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「問題解決」メルマガセミナー!

企業では日々問題が発生しており、利益を圧迫しています。経営トップをはじめ全社員が「問題解決力」を磨くことが大切です。さまざまな問題解決のノウハウを公開します。

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【問題解決メルマガセミナー】患者取り違え、乳房全摘出の千葉県がんセンターの管理の拙劣さ!

2016/03/23

           ◆◆「問題解決」メルマガセミナー◆◆

      ●この記事の知人、同僚、友人への転送は大いに歓迎です。●

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<ご挨拶>

問題解決の事例やノウハウを公開してまいります。どうか末永くお付き合いをいただ
くようお願いいたします。

            彩愛コンサルピア代表 下山明央

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   <第323回>「患者取り違え、乳房全摘出の千葉県がんセンターの管理の拙劣さ!」

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企業は生き物だ。だから毎日のように問題が発生する。それを迅速に解決して再発防止に結
び付けている企業ばかりではない。
未解決の問題が蓄積し、大きなマグマとなり、やがて爆発する。大きな社会問題にまで発展
し、下手をすると廃業や倒産にまで追い込まれる。
本メルマガでは、問題のジャンルは問わず、多くの問題を取り上げ、解決のノウハウを公開
する。

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■問題の発生原因には、二つある。一つは「直接原因」で二つ目が「動機的原因」である。
 この二つの切り分けを行い、「動機的原因」を追求して再発防止対策を講じれば、同じ問
 題・類似の問題の発生に歯止めがかかり、問題の発生頻度も激減する。「動機的原因」の
 追求こそが大事なのだ。■

<今回のメニュー>【異業種にこそ、ヒント山積!】
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【1】なぜ患者を取り違えて乳房を全摘出してしまったのか!
【2】後を絶たない患者取り違え事件の撲滅対策!
【3】今日のポイント
【4】編集後記

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あってはならない医療事故がまた起きた。千葉県がんセンターで患者の検体を取り違え、30
歳代の女性が直ちに必要のない手術で右乳房を全摘出された。記者会見した同センターの永
田松夫病院長は、「患者様、ご家族様に深くお詫び申し上げる」と謝罪はしたが、「原因は
特定できていない」と述べ、調査委員会で調査すると例によって逃げた。

早期がんの30歳代女性と進行がんの50歳代の女性の検体は同じ日に採取された。永田院長の
説明によれば、「針生検」と呼ばれる病理検査がマニュアル通りに行われていれば、病理医
が診断を終えるまでに乳腺外科の主治医と看護婦、看護補助者、病理検査科の臨床検査技師、
複数の検査補助者、病理医の9人前後が関与するとのことだ。各段階で取り違えを防ぐため
に患者名を書いたラベルを貼った検体容器や伝票を照合する決まりだになっている説明した。

決まりがあっても守らなければミスは起きる。しかも関わっている担当スタッフが多すぎる。
全部で10人ほどが関与していれば責任は10分の1と言うことか。責任感が希薄な精神状態の
中で義務的に仕事をこなしている。だからこの手のミスがなくならないのだ。

そこで今回は、「なぜ患者を取り違えて乳房を全摘出してしまったのか!」と言う問題を採
り上げる。



【1】なぜ患者を取り違えて乳房を全摘出してしまったのか!

同じ乳がんでは平成26年4月、兵庫県高砂市の高砂市民病院で病理検査を受けた女性2人の検
体を取り違え、誤った検査結果を伝えるミスが起きた。良性だった女性は別の病院で乳腺の
一部と周囲を切除されてしまった。摘出した組織からはがんの細胞は見つからず、誤りが判
明した。このような患者取り違えの事故は大病院で毎年のように繰り返されているのである。
千葉県がんセンターは「原因は特定できていない」とさも居直っているようにさえ感じられ
た。


【直接原因】

(1)責任感「まるでなし雄とまるでなし子」の集団

千葉県がんセンターのスタッフには自分の仕事に対する責任感が希薄すぎる。はっきり言わ
せてもらえば「まるでなし雄とまるでなし子」が集まっている職場だ。患者は実験道具の
「マウス」程度に考えているのだろう。


【動機的原因】

(1)関わるスタッフが多すぎて責任が分散(前提条件の欠如)

10人が関わっていてもミスの責任は10分の1と言うことにはならない。だがそのように揶揄
されても仕方がないような仕事振りが伺える。

「責任」と言う重い課題に対する認識が希薄な人間は、患者の命を預かる病院に勤務する資
格はない。資格のない人間の集まりでは患者は安心して診察を受けることさえできない。病
院長の記者会見の発言内容からしてあまりにも無責任極まりない。

(2)識別表示管理が不十分すぎる(前提条件の欠如)

業種・業態を問わず、ミスを防ぐために「識別表示管理」を実行しているだろう。患者取り
違えを防止するためには病院でも「識別表示管理」は必須アイテムなはずだ。必要のない手
術で乳房を失った女性に対してどう責任をとる気かとの記者に質問を受けた院長は「乳房は
戻らない」と平然と答えた。恐ろしい。

(3)他病院での患者取り違え事故から学ぼうとしない(意識不動)

患者取り違え事故は日本全国の病院で毎年のように発生している。それを対岸の火事と思っ
てはならない。千葉県がんセンターでもこれまで大事故には至らないまでも「ヒヤリ、ハッ
ト」はたくさん経験しているはずだ。「ヒヤリ、ハット」の段階で対策を講じないから今回
のような大きな事故を起こしてしまう。病院内の管理運営の改善に対する不熱心さが招いた
事故と言ってもいい。

(4)患者取り違え撲滅の新たな方策を導入しない(意識不動)

数万点もの商品を扱っているスーパー。数千万点もの商品を扱っている物流センター。しか
し一点のミスも許されない。そのための技術は年々進化してきている。IT技術を駆使して
いる。かなりの大病院でもIT化は立ち遅れているのではないか。



【2】後を絶たない患者取り違え事件の撲滅対策!

特に「動機的原因」に掲げた内容に対して再発防止のメスを入れることが大切だ。

(1)関わるスタッフを厳選し、責任感を叩き込む

病院には実にさまざまな人々が働いている。だが、失礼ながら「烏合の衆」に見えることが
ある。仕事を細かく分類しすぎてそれぞれに担当を就ける。一般の企業ではとてもそんな余
裕などないから兼務となる。つまり、多能工としていくつもの仕事を一気通関で行う。

「あなたがこの患者の管理を一貫してみなさい」と言うようにすべきなのだ。関わるスタッ
フを厳選し、責任感を叩き込むのである。決して「烏合の衆」にしてはならない。

(2)識別表示管理を徹底強化する

多くの企業ではISO9000の認証を取得している。ISO9000では識別表示管理は必須アイテムだ。
採取した検体はもちろんのこと患者も識別表示管理を徹底して、確実に照合しながら仕事を
進めていかなければならない。

<患者取り違え事件を起こしている病院はこの識別表示管理がいい加減である。>

(3)他病院で起こった患者取り違え事故から学ぶ

前述したように乳がんに限らず日本全国の病院で患者取り違え事故が頻発している。それら
の事故から学ばなければならない。当院もたまたま事故に至っていないだけで、いつ起こっ
ても不思議ではないことを反省し、もう一度当院のシステムの不備を洗い出して改善するこ
とだ。他病院で起こった患者取り違え事故を対岸の火事と見てはいけない。

(4)患者取り違え撲滅の新たな方策を導入する

バーコードもある。ICタグもある。患者から採取した組織を容器に入れた瞬間からICタ
グで管理する。患者にもリストバンドにICタグを取り付ける。リーダーを当てれば瞬時に
読み取り、照合できるようにするのだ。

私が早期胃がんで日赤病院で手術を受けたときは、診察した担当医が自ら手術も担当した。
入院した時点から名前を記入したリストバンドを取り付けられ、私が眠っていても本人確
認ができるようになっていた。手術室に向かうときも執拗なほどフルネームと生年月日を
何度も言わされた。退院の日、入院費用の支払いを終えた段階でリストバンドを外された。



【3】今日のポイント

(1)千葉県がんセンターは、責任感「まるでなし雄とまるでなし子」の集団であること。

(2)関わるスタッフを厳選し、責任感を叩き込むこと。

(3)患者と検体の識別表示管理を徹底強化すること。

(4)他病院で起こった患者取り違え事故から学ぶこと。当院のシステムを見直すきっか
   けにすべきこと。

(5)患者取り違え撲滅の新たな方策を導入すること。



【4】編集後記

千葉県がんセンターは千葉県が運営している。謝罪会見は千葉県庁で行われた。乳房を失
った患者への損害賠償はどうなるのだろうか。県民の血税からお支払いするのだろうか。

病院側が関係して医師や看護士ら関係者5人に聞き取り調査したところ、5人ともマニュア
ルどおり行っていた」と答えたそうだ。「したがって私たちには責任はありません」と言
う意味なのだろうか。結局、関係者は全員無罪放免で何のお沙汰もない。やりきれない気
持ちにさせられる。



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次回は、「激安食品の落とし穴、廃棄カツ横流し事件を斬る!」を解説します。


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        彩愛コンサルピア代表 下山明央

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