中国。世界景気の牽引車としての役割の期待大である。

◆政府主導で融資急増する中国

『中国人民銀行(中央銀行)は12日、金融機関の人民元融資の増加額が1月に前年同月の
ほぼ2倍にあたる1兆6200億元(約21兆円)に達し、単月で過去最高になったと
発表した。同時に発表した1月末のマネーサプライ(通貨供給量)も前年同期比
18.8%増と、一年ぶりの高い伸び率になった。昨年秋から実施している金融緩和の
効果がはっきりと表れてきた格好だ』

(解説)
中国の銀行の融資残高の動きは、貸し渋りに悩む欧米諸国の動きとは大違いだ。これが
中国がいち早く景気回復の動きとなってきている大きな要因のひとつとみられる。

背景には政府の強力な指導があるものと見られる。この動きが続けば、当然不良債の
大幅増加も予想されるが、今はそれより景気刺激を優先するという政策が見事貫徹されて
いる。


◆不動産価格は今上期が底?

『オフィス仲介大手の三鬼商事(東京・中央)がまとめた3月末の東京都心五区
(千代田、中央、港、新宿、渋谷)のオフィス空室率は6.05%と前月比0.45
ポイント上がった。上昇は14カ月連続。6%台は2005年1月以来4年2カ月ぶり。
景気後退でテナント企業がオフィスを集約する動きが進んだ』

(解説)
空室率の推移は、不動産価格の動きを示すバロメーターの意味をもつ。その空室率の
最近の動きは、上昇に弾みがついている感じだ。当然のことながら、地価の下落も
続いていると見られる。

ただ、デベロッパーの倒産やREITの破綻などの一連の動きを見ると、一方で底値が
近い兆候もちらほら出始めている。それを狙った外資系禿鷹ファンドの動きも活発化し
始めた。近い将来(上期中?)にも底を打つとの見方も出てきている。


          *     *     *

<株式投資のセオリー>
第194回 底値圏の売買の仕方

現在の相場は、とりあえず大底からは脱したが、まだ底値圏からは抜け出せない状態に
ある。底値圏から抜け出すためには、やはり企業業績が回復の軌道に乗る(あるいは
回復軌道が見えてくる)ことが条件となる。

とりあえず相場が大底を付けたと見られるのは、景気の底打ち感を示す指標がちらほら
見え始め、これ以上は景気の悪化(底割れ)が避けられそうだという期待感が強まって
いるからだ。

しかし、まだ企業業績回復の見通しが確実についたとは言い難い。それではどうして
このような時期にもかかわらず相場が大幅に上昇するかというとその理由は2つある。

ひとつは、一部の投資家の打診買いが入るからである。このあたりが底だろうと買い
出動してくる。

このような資金は、変化の局面ではしばしば入ってくる性格のもので、いつもうまくいく
とはかぎらないが、大底時には結構そのような資金がまとまったものとなり、相場上昇の
きっかけとなることが多い。

今回は日経平均7000円近辺から反騰に転じているが、先の安値つら合わせを絶好の
タイミングと見て買い出動してきたと見られる。

まだ株価底割れのリスクも残っている時期なので、このような時期に買い出動できるのは
半プロや一部の個人富裕層、目ざとい機関投資家などに限られる。

一般投資家は持ち株が塩付け状態となり、株式投資はもうコリゴリという意識になっている
ものが多いので、このような時期にほとんど買い出動してこない。

もうひとつの理由は、市場に資金が潤沢に供給されているからである。景気が悪化している
時期は、景気刺激のために金融は大幅に緩和され、市場には資金が溢れている。

そのような行き場のない資金が株式市場にも向かってくるわけである。いわゆる金融相場の
始まりである。

ただこの時期は、企業業績はまだ回復してないので、業績を基準に買うことはできない。
いきおい倒産懸念が少なく、景気回復時真っ先に恩恵の受けやすい財務体質の良好な
優良株を買うことになる。

従って投資資金は1部市場に集中しがちで、新興市場など小型株市場にはなかなか回って
こない。新興市場などが買われるのは、業績回復が見えてきた段階からだ。

しかも買われ方も、持続的に上げることは少なく、2〜3日買われたかと思うと、すぐに
反落するという間欠線的な上げ方をする。買い方も自信がないので、逃げ足がどうしても
速くなる。ただ、確実に下値は切り上げていくことになる。

従って、こういう時期は、長期投資の対象とするのは別として、吹き上げたらすぐに
利食いを入れ、次の上げの順番が回ってきそうな銘柄を狙うという戦法が有効となる。
これを繰り返すのである。

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