経営

「問題解決」メルマガセミナー!

企業では日々問題が発生しており、利益を圧迫しています。経営トップをはじめ全社員が「問題解決力」を磨くことが大切です。さまざまな問題解決のノウハウを公開します。

全て表示する >

【問題解決メルマガセミナー】安愚楽牧場破綻、出資金返還絶望事件を斬る!

2011/12/28


■□■□■□■□■□■□■□■□■□■■□■□■□■□■■□■□■□■□■

           ◆◆「問題解決」メルマガセミナー◆◆

      ●この記事の知人、同僚、友人への転送は大いに歓迎です。●

************************************

問題解決の事例やノウハウを公開してまいります。どうか末永くお付き合いをいただく
ようお願いいたします。

           彩愛コンサルピア代表 下山明央

************************************
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■■□■□■□■□■■□■□■□■□■

     <第217回>「安愚楽牧場破綻、出資金返還絶望事件を斬る!」

==================================

企業は生き物だ。だから毎日のように問題が発生する。それを迅速に解決して再発防止
に結び付けている企業ばかりではない。
未解決の問題が蓄積し、大きなマグマとなり、やがて爆発する。大きな社会問題にまで
発展し、下手をすると廃業や倒産にまで追い込まれる。
本メルマガでは、問題のジャンルは問わず、多くの問題を採り挙げ、解決のノウハウを
公開することにする。

===================================

■問題の発生原因には、二つある。一つは「直接原因」で二つ目が「動機的原因」であ
 る。この二つの切り分けを行い、「動機的原因」を追求して再発防止対策を講じれば、
 同じ問題・類似の問題の発生に歯止めがかかり、問題の発生頻度も激減する。「動機
 的原因」の追求こそが大事なのだ。■

<今回のメニュー>【異業種にこそ、ヒント山積!】
=================================

【1】なぜ多くの人が安愚楽牧場に投資したのか?
【2】うますぎる話に乗らないための方策!
【3】今日のポイント
【4】編集後記

=================================


某製紙会社の前会長が子会社から合計106億円以上もの大金を引き出し、あらかたカジノ
などに使っていたことが話題になった。古今東西を問わずギャンブル、バクチはいつの
世も繁盛だ。

鉄火場でも最初はお客に花を持たせて勝たせる仕組みになっている。気分をよくさせて
「だんなさん、すごいじゃないですか。お強いですね」とおだて挙げる。すると今度は
負け始める。頭に血が上り、そこからはお決まりのコースだ。身上(しんしょう)を潰
すほどバクチにのめりこみ、人生を破滅させる。自業自得だ。

前述の製紙会社の前会長も恐らくカジノで最初は勝たせてもらい、あとは鉄火場のだん
なさんの二の舞になったのだろう。

平成23年8月1日、黒毛和牛オーナー制度で規模を拡大してきた安愚楽牧場が4,300億円
の負債を抱えて破綻し、民事再生法を申請した。(後に破産手続きに切り替えられた)

出資者は驚くなかれ、7万3千人もいた。2千万円以上の大口出資者も多数いたが、ほ
とんどの出資者は余裕のあるお金を出資したわけではなく、老後の資金や大切な預貯金
を出資していた。出資金は出資額の1割も戻ってこないことはほぼ確実になった。

今回は、安愚楽牧場破綻の原因を探り、うまい話に乗らないための消費者視点の対策を
どのようにすべきか、ヒントを探ることにする。



【1】なぜ多くの人が安愚楽牧に投資したのか?

安愚楽牧場の三ヶ尻久美子社長は出資者(債権者)への説明会で、破綻の原因は昨年
(平成22年)の宮崎県の家畜伝染病口蹄疫と今年(平成23年3月)の福島第一原発事故
による牛の出荷制限・価格下落であると説明したが、出資者は納得するはずもなかった。

安愚楽牧場で要職にあった人物は10年以上前から既に破綻の兆候があったと証言してい
る。1991年の牛肉輸入自由化で価格は下がり、追い打ちを掛けるように2001年の国内B
SEの発生でさらに価格は下落した。

例えば、繁殖雌牛に百万円出資してオーナーになった人に、子牛が生まれる1年後に子
牛販売で得られるであろう利益から3%(3万円)を配当金として支払う。さらに契約
終了後出資した百万円を返還するというビジネスモデルだった。


【直接原因】

なぜ多くの人が安愚楽牧場に出資してしまったのか、その直接原因を考えてみよう。

(1)高い配当利益と元本保証につられて

銀行の金利はほぼゼロ。預けても利子は付かない。年金もスズメの涙で老後が不安だ。
立派な会社案内と商品案内のカタログは魅力満載だった。

昔、世間を騒がせた豊田商事事件やその他幾多の類似事件のことは頭に浮かばない。高
い配当金利と元本保証につられて7万人以上もの人が引っ掛かってしまった。


【動機的原因】

なぜ多くの人が安愚楽牧場に出資してしまったのか、その動機的原因を考えてみよう。

(1)安愚楽牧場のビジネスモデルの危うさを検証しない(検討粗漏)

前述したビジネスモデルには最初から無理があった。それを自分なりに検証して危うい
と判断した人は出資を免れたし、出資しても途中解約して難を免れている。

繁殖雌牛に出資するわけだが、まず必ず受胎する保証はない。受胎したとしても生まれ
るまで(受胎期間9ケ月)に流産したり死産するリスクもある。しかも生まれてから11
ケ月育てないと市場に出荷できないにもかかわらず、生まれたときに配当利益を還元し
てしまう。ということは一種の先物取引であり金融商品になっているのだ。

11ケ月後に実際に売れた子牛の価格は予想をはるかに下回ってしまっていた。一頭の繁
殖雌牛に何人ものオーナーがいて先行して還元してしまった配当金額をカバーできない
から、とにかく出資者を次々増やさなければお金が回らない。いわゆる自転車操業だ。

牛肉の価格破壊が続き、子牛の価格も下落する。にもかかわらず3%の配当金利を5%
に引き上げるなどして出資者を募るということはもう詐欺そのものだった。にもかかわ
らず危ういビジネスモデルだとは考えもしない。

(2)約束どおりの配当利益還元で逆に追加出資に走った(前提認識の欠如)

出資者も最初は慎重だった。百万円だけ出資して様子を見た人も多い。すると一年後に
は配当利益の3万円が還元され、契約終了時出資金百万円も返還すると通知してきた。
「やっぱりウソじゃない」。疑心暗鬼だった出資者は確信を得た。そして追加出資に踏
み切っていった。気付いたときは2千万円以上に膨れ上がっていた人が続出した。毎月
安愚楽牧場から豪華に印刷した新商品の案内書が送られてくる。ワナだと気付いた人は
少なかった。



【2】うますぎる話に乗らないための方策!

特に「動機的原因」に掲げた項目に対して対策を講じることが大切だ。

(1)うまい話ほど、ワナがあると考えよ

色仕掛けでその気にさせておき、隙を見て命を奪うのが「くの一忍法」だった。美人局
という手もある。女に言い寄られてその気になっているとその女の男が現れて金品を巻
き上げられる。男は女に弱く、女はお金に弱いと言われる。真実だろう。

印刷物には着物姿の女社長(三ヶ尻久美子氏)の大きな写真が必ず掲載されている。ま
さか女社長が詐欺まがいのことをするはずはないだろうと思うお客の心理を見事に突い
ている。そして高い配当金と出資金が全額戻ると言ううまい話だった。

被害にあった人も我々第三者も「うまい話ほど、ワナがある」と思って構えることが大
事だ。のぼせ上がってはならない。

(2)出資のビジネスモデルの危うさを検証する

株や投資信託が危ういビジネスであることは誰でも知っている。儲かることもあるが元
本割のリスクも大きい。そういう意味で株や投資信託に全財産を投資する人はいない。
余裕のあるお金を投資するだろう。

しかし、安愚楽牧場の会社案内・商品カタログには元本割のリスクなどどこにも記載が
ない。必ずうまくいくと信じたくなる記事になっている。

前述したように

□ 繁殖雌牛は必ず受胎するとは限らない

□ 受胎しても流産・死産のリスクがある

□ 無事生まれた子牛でも11ケ月肥育しないと市場に出荷できない

□ 想定した高値で売れるとは限らない(はるかに安い値段でしか売れなかった)

□ 口蹄疫、BSEが発生すれば壊滅的被害を受ける

□ 餌代の高騰も起こり得る

などの項目について独自に調査勉強し、安愚楽牧場に質問して十分検証することだ。

数年前にフィリピンエビ養殖詐欺事件に引っ掛かった人がたくさんいたが、フィリピン
のエビ養殖場見学ツアーで信じ込ませる手の込んだ詐欺だったのを覚えている。信じ込
ませるために相手もいろいろな手を使う。そのことを踏まえて金融商品に詳しい人に相
談するなどして十分かつ慎重に検証すべきだ。

(3)追加出資はより慎重に

鉄火場のバクチも最初は勝たせることになっている。初めてやったパチンコで勝つ。初
めてやった競馬で勝つ。人間の心理として結局のめりこむ。

安愚楽牧場に類似した出資話は今も巷には散在するし、これからも手を変え品を変えて
登場してくるだろう。本当に追加出資して大丈夫だろうかと自問自答することだ。銀行
預金だって1千万円までしか保証されない時代だ。

ギャンブル的投資への出資は余裕のあるお金に留める。これが鉄則だ。



【3】今日のポイント

(1)うまい話ほど、ワナがあると考えるべきこと。

(2)出資対象ビジネスのビジネスモデルの危うさをしっかり検証すること。金融商品
   に詳しい人に相談するのも一つの方法であること。

(3)追加出資はより慎重に行うこと。失敗したら取り返しの付かないお金は決して追
   加投資に回さないこと。



【4】編集後記

安愚楽牧場事件では、実は出資者以外の被害者も大勢いる。安愚楽牧場が保有する黒毛
和牛は14万頭いた。7万頭は直営自社牧場で肥育していたが残り7万頭は預託料を払っ
て一般の畜産農家に肥育を依頼していた。

畜産で苦しい経営を強いられていた農家が安定収入を見込んで請け負っていた。預託農
家は全国に点在するが北海道に全体の40%あった。これらの畜産農家は収入が断たれて
しまう。これらの預託農家をどうやって救済するかが大きな問題として残る。


次回は、「クロネコメール便、焼却・裁断事件を斬る!」を解説します。


★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

本メールマガジンは「まぐまぐ」と「melma」を通して発行しております。
「まぐまぐ」での登録・退会はこちらから
⇒ http://members.jcom.home.ne.jp/3223898301/melmag3.html 
「melma」での登録・退会はこちらから
⇒ http://members.jcom.home.ne.jp/3223898301/melmag4.html

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

発行責任者:さいたま市中央区上落合5丁目19−29
        彩愛コンサルピア代表 下山明央

*************************************************************************

この記事に関するご感想、ご意見はこちらから 3223898301@jcom.home.ne.jp
著書「中堅・中小企業のためのコンピテンシー入門」好評発売中!詳細はこち
らから⇒ http://members.jcom.home.ne.jp/3223898301/book.html

*************************************************************************

メルマガ「仕事のできる人の集団作り戦略」登録はこちら
⇒ http://www.melma.com/backnumber_59181/

メルマガ「コンピテンシーを磨けば仕事のできる人になれる」登録はこちらから
⇒ http://members.jcom.home.ne.jp/3223898301/melmag2.html

=======================================================================

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2005-02-14  
最終発行日:  
発行周期:隔週  
Score!: 87 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。