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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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投資の視点(3/9)

2009/03/09

  もくじ
<相場見通し>
          ・3月は政府の株価対策で下げても限定的

<今週の参考銘柄>
      
       お休み
                     
<経済の動き>
     ・外国人の日本株売り続く
     ・国際商品市場活況は投機資金復活の兆候?
     ・米長期金利じわり上昇
     ・東芝、米で原発2基受注
     ・ストリンガー独裁体制、どうなるソニー
                       
<株式投資のセオリー>
     第189回 溢れる低PBR銘柄をどう見るか           
                      
★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★

<相場見通し>

◆3月は政府の株価対策で下げても限定的

(他国頼みの経済対策)
NY市場が安値更新の動きを続けている。市場が最後の頼りとするオバマ政権の経済対策
からはなかなか決定打がでてこない。そうこうしているうちに、金融不安が再燃し、
シティは実質政府の管理下おかれ、株価も遂に1ドルを切ってしまった。

AIGへの追加支援も不安感を増幅させている。このほど約3兆円の追加出資を決めたが、
それで事態が解決されるわけではない。今後もさらに追加支援が必要になるのは確実で、
税金をいくらつぎ込んだら先が見えてくるのかと苛立ちがつのっている。

ビックスリーもどのような処理になるのか不透明だ。倒産させるのかさせないのか。
倒産させたら、清算に移すのかそれとも支援先を見つけ再興をはかるのか。処理の仕方
次第では産業界にショックが走る可能性がある。

こうみると問題山積で混迷は深まるばかりである。株価は7000ドルを割り今年に
入っての2ケ月間で既に20%近くも下落している。つるべ落としの下落といってよい。

米国があてにならないので、今世界経済の注目を集めているのは中国だ。世界経済が
減速している中、唯一といってもいいくらい高い成長率を維持している。自国経済が
頼りにならないから、中国政府に世界成長けん引役を果たしてほしいと期待が集まっている。

中国も国内事情として、8%成長を下回ってくると農村部などの失業者がどっと増え、
大きな社会問題や政治問題に発展する恐れがある。何としても今の勢いは維持したい。

その中国で国会に相当する全人代(全国人民代表者会議)が5日から開催された。市場が
注目したのはその経済振興策である。

そこで打ち出されたのが内需拡大をにらんだ五千億元(約七兆三千億円)規模の大型減税だ。
個人や企業の税負担を軽くし、消費や投資を増やそうという考えである。

減税主体なので果たして思惑通り事が運ぶかどうか。減税は将来の不安がある時は貯蓄や
内部留保に回されることも多い。期待するほど景気刺激にはなるまいというというのが
大方の見方だ。

ただ、中国の内需拡大が思うように進まなければ、中国の過剰な生産能力が生み出す製品が、
世界中にあふれかえり、他国の産業に大打撃を与えると言われている。そういう意味でも
中国の内需拡大の必要性は高まっている。

世界各国は足並みそろえて自国の経済対策をひねり出しているが、日本の経済対策は
どうだろう。

日本では、消費刺激の目玉と麻生総理がいう「給付金」支給がいよいよ始まった。過半が
年度内に支給されそうだが、それが消費拡大に結び付くかどうか。

日常消費とは別の買い物に使われれば効果があったといえるが、前にも言ったように景気が
悪化し先行き警戒感が強い中では、日常消費の中に紛れ込んでしまうのが関の山と見られる。
効果がほとんどないと言われているのはそのため。

ただ、地方の景気対策として岡山県の総社市が面白い試みをしている。三菱自動車の
車を1台買えば十万円の補助を出すという対策である。総額は2000万円なので、
200人しか対象とならないが、申込みが殺到していた。

総社市は三菱自動車関連の下請けが多いためとった対策だが、これは「給付金」などより
よっぽど効果のある消費刺激策である。平均して150万円の車を買ったとすると、
3億円の消費を喚起したことになるからである。

消費者はお金は持っているので、それを使うように仕向けるというのが米国や日本など
先進国では一番効果的な刺激策である。国もせめてこれくらいのアイデアを出して
ほしいものである。

(政府の買い支え、期末越えたら緩みも))
政府肝いりで、株安は買い支えるといって与謝野さんは言っている。3月期末の株価が、
企業、とりわけ金融機関の含み損に影響を与えるからだ。

こうした人為的な支えより、自然体で下げたほうが底入れは早く訪れるのだが・・・。

半年前の9月末日経平均が1万1160万円だったので、相当頑張っても、かなりの
損失計上は避けられない。

しかも、期末を越えてしまうと買い支えは衰えるから、その先は暴落が待ち受けている
のでは?と疑心暗鬼になりやすく、結局を買いを躊躇させてしまう。

この状況下では、時間差をつけて買い下がることで、リスクを軽減しながら参加する
しかない。小資金で分散するには単位株の小さなものとなる。

          *     *     *

<今週の参考銘柄> 
       
      お休み

<経済の動き>

◆外国人の日本株売り続く

『外国人の日本株離れが続いている。東京証券取引所が5日発表した2月第4週の
投資主体別売買動向によると、外国人は878億円売り越した。売り越しは7週連
2002年8月から10月まで7週連続で売り越して以来、約6年半ぶりの長期記録となる。
 
日本株の売越額は先月までの2カ月間で1兆65百億円を超えた。昨年1年間の
売越額は3兆7千億円だったが、今年に入り日本株離れが加速している。ヘッジファンド
などの投機筋に加え、「本来は中長期的な投資姿勢を取る欧米の年金や財団も売り姿勢に
転じ始めた」(大和総研)という』

(解説)
2月はヘッジファンドの解約再開による売りが見込まれていたが、ヘッジファンド以外の
売りも出てきているようだ。これが、上記のように年金や財団の売りが本格化した
ものだと問題は大きくなる。

外国人は2001年から7年連続で買い越しており、買い越し額は累計で34兆15百億円
にも達している。昨年売り越したといっても3兆7千億円で、買い越した総量のわずか
1割にすぎない。

外国人が日本株を全部売り切るという極端な考えはないが、これまで外国人買いの
大きな買い勢力であった年金や財団の売りが混じっているということになると、今後も
かなりの売りを覚悟しなければならなくなる。


◆国際商品市場活況は投機資金復活の兆候?

『金や原油など国際商品市場に投資マネーがじわり再流入している。資金流入の目安に
なる未決済残高が貴金属で急増、原油も昨秋の米証券大手リーマン・ブラザーズ破綻前の
水準を回復した。世界的な経済危機で株価が低迷するなか、実物資産である商品の
分散投資対象としての魅力が再び高まっている。相場も貴金属を中心に上昇している』

(解説)
国際的な投機マネーは、昨年来の各市場の下落で、かなり縮小したと言われているが
(6000兆円から3000兆円程度に半減?)、しかし、一定の資金は待機しており、
次の投資機会を待ち構えている。

おそらく、現在商品市況に流れ込んできているのは、その待機資金のうち、リスク選考の
強い資金と見られる。このような資金が走りとなり、次第に投資資金の各市場への流入が
増える可能性もある。


◆米長期金利じわり上昇

『2月27日のニューヨーク債券市場では十年物国債が4日続落となり、長期金利の
指標となる同利回りは前日比0.02%高い(価格は安い)3.01%で取引を終えた。
10年債利回りが終値で3%台に乗せるのは、08年11月25日以来、約3カ月ぶり。
株安など本来なら国債買いを促す材料が相次いだが、景気・金融対策に伴う国債大量発行
による需給悪化懸念が響いた』

(解説)
今後米経済で一番懸念されているのは、財政赤字の急拡大で大量発行される国債がうまく
消化されるかどうかだ。うまく消化できなければ、国債の暴落による長期金利の急上昇、
ひいてはドル暴落をもたらすことになりかねない。

今回、長期金利が3%に乗せてきたのはその走りの動きといえないこともない。今後予想
される国債増発の中で、長期金利はどう動くか注視していく必要がある。


◆東芝、米で原発2基受注

『東芝は2月25日、米テキサス州で新設する原子力発電所の受注が決まったと発表した。
受注した原発は、米電力大手のNRGエナジーとCPSエナジーが共同で計画する
「サウス・テキサス・プロジェクト」の3号機と4号機。出力140万キロワット級の
改良型沸騰水型軽水炉(ABWR)を2基建設する予定で、総事業費は約八千億円。
2016年以降に運転を開始する予定 』

(解説)
これまでは子会社のウエスティングハウスが受注することが多かったが、今回は東芝が
直接受注することになった。米国は原発回帰への動きを強めており、今後見込まれる
需要拡大の動きの中で幸先の良いスタートとなった。

米国の他にもスウエーデンやイタリアなど、原発回帰を強める国が増えており、今後
20年間で世界では150基以上の原発建設が見込まれている。この中で、
ウエスティングハウスを傘下に収めた東芝はかなり有利な展開が期待できそうだ。


◆ストリンガー独裁体制、どうなるソニー

『ソニーは27日、ハワード・ストリンガー会長兼CEO(最高経営責任者)が
4月1日付で社長を兼務すると発表した。中鉢良治社長は代表権のある副会長に就く。
ソニーは世界景気悪化や円高の影響でエレクトロニクス(電機)事業の収益が悪化、
2009年3月期は1500億円の連結最終赤字に転落する見通し。ストリンガー会長に
権限を集中し、経営立て直しを急ぐ』

(解説)
今回の動きは、企業収益悪化を機にストリンガーが反対勢力の追い落としに動いた
ということのようだ。これで、ソニーの経営が良くなれば問題はないが、もともと
物作りには疎いといわれるストリンガーの経営手腕には大きな疑問符が付いている。

中鉢社長の解任はエレクトロニクス事業の悪化を理由にしているが、これは他の企業も
同じ状態で、中鉢さんの責任とは言い切れない。かえってストリンガーが担当すれば、
さらに悪化することは目に見えている。

物作りの技術で伸びてきたソニーだが、ストリンガーの独裁体制構築でどう変わって
いくのか、要注目だ。

          *     *     *

<株式投資のセオリー>
第189回 溢れる低PBR銘柄をどう見るか

前回は現在日本の市場でかなり倍率が高くなっているPERについて述べた。今回は
株価水準を見る上でのもう一つの大きな指標である、PBR(株価純資産倍率)に
ついて見ることにする。

PBRはご存知の方も多いと思うが、プライス・ブックバリュー・レシオの略で、株価を
1株当たりの純資産(BPS=その会社の理論上の解散価値)で割った数値である。

例えば株価が500円でBPSが500円だとすると、BPRは1倍ということになる。
1倍ということは、現在会社を解散した時に残る資産の価値と、株価が一致している
ことを示す。

通常企業は、毎年利益を上げていくので、それにつれてBPSは増加していく。従って
経営力のある会社は、将来の期待を込めて1倍以上に評価されるのが一般的である。

つまり、1倍以上の部分は、その会社の将来利益を上げる力(=経営力)を示している
わけである。

このPBRが1倍以下ということは、将来は暗く(利益を上げることができない)期待
できない会社ということになる。

ところが、現在の日本の市場を見るとこのPBR1倍割れが溢れている。東証1部では
実に約8割の1325社が1倍以下となっている(3月6日現在)。

これは今期決算前の数字を前提にしているので、今3月期決算で赤字を出し、BPSが
減少する企業も多いと見られる。それを織り込んだ数字と見れなくもないが、それにしても
1倍割れの企業が多すぎる。

その中には先行き見込みのないような業種や企業も散見されるが、国際的な競争力の高い
優良企業も含まれている。例えばトヨタは0.76倍、パナソニックが0.61倍と
いうようにである。

特に自動車業界で世界NO1のトヨタが1倍割れになっているというのは信じがたい状況だ。
それだけ、日本の株式市場は異常に売り込まれていることを示している。

市場が、正常な状態を取り戻してくるにつれて是正されてくることになろう。日本市場は
前回述べたようにPERでは高水準の状態にあるが、PBRではかなり割り負けの水準と
なっている。

これらがどのように株価に作用するかであるが、悲観的な状況が続く間は、高PERを
理由に下げ圧力が強くなるが、市場が安定化してくれば、次第に低PBRに注目した
買いが入ってくると見たらよいだろう。

ただ、業績の回復はまだ先なので、見直し買いが入りそうな低PBR銘柄といっても、
あくまで国際的な競争力のある優良企業に限られてこよう。

このような銘柄は、そろそろ買い下がりを覚悟で安値をぽつぽつ拾ってくのも、面白い
時期に来ているように思われる。

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創刊日:2005-04-12  
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