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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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投資の視点(4/6)

2009/04/06

  もくじ
<相場見通し>
          ・決算発表本格化までは堅調な動き続く

<今週の参考銘柄>
      
       豊田通商
                     
<経済の動き>
     ・日本でも新車買換支援制度の導入検討
     ・社債発行が世界で急回復
     ・米企業の自社株買い急減
     ・失業率上昇により世界的に治安悪化の懸念強まる
     ・自民党が電子投票を嫌う理由
                       
<株式投資のセオリー>
     第193回  業種別指数について
         
                      
★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★

<相場見通し>

◆決算発表本格化までは堅調な動き続く

(相場環境は着実に好転)
海外市場は堅調な動きが続き、先週末NYダウは節目の8000ドルを回復して終えて
いる。

ロンドンの金融サミット「G20」で、2010年の世界経済の成長率を2%に回復
させるため、総額5兆ドル(約500兆円)規模の財政出動が合意されたほか、米財務
会計基準審査会が保有資産の時価会計の適用基準を緩和したことが支援材料となった。

ただ、4月はじめの金融サミットの頃は株価上昇のキッカケとなるだろうという見方は
もともと強かった。その理由としては以下の点が挙げられる。

1、3月末の決算期末をとりあえずクリアーし、倒産等の個別企業の悪材料は目先
出尽くす。

2、残っていたヘッジファンドの解約売りが3月中でほぼ終わる。

3、宗教上の理由から動きが鈍かった中東勢が4月に入ると動きやすくなる。

4、G20で各国の景気刺激の具体策がまとまり、景気回復の期待が高まる。

5、年間の株価の動きをみると、3月安値、5〜6月高値のパターンとなることが多い。
(詳細については本年1月19日号「株式投資のセオリー」をご覧いただきたい)

既に3月半ばごろからそれを先取りする動きが始まっていた。ヘッジファンドの
バリューハンター(底値買い狙いを方針としている投資ファンド)グループは3月に
かなり出動したといわれている。

それに加えて、最近はちらほら明るいニュースも伝えられるようになってきた。これらの
報道はやや明るい面を強調しすぎという感じがしないでもないが、悪材料慣れしていた
市場にとって新鮮な刺激となることは確か。

反面、米住宅価格が相変わらず下落していることや、米失業率の大幅悪化など、通常で
あればかなりの悪材料となるような報道に、市場はあまり反応しなくなっている。
それだけ相場の腰が強くなってきているということ。

おそらく決算発表本格化するまでの4月前半はこのような展開が続きそうである。問題は
そのあとだ。

決算発表が始まると、減額修正が多くなるので買いの手は止まり、相場は頭を押さえられ
弱含みの動きとなるというのが今のところ常識的な見方だが、はたしてその通りになるか。

日本の製造業の場合、早めに厳しい生産調整に入ったことや、直近では為替が円高修正が
進んでいることから、それほど減額修正の動きとならない可能性もある。

たとえ3月末は減額修正となったとしても、次期見通しには明るい材料(早期回復や
大幅増益等)が出てくる可能性がある。そうなれば市場は前向きな評価を下そう。従って、
4月後半に必ずしも大きな押しがあるとはいえない面も出てきた。

(信用取組の厚い銘柄は上げに弾みも)
市場内部要因では騰落レシオが120%を超えるなどやや過熱感を示す指標も見られるが、
大きく落ち込んでいた裁定買い残が増加し始めるなど、まだまだ上昇初期段階を示す指標が
多い。

その中で注目されるものは信用倍率(=買残/売残)が1倍を割り0.9倍となったこと。
これは信用買い残の整理が進む一方、信用売り残(カラ売り)が増えていること示す。

明るい材料が少し出てきたとはいえ、まだまだ悪材料の方が圧倒的に多い状況では、
どうしても弱気に傾く投資家は多い。株価が上がればそのような投資家は、絶好の売り場と
考えて、空売りを仕掛けてくる。それが信用倍率の低下となって表れてくる。

トヨタやシャープ、三菱商事など主要優良企業の中にも売り長(売り残の方が多い)の
取組となっている企業が多い。

これらの企業はこれまでの売られ過ぎの見直しで水準訂正の動きとなっているが、取り組み
妙味があればさらに戻りに弾みがつこう。銘柄選択には信用倍率の動向にも注意を払いたい。

狙い目は、株価の支援材料が次から次へと出てくる環境関連(中でも電池、太陽光発電)、
日本でも新車買替支援制度が検討され始めた自動車関連、中国内需関連の建機、商品市況の
回復の恩恵を受ける商社など。ただ、月後半にかけて相場が弱含む可能性も残っているので、
深追いは禁物。

          *     *     *

<今週の参考銘柄> 
       
      8015 豊田通商 1090円(100株売買可)

<経済の動き>

◆日本でも新車買換支援制度の導入検討

『政府はハイブリッド車など環境への負荷の低い自動車の購入を促す補助金制度を導入する。
買い替え時に1台あたり最大で30万円程度を支給することを検討している。販売が低迷している
自動車の需要を刺激するとともに、温暖化ガスの排出削減に役立てる』

(解説)
本欄でこのところ毎週のようにお知らせしている新車買替支援制度が、ようやく日本でも
導入される動きが見えてきた。

この制度はすでに欧州を中心に導入されており、新車需要喚起で大きな効果を上げている。
ドイツでは新車需要は大幅マイナスから一転、20%強のプラスに転じているほどだ。
今後は最大市場である米国などでも導入される可能性が高いと見られるので、これらの
効果から、現在大幅に落ち込んでいる自動車需要は世界的に一気に回復する可能性が出て
きた。

◆社債発行が世界で急回復

『金融危機で低迷していた社債発行が世界で急回復している。英米調査会社ディール・ロジック
によると、今年に入ってからの世界の企業(金融を除く)による社債発行額は四半期として
過去最高ペースで推移している。金融機関が融資に慎重姿勢を維持するなか、格付けの高い
企業が市場での資金調達に動いたためだ』

(解説)
社債発行が増えているということは、金融機関が融資に消極姿勢となっていることもあるが、
各国中央銀行が社債買い取り制度を拡充していることが効果を上げている。金融機関としても、
融資をするよりも社債購入の方が流動性を確保しやすいからだ。

貸し渋りが横行している中、社債発行が円滑に行われているということは、企業の資金調達
という点でプラスに働くと見られるが、ただ貸渋りの対象となっているのは主に格付けの
低い企業。まだまだ企業の資金調達難は続いている見ておいた方がよいだろう。


◆米企業の自社株買い急減

『米主要企業の自社株買いに急ブレーキがかかっている。2008年10―12月期の自社株買い
総額は481億ドル(約4兆8000億円)と前年同期に比べ66%減少し、年明け以降も低調が
続いているもようだ。金融機関の貸し渋りに対応し、企業が手元資金を抱え込む動きが
広がったため』

(解説)
自社株買いはこれまで米国の株高を支える大きな支援要因となっていたが、その多くは
銀行借り入れに頼っていた。今回の金融危機でそれがほどんどストップ状態に陥っている。
企業は自分たちの運転資金確保を優先しているからだ。


◆失業率上昇により世界的に治安悪化の懸念強まる

『米労働省が3日発表した3月の雇用統計(季節調整済み)によると、失業率(軍人を除く)
は前月より0.4ポイント高い8.5%となり、1983年11月以来、25年4カ月ぶりの水準に
悪化した。』

(解説)
米失業率は、このところまさにつるべ落としの勢いで悪化しており、10%台も射程に
入ってきた。おそらく今年度中には届くと見られる。

このような悪化が続くと問題となるのは、経済の低迷はもとより、治安の悪化。米国に
限らず、失業者などの怒りが爆発し、世界的に暴動等による治安悪化に悩まされる国が
増えてきそうな雲行きである。


◆自民党が電子投票を嫌う理由

『自民党の山本一太参院議員ら有志議員は3日、国政選挙に電子投票を導入する公職選挙法
特例法改正案の国会再提出に反対する声明文を発表した。50人の署名とともに、近く
党執行部に申し入れる』

(解説)
自民党は一貫して諸外国で普及し始めている電子投票導入にこれまで反対し導入を阻んで
きた。その理由は若年層の投票率が上がるからである。自民党の基盤は高齢者。若年層が
投票すればするほど、自民党にとっては不利に働く。

国政選挙には500億円以上の経費がかかるため、大幅なコスト削減につながる電子投票は
国民的には早く実現すべきことだが、自分達の保身に走る政治家が導入を阻む構図が続く。

          *     *     *

<株式投資のセオリー>
第193回 業種別指数について

当メルマガのホームページ上には「業種別指数」を公開している。今回はその見方について
改めて説明したい。

公開している「業種別指数」は、東証が発表している業種別株価指数とは算出方法が
異なっている。

どう違うかというと、業種別株価指数では当該業種グループの株価を単純に合計して
算出したものだが、「業種別指数」は個別銘柄毎に基準日から何%変動したかを算出し
合計している。

違いは何かというと、業種別株価指数では値幅が諸に反映されるので、値動きの大きい
値高株の動きの影響が大きく出やすい。

その点「業種別指数」では個別銘柄の動きを比率でみているので、値高株の動きも低位株の
動きもほぼ均等に反映されやすくなる。

業種別指数は何を示しているかというと、当該業種の市場人気の動向を映しだしたものと
いえる。

日経平均株価と比較をすることによって、市場で当該業種は人気が高まっているのか、
それとも人気が離散しているのか判断が可能となってくる。

つまり日経平均より上回った動きとなっていれば、人気が集まっていると見、下回った動きと
なっていれば、人気が離散していると見るわけである。

株価というものは個別銘柄が単独で動くよりも、関連業種で動く習性が強いので、業種ごとの
人気動向を見ておくことは大変重要である。

できれば、人気が集まりだした早期の段階で当該業種を発見できれば、大きな投資成果を
上げることにつながる。

また銘柄選択の上でも、業種別指数が威力を発揮する。業種別個別指数(個別銘柄の指数)
を活用するのである。

個別指数が業種別平均より上回った水準にあるものは、同じ業種内でもそれだけ人気が高い
ことを示している。反対に下回った水準にある場合は、業種平均の人気にまで達してない
ことを示している。

銘柄選択では、できるだけ業種平均を上回った銘柄を選択したほうが良い。そのような
銘柄の方が投資家の注目を集めており、その結果、業種平均のパーフォーマンスよりかなり
上を行くことが多いからである。

たとえば、ホームページ上にある業種別個別指数で「太陽光発電」を見ると、東京製綱、
三晃金属、日清紡、トクヤマ、NPCなどが業種平均を大きく上回っている。これらが
銘柄を選定上では有力なものとなってくる。

以上のように業種別指数は株式投資ではかなり有力なツールである。以前は全業種の指数を
ホームページ上で公開していたが、金融危機以降の大幅下落の中、公開は一時中止している。

現在は今後人気化しそうな環境関連だけの公開にとどめているが、相場が落ち着いてきたら
また全業種公開することにしたい。

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