経営

「問題解決」メルマガセミナー!

企業では日々問題が発生しており、利益を圧迫しています。経営トップをはじめ全社員が「問題解決力」を磨くことが大切です。さまざまな問題解決のノウハウを公開します。

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【問題解決メルマガセミナー】落穂拾いを通じて品質評価法を改善する!

2017/07/12

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         ◆◆「問題解決」メルマガセミナー◆◆

   ●この記事の知人、同僚、友人への転送は大いに歓迎です。●

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<ご挨拶>

問題解決の事例やノウハウを公開してまいります。どうか末永くお付き合いをいただくよ
うお願いいたします。

            彩愛コンサルピア代表 下山明央

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         「問題解決力コンピテンシーを磨く!(その13)」

       <第354回>「落穂拾いを通じて品質評価法を改善する!」
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企業は生き物だ。だから毎日のように問題が発生する。それを迅速に解決して再発防止に結
び付けている企業ばかりではない。
未解決の問題が蓄積し、大きなマグマとなり、やがて爆発する。大きな社会問題にまで発展し、
下手をすると廃業や倒産にまで追い込まれる。
本メルマガでは、問題のジャンルは問わず、多くの問題を取り上げ、解決のノウハウを公開す
る。

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■ビジネスマンの能力を評価するときの一つの指標が「問題解決力」である。会社で仕事をし
 ていればさまざまな問題に遭遇する。それらの問題を上手に解決できなければビジネスマン
 としての存在意義はなくない。ぜひとも問題解決力を身に付けてほしい。■

<今回のメニュー>
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【1】一年間に発生させた品質不良をレビューする!
【2】重大不良5件について幹部の前でプレゼンする!
【3】辛らつなコメントをもらい一層発奮する!
【4】今日のポイント
【5】編集後記

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「落穂拾い」と言うと皆さんはフランスの巨匠ミレーを思い出すことだろう。ご婦人が腰をかが
めて落穂を拾う姿を描いた絵である。

若いとき日立関連工場で13年ほど働いた経験があるが、品質管理の部署が長かった。日立本体の
工場はもちろん、子会社においても「落穂拾い」が周知徹底されていた。各工場が直近の一年間
に発生させてしまった品質不良を全てレビューし、その中から重大不良5件ほどをリストアップし
て、日立本体から技術の専門家を招待した上で、会社の幹部の前でプレゼンする大きなイベント
を「落穂拾い」と称していた。

そこで今回は、「落穂拾いを通じて品質評価法を改善する!」と題して解説することにする。



【1】一年間に発生させた品質不良をレビューする!

「落穂拾い」では主として顧客先で発生させた不良を採り上げた。顧客先で大きな不良を発生させ
てしまえば「信頼」を失う。これを「失信度」と称して5段階で評価する。

本不良による「仕損費」を金額で表記することが義務付けられていた。だが、これが難しい。部品
・材料費、工数や再製作に要した人件費、対策に飛び回った出張費や経費、対策会議などの諸経費は何とか計算できるが、目に見えない損失金額もある。日立の幹部の方からは「計算できた金額のおよそ4倍の費用と思ってほしい」とよく言われたものだ。

前述したように直近の一年間に発生させた特に顧客先不良を全てリストアップし、その中から「失
信度」や「仕損費」の額の大きさなどを勘案して5件ほどを採り上げ、徹底的に深堀りして原因および再発防止対策を追究するのである。



【2】重大不良5件について幹部の前でプレゼンする!

採り上げた不良について、設計部門、製造部門、検査部門(品質管理部門)が中心になって動機的原
因を調べ直すことが出発点になる。すでに顧客先には再発防止対策を回答しているわけだが、もう
一度ゼロベースで調査するのである。

このときよく使われた手法がFTA図だった。FTA図とは「Fault Tree Analysis」の略で「故障の木」と訳す専門家が多い。

テーマ「○○不良」をAND記号とOR記号で分析していく。「結婚」と言う事象で考えてみると、「出会い」があっても「合意」がなければ結婚には至らない。このような事象はANDで表記する。一方、「出会い」と言う事象は「パーティ」、「同窓会」、「共通の趣味の会」、「職場」、「旅先」などたくさんある。このような事象はORで表記する。

FTA図ではハード面の原因だけでなく、ソフト面の原因も同時に解析できる。つまり考え方の間違い、なぜ正しくないのに正しくないと判断できなかったのかと言う内面的な原因まで掘り下げることができる。実は内面的な原因の中に動機的原因が存在する場合が多い。

FTA図による原因解析の結果、寄与率を判断しなければならない。これは関係者が集まった会議などで意見を戦わせながら寄与率を評価し、寄与率の高い原因に対して動機的原因を追究し、再発防止対策を講じるのである。

プレゼン者は不良の内容により、設計部門の管理職、製造部門の管理職、検査部門(品質管理部門
)の管理職の中から選ばれる。プレゼン担当者ともなると「獄門台に上る心地だった」と言う人もいるほどプレッシャーは大きいようだ。



【3】辛らつなコメントをもらい一層発奮する!

プレゼンテーションが終わると質問タイムに移る。会社の幹部だけでなく、ゲストとして招待されている日立本体の専門家からも厳しい内容の質問が飛ぶ。質問に答えれば更に矛盾点を突いて質問されるから気が休まらない。その質問も紳士的な質問だけではなく、辛らつな質問も飛び出す。台本のない議論が続くのだ。

この辛らつなコメントや質問が関係者の一層の発奮材料になる。教育効果もさることながら、動機的原因の追究法にも磨きが掛かり、その結果新たな品質評価方が開拓されていく。

同じ会社が同じような不良を繰り返している報道を見聞きするたびに、なぜもっと品質管理に力を入
ないのだろうかと悲しくなってしまう。



【4】今日のポイント

(1)品質不良を全て棚卸してレビューし、反省することが重要であること。

(2)重大不良について幹部の前でプレゼンすることを「落穂拾い」と称していること。その場    合、動機的原因まで遡って解析し、動機的原因に対して再発防止対策を講じること。

(3)少なくとも年一回は重要不良を全て棚卸して、発生の経緯、再発防止対策の全容を全者で共   有することは有意義であること。



【5】編集後記

日立ほど品質管理に力を入れている会社は少ないのではないかと思う。三権分立の徹底、直接原因だ
けでなく動機的原因の追究とそれに対する再発防止対策の徹底など他社では見られないシステムと確
実な運用が社風になっている。

品質問題で苦しんでいる会社は見習ってほしい。



次回は、「異物混入の怖さと対策の難しさ!」を解説します。


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発行責任者:さいたま市中央区上落合8丁目1−20−304
        彩愛コンサルピア代表 下山明央

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創刊日:2005-02-14  
最終発行日:  
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