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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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投資の視点(2/16)

2009/02/16

  もくじ
<相場見通し>
          ・今週は反発の動きも

<今週の参考銘柄>
      
       三菱レーヨン
                     
<経済の動き>
     ・野村は大丈夫か
     ・ドイツ銀行も巨額損失
     ・バイアメリカンは日本企業に有利?
     ・拍車かかる中国の原発投資
     ・31%も資産減少したテマセク
                       
<株式投資のセオリー>
     第187回 相場回復の兆しをどこに見るか
                      
★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★

<相場見通し>

◆今週は反発の動きも

(ひとまず売り圧力は緩和)
先週はヘッジファンドの3月末解約の最終週に当たっていたため、かなりの売りが予想
されたが、出来高・売買代金を見る限り、解約売りが集中した昨年10月〜11月の
規模ほどではなかった。

これでは相場がアク抜けしたとはいいにくい。まだ未整理の売り玉が残っている可能性が
あるからだ。

ただ、とりあえずひと山越えたことは確かだ。しかも、ヘッジファンド売りや決算発表に
よる下落圧力が強い中、日経平均が7600円台で止まったのはそれなりに評価できる。

とりあえず相場は反発機運の動きとなろう。ただ、ヘッジファンド解約の売り玉がまだ
かなり残っているとすれば、3月半ば、4月半ばにかけて、また同じような売り圧力
かかることになり、上値は限られることになる。

発表される経済指標や企業業績は、相変わらずこれといって明るい材料は見られない。
通常なら、ショック安を起こしてもおかしくないような悪材料ばかりだ。

頼みのオバマ政権の動きも、新しい金融安定化対策が発表されたが、具体策が見えない
といって大きく売られている。

また、景気対策法案がやっと議会通過したが、米国市場の動きを見る限り反応はいまいちだ。
そう簡単に景気反転に結びつくとは見てないのだろう。

八方塞がりの状態に変わりはないが、相場をとりまく動きに変化を感じさせる点も
いくつか見られる。これが、相場反転の兆しなのかどうかはまだわからないが、今後
これらがどう発展していくのかはウオッチしていきたいところだ。

そのような項目をアトランダムに上げると以下のようになる。

・海外の株式市場で上海市場、ブラジル市場が上値追いの動き。両市場は既に底を
打ったか?

・為替が他通貨に対して円高一服の動きとなっている。すでに4ケ月にわたって、
高値圏を形成しており、そろそろ円安の動きに転じてもいいころ?

・このところ下げ続けていた新興市場に下げ止まり感が出てきた。その兆候は新興市場の
先行指標であるJ−STOCKの反発。

新興市場に下げ止まり感が出てきたのは、決算による悪材料が出尽くしたことによると
見られる。

外国人売りが大きい東証1・2部と異なり、新興市場の動きには相場の地合いが素直に
反映される傾向が強いので、今後東証にも波及する可能性あり。

・指標では、騰落レシオがそろそろ底値を暗示。信用売り残が増え貸借倍率が低水準と
なっていることも底値の兆候のひとつ。

・相場水準がジリジリ下がっているにもかかわらず、信用取引の評価損率は反対に
改善傾向を示している。重しになっていた高値買いの玉がかなり整理されつつあることを
示している。

 
(ビックスリー再建案は悪材料出尽くとなる可能性も)
このところ第3週は下げることが多い。その例によれば今週はあまり期待できないことに
なるが、今週は17日にビックスリーの経営再建案が提出される。

おそらく絵に描いた餅のような内容で、回りの失望を買うことになろう。ただ、市場は
ほぼ自力再建は諦めており、大きな悪材料視されるかどうか。

先週金融安定化対策が発表され、今週ビックスリーの再建案が出れば、当面は(突発的な
ものを除けば)大きな悪材料は出尽くしとなる。もし、押しが深くなければ、当面の底は
つけたということで反発に転じる可能性もあることも念頭に置いておきたい。。

          *     *     *

<今週の参考銘柄> 
       
      3404 三菱レーヨン 188円

<経済の動き>

◆野村は大丈夫か

『野村ホールディングスは3000億円を上限とする普通株の発行枠を登録したと発表
した。市場動向を見極めながら今後、時期や金額を決めるが、年度内に幅広い投資家から
資金を募る公募増資を実施する公算が大きい。野村の新株発行は1989年以来、20年
ぶり。大幅な赤字決算で減少した自己資本を厚くするとともに、将来の成長資金を確保する』

(解説)
市場環境がかなり悪いにもかかわらず、野村が今回のような大型増資に踏み切るのは、
それだけ野村が追い詰められている証拠。一説には1兆円近い損失を抱えているとさえ
いわれている。

今回の増資は割り当てではなく、公募という形をとるようなので、投資家の資金をうまく
取り込めるかが焦点となる。もし、計画通りお金が集まらないような事態が出てくると、
一気に窮地に追い込まれる可能性も否定できない。


◆ドイツ銀行も巨額損失

『独銀最大手のドイツ銀行が発表した08年12月期通期決算は、最終損益が38億
3500万ユーロ(約4400億円)の赤字(前の期は64億ユーロの黒字)だった。
最終赤字は戦後分割された同行が1957年に再統合して以来初めて。金融危機の影響で
市場取引部門などで多額の損失を計上した』

(解説)
ドイツのトップバンクであるドイツ銀行もかなり財務は傷んでいると言われている。問題は、
支援が必要になったとき、ドイツ政府は救済するかだ。ドイツ銀行のような規模になると
救済額も半端ではない。とても政府は救済できないだろうと見られている。

世界のトップクラスの銀行はみな国際的な展開をしており、それにつれて資産規模も大きく
膨らんでいる。シティバンクなどは米国で営業しているのはNYぐらいで、あとの大部分の
営業基盤は海外だ。そのような銀行を一国だけで支えるのは難しくなっている。

今回の世界的な信用不安の問題は、多国籍に展開している銀行をどのような形で救うのか
という新たな問題を突きつけている。


◆バイアメリカンは日本企業に有利?

『G7財務相・中央銀行総裁会議は「保護主義的な政策の回避へ引き続き努力する」
ことで合意し、「世界貿易機関の多角的通商交渉の迅速で野心的な決着へ引き続き
取り組む」と確認した。だがバイアメリカン(米国製品優先購入)条項が修正された
ものの米景気対策法に
盛られるなど保護主義が広がる懸念は残る。実効性には不透明感が漂う』

(解説)
1929年に始まった大恐慌では保護主義的な動きが、景気落ち込みに拍車をかけたと
言われているので、今回の会議では米国に出てきている保護主義的な政策をどう
回避するかが
ひとつの焦点だった。

結局玉虫色の決着で、今後に問題を残す結果となった。おそらく、今後も折にふれて
問題となってこよう。

ただ、日本に限って言えば、これまで散々米国のこの動きに悩まされてきた経緯がある。
従って、対応の仕方は熟知しているので、そうマイナスとはなるまいと言われている。
逆に中国・韓国などは対応できず、日本勢の需要がかえって増えるのではないかとさえ
いわれている。

◆拍車かかる中国の原発投資

『中国政府は2020年をめどに原子力発電所の発電能力を08年末比8倍弱の7000万キロ
ワットに拡大する(稼働中の原発は約900万キロワット)。07年に公表した計画では
4000万キロワットとしており、大幅な上方修正となる。まず今後3年間で原発を8カ所
16基新設する。原発を手掛ける重電メーカーの商機が拡大しそうだ』

(解説)
中国の原発増設の動きはかなりピッチが速まり始めている。しかも規模がかなり大きく
なっている。この恩恵をこうむるのは、世界一の原発産業を持つ日本だ。今後日本
経済回復の救世主となる可能性がある。


◆31%も資産減少したテマセク

『シンガポール政府は10日、政府系投資会社テマセク・ホールディングスの投資資産の
時価評価額が08年3月から11月までの8カ月間で、1850億シンガポールドル
(約11兆1000億円)から31%減少し、1270億シンガポールドルになった
ことを明らかにした。リム・フィーホア財務担当国務相が国会答弁で述べた。外貨準備を
運用するシンガポール政府投資公社の運用資産については「08年に減少したが、世界の
主要株価指数の平均下落率42%と比べれば大幅に小さい」と述べるにとどめた』

(解説)
この20年近く、年率9%平均の運用成績をあげ、世界の政府系ファンドのお手本と
されてきたテマセクも、さすがに今回はうまくいかなかったようだ。シティやメリル
リンチの増資を引き受けたのが裏目となった。

ただ、運用上手のテマセクのこと、相場が回復すれば運用成績も次第に改善してくると
見られている。

          *     *     *

<株式投資のセオリー>
第187回 相場回復の兆しをどこに見るか

1月の米国自動車販売が発表され、年間算すると1000万台を割り込む水準だという。
仮のこの水準が続くということになると、米国の自動車販売台数は約2億5000万台
だから、買い替えサイクルは25年ということになる。

新車を買った人が25年乗り続けてようやく買い換える。しかし、そんなに自動車は
もつものではない。

一家の自動車の台数が減るのではという見方も一方ではあるが、電車などの交通網が
発達している日本と違って、米国人にとって自動車は貴重な交通手段だ。保有が何割も
減るとは考えにくい。

こう考えれば、これほどの販売不振は減少し過ぎとみていいだろう。つまり「極端な
買い控え」に陥っているということだ。

需要の最低線を下回る状態はそう長く続くとは考えられない。どこかで必ず持ち直す
はずである。

ただ、その時期が判然としない。持ち直す前にもう一度下に行く動きがあるのか?
という懸念もぬぐえない。

最悪期に光のないのは当たり前。光のかけらをいち早くどこに見つけることができるか?
これからは目を凝らして、世界の株式市場の動きや、経済の動きを見ていかなければ
ならない。

今考えられる目の付けどころを上げると以下のような点になる。

(米国経済)
やはり住宅市場の動き。前回もお話ししたが、消費の半分が住宅関連となっているので、
住宅価格が少なくとも下げ止まらないと消費収縮→景気悪化は収まらない。

(世界の株式市場)
経済の動きから見ると米国や欧州の株式市場の回復は遅れそうなので、注目は新興国市場。
中でも中国、インド、ブラジル、ロシアといったいわゆるBRICS諸国の株式市場の
回復が世界をリードする可能性がある。

既に、上海やブラジルは安値からかなり回復してきている。これが、インド、ロシアなど
にも波及すれば、投資マインドは好転してこよう。

(消費の回復)
日本の消費回復の兆しはどこに目をつけたらいいか。百貨店でいえば、婦人服の売れ行き
というのが定番。それと化粧品(化粧品はこれまで不況でも落ち込まなかったがさすがに
今回は落ちている)。

さらに細かく言えば菓子だと言われている。菓子の売れ行きが回復し、化粧品、婦人服の順。
低価格帯からというわけである。

ただ、これほどの労働市場の危機を経験すると、無駄な買いは起きないだろうから、
必要性と価値観が高いものに絞られていきそうだ。

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創刊日:2005-04-12  
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