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甦れ美しい日本

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甦れ美しい日本 第1669号

2018/06/08

□□■平河総合戦略研究所メルマガ■□□(2018年6月8日 第1669号 )

              
  ☆☆甦れ美しい日本☆☆


☆☆怒 り を も っ て 自 分 の 目 標 に 向 か っ て い る 人 間 は し つ こ く て 強 い。☆☆
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☆☆ 偽 善 と 欺 瞞 を 憎 む 私 た ち は 書 き た い か ら 書 く の で す。☆☆
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☆☆☆日 本 人 の、 日 本 人 に よ る、 日 本 人 の た め の 政 治 を 取 り 戻 せ!☆☆☆
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西村眞悟の時事通信
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拉致被疑者解放と慄然とする東アジアの情勢
                          平成30年6月7日(木)

歴史は、過ぎ去った過去の日付けのところにあるのではなく、
現在の我らと共にある。
従って、過去を見ないことは、現在を見ないことである。
それ故、先に、
明治維新百五十年を祝いながら、
明治の日本が遭遇した最大の国難と、それを克服した劇的な日、
即ち、「陸軍記念日」と「海軍記念日」
を意識しない明治維新百五十年は「空虚」だと書いた。

何故、「空虚」なのか。
その訳は、明治と現在は、切断されて別の国になっていると思っているからである。
即ち、現在とは違う「明治という国家」があったと思っているので、
明治に遭遇した国難は、「別の国の国難」だと無意識に思っている。
これこそ、戦後教育の精華である。
つまり、「日本国憲法」があるから現在は「明治とは別の国」になった。
その結果、我が国の西に展開する国々も別の国つまり
「平和を愛する諸国民」の国になっているという訳だ。

しかし、言っておく。
明治維新から、百五十年の円環を経て、改めて気付くことは、
現在の我が国が遭遇している情勢は、
明治の日本が遭遇した情勢と同じである。
従って、現在の我が国も明治と同じように
この情勢に取り組みこれを克服しなければならない運命にある。
渡部昇一先生が、
バルカン半島のことであったと思うが、
一定の地域には、歴史上、同じことが繰り返し起こる、と書かれていた。
我が国の西に、海を隔ててある地域、
朝鮮半島とその背後の地域も歴史上同じことが起こる。

そこで、改めて、明治に遭遇した我が国の西のユーラシア、
つまり、北からロシア、朝鮮そして支那を見つめてみたい。
そうすれば、古代ローマ以来の、
「平和を望むならば、戦いに備えよ」
という鉄則が現在も生きていることが分かる。

<ロシア>
ロシアは、モスクワの小さな土公国だったが
織田信長と同年代のイワン雷帝の時代に版図を固め、
以後我が国の徳川時代全期に渡って東に拡大し、
一八五八年のアイグン条約と一八六〇年の北京条約によって、沿海州を獲得し、
西のバルト海と東の日本海にまたがるユーラシア大陸の帝国となった。
この東の海に出たロシアが、直ちに、沿海州に立って海を眺め、
この太平洋に通じる海洋を支配するために両手を広げて掴もうとしたのが、
北の樺太と南の対馬である。
まずロシアは、一八五三年に樺太に上陸して日本人を追放して砲台を築いた。
次に、北京条約の翌年の一八九六一年、
太平洋への通路を確保するために
対馬の浅茅湾芋崎にに軍艦ポサドニック号を侵入させ、兵舎を建設して半年間も駐留した。その間、抗議に来た対馬藩士二人を射殺した。
このように、陸を制覇したロシアは直ちに海洋制覇に乗り出した。
従って、明治維新後もロシアの圧力は減じることなく、
我が国はロシアに樺太を奪われる(千島樺太交換条約)。
次に、さらに、十九世紀後半から二十世紀にかけて
沿海州の南の満州を奪い朝鮮半島を伺うロシアの対日姿勢は、
次のような驚くべきものであった。
防衛大学前教授の平間洋一氏の発掘したロシア側資料、
ロシア海軍軍令部が作成した「露日海戦史」によれば、
ロシアは、
極東で絶対優位を確立せんとすれば須く日本を撃破し、
日本の艦隊保持権を喪失せしめねばならない。
さらに、
対日戦争では、朝鮮半島の馬山浦を前進根拠地として、
日本人を撃破するのみにては不十分で、
更にこを撃滅しなければならない。
との方針を明確にもっていた(同氏著「日露戦争が変えた世界史」)。
そして、この飽くなき南下と東の海洋への進出という帝政ロシアの意図は、
スターリンに受け継がれ、
現在のプーチンに引き継がれている。
つまり、我が国の意識は、
第二次世界大戦前後で断絶しているが、ロシアに断絶はないのである。
プーチンは、
ゾビエト国家のメロディーに新しい歌詞をつけたロシア国歌を作った。
それには、
「おお、南の大海原から、北の大森林まで、
これらすべて、ロシアの聖なる大地」
とある。
では、その「南の大海原」とは何処か。
それは、日本周辺の海、西太平洋である。

以上、ロシアの拡大の歴史を概観した訳は、
ウラジーミル・ウラジーミロビッチ・プーチンが背負っている
「ロシア」のスターリンと同じ覇権主義的衝動を理解すべきだからである。
プーチンは、
ソビエト共産党に対する反革命・テロ・サボタージュ取り締まりの為の国家機関である
KGB(国家保安警察)で出世してのし上がり、
この「ロシア」の覇権主義的衝動に基づいて
四年前の三月八日にウクライナのクリミアを武力で併合したのだ。
これによって、プーチンは、
武力で国境線を変更させないという第二次世界大戦後の秩序を欧州において破り捨てた。
それ故、欧州のバルト三国において、
再びロシア軍が出現するということが現実味をもって語られている。

では、このプーチンは、極東で何をしてきたのか。
私の記憶するところでは、
プーチンが朝鮮半島の韓国を訪問し、日露戦争において我が海軍が
仁川沖でロシア軍艦ワリアークとコレーツを撃沈した仁川沖海戦のロシア軍の戦死者を
日本の侵略による犠牲者として弔う慰霊碑を韓国と共同で仁川に建設し、
更に韓国が北朝鮮からソウルまでの鉄道である京義線を開通させたことを歓迎していることである。
この京義線の開通が意味するものは、
戦前と同様にシベリア鉄道が直接朝鮮半島南端まで延伸するということだ。
この前提で、韓国に、釜山から対馬までの約五十キロの海底トンネル掘削の提案が出てきたことの意味が分かるであろう。韓国はロシアを背景にしてこの提案をしている。
従って、この計画は、
ロシアがシベリアから直接対馬に現れるということだ。
では、ロシアにとってこの対馬と一対の地政学的要衝である樺太に関して
プーチンは何を計画しているのか。
それは、スターリンが開始し、その死によって中断した
大陸と樺太間のダッタン海峡・間宮海峡を橋かトンネルで連結し、
鉄道とパイプラインを通すことである。
更に、その樺太と北海道間の宗谷海峡四十三キロの海底トンネルを
日本の資金で建設することを、
プーチンは、ウラジオストックで安倍総理に持ちかけた。
世界一の海底トンネルである青函トンネル五十四キロを
完成させた日本の技術と資金で宗谷トンネルもやってくれと。
このように、プーチンは、ロシアの大陸から
南は朝鮮半島から直接対馬まで、
北はシベリア鉄道とバイカル・アムール鉄道によって
樺太から直接東京まで結ばれるロシアの鉄道網とパイプライン網を造ろうとしている。
これは、ロシアのプーチンの経済的動機からではなく、
地政学的動機、つまり伝統的な覇権的・軍事的動機から発した
日本を直接勢力圏に取り込む計画である。
従って、建設資金を日本に出させようとしている。
これによって、
ロシアとトンネルによって直結した日本の、
ロシアに対する、石油、天然ガスというエネルギー依存度を高めて
日本をロシアの覇権内に引き入れる。
つまり、プーチンは、かつてソビエト(ロシア)が
東欧の旧社会主義国家群を縛り付けた同じ手法を我が国に対して仕掛けているのだ。
このプーチンの予行演習が、
ウラジーミルと呼ぶのが友好のあかしと思っている日本の首相と政界に実施させている
日本の資金による「ロシアの北方領土」の経済開発である。

もう一つ、プーチンがスターリンを踏襲している重要な、
我が国にとって致命的な一点を指摘しておく。
それは、スターリンがコミンテルン(国際共産主義運動)の
「内乱から戦争へ、戦争から革命へ」という方針に基づいて
中国共産党に日本を革命の手段としての戦争の相手に選びばせ、
中ソ連携により、
日本を戦争の泥沼に引きずり込んで目的を達しようとした点である。
現在、明らかにプーチンは、中共の習近平と連携している。
安倍首相に、ウラジーミルと呼ばれているプーチンは、
習近平の仕掛けた対日戦勝利七十周年軍事パレードを習近平と並んで眺めていた。
そして、中露の海軍は、南シナ海で合同軍事演習をしている。
また、平成二十八年度の我が国に接近する外国軍用機に対する
航空自衛隊のスクランブル発進回数は、
冷戦期の昭和五十九年の年間944回を遙かに上回る1168回に達しており、
対ロシア軍機301回、対中共軍機851回である。
これは、中露が南北連携して一日2回から3回、
軍用機を我が国領空に接近させているということではないか。

このロシアと中共の軍事的連携は、
我が国にとってのっぴきならない事態だと思わねばならない。

以上、今、西のウクライナとシリアで手が一杯で資金のないプーチンが、
東の極東では、皮を被って、
シンゾー、ウラジーミルの演出で我が国を安心させているので、
ロシアとプーチンの本質を
歴史を振り返って長々と述べた次第だ。
安心するな、プーチンは、スターリンやブレジネフと同様、
平気で
政敵を粛正し、親友を裏切り、武力で領土を拡張するロシアの権力者である、と。

ロシアに関して長かったので、
このロシアと連携する中共と、
伝統的に中露を後ろ盾にする朝鮮に関しては簡潔に述べる。

<中共>
無期限の独裁者となった習近平の中共は、
軍事力を背景とする中華帝国主義国家である。
その掲げる「一帯一路」とアジアインフラ銀行は、
かつてのロシアが行った鉄道と銀行による満州侵略を真似たアジア侵略のツールだ。
これを見破って行動に移したのが、
マレーシアのマハティール首相による
シンガポールとマレーシアの高速鉄道計画の廃棄だ。

中共は、北からのロシアと連携して南から西太平洋の覇権を握らんと
南シナ海の島嶼を我が物として占領し
ミサイル基地や海軍空軍基地として南シナ海と東シナ海を「中国の海」にしつつある。
しかし、ハーグ国際裁判所は、中共の管理権を全面的に否認し、
アメリカは、「航行の自由作戦」を展開して中共の既成事実化を阻止し、
この度、イギリスとフランスも、
「航行の自由作戦」に海軍艦艇を派遣すると表明した。
もちろん、我が国も、「航行の自由作戦」に艦艇を派遣すべきである。
南シナ海と東シナ海は、我が国の生命線だからである。
この「航行の自由作戦」に参加しない総理大臣は、中共の傀儡である。

以上の、ロシアと中共の情況を見れば、
これは明らかに、明治二十七年・同三十七年の
日清・日露戦役前の脅威が我が国に迫っているということであり、
我が国と国民に、国家存立のために、
如何なる努力も惜しまないという覚悟と実践がなければ
滅亡に至る事態であることが明らかであろう。
そして、その発火点は、
またしても、朝鮮半島情勢であることも
明治二十七年・同三十七年と同じである。

<朝鮮>
この地域も、昔から驚くほど変わっていない。
従って、同じことが起こる。
今、南北は、盛んに一つの朝鮮民族というが
朝鮮半島は、
支那の帝国が一千年、日本が三十六年支配していたとき統一していたが、
ほうておけば三つくらいに分裂していた。
そして、分裂しながら、
それぞれ大陸の帝国とのつながりを利用しながらお互いに抗争していた。
日本も六六三年、朝鮮半島西岸の白村江に拘わらされたことがある。
そして、現在も北の北朝鮮と南の韓国は、それを繰り返している。

その現在進行形の、六月十二日といわれる米朝首脳会談に関しても、
北朝鮮の独裁者は、中共とロシアの背景をちらつかせながら、
シンガポールに現れることになった。
その目的は、
核とミサイル廃絶をの約束を掲げて、
国際的制裁解除と、
廃絶に向かう段階ごとに、膨大な見返り資金を獲得することである。
これに対して、
アメリカのトランプ大統領側は、
主目的は、核廃絶の実現であろうが、
二度あることは、三度あるのだ。
アメリカは、クリントン大統領とブッシュ大統領の二回、
北朝鮮に欺されて見返りだけをせしめられてきた。
よって、トランプ大統領を支えるスタッフの主導権を
ジョン・ボルトン首席補佐官とフレッド・ライツ氏の北朝鮮の体制変更派か、
ブッシュ大統領の時のライスとヒルのコンビのような国務省宥和派が握るかで差が出る。
即ち、欺されにくいか、欺されやすいか、だ。
前者は、交渉決裂に向かう。後者は、交渉妥結に向かう。
前者は、拉致被害者救出に熱意があり、後者は、拉致被害者救出を軽視する。

とはいえ、いずれにしても、シンガポールで、
アメリカが北朝鮮の核廃絶を実現するのは困難だ。
何故なら、アメリカは、
北朝鮮内に、何発の核爆弾が何処にあるのか、ミサイルが何処にあるのか、
充分に把握していないからだ。
北朝鮮が30個の核爆弾を廃棄したとして、
それを保有する全爆弾だと思って莫大なカネを支払い制裁を解除した二年後に、
実はあと30発の核爆弾が温存されているということもあり得る。
よって、結局、核での目的達成は、極めて困難。

つまり、四月二十八日の朝鮮半島板門店での南北首脳の握手と抱擁以来、
いかにも朝鮮らしく舞い上がったように展開してシンガポールに至る、
この慌ただしい経過の中では、
完璧なる北朝鮮の核廃絶の実現は困難といわざるをえない。

しかし、北朝鮮が誰を拉致しているのかが、
ほぼ判明している拉致被害者解放問題は、
単純明快、解放するか、しないのかという問題であり、
何発の核があるのか不明な核廃絶問題よりも
シンガポールで一挙に解決できる問題である。
そして、我が日本にとっては、
人道上も国家主権上も、核よりも重要な問題である。
従って、我が国は、
総理大臣以下全力を挙げて
トランプ大統領と国際社会に、
拉致被害者救出の重要性を伝え、
北朝鮮の独裁者に対する圧力を高めなければならない
現在、拉致問題顕在化以来、
最大の重要ポイントに差しかかっている。
例え、核問題で、欺されたか欺されてないのか、検証不能な合意があっても、
我が国は、拉致被害者が解放されない限り、
断固として制裁強化を国際社会と共に続けねばならない。
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 ◎佐藤守   「大東亜戦争の真実を求めて 659」
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≪(承前)伊藤は、当初から、「清国使臣には襌く現今両国の形勢如何を熟慮せんことを望む、即ち日本は戦勝者にして清国は戦敗者たりという事これなり、……もし不幸にして今回の談判破裂するの暁においては、一命の下に我が六、七十艘の運漕船は更に増派の大軍を搭載して舳艫相街み直ちに戦地に継発すべし、果してしからば北京の安危また言うに忍びざるものあり」(清国の代表が、現在の状況を深く理解されることを望む。それは日本は勝者で、清国は敗者であるということである。もし談判が破裂すれば、六十〜七十隻の輸送船は、さらに増派の大軍を戦地に送ることになり、その場合は北京の安危は言うに忍びざるものがある)と言い、最終段階では、「戦争なるものは、その戦闘上の措施においても、またそのよって生ずる所の結果においても、進むことありて止まることなきものなれば、今日本国が幸いに承諾することを得べき所の講和条件は後日に至りても承諾せらるべきものと御思惟相成らざるよう致したし」(戦争というものは、拡大することはあっても、止まることはないものであり、現在の日本が承諾した講和条件が将来もそのまま承諾されるとは思われないようにしてください)と述べて、受諾を迫り、清国側も日本の決意は固いと見て、後は列強の干渉に期待すれば良いと考えたのであろう、ここで条約を受諾した。
 条約は、四月二十日、明治天皇によって批准され、内閣書記官長・伊東巳代治は、批准書交換のために芝罘に赴いた≫
 この部分は、戦争の終結手段として非常に多くの教訓を含んでいると思う。日清戦争では、政・軍一致して勝利を収めたが、日露戦争後の大東亜戦争終結に際しては、有史以来初の“敗戦”であったからか、この時の伊藤と陸奥の思想が生かされていない。この時、伊藤は、敗戦した清国に対して、講和の在り方を諭しているのだが、立場が逆転した大東亜戦争終結時に、誰かこの思想を思い出せなかったものか、と思う。いや、逆に、連合国側の講和条件(表向きは無条件とされていたが)を、当時の清国の立場に重ね合わせて、承諾を急いだのかもしれない・・・。
続いて岡崎氏は「第七章 帝国主義の怒涛に直面――三国干渉来る。国家の命運を決めた指導者の識見」の項に入るが、この項は「日本が苦心惨憺の末、勝ち取った遼東半島。その直後、日本の苦労をあざ笑うように、返還を要求する三国干渉の津波が日本を襲う」と分析し、二十九 ロシア先頭に干渉の波――日本、危急存亡の秋」の分析に入る。
 ≪戦前までの世代の人は、三国干渉と聞くと、もうそれだけで、体中の血が怒りで逆流したものである。たしかに、極東の平和のためだといって、日本に遼東半島の返還を強制したロシアが、舌の根も乾かないうちに自分で遼東半島を占領したことは、単に理不尽であるだけでなく、厚顔無恥であり、日本に対する侮辱といってよい。
 しかし、それは日本人の世間知らずのゆえといってもよいかもしれない。狼が渾身の力を振り絞って大鹿を斃しても、そこに虎がくれば、自分の権利も何もないのが、ジャングルの掟である。帝国主義時代に自国の利益を拡張しようとするものが、干渉を受けるのは当然であって、何も日本だけに特別のことではなかった≫
岡崎氏は、ロシアを「理不尽であるだけでなく、厚顔無恥」な国と書き、わが国は「世間知らず」と称しているが、真髄を突いていると思う。であるのに、大東亜戦争終結時にわが政府は混乱して、その「理不尽且つ厚顔無恥」なソ連に仲介を求める愚を犯したのであった。単に、外交上、ソ連と日ソ不可侵条約を締結していたからか、外交上「世間知らず」に過ぎたからか、それとも、ゾルゲや尾崎秀美らの残債が政府部内に残っていて、共産主義者らの謀略にはまったからなのか?
 ≪三国干渉の張本人のロシアでさえも、ナポレオン戦争以後は、英国とともに世界の二大覇権国と並び称せられながら、トルコを蚕食しようとして、何度、英国の干渉を受けて涙をのんだか分からない。
 ソ連の黒海艦隊が、ダーダネルス海峡によって地中海への出口を扼されていたのは、十九世紀における英国の干渉のお陰であると言って過言ではない。
 干渉は、いつかは来る。
 伊藤も、陸奥も、それは十分に知っていた。十分承知の上で、時間と競争して、戦争をしていたのである。他方、前節で触れたように、清国側は初めから当然のことのように列国の干渉に期待し、積極的にそれを招こうとしていた≫
 確かに開国間がないわが国の要人らは、先進国から近代的知恵を吸収すべく、世界史の勉強中であったと言えたから、とりわけ欧州の列強間の血で血を洗う歴史には疎かったかもしれない。それが日本人をして“ジャングルの掟”に疎い「世間知らず」に貶めていたことは事実だが、その背後には動かしがたい「国力」つまり軍事力が必要であることを十分に理解していたのであった。
であるが故に我が国は、何をさておき「富国強兵策」を進めていたのだが、この当時は国力不足で未だにその成果は達せられてはいなかった。
そういう意味からも伊藤・陸奥のコンビは当時の我が政策を推進するに相応しい、類まれなる名コンビだったと言えよう。
 この様な傑物不在の現在、複雑怪奇な国際情勢を迎えつつある昨今、我が政治家に期待することはほぼ絶望的だと言えるが、皮肉にも当時に酷似した情勢が生起してきた。6月12日に予定されているシンガポールでの米朝首脳会談がそれである。幸か不幸か、当事者ではない?わが国は、冷静かつ沈着に「教訓を学ぶ立場」にあるとして、外務省は幹部らを派遣して「情報収集」に当たるようだが、安倍総理だけには、伊藤・陸奥当時の判断力を期待したいものである。(元空将)
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