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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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投資の視点(12/3)

2007/12/03

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投資の視点 Vol.132

                              (毎週月曜日発行)
                              2007年12月3日発行
     ホームページ  http://homepage3.nifty.com/goldfile/

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  もくじ
<相場見通し>
          ・しばらくは反発の動き続く
  
<今週の参考銘柄>
      
      商船三井
                
<経済の動き>
     ・税金の無駄使い復活の動き
     ・インドの高成長に陰り
     ・大証とジャスダックは経営統合へ
     ・住宅着工の大幅減少続く
     ・コムスンの事業継承会社、軒並み業績悪化
                       
<株式投資のセオリー>
     第132回 相場の底値で出動することの難しさ

                          
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<相場見通し>

◆しばらくは反発の動き続く

(順調な戻り)
先週は週初から日経平均は反発し、週間では800円弱の大幅な上昇となった。戻りの過程を
見ても、28日に70円弱の小幅な押しを入れただけで切り返し、まずは順調な足取りを
たどっている。

海外の動きも一時の悲観的な見方は少し薄れてきた。アブダビ投資庁からのシティへの
資本注入発表で、金融機関の信用不安もとりあえず歯止めがかかったように見える。
米FRBが12月の金利引き下げをアナウンスし始めたことも市場に安心感を与えている。

さらに、米国政府のサブプライム対策にも前進が見られ始めた。これまでの金融機関を
対象としたものから、ローンの借り手へと対策の方向が広がり始めからだ。前にも述べた
通り、サブプライム問題は最終的にはローンの借り手を救済する所までいかない限り解決
しないと見ている。

サブプライム問題で一番恐ろしいシナリオは、担保不動産の投げ売りにより住宅市場が
一層下落し、サブプライムローンだけでなく健全なプライムローンまで傷つくこと。サブ
プライムローンの10倍もあるというプライムローンまで巻き込まれると、米経済は収拾が
つかなくなってしまう。

今後ステップ金利の引き上げ時期到来などで、さらにサブプライムローンの不良化の進展は
確実視されており、上記のような最悪のシナリオの可能性もなしとしない。現状では、
とりあえず金利引き上げ時期を先延ばしする案が出ているようだが、最終的には、既往金利
の引き下げとか、一定期間返済猶予するといった案も考える必要が出てくるだろう。

市場での極度の不安感はとりあえずおさまったようだが、しかし、まだ先がはっきり
見えてきたわけではない。金融機関等の損失拡大の動きもまだまだ続きそうであるし、
米不動産市況も下落がとまってない。悪材料に揺さぶられる可能性はまだ残っている。

さらに株式市場にとって気がかりなのは、基調となる景気の動向だ。米国の消費減退の
動きが目立ってきており、これがどこまで悪化するのか不明だ。こう考えると、相場の
戻りにはまだまだ不安感が付きまとう。

ただ、市場関係者の論調が一時の総悲観的な見方から変化してきていることに注目して
よい。総悲観となるのは一般的に相場が底を叩く時におこる現象である。そうであれば、
とりあえず底は打ったという見方が可能だ。目先はとりあえず戻りを試す展開が続くと見る。

それでは戻りの目途をどうみるかということになるが、現在はフシ目の一つである
1/3戻り17500円寸前まで上昇してきた。この水準は25日移動平均と交わる位置でも
あり戻り売りが増えてくるところである。

ここを一気に抜くことができれば、次のターゲットは16000円、1/2戻しの16200円と
いうことになるが、すくなくとも週前半は現水準で揉む可能性が高い。もし海外市場の
動向など、相場環境が引き続きよければ、週後半には一段の上昇もありうると見ている。

(ここからは銘柄選別が重要)
一通りの反発は終わり、ここからは銘柄毎の戻りに差が出る局面だ。今後の相場全体の
反発力が弱ければ、買われる銘柄が少なくなる可能性もある。銘柄選別を慎重にする
必要ある。

基本は、下期も業績拡大が見込めるものを選びたい。できれば、増額修正期待のもの。
米国経済の変調で、経済環境が変わってきているので、かなり業績見通しに変化が
出てくることも予想されるので留意が必要だ。

本日(12/1)「オール投資」が発売される。今月14日に発売される四季報の内容を
先取りしたデータも一部掲載されている。今回の四季報は、取材時期が11月初旬〜中旬
とみられ、経済環境の悪化をある程度織り込んでいると見られる。業種毎の次期四季報の
ニュアンスもつかめると思うので参考とされたい。


           *     *     *

<今週の参考銘柄> 

   9104 商船三井 1590円


<経済の動き>

◆税金の無駄使い復活の動き

『与党整備新幹線建設促進プロジェクトチームの津島雄二座長らは29日、首相官邸に
町村信孝官房長官を訪ね、北海道、北陸、九州の各新幹線の未着工区間の扱いについて
政府・与党検討委員会を開き年度内に結論を出すよう申し入れた』

(解説)
08年度の予算編成が動き出す中で与党内で響き渡るのは歳出要求の大合唱である。
見送りとなっていた整備新幹線の推進もそのひとつだ。そぞろ税金の無駄使いが復活する
雰囲気だ。

世界が減税競争を繰り広げている中、税制の抜本改革は先送り濃厚になるなど、世界の動き
とはまったく正反対の動きを続ける日本の政治にはあきれるしかない。これでは日本経済の
地盤沈下は益々進み、外国人投資家の日本離れも止めようがない。


◆インの高成長に陰り

『インド中央統計機構が30日発表した同国の07年7—9月期のGDPは、前年同期比
8.9%の伸びとなった。06年7—9月期に比べると1.3ポイントの減速。通貨
ルピー高による輸出産業の不調や、高金利を背景とした個人消費の伸び悩みで、製造業の
成長率が大幅に鈍化した』

(解説)
インド経済にやや変調が見られる。報道ではルピー高や高金利を原因に挙げているが、
政治の動きが影響を及ぼし始めているようだ。これまでの、経済活性化路線から、弱者
救済のための社会福祉重視に舵取りを動かし始めているからだ。

インドは民主国家のため選挙により政治が動いてしまう。従って大多数を占める貧民層が
政治を決めてしまう傾向が強い。現状もその圧力が強まっている。最近のインドの経済成長
は本物とみられていたが、これまで何回も見られたように途中で頓挫してしまうのでは
ないかという懸念が出始めている。


◆大証とジャスダックは経営統合へ

『日本証券業協会が株式を7割超保有するジャスダック証券取引所の再編論議が混迷
している。大阪証券取引所は統合意欲を持っているが、ジャスダックには独自路線への
こだわりが強い。関係者各様の思惑が交錯しており、日証協が来月20日をめどに
まとめようとしている再編の結論の行方は不透明だ』

(解説)
最後は大証とジャスダックは経営統合は避けられないと見られる。ジャスダックは
あくまで独立を保ちたい頑張っているが、赤字脱却の目途が立たないようではどう
しようもない。今月中には結論が出そうだ。

世界を見ると、証券市場は合従連衡により皆巨大化しつつある。ある程度規模がないと
やっていけない状態となっている。にもかかわらず、日本には小さな証券取引所が
たくさん残っている。従って、このあとも、札幌、名古屋、新潟、福岡といった取引所の
統合か進むと見られる。


◆住宅着工の大幅減少続く

『国土交通省が30日発表した10月の住宅着工戸数は7万6千920戸となり、前年
同月に比べ35.0%減った。減少率は4カ月連続の二ケタ台だが、40%超だった
8、9月に比べてやや縮まった。耐震偽装の再発を防ぐため6月から建築審査を厳しく
したことで、着工手続きがなお遅れている』

(解説)
米国の住宅市場の低迷振りよりさらにひどいのが日本の住宅市場だ。今後景気に対する
影響も大きく出てくると見られる。巷では国交省不況と呼ばれ始めているようだが、
当の官僚はあまり自覚はないようだ。制度を改善しただけとうそぶいている。

彼らにとってはペーパーを書き換えれば済む話かもしれないが、現場のことを少し考え
れば影響の大きさぐらいわかりそうなものである。何しても責任追及などされることが
ない無責任な官僚が国を衰退させていく構図が見える。


◆コムスンの事業継承会社、軒並み業績悪化

『コムスンの介護事業を継承した企業の業績悪化が相次いでいる。ニチイ学館は22日、
08年3月期の連結純利益が10百万円(前期は7億74百万円)にとどまりそうと
発表した。セントケア・ホールディングの08年3月期連結経常損益は2億20百万円の
赤字(前期は82百万円の黒字)に転落する見通し』

(解説)
厚生労働省の度重なる制度改正により介護事業はどこももうからなくなっている。
コムスンの事業を継承した企業は、シェアー拡大のメリットを生かそうと考えたと見られ
るが、イメージダウンもかさなりかえって苦境に陥っている。介護事業は改めて制度を
見直さない限り現在の低収益構造からは脱却出きそうもない。


           *     *     *

<株式投資のセオリー>

第132回  相場の底値で出動することの難しさ 

今回の相場は、とりあえず11月22日の日経平均14669円を安値に反発した。ここ
が大底かどうかはまだ分からないが、すでに1000円以上戻し個々の銘柄も安値から
かなり上げている。

底値近辺で出動してれば、銘柄選択を間違わないかぎり、既に数日で1割程度は利が
乗っている勘定だ。銘柄によっては、ここからさらに上昇も期待でき、底値出動はまさに
株式投資の醍醐味を感じさせてくれる。

相場をやっていればいつも感じるのは「底値で買うことができればなー」ということである。
過去のチャートを見れば、往々にして、理にかなったような反発のように見え、どうして
この底値で買えなかったのかと悔やむことが多いが、実際、その場面で買えるかというと
そう簡単にはいかないのが現実である。

どうして底値で買えないのか、その理由を列挙してみると次のようになる。

1、相場が下げれば下げるほど、人間の心理として弱気になってしまい、もっと下げると 
 思ってしまう。
  ⇒ 相場の下げに従い、逆に強気になるようなメンタリティーを養う必要がある。相
    場は基本的に上げたら弱気になり、下げたら強気になるのが基本。

2、底値の時ほど、マスコミ、評論家などの論調が弱気の見方を示すためどうしても強気
  になれない。
  ⇒ マスコミ、評論家などが総弱気になったら逆に底値をつけることが多い

3、持ち株が大幅に引かされているため気分が滅入り、新たに買う気持ちにならない。
  ⇒ 基本通り損切りラインを設けて売買しているかがここでものをいう。しかもこの
    基本通りしてない人ほど、途中ナンピンを入れてさらに引かされ、底値の時は身
    動きが取れない状態となってしまう。

4、早とちりで早期出動し、底値に到達した時点で資金的な余裕がなくなっている
  ⇒ 底値判断の一つのやり方は前回の「相場見通し」の欄で述べているので参考とさ
    れたい。

5、一挙に出動しようとするので足がすくんでしまう
  ⇒ とりあえず1〜2銘柄、最小単位で打診買いをして見る。そうすると気分が落ち
    着き、相場を冷静にみれるようなり、その後の出動もしやすくなる。出動は何回
    かに分けてやるのが基本。

6、一旦反発すると株価はまだ安値圏にあるにもかかわらず、安値覚えが邪魔となり出動
  できない
  ⇒ 原則として、安値から1割以内の上昇は安値圏とみる。さらに下落率などを加味
    すればも少し範囲を拡大してみることも可能。最安値でではなかなか買えないの
    で安値圏で買えればよしとする

以上のような要素が絡み合い、底値で投資家のほとんどは出動できない。底値をつける
時点は、さらに下げるのではという恐怖から、逆に持ち株を処分したいと一番思っている
時といってもいいくらいだ。その投資家の最後の投げが底値形成につながるのである。
相場の底はまさに投資家の不安心理が作りだ世界である。
         
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創刊日:2005-04-12  
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