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投資の視点

株式投資は「相場観測力」「銘柄選択力」「売買手法」の3つの能力を、バランスよく身に付けないとうまくいきません。本サイトは、株式投資の基本を勉強しようとする投資家のための支援サイトです。

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投資の視点(1/9)

2007/01/09

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投資の視点 Vol.94

                              (毎週月曜日発行)
                              2007年1月9日発行
     ホームページ  http://homepage3.nifty.com/goldfile/

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  もくじ
<相場見通し>
          ・今年の相場上昇は限定的
  
<今週の参考銘柄>
      
     タカラトミー
                
<経済の動き>
     ・昨年の世界株式時価総額は前年末比で20%増加
     ・EUに新たに2ヶ国加盟
     ・世界の金融機関時価総額ランキング、邦銀順位を落とす
     ・ビジネスウイーク誌の新年「投資特集」号から
     ・「格差是正」を対立軸という民主党方針は、自民党を利するだけ

                  
<株式投資のセオリー>
     第94回 公定歩合引き上げが相場に及ぼす影響


    
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<相場見通し>

◆今年の相場上昇は限定的

あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願い致します。

昨年の日経平均は、年間の上げ幅が7%あまりと一桁の上げにとどまった。一方新興市場
は、年間で22%も下落するなど不振に終わった。個人投資家の保有が多い新興市場銘柄では
大きくやられた1年だった。

それだけ昨年は難しい相場だったわけだが、今年も引き続き難しい相場展開が続きそうであ
る。今年も大きな上昇が見込みにくいからである。PER(株価収益率)の水準は現在でも
既に欧米市場よりやや高い水準にある上、来期は企業収益の伸び悩みが予想されていること
が影響する。

日経平均の高値は年前半で、精々19000円程度と見ている。現在の水準から見て1割程度の上
昇にすぎない。これは上昇相場とはいいにくい。いわば天井波乱期という動きである。さら
に、年後半に予想以上の収益鈍化の動きが出てくれば、下落に転じることも覚悟しておかな
くてはならない。

このように相場の大きな上昇が見込めないすると、当然上げる銘柄も限られることになる。
銘柄選択をかなりうまく行なわないと相場には乗れない。物色の流れとしては、1月〜2月は
昨年末から買われている主軸銘柄群。すなわち国際優良株中心の大型株が引っ張っていくと
見ている。武田薬品、トヨタ、ホンダ、新日鉄など。

これらの主力株に買い疲れが見えてきた時から、小型株へ、最後には新興株へという流れが
予想される。日経平均は小動きでも個々の動きで見れば大きく上げるものも出てくるので、
物色の流れを見失わないことが肝心である。

年初相場は、週末に大きな下げに見舞われて、やや波乱の幕開けとなったが、年末にかけて
の上げが大きかったのでスピード調整の面が強い。出来高を伴った下げとなったので出直り
は早いと見ている。しばらく調整後、昨年来の高値(17563円)挑戦の動きとなろう。


           *     *     *

<今週の参考銘柄> 

  7867 タカラトミー 800円程度(100株売買可)

     今期・来期とも増額修正(新四季報)
    
<経済の動き>


◆昨年の世界株式時価総額は前年末比で20%増加

『06年末の世界の株式時価総額は前年末比で20%増え、50兆ドル(約59百兆円)に迫った。
世界の株式市場に大量の資金が流れ込み米欧の主要市場のほか、中国や中・東欧など新興市
場国の成長が目立つ』

(解説)
昨年の世界のGDP成長率は約4%なので、世界株式市場の時価総額の伸びはそれを大きく
上回るものとなった。これはある意味で行き過ぎ状態だといえる。企業収益がGDPの成長
率をはるかに上回る成長を遂げるとは考えられないからだ。

これはどこかで調整を余儀なくされる。前回は99年をピークに約3年間調整している。既に今
回はGDPを上回る成長を4年間続けており、その点から見る限りそろそろ調整が始まっても
おかしくない時期に来ている。


◆EUに新たに2ヶ国加盟

『欧州連合(EU)に1日、バルカン半島のルーマニアとブルガリアが新規加盟、EUは27カ
国体制となる。また、スロベニアが中・東欧諸国では初めて欧州単一通貨ユーロを導入、ユ
ーロ圏も13カ国に拡大する。ただ、今後は拡大ペースを落とし、域内の意思統一を図る「深
化」に注力する方針だ』

(解説)
今回の新規加盟で、EUの人口は4億9千万となり米国(3億人)をはるかに上回る経済圏とな
った。今後は、世界経済に対する影響力を益々高めていくことになろう。その一つの例が通
貨量だ。

昨年末近くに、ユーロ紙幣の流通量はドル紙幣の流通量を初めて上回り、世界最大の流通紙
幣となった。今後はユーロ圏の拡大とともにこの差はさらに拡大していくものと見られる。


◆世界の金融機関時価総額ランキング、邦銀順位を落とす

『調査会社トムソン・データストリームがまとめた世界の金融機関の2006年末の株式時価総
額は、上位10行に中国2行が初めて登場した。欧米勢も軒並み時価総額を増やし、高順位を維
持した。一方、三菱UFJフィナンシャル・グループなど邦銀勢は順位を大きく落とした』

(解説)
時価総額は、当該企業の株式数と株価を乗じて算出するものだが、将来の予想収益を基にし
た現在価値と見ることができる。その点からすると、現在高い収益を上げている邦銀は、も
っと評価されてもいいはずだが、将来的にはかなり厳しい見方をされているためとみられ
る。

バブル時以降、軒並み海外から逃げ帰ってきたように、邦銀の国際的な競争力の低さは自他
ともに認めるところだが、いまだ収益力のかなり劣る中国の銀行にまで抜かれるとは情けな
い。とはいっても、現在の邦銀の動きを見ていると、護送船団時代の体質そのままで、これ
では評価が低いのもしょうがないという感じだ。


◆ビジネスウイーク誌の新年「投資特集」号から
 
 毎年新年に発売されるBusinessWeek誌の「投資特集号」の内容を一部紹介する。

 ・昨年のハイリターン国
   1位 ペルー  2位 ベトナム  3位 ベネズエラ
   4位 中国   5位 セルビア  6位 クロアチア
  上位には新興国が並ぶ。ハイリターンだがハイリスクでもある。これまで低迷してい
  た中国が上位にランク。

 ・今年の有望株
   世界的にブルーチップ(大型優良株)が買われる流れが続くと予想。これらの銘柄
   向けの投資ファンドも有望と見ている。
 
 ・日本の有望株5社
   1位 キャノン 2位 デンソー  3位 日本電産
   4位 東レ   5位 トヨタ
  日本を代表するブルーチップ銘柄を上げているが、どうも月並みで物足りない感じ
  がする。
  
 詳細は、本誌をお読みいただきたい。


◆「格差是正」を対立軸という民主党方針は、自民党を利するだけ

『民主党は4月の統一地方選、7月の参院選に向け、政府・与党との対立軸に「格差是正」を
据え、対決色を鮮明にしていく方針だ。「通常国会の位置付けを明確にすべきだ。与党は憲
法改正や教育改革を打ち出しているが、『格差是正国会』にしないといけない」。菅直人代
表代行は仕事始めに当たる5日の役員会でこう強調した。鳩山由紀夫幹事長も「格差是正緊急
措置法案を出せるよう検討したい」と力説した 』

(解説)
民主党が今回打ち出した方針はうまくいかないどころか、自民党を利するだけと見られる。
というのは、格差是正に真っ向から反対する者などいないからだ。自民党も当然この考えに
乗ってくるとみられる。

そうなると、自民党の得意とするばら撒き政治をかえって勢いをつけることになってしま
う。格差是正対策は弱者救済のための制度乱発になるからだ。一昨年の総選挙での惨敗の借
りをなんとか返したい民主党だが、敵に塩を振るようなことをやっていては、また前回の二
の舞になりかねない。

          *     *     *

<株式投資のセオリー>

第94回  公定歩合引き上げが相場に及ぼす影響

来週日銀政策委員会が開催される。ここで公定歩合の引き上げ決定が行われるかどうかが注
目されている。今の所、今回は見送りが大勢となっている。日銀としては、早いところ超低
金利を解消し金利機能を回復させたいところだが、今回の引き上げは説得力に欠けるよう
だ。

ただ、明らかな景気低迷の兆候が現れない限り、今後も日銀は引き上げのタイミングを探っ
ていくと見られ、今年中には1〜2回の引き上げが予想されている。問題は金利引き上げの株
式相場に対する影響だ。

一般的には、公定歩合の引き上げは、企業にとって利払いの増加を通して収益的にはマイナ
スに働く。そのため株式市場にとって悪影響を及ぼすと考えられている。しかし、過去の例
を見ると必ずしもそうとは言い切れない。

公定歩合引き上げは、当然のことながら景気上昇時行われることになる。景気上昇スピード
を和らげ、過熱を防ぐために行われるからである。従って、企業業績回復時に行われること
になる。この場合、初期の金利引き上げは企業業績の回復に水を差すことはない。利払い増
加よりも企業業績拡大の勢いの方が強いからである。

従って、初期の公定歩合引き上げは、株式市場にとってそれほどマイナスではない。かえっ
て、景気が順調に拡大している証拠と判断され、歓迎されることにもなる。「固定歩合の引
き上げは3回までは買い」といわれる所以である。

しかし、公定歩合引き上げも度重なってくると相場に徐々に効いてくることになる。従っ
て、固定歩合引き上げといっても、どの段階の引き上げかということで相場への影響を考え
ていく必要がある。

ただ、日本の現在の状況は過去の引き上げの状況とはかなり様相が異なる。そもそも、金利
水準が異常な低利水準に置かれている。しかも、バブルの後始末がほぼ終わり、景気も低水
準ではありながら順調に推移しているにもかかわらず、政治の圧力が強く引き上げられない
でいる。

今回の引き上げの動きも、景気回復による上げというよりは(デフレ解消などというちんぷ
んかんぷんな議論となっているが)、性格的には非常事態解消のための上げという側面が強
い。それすら、なかなか思うようにできないでいる。

また、金利の上昇が企業業績に与える影響も次第に低下してきていることも見逃せない。企
業は、バブル崩壊以降懸命にリストラを進め、贅肉をそぎ落としてきた。その結果有利子負
債もかなり減少している。少々金利が上がっても、不動産や商社等の一部の業種を除き、企
業収益にはあまり影響は出てこない。

逆に手元運用資産が豊富なところはプラスに働くところも少なくない。そう考えると、公定
歩合引き上げといっても、相場に対する影響は少なく、それによってふりまわされる展開は
予想しにくいといえる。それよりは、政治の圧力で非常事態の水準のままにおいているほう
がおかしい。異常な水準は早く解消すべきである。


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創刊日:2005-04-12  
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