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企業では日々問題が発生しており、利益を圧迫しています。経営トップをはじめ全社員が「問題解決力」を磨くことが大切です。さまざまな問題解決のノウハウを公開します。

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【問題解決メルマガセミナー】みんなで渡れば怖くない式の杭打ち偽装問題を斬る!

発行日:12/23


          ◆◆「問題解決」メルマガセミナー◆◆

     ●この記事の知人、同僚、友人への転送は大いに歓迎です。●

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<ご挨拶>

問題解決の事例やノウハウを公開してまいります。どうか末永くお付き合いをいただ
くようお願いいたします。

            彩愛コンサルピア代表 下山明央

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    <第318回>「みんなで渡れば怖くない式の杭打ち偽装問題を斬る!」

===================================

企業は生き物だ。だから毎日のように問題が発生する。それを迅速に解決して再発防止
に結び付けている企業ばかりではない。
未解決の問題が蓄積し、大きなマグマとなり、やがて爆発する。大きな社会問題にまで
発展し、下手をすると廃業や倒産にまで追い込まれる。
本メルマガでは、問題のジャンルは問わず、多くの問題を取り上げ、解決のノウハウを
公開する。

===================================

■問題の発生原因には、二つある。一つは「直接原因」で二つ目が「動機的原因」であ
 る。この二つの切り分けを行い、「動機的原因」を追求して再発防止対策を講じれば、
 同じ問題・類似の問題の発生に歯止めがかかり、問題の発生頻度も激減する。「動機
 的原因」の追求こそが大事なのだ。■

<今回のメニュー>【異業種にこそ、ヒント山積!】
=================================

【1】なぜ杭打ち偽装が恒常的に行われていたのか!
【2】みんなで渡れば怖くない式のルール不遵守防止対策!
【3】今日のポイント
【4】編集後記

=================================



交通違反はほぼ全員のドライバーがやっているだろう。私はここ25年、ずっとゴールド
免許だ。交通違反はまったくと言っていいほどやっていない。例えば法定速度を遵守し
て走行している私を次々追い抜いていく車は全てスピード違反だ。

中には懲りもせずに未だに酒酔い運転をやっているドライバーもいる。学校の教師だっ
たり、時には警察官やその他の公務員である場合も多い。でも酒酔い運転で人身事故を
起こしたりすれば万事休すだ。逮捕されてムショの臭い飯を食うだけでなく、職まで失
う。

だが、たまたま事故も起こさず、結果オーライのときもある。「オレに限って大丈夫な
んだ」と味をしめてしまう。酒酔い運転を繰り返しているうちに遂に取り返しの付かな
いことになってしまう。

10年前の忌まわしい姉歯事件以降も建設業界の構図や体質は変わっていないようだ。横
浜の傾斜マンション「パークシティLaLa横浜」でマンションが傾いていることが発覚し、
杭打ち偽装が発覚した。事業主は三井不動産レジデンシャル、元請けが三井住友建設、
杭打ち工事の一次下請けの日立ハイテクノロジーズを跳び越して二次下請けの旭化成建
材が矢面に立たされている。杭打ち工事のデータを偽装した報いと言えば返す言葉もな
いが、何か割り切れなさを感じる。元請けや一次下請け、事業主の責任の所在がどうも
はっきりしない。泣いているのは住民たちだ。ところが杭打ちの他の業者もデータの転
用は常識で、正にみんなで渡れば怖くない様相を呈していることが分かった。

そこで今回は、「なぜ杭打ち偽装が恒常的に行われていたのか!」と言う問題を採り上
げる。



【1】なぜ杭打ち偽装が恒常的に行われていたのか!

「事業主は三井不動産レジデンシャル→元請けは三井住友建設→一次下請けは日立ハイ
テクノロジーズ→二次下請けは旭化成建材」。だが杭打ち工事に関わったのは三次下請
けの1号機(A社)、2号機(B社)だった。実態は旭化成建材の主任技術者が監理し、
それぞれ1号機と2号機に現場代理人を置いている。この現場代理人が三次下請けを指
揮している構図だ。

メディアの矢面に立たされた旭化成建材の幹部は、プリンターのスイッチを入れ忘れた
り、プリントアウトしたデータが雨に濡れたため、他のデータを流用したなどと口から
出まかせを言った。さらに「現場代理人はルーズな人間で事務的仕事が苦手」とも言い
放った。現場代理人の責任で済ませたかった様子だ。だが、特定の代理人だけでなくそ
のほかの代理人が担当した現場でもデータの流用が多数見つかり、ついには他社の杭打
ち業者でもデータの流用は半ば常識だったことが分かった。たまたま「パークシティ
LaLa横浜」だけが不幸だったと言うことだ。


【直接原因】

(1)寝耳に水の傾斜事故 

スピード違反を繰り返していたがたまたま事故が起きなかった。酒酔い運転を繰り返し
ていたがたまたま事故が起きなかった。杭打ち不良は恒常的にあったがたまたま傾斜な
ど具体的な事故は起きなかった。関係者にしてみれば青天の霹靂であり、寝耳に水の事
故だった。ついていなかったと地団太を踏んだことだろう。


【動機的原因】

(1)支持層に届いたかどうかのデータは形式的(前提認識の欠如)

建物の規模によるが数十本もの杭を打つ。杭打ち機にはモニターが設置されていて、杭
が支持層に到達すれば波形が変化するから直ぐに分かる。打つ杭の何本かが支持層に到
達しなくとも問題なしと言う考えが業界内に横行していた。事実、これまで具体的な事
故はめったに聞かない。だからなめていた。

(2)意に沿わないデータは差し替える(前提認識の欠如)

地中の支持層が急に深くなっていれば杭は支持層に到達しないだろう。でもいまさら杭
を抜いてもっと長い杭を準備して打ち直すことはできない。コストもかかるし納期も遅
れてしまう。しょうがないから具合のいいデータを流用して支持層に到達したように取
り繕う。このような“コピペ”はどこでもやっていることだから罪悪感など一切ない。

(3)物言えぬ主従関係(絶対服従の企業間風土)

工事に関わる企業群は特有のピラミッド構造になっている。三次下請けははっきり言っ
て“下っ端”だ。支持層までの距離を測定して杭の長さを設計するのは元請け施行業者
のはずだ。ところが支持層までの距離はバラツキがある。急に深くなっている個所もあ
るから杭が短かくて届かない場合もあるだろう。そこは物言えぬ主従関係だ。望ましく
ないデータになったことを報告しても何とかしろと怒鳴られる。仕方ないから偽装する
しかない。絶対服従が今回の問題の遠因だ。

(4)品質重視の姿勢の欠如(コンプライアンス力欠如)

今回の「パークシティLaLa横浜」は一部の地盤が“プリン状態”だった。プリンの上に
高層マンションを建設してしまった。傾斜するのは時間の問題だった。パンフレットに
は「見えないところにこそ信頼性」などと泣けるような文句を謳っているが、一次下請
け〜三次下請けまで品質重視の姿勢が欠如していた。見えないところはコンプライアン
スなど“くそ食らえ”だったのだ。



【2】みんなで渡れば怖くない式のルール不遵守防止対策!

特に「動機的原因」に掲げた内容に対して再発防止のメスを入れることが大切だ。

(1)データは一本一様管理の実地確認を義務付ける

杭打ちデータを数日分纏めての提出は厳禁とすべきだ。一本一様でデータの実地確認を
義務付けなければならない。現場代理人が実地確認者だ。不正をやったら全てあなたの
責任であることを認識させることだ。

(2)意に沿わないデータの場合は作業のやり直しを義務付ける

準備した杭が短ければ杭は支持層に到達しない。法律を改正して工事のやり直しを義務
付けるべきだ。国交省は即刻動かなければならない。「杭を抜く→測量し直し→新しい
杭の準備→杭打ち→コンクリート流し込み」の一連の作業をやり直すのだ。

コストがかさみ納期が長くなるとなれば、測量の精度アップに努力するはずだ。ゼネコ
ンにはそれだけの力がある。

(3)物言えぬ主従関係を解消する

下請けをあごで使い、文句を言わせないようにする従属関係を解消しなければならない。
問題が発生したなら即座に報告してもらい、対応策を一緒になってなって考え、実行に
移すよりよいパートナーシップの関係を構築することだ。

(4)業界全体の問題として品質重視の姿勢を構築する

ルールを遵守しなくとも問題が起きないことがある。例えばゴルフでもミスショットな
のに結果オーライと言うことがある。工事でも仕様を遵守しなくともたまたま結果オー
ライと言うことがある。だがこれはいけないことなのだ。業界全体として品質重視の姿
勢を構築することだ。



【3】今日のポイント

(1)データは一本一様管理の実地確認を義務付けること。現場代理人の責任事項とし
   て明確にすること。

(2)意に沿わないデータの場合は作業のやり直しを義務付けること。国交省が動いて
   そのための法改正をすべきこと。

(3)物言えぬ主従関係を解消すること。パートナーシップの関係に改めること。

(4)ゼネコン業界は業界全体の問題として品質重視の姿勢を構築すること。



【4】編集後記

今回のマンション傾斜事故では三井不動産レディデンシャルは建て替えを提案した。建
て替えたときの想定価格で買い取るか建て替え後に入居するかの選択権を住民に与えた。
しかも迷惑料や引越しに関する費用もすべて負担することを提案した。

しかし決着するまで少なくとも4〜5年は要するだろう。一流の大企業だからそのような
提案をしたが、一般のデベロッパーはそこまでの提案はしない。

前の建築物を解体したとき引き抜いた杭の長さは18mあったが三井住友建設は旭化成建材
に対して14mの杭を打つように指示していたことが判明した。三井住友建設はこの件につ
いてはノーコメントとしている。

マンションはひび割れ、水漏れなどいろいろ問題が多く、デベロッパーが倒産したり、
逃げ回り欠陥マンションをつかまされた住民は泣かされている。由々しき問題なのである。


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次回は、「教諭誤操作、急降下したシャッターに挟まれ女子児童大怪我!」を解説します。



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        彩愛コンサルピア代表 下山明央

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