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甦れ美しい日本

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甦れ美しい日本 第1693号

2019/09/02

□□■平河総合戦略研究所メルマガ■□□(2019年9月2日 第1693号 )

              
  ☆☆甦れ美しい日本☆☆


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☆☆ 偽 善 と 欺 瞞 を 憎 む 私 た ち は 書 き た い か ら 書 く の で す。☆☆
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☆☆☆日 本 人 の、 日 本 人 に よ る、 日 本 人 の た め の 政 治 を 取 り 戻 せ!☆☆☆
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◎新刊 桜井修・小河原あや共著『霧に消えゆく昭和と戦中派――敗戦前後の映画的回想』春吉書房  1000円プラス消費税

こちらから購入可能です。→https://www.amazon.co.jp/dp/4908314128?_encoding=UTF8&redirect=true

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作家・評論家・宮崎正弘氏の推薦のお言葉。



「美しい日本は、昭和時代にあった。

昭和はるかなれど、単なる郷愁や回顧ではなく、

立体的に「あの時代」を凝視した文化論となっている。

日本人はやさしく、清らかに、精一杯生きた、

昭和の栄枯盛衰、

あの日本の精神は濃霧に覆われ、やがて消えてゆくのか。」


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著者について

桜井修(さくらい・おさむ)

住友信託銀行(現・三井住友信託銀行)元社長、元会長。
1927年、兵庫県神戸市に生まれる。1952年、東京大学法学部卒業。
同年4月、富士信託銀行(現・三井住友信託銀行)入社。1981年、専務取締役。1984年、取締役社長。1989年、取締役会長。
1990年以降、文部科学省大学審議会委員、映画倫理委員会委員、東京家庭裁判所調停委員、経済同友会教育委員長などを務める。


小河原あや(おがわら・あや)

1976年生まれ。1999年上智大学文学部哲学科卒業。2008年成城大学大学院文学研究科美学美術史専攻 博士課程後期単位取得退学。2005年から2007年にスウェーデン・ストックホルム大学映画学科留学。現在、成城大学非常勤講師。共著に『映像人類学(シネ・アンスロポロジー):人類学の新たな挑戦へ』(2014年、せりか書房)、『手と足と眼と耳:地域と映像アーカイブをめぐる実践と研究』(2018年、学文社)、共訳に『北欧の舞台芸術』(2011年、三元社)、『ヒッチコック』(2015年、インスクリプト)など。

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このたび『霧に消えゆく昭和と戦中派――敗戦前後の映画的回想』を刊行いたしました。三年の歳月をかけて桜井修氏とのインタビューを通じて ☆☆甦れ美しい日本☆☆主宰者の映画評論家の奥山篤信氏との共同企画により刊行いたしました。  

 本書の内容は、戦後日本をリードした住友信託銀行(現・三井住友信託銀行)の元社長・元会長である桜井修先生が、戦前から戦争直後に日本で人々がいかに生きていたかを知る世代が希少となったいま、それを「映画的に」戦後世代に語り継ぐというものです。

 映画批評家としても知る人ぞ知る桜井先生が、言葉によって映像を描くようにしてあの時代を浮かび上がらせる――戦前の「小春日和」に人々が映画に赴くときの晴れやかな面持ち、前夜観たアメリカ映画が上映禁止となった開戦日、あの井の頭線が爆撃され死体が折り重なる凄惨さ、焼け野原の中『カサブランカ』を観る人々の一体感、風呂敷を背負ってやってくる客をいまかと待つ銀行員の人情等々――。細やかに語られる情景に、読者は、映画を観ているかのように浸ると同時に、価値が一変した時代に人々が何を大事にして生きていたのかを感じるでしょう。

(小河原あや 著者よりのメッセージ)


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目次

◎奥山篤信の映画批評 149 アメリカ映画<トールキン〜旅のはじまり  Tolkien>2019

◎奥山篤信の映画批評150 波仏英合作映画『COLD WAR あの歌、2つの心』(原題Zimna wojna)2018年 

◎奥山篤信 アメリカ映画  <ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド Once upon a time in Hollywood>2019 5星

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奥山篤信の映画批評 149 アメリカ映画<トールキン〜旅のはじまり  Tolkien>2019 月刊日本8月号より

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〜“All we have to decide is what to do with the time that is given us.” (私たちが決断せねばならないのは、この我々に与えられた時間の中で何が出来るかである)〜

 この映画の主人公ジョン・ロナルド・ロウエル・トールキン(John Ronald Reuel Tolkien CBE、1892 - 1973)は、英国の文献学者、作家、詩人である。『ホビットの冒険』と『指輪物語』の著者として知られている。ソンムの戦いで勇敢に戦った軍人でもあり、1972年3月28日エリザベス2世からCBE(大英帝国勲章コマンダー勲爵士)を受勲した。トールキンの少年期・青年期を描いた伝記映画であり、監督のフィンランドのドメ・カルコスキは、トールキンへの尊敬もあり、それだけに素晴らしく良く感動的で、オーソドックスな手法で描かれている。

トールキンは幼い時から両親を無くし孤児として育ったが、極めて優秀な感性と頭脳、そして言語学・文献学の天才とも言える才能を発揮、面倒を見てくれたカトリック神父のおかげで名門高校キング・エドワード校に通い(当時は資産階級のエリートが学生の大半で家柄もないような孤児は門前払いだったが・・)その後オックスフォード大学に進み教授にまでなる。

幼年時代は孤独で、イングランドの森や泉に一人で遊びながら、空想豊かに物語を作って遊び、その独創力を磨いたものだが、そんな孤独を勉学やスポーツにて切り抜けた強い意志の力もあり、彼の名門高校キング・エドワードで築いた親友合計4名の友情と勉学目的の紳士クラブに支えられたこと、そして生涯愛する一人の女性と孤児を預かる下宿家で巡りあったことなど、暗い人生の中で自力で強く生きた一人の人間として、誰もがエールを贈りたくなる人生だった。『指輪物語』は20世紀最大の人気作品と言われ、彼の原作の映画は過去多くの人気作品を生んだ。

映画は美しいプラトニックな愛、そして四人の固い絆、オックスフォード大学での言語学ライト教授との巡り合いなど、人生そのものがファンタジーのように描かれている。“I will not say, do not weep, for not all tears are an evil.”

(泣くなとは言わない。全ての涙が悪とは言えないから)にあるように最愛の母を失った孤独な涙を力へと変えるトールキンの人生が表れている。

映画で描かれる、古き良き時代のオックスブリッジや名門高校の素晴らしい教育などが画面からキングズイングリッシュで学べる素晴らしさ、どんなに時代が進化しても、裏切りのない美しい愛や友情の実在性を垣間見ると、現代世界の病理たるモノ金時代・IT時代の貧困で歪み堕落した人間社会にも、この人間の偉大な美しい精神性がアンチテーゼとして調整・克服するものと信じたい。

ソンムの戦い(Battle of the Somme)第1次世界大戦中,1916年フランスのソンムで連合軍とドイツ軍との間で2次にわたって行われた激戦で、塹壕戦で有名だが、トールキンはこの戦いに参加したそして一人の親友を失った。約5ヵ月間の戦闘で戦死者が合計100万人に及んだ。この戦いのみならず第一次大戦で英国が貴重なオックス・ブリッジの人材の多くを失ったことがその後の英国の繁栄に陰りを与えたのは事実としてある。彼らは全て戦うためにしかも最前線に立って部隊を指揮して死んで行った、これこそ英国の誇るノブレス・オブリージュの世界をこの映画で汲み取ってもらいたいものだ。ラグビーで青春の若者のパワーを発散し、勉学に励み、無邪気なイタズラや馬鹿でかい夢を語るそしていざ祖国のための戦争には先頭に立って志願して出て行く、古き良き時代には、このような青年は旧制高校として日本の時代も彷彿させる。

イジメ?自殺?自由放任?学生の権利?まさに取り巻く環境も劣悪な世界全体の傾向を見ると、この映画の描く世界は決してミーイズムや偽善や欺瞞のひとかけらもない青年たちの輝きであり、こんな時代に戻ることができればと思うのは僕だけではなかろう!フィンランドの監督ドメ・カルコスキはトールキンという人間にこんなロマンティシズムを共感したように思える。

8月30日公開

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篤信の映画批評150 波仏英合作映画『COLD WAR あの歌、2つの心』(原題Zimna wojna)2018年 月刊日本9月号より


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〜友よ、牢獄がどれほど魅力的なものか、想像がつかないでしょう。ここでは全部の時間を自分の心情の為につかえるのですよ・・・

まだ40歳にもなっていないのに、もし人生を感受性によって数えるなら、わたしはびっくりするほど沢山生きた。ロラン夫人@フランス革命〜

 

監督はパヴェウ・パヴリコフスキ (Pawel Pawlikowski, 1957年生まれ )はポーランドの映画監督である。第71回カンヌ国際映画祭では、パルム・ドールを競い、監督賞を受賞した。

共産主義国だったポーランドのワルシャワ出身で、父親は陸軍軍医、母親は英文学の講師をしていたが、14歳の頃、母と共にイギリスに移住、その後はドイツに渡った。その後、オックスフォード大学に進学し、文学と哲学を専攻した。1980年代に入り、イギリスでドキュメンタリー番組を製作していく中で、旧ソ連の反体制派のヴェネディクト・エロフェーエフ(1938〜1990)を題材にした作品で世界でも高い評価を得ていく。エロフェーエフについて<脱線>することが映画理解につながると思う。生誕八十年を迎えるヴェネディクト・エロフェーエフはソ連末期の世相の本質をとらえた小説『モスクワからペトゥシキまで』で有名であるが「ペトゥシキ」は、モスクワから東方に向かう郊外電車の終点だった。彼は、社会のあちこちから放逐されたアウトサイダーで、反抗者であり、過度の飲酒に身をゆだね、51歳の若さで喉頭癌で亡くなった。エロフェーエフ自身は、いわば確信犯的自己破滅者であり、特に反政府運動することもなく、それ以上のことをやる気など全くなかった。それでいて悲しみを表現することはあったが、決して絶望の念は漏らさず、「私は自分を『失われた』人間と考えたことはない。それはあまりに退屈で古臭いだろう」と語っていた。彼は、

この映画の主人公の男性あるいは女性には、何かエロフェーエフに通じる人生への肯定感が感じられる。悲惨な共産主義下のポーランドから、それぞれ、パリに脱出したが、付帯の恋は悲恋に終わる。女性は感情の行き違いから、男性を残し暗い束縛の体制下ワルシャワに戻る。男性もそれを追いかけて、というよりハンガリーにて外国公演で舞踏に出演するという女性と会うためにパリから出向くが、秘密警察の罠にかかりワルシャワに強制送還される。しかし、そこに後悔というものがない。むしろ体制下の束縛があっても、女性への愛のために戻り、秘密警察の拷問によりピアニストの生命である手指を打ち砕かれに反逆罪で15年間にて監獄に暮らすことになっても、なお『人生は美しい』と感じることができるのだ。

この監督は、最近では、2013年、修道院の少女を主人公とした映画、『イーダ』を制作。60年代初頭のポーランドを背景とし同じくモノクロによるクラシックな映像美で叙情的に描いた。孤児として修道院で育った少女アンナは、自分が捨てられた謎、自身の出生の秘密を知るため、旅に出る。俗世で初めて知った男性との甘美な性体験、棄教してしまうアンチ・カトリック映画として捉えた。しかし、世界的に高い評価を受け、第87回アカデミー賞でアカデミー外国語映画賞を受賞した。

この映画も、感性豊かな映像はまたこの結末の暗くも美しい映写さらに、マルチン・マセッキの、ポーランドの伝統ある旋律による、哀しさと希望の美しさが、破壊されたカトリック教会の跡地での、心中死による永遠の愛への余韻を残すフィナーレのなんと美しいことか。

“Everything should take place slowly and incorrectly so that man doesn't get a chance to start feeling proud, so that man is sad and perplexed.” ~ Venedikt Erofeev~

~「物事は何でもゆっくりと、しかも間違って行われていくものだから、人は、誇りを感じ始めるような機会など、実は得られるものではない。人は悲しみ、困惑するのみ ヴェネディクト・エロフェーエフ」

(エロフェーエフに関しての記述は<Russia Beyond>オレグ・エゴロフ氏のRUSSIA BEYOND 2018.10.24の解説を参考・引用した。)
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◎アメリカ映画  <ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド Once upon a time in Hollywood>2019 5星

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IMAXというのは三次元で重たいメガネをつけて頭痛がする映像ではなくて二次元で巨大な湾曲したスクリーンで楽しめる最高の設備だ。初日に出かけたが、あいにく前列しかなく最前列で見るといかにもスクリーンが大きすぎて疲れた。やはりこれは後部で見るべきものだ。二時間半以上の超大作タランティーノの能力をつくづく感服した。
シャロンテートがオカルト集団により惨殺された事件 それは1969年。この物語をタランティーノのフィクションでなお実名を登場させ実際の事件をそのまま描くのではなく彼なりのストーリーで描くのだが見事なものだ。
俳優はレオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットという2大スターを初共演させている。シャロン・テートにそっくりな女優も登場。とにかく実名で登場させ実際はフィクションで描く世界で当初シャロン・テートの遺族は反対したらしいがタランティーノのシナリオを見て安心したらしい。あの事件はマンソンいうオカルト集団がハリウッドのポランスキー夫妻(シャロンテート)の家を襲い数ヶ月の胎児を母子ともども引き裂いた凶悪殺人事件だ。まさに<ローズマリーの赤ちゃん>という巨匠ポランスキーの映画を地で行った凶悪犯罪であった。
タランティーノの映画は残酷と血の滴る活劇が特徴だが、この監督はそれを残酷ではなく娯楽に変えてしまう天才的なユーモアと面白さを演出する。<キルビル二部作>から<イングロリアスバスターズ><ジャンゴ><ヘイトフルエイト>など只者ではない才覚があり僕はハリウッド映画の新しい娯楽性は高く評価するものだ。とにかく場面での人間の動作とか仕草の面白さ思わず吹き出す演出のうまさ、今回はブルドッグが大活躍、殺し合いでもそこに正義としての憎しみの戦いの残酷さの中でも喝采を観客に喚起するうまさは抜群だ!
やはり二大スターレオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットが出ると引き込まれる!日本の俳優がいかに如何しようも無いほど劣化してるのがわかる。
https://youtu.be/mJVakJDEs7k これを見ればヒッピーの女がヒッチハイクするブラッドピットのフロントグラスに裸足を押し付けているシーンがある。こんなショットが面白くて最高なのだ!
あらすじ:ネットより
落ち目の俳優とそのスタントマンの2人の友情と絆を軸に、1969年ハリウッド黄金時代の光と闇を描いた。テレビ俳優として人気のピークを過ぎ、映画スターへの転身を目指すリック・ダルトンと、リックを支える付き人でスタントマンのクリス・ブース。目まぐるしく変化するエンタテインメント業界で生き抜くことに神経をすり減らすリックと、対照的にいつも自分らしさを失わないクリフだったが、2人は固い友情で結ばれていた。そんなある日、リックの暮らす家の隣に、時代の寵児ロマン・ポランスキー監督と、その妻で新進女優のシャロン・テートが引っ越してくる。今まさに光り輝いているポランスキー夫妻を目の当たりにしたリックは、自分も俳優として再び輝くため、イタリアでマカロニ・ウエスタン映画に出演することを決意する。

8月30日公開

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創刊日:2005-02-04  
最終発行日:  
発行周期:週間  
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