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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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投資の視点(1/8)

2009/01/05

           
  もくじ
<相場見通し>
          ・1月前半は戻り歩調続く

<今週の参考銘柄>
      
     ダイヘン
                     
<経済の動き>
     ・米政府、GMAC救済を発表
     ・急速に収益悪化する中国製造業
     ・米年末商戦、かつてない落ち込み
     ・注目されるヘッジファンドの解約再開
     ・金総書記の病状悪化で緊張高まる朝鮮半島
                       
<株式投資のセオリー>
     第181回 今年の相場見通し
                      
★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★★☆★

<相場見通し>

◆1月前半は戻り歩調続く

(とりあえず堅調なスタートとなりそうだが)
あけましておめでとうございます。

昨年の株式相場は、下落率が1949年の指数算出以来最大の下げ幅となるなど惨憺たる結果と
なった。今年はさすがに少しは薄日が差してくると見られるが、実体経済の悪化は続いて
おり、はたしてどうなるか。

年初はとりあえず堅調な動きで始まりそうである。年末特有のお化粧買い入ったとはいえ、
昨年末にかけて4日連続上げで相場にやや明るさが出てきている上に、米国市場が年末
年始にかけて上昇しているからである。

特にNY市場は昨年12月30日から年明け1月2日の3営業日で550ドル上昇し堅調な動きだ。
米オバマ次期政権の経済対策への期待が高まったほか、GMの金融関連会社GMACへの
資本注入が決まったことなどが好感されている。

チャートを見てもNY市場は約2ケ月振りに終値で節目の9000ドル台を回復している。
今後のポイントは当面の上値の壁となっている25日線(現時点で9100ドル前後)を
抜くことができるか、さらに11月4日の高値9653ドルを上回ることができるか
ということになる。

この上昇の背景には、金融危機に対する米政府のなりふり構わぬ対応に、最悪の時期は
とりあえず過ぎたのではないかという安堵感が出てきていることと、オバマ政権への
期待がある。

どちらも不確定要素が多く、まだ期待の域を出てはいないが、パニック的な大幅下げの
後だけにとりあえず見直し買いが入り始めたということだろう。

しかし、今後出てくる経済指標はさらに景気の落ち込みを示すものが続くと見られ、
相場環境は決して良くなっているわけではない。突然足元をすくわれる可能性は残って
いる。
また、1月後半には企業の決算発表が始まる。減額修正となる企業が多くなるのは
間違いなく、1月中旬以降は神経質な動きとなることも予想される。

このように懸念材料には事欠かないが、かなり悪材料慣れしてきてるのも確かで、
しばらくは戻りを試す展開が続きそうだ。

(テーマ物色の兆し)
景気動向を見ると、まだこれから谷を下る動きが続き、とても投資できるタイミングには
ないが、日本の株式市場のチャートの動きをみると煮詰まり感が強くなっている。

まだ基本的には底バイの動きを続けているが、少しずつであるが下値が切り上がり、
かなり底値は固まってきたという形になっている。何度も言うようだがこれが、先の
戻り高値9521円を超えてくれば、上昇トレンド入りがより鮮明となる。

個々の株価の動きを見ても、単なる安値惚れの買いだけでなく、テーマ性のある銘柄が
物色され始めた。これは前向きの投資資金が動き始めたということだ。

業績的にはまだ買いにくい銘柄が多いので、今後も戻りが続くとしたらテーマ性のある
銘柄の物色が中心となろう。

テーマで目につくのはやはり環境関連。環境投資を推進しようとしているオバマ政権発足を
にらんで、今後さらに買いが膨らむ可能性もある。

           *     *     *

<今週の参考銘柄> 
       
     6622 ダイヘン 346円

<経済の動き>


◆米政府、GMAC救済を発表

『ダウ・ジョーンズ通信によれば、米財務省は米自動車大手GMの関係会社で、自動車
ローンなどを手掛けるGMACから優先株50億ドルを購入することを明らかにした。
米財務省は併せて、GMACの銀行持ち株会社への移行を支援するため、GMに対し
最大10億ドルの融資を実施する。米金融安定化法に基づく支援策だという。』

(解説)
GMACの救済は、救うと決めたらなりふり構ぬ米政府の姿勢が出ている。ノンバンクに
すぎないGMACの銀行移行まで簡単に認めるというのだから恐れ入る。銀行になれば、
米金融安定化法での救済が容易になるからだ。

しかし、一自動車ローン会社をこれほどしてまで救う必要があるのだろうか。他の
ローン会社からも同じような救済を求められた時はどうするののだろうか。全部を
救うことなどはとてもできまい。結局政府のさじ加減で企業生き死にが決まってしまう
といういびつな動きがここにも見られる。


◆急速に収益悪化する中国製造業

『中国の鉄鋼会社の収益悪化が止まらない。業界団体の調査によると、11月は
中堅・大手71社のうち7割弱の48社が赤字となり、71社の合計損益は127億元
(約1680億円)の赤字となった。赤字幅は10月の2倍以上に拡大している』

(解説)
他の産業のことまで詳細な報道はされてないが、おそらく中国の製造業は鉄鋼会社と
似たりよったりの状況になっていると見られる。

そうなると、中国の景気はかなりの落ち込みは避けられない。中国は今年8%成長を
見込んでいるが、とてもそれは達成できまい。最悪の場合ゼロ成長近くまで落ち込む
ことも予想される。


◆米年末商戦、かつてない落ち込み

『米国際ショッピングセンター協会(ICSC)などがまとめた米主要小売業の27日
までの一週間の既存店比較売上高は前年同期比で1.8%、前週比で1.5%それぞれ
減少した。また、10−12月通算の売上高は前年比で最大2%減と、「1970年以降で
最悪の結果になる」と予測している 』

(解説)
年明けの小売売上はさらに惨憺たる状況となっているに違いない。というのは、例年なら
年明けに始まる大幅値引きが、昨年のかなり早い段階から始まっているからである。

米国では不動産や株式などの資産の減少で、上流階級の半分が消えたと言われている。
逆資産効果から今後も消費の大幅落ち込みは避けられない情勢だ。


◆注目されるヘッジファンドの解約再開

『米大手ヘッジファンドが相次いで解約(資金償還)を停止し始めた。株式や商品などでの
運用成績急落で機関投資家などの顧客が資金の引き揚げに動いているが、ファンドの
資金繰りを優先する。世界で8000社、運用額で2兆ドル(約180兆円)とされる
ヘッジファンド業界は、昨年来の金融危機で成績が悪化しており、今後も解約停止が
広がりそうだ』

(解説)
解約停止の動きは、既に昨年9月以降強まっており、別に真新しい話ではない。ファンドの
解約停止にあわてた投資家が、手元流動性を確保するために、10〜11月頃株式市場に
手持ち株の換金売りを大量に出したと言われているほどだ。

従って今後の注目点は、いつまでも解約停止にしてはおけないので、いつ解除再開の動きに
でてくるかである。そうなれば、これまでの売りの規模ほどではないとしても、株式市場には
再度需給悪化要因として作用する可能性がある。


◆金総書記の病状悪化で緊張高まる朝鮮半島

『北朝鮮メディアは3日、金正日総書記が「人民軍近衛ソウル柳京洙第105戦車師団を
訪問した」と報じた。動静報道は今年初めて。金総書記の健康悪化説が浮上した昨年秋以降、
視察日程や大量の写真を公開する例が目立つ。昨年11月の化粧品工場、12月の製鋼所
視察は、後に関係者が視察日を明言する場面をメディアが報じた。指導部が海外に広がる
金総書記の「健康悪化説」打ち消しに腐心する様子がうかがえる』

(解説)
上記北朝鮮メディアの報道にも見られるように、金総書記はそう長くはないとの見方が
強まっている。それを受けて、動きがあわただしくなっているのは中国。北朝鮮との
国境に軍を増強している。

一説には、金総書記がなくなったら即北朝鮮に侵攻する態勢をとっているとのこと。
目的は、北朝鮮の軍の蜂起を抑えることと核の確保。この点については米国も了解済み
といわれている。ただ、中国のこの動きに対して韓国側は強く反発している。

いずれにしろ、金総書記がなくなった時は朝鮮半島で激震が走る可能性が出てきた。

          *     *     *

<株式投資のセオリー>

第181回 今年の相場見通し

(前半は苦難が続く)
今年の相場を展望する時、第一に重要な要素は、やはり米国経済の行方である。やや衰えを
見せているとはいえ、世界経済の牽引車の役割を果たしているのは米国に他ならず、世界の
GDP中の比率を見ても約3割を占める。

その米国経済が大きく揺らいだため、2008年は世界各国でかつてないような相場の
暴落に見舞われたが、はたして今年はどうなるか。

まずは、1月20日に就任するオバマ大統領が就任早々に打ち出す景気対策を市場は
どう評価するか、そしてその効果が現れるとしたらいつ頃になるのか、という点である。

大統領選挙時、公約として挙げていた経済再生の対策費は1500億ドル〜2000億ドルと
言っていたが、年末には約8000億ドルにまで膨れ上がっている。

実際にはさらに拡大し、1兆ドルを超える規模になる可能性もある。それだけ時間を追う
ごとに実体経済の悪化は深刻化している。どうあがいても非常に厳しいスタートになる
だろう。

ここまで経済を悪化させたのは、ブッシュというまれに見るできの悪い大統領なせる業。
特に最後の数ヶ月でやった国家主導の施策の数々は世紀の愚作。世界はそのツケを長期
(10年?)にわたって払うことになりそうである。

オバマ大統領の経済再生の考え方は「エコに軸足を置いた新しい産業育成」だ。日本に
見られるような旧来型の建設土木中心の刺激では一時的に終わる。これを避けつつ、地球
温暖化を食い止めるためにも化石燃料を使わない、新エネルギー促進対策を中心に据えて
いる。

ただ難点は即効性に欠けること。景気刺激に投入する資金は大きいとしても、簡単には
効果は出てこまい。それまで市場は待ってくれるかどうか。膨らむ財政赤字に目を
つぶって実行しているだけに、時間との勝負でもある。

しかし、これまで地球環境に好ましいといわれながら中々進展しなかった技術が大きく
花開く契機にはなりそうだ。世界が、太陽電池や風力発電などを加速すれば、人類に
とって歓迎すべきことである。

対策は出したが、それで景気浮揚に見通しが見えてこなければ、追加、追加が必要に
なってくる。仮にオバマ大統領が経済再生に失敗という評価が出てくれば、世界は
再度パニック状態に陥る可能性もある。

いずれにしろ、実体経済が底入れするには最低でも1年程度の時間は必要だろう。
ただ、株価はそれに先行して動くから、株価を注意深く見ていけば、底入れが早いか
遅れるかは見当がつく。

(今年の物色テーマ)      
日本経済が米国抜きで語れないとすれば、回復は米国の後に続くという形にならざるを
得ない。株価も同様だ。

2008年の日本株は米国より下げがきつかった。戻りも米国追随になりそうである。
やはり外国人が戻ってこないと本格的な反騰は期待できないからである。

ただ、株価は安値水準から抜け出せないとしても、下げトレンドにとりあえず歯止めが
かかれば、それなりに投資のチャンスは出てくる。テーマに沿った物色が復活してくる
可能性が出てくるからだ。

その点からみると、2009年の物色テーマとしては以下のようなものがあげられよう。
エネルギー関連:CO2排出の少ない原子力、太陽光発電、風力
電子・光学関連:自動車の電子化、ハイブリット化
水処理関連:海水淡水化、雨水利用の局地的ダム、水の循環利用
食糧関連:増産技術と種子改良、食品安全検査

総合的に見て、これまでのような「消費する社会」から「循環する社会」が大きな
テーマとなろう。

この中で、本命はやはりエネルギー関連か。既に、昨年暮れから関連銘柄の水準訂正は
続いている。今後も折にふれて買われる可能性が高い。

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創刊日:2005-04-12  
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