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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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投資の視点(12/17)

2007/12/17

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投資の視点 Vol.134

                              (毎週月曜日発行)
                              2007年12月17日発行

     ホームページ  http://homepage3.nifty.com/goldfile/

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  もくじ
<相場見通し>
          ・重苦しい展開続く
  
<今週の参考銘柄>
      
      平田機工
                
<経済の動き>
     ・日本の成長率、先進国で最低の見通し(07年度)
     ・何かある?、IHIの業績悪化
     ・投信残高、バブル崩壊以降最大の減少
     ・総量規制にかかわらず伸びが止まらない中国の不動産投資
     ・技術力の優位性を急速に失う日本
                       
<株式投資のセオリー>
     第134回 四季報入手時の具体的活用の仕方(1)

                          
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<相場見通し>

◆重苦しい展開続く

(基本的には2番底を探る動き)
先週の相場は、日経平均で16000円台を固められないまま反落。週後半にかけては下げ
足を速める軟調な展開となった。海外市場が、米国の金利引き下げによる材料出尽くし
感や、大手金融機関のサブプライム問題損失の拡大を気にして不安定な動きとなって
いることを嫌気している。

ただこの下げは先週述べたように、基本的には11月安値の2番底を探る動きと見ている。
一般的には2番底は1番底の安値を下回らずに反転するのが普通。今回の下げも15000円
程度と見ているが、海外市場の動向や材料次第ではこれを下回る可能性も考慮しておく
必要がある。

相場パターンとしては、1番底の約1ケ月後に2番底をつけるのが最近のケース。従って、
1番底が11月21日だったので、日柄的には今週から来週にかけて2番底をつける可能性が
高い。

問題はそのあとだ。2番底を付けた後は、売られすぎの是正でとりあえず戻り歩調と
なると見ているが、一方で景気の減速懸念が内外で大きくなっている。これまでの
相場が、2番底を付けた後上昇基調となったのは、企業業績の伸びは続くという安心感が
あったからだ。

それが崩れるとある程度水準訂正で戻るとしても、順調な戻りは期待できないことになる。
その点、先週末発売された会社四季報は、今後の企業業績の見通しを占う上で参考となる
データだ。

その新四季報を見る限り、企業業績のトレンドに今のところ大きな崩れはないという
感じだ。円高、原材料高、建築基準法の改正の影響、といった企業業績に対する懸念材料は
目白押しだが、今のところあまり顕在化してない。果たしてこの通り行くのかである。

もうひとつ今後の経済を見る上でのポイントは、やはり米国と中国の動向だ。いずれも
日本の企業業績に大きな影響を与えるからだ。その点から見ると、米国経済は、消費が
意外に健闘しているため、今のところそれほど大きな減速の動きとはなっていない。
一部消費落ち込みの兆候は見られるものの、クリスマス商戦はまずまずの推移を示して
いる。この消費の動きにはっきりかげりが出てきた時が要注意だ。

もうひとつの中国は、かなり引き締め策をとりはじめているので、それが今後どうでて
くるかである。今のところ各地域の成長競争が収まっておらず不動産投資に衰えが見られ
ないが、早晩影響が出てくると見られる。

その点では先行指標である上海株式市場の動きに注意を払う必要がある。上海相場が
下げだすと中国経済にとっては危険信号がともる。いずれにしろ、年明けも世界経済は
綱渡りの状況が続きそうだ。

サブプライム問題の処理も、年明けが正念場となりそうで、FRBの対応如何によって
はさらに不安が拡大する可能性も残っている。こうみると相場はしばらくは大きな戻り
は期待しない方がよい。

(大型株より、中・小型株の突っ込みを狙う)
とりあえず日銀短観やメジャーSQを乗り切ったので目先波乱要因は少なくなってきて
いることは確かだ。そろそろ反転を期待できそうな雰囲気がある。ただ今週の海外は
重要指標の発表が目白押しで、悪材料で逆に下振れる可能性も残っているので、警戒感は
怠れない。

個別銘柄では、業績好調見通しが良好にもかかわらず大きく下げている海運や商社など
の本格的な戻りを期待したいところだが、下げの過程で買い残も増え取り組みが悪化
している。ボリュームが回復しないと大幅反発は期待しにくい状況だ。

ここからはむしろ、大型株は避け、中・小型の突っ込みを狙う方がおもしろいとみられる。
新四季報で今・来期増額修正された業績好調銘柄が狙い目。ただし、相場環境はまだまだ
流動的なので、無理な買いは避け、突っ込み買いに徹すること。

           *     *     *

<今週の参考銘柄> 

  6258 平田機工(ジャスダック) 1495円


<経済の動き>

◆日本の成長率、先進国で最低の見通し(07年度)

『内閣府は11日、08年度の政府経済見通しについて、物価変動の影響を除いた実質
経済成長率を2.0%程度、名目成長率を2.1%程度とする原案を固めた。一方、
07年度の実績見込みは1.3%と大幅に下方修正する。8月に改定した内閣府試算
では実質、名目ともに成長率を2.1%としていた』

(解説)
07年度の成長率が政府の言うとおり1.3%になると、OECD諸国の中では最低の
伸びとなる。減速が目立ち始めた米国でさえ2%台の見通しだ。世界の平均成長率
4.7%と比べても低さは際立つ。

先進国の中で最近日本の株式市場の不振振りが目立っているが、経済成長率の低さを
見れば致し方ないと言えなくもない。不思議なのは、この低い成長率にもかかわらず、
政府関係者に危機感が全く見られないこと。本来だと、政府の責任はかなり重いはずだが。


◆何かある?、IHIの業績悪化

『IHIが14日発表した07年9月中間期の連結決算は、最終損益が372億円の
赤字(前年同期は100億円の赤字)だった。エネルギー・プラント事業を中心に
人件費や資材費などが膨らみ、採算が悪化したことが響いた』

(解説)
IHIの業績不振は、他のプラント会社が軒並み受注絶好調で業績を大きく伸ばして
いる中かなり異質な感じがする。今まで会社側が説明した理由ではとても説明が
つかない。おそらく隠れた原因があると見られる。既に整理ポスト入りしているが、
今後新たな事実が飛び出してくる可能性があると見ておいた方がよい。


◆投信残高、バブル崩壊以降最大の減少

『投資信託協会が13日発表した11月の投信概況によると、公募株式投信の11月末
の純資産残高は前月末と比べて3兆6千億円減り、65兆4400億円となった。
3カ月ぶりの減少。減少幅はバブル崩壊時の1990年9月の約4兆円以降最大となった。
米国の信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)問題で国内外の株価が下落。
円高が進み、外国証券の円換算の評価額が下がったことも響いた』

(解説)
投信に一番お金が流入したのは昨年から今年にかけてで、日本の株式市場がピークを
つけた時。最後のババはいつも個人投資家が引くと言われているが、今回もそれを証明
する結果となったようだ。

投信販売の最大の推進者は銀行。中でも最も投信を販売したのは郵貯銀行である。含み損
をもつ個人を大量に抱え、営化早々大きな懸念材料を抱えることになった。


◆総量規制にかかわらず伸びが止まらない中国の不動産投資

『中国人民銀行は10日、11月末の銀行融資残高が26兆1千200億元(約390兆円)
となり、前月末に比べ874億元の増加にとどまったと発表した。増加額は昨年11月
より1000億元以上減っており、人民銀は「貸し出しの伸びは鈍化した」としている。
中国の銀行監督当局が銀行に対し、融資の総額を抑えるよう「窓口指導」を強化した効果
が表れてきた

一方、中国国家統計局が14日発表した1−11月の都市部の不動産開発投資は前年同期
に比べ31.8%増となった。伸び率は1−10月の31.4%より0.4ポイント拡大。
銀行監督当局が融資の総量を抑えるよう「窓口指導」を強化したにもかかわらず、不動産
投資の過熱は収まっていない』

(解説)
融資額が抑制されつつあるにもかかわらず、中国の不動産投資の高い伸びが収まらないのは、
不動産投資の主な担い手は市などの地方公共団体であるためだ。地公体は銀行の窓口規制
などお構いなしに依然開発を競っている。

しかし、一般企業や個人が不動投資をする場合は融資が出ないという状態になりつつある。
これは以前にも申し上げたが、日本のバブル崩壊時の状況によく似ている。今後この窓口
規制の影響がじわじわと出てこざるを得ないと見ているが、日本と同じような急激なバブル
崩壊にまで至るかが注目されるところだ。


◆技術力の優位性を急速に失う日本

『米大手会計事務所のデロイト・トウシュ・トーマツは6日香港で、アジア太平洋地域の
技術系企業の売上高成長率ランキングを発表した。上位500社を国・地域別に見ると、
台湾企業が99社でトップだった。2位はインドと韓国で82社。日本は4位で63社
だった。』

(解説)
従来はダントツトップだった日本の凋落ぶりが目立つ。かつての技術立国日本の姿は
失われてしまったようだ。それに比べて目立つのは台湾。日本の人口の1/6にも
かかわらず今回ランクされた企業数は日本の約1.5倍だ。日本は人作りも含めて
根本的な対策を組まない限り、さらに劣勢な状態となることを防ぐことはできまい。

           *     *     *

<株式投資のセオリー>

第134回  四季報入手時の具体的活用の仕方(1)

先週末会社四季報第1集が発売された。皆さんはすでに買われて内容をチェックされている
と思う。株価というのは基本的には業績を映す鏡なので、企業業績のチェックは投資家に
とっては欠かせない基本動作である。

会社四季報(日経の「会社情報」ではない)の内容は、大多数の投資家が企業情報を知る
上で一番信頼を置いている情報である。従って、四季報の内容は基本的には市場の
コンセンサスと言ってよい(発売後は新しいニュースで逐次修正されることになるが、
少なくとも発売当時は)。

その業績見通しが前号(あるいは、これまで発表された業績ニュース)と異なる内容と
なっていたら、株価がそれに反応して動くことになる。従って投資家たるもの、真先に
その内容を把握し投資に役立てなくてはならない。今回は四季報を入手した後、
どのようにして活用するのか、その具体的な手法や手順について述べたい。

四季報を出来るだけ早く本屋から購入(できれば発売当日朝。従って仕事を持っている人
はなるべく当日は休暇をとることが望ましいということになる)したら、以下のような
作業を手早く行うことになる。

まず、持ち株している銘柄の業績をチェックする。ここで問題となるのは減額修正の
場合だ。もし減額修正されていたら、「減額修正発表は即売り」の原則通り、すぐに
売却する。時間がたつと、あとから四季報を入手した投資家の売りが増えてくるので、
できるだけ急ぐことが望ましい。

一方増額修正された場合は、上昇の可能性があるので基本的にはホールドとなる。ただ
四季報発表を材料にあげるとしても上げ幅にはおのずと限界がある(目先安値から
せいぜい15〜20%)ので、買値等を勘案し、吹いて上昇したところは売りという選択
もありうる。

2番目の作業は、大幅増額修正の銘柄探しだ。業績が大幅増額されると、株価は反応して
大きく上昇するので、そのような銘柄をできるだけ早く探し出し仕込むのである。これも
遅れると、時間とともにあげてしまうのでいかに早く探しだすかが勝負となる。

増額修正の株価への反応は、日頃出来高の少ない銘柄(小型株)ほど早く、大きいので、
銘柄探しの順番は小型株の多い新興市場(マザーズ、ヘラクレス、ジャスダック)を
優先する。ただし2部・1部銘柄でも小型株は対象となりうる。

ただ、新興市場の銘柄数だけでもかなりなものがあり、全てを短時間にチェックするのは
無理がある。しかも小型株の仕込みはできれば発売当日の前場に行うが望ましい。午後に
なると、新四季報を見た投資家の買いが入ってかなり水準を上げてしまう。

前場に注文を出すとなると、朝9〜10時ごろ本屋で四季報を購入してからチェックできる
銘柄数は、せいぜい500が限度と思われる。従って、事前に業績チェックする銘柄(増額
修正の可能性の高い銘柄)を絞り込んでおくことが望ましい。絞り込みの方法は、日頃の
情報収集がものを言うが、新興市場で増益基調のものが前提となる。

ただ、四季報の情報は本だけでなく、証券会社のホームページからも入手可能である。
ネット証券の中には、四季報情報を普段から提供しているところもあるのでそれを利用する
のである。

新しい四季報情報への更新は、当日朝6時頃行われる。朝早起きしてチェックすれば通勤前
にチェックが可能だ。しかも9時の寄り付きで注文を出すことできる。これを利用しない手
はない。

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創刊日:2005-04-12  
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