政治・経済

甦れ美しい日本

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甦れ美しい日本 第099号

2006/12/31

□□■平河総合戦略研究所メルマガ■□□(2006年12月31日 NO.099号)

  ☆☆甦れ美しい日本☆☆

☆・・・・私たちは書きたいから書くのです・・・・
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本年も大晦日です。一年は早いものです。これが2006年の最終号です。
昨日遅ればせながら「めぐみ-引き裂かれた家族の30年」を見てまいりました。
「ピアノ・レッスン」のジェーン・カンピオン監督が製作総指揮したドキュメンタリー
ですが、娘の生存を信じて30年戦い続ける横田夫妻の姿には涙を禁じ得ません。
一人でも多くの日本人がこの映画を見てほしい。そして来年こそは、めぐみちゃん
以下全ての拉致被害者が日本に戻ってくることを信じてやみません。
では良いお年をお迎えください。

 < 目次 >

◎ゲスト執筆者

  松島悠佐   軍事のはなし(25)「国防論議の内容を深めよう」 

◎月刊ビジネス情報誌「エルネオス」1月新年号巻頭言
「佐伯啓思の賢者に備えあり」「保守」に必要な米国との相対化

◎レギュラー執筆者 
         
1.佐藤 守      大東亜戦争の真実を求めて93
2.奥山篤信   2006年本邦公開の映画の総括
3.松永太郎     抱腹絶倒の朝日新聞「風考計」
4.西山弘道     年の瀬の永田町模様
                                            
◎◎今月の論文  水谷三公「姜尚中がタレ流す空疎な修辞」「諸君」2月号 松永太郎評

◎映画寸評 フランス映画「オーロラ」☆☆☆ 奥山篤信評
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◎ゲスト執筆者
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1.松島悠佐
 軍事のはなし(25)「国防論議の内容を深めよう」 
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平成18年は、わが国の防衛にとって多くの変化がありました。防衛庁御用達の「朝雲」という新聞
社がありますが、そこでも毎年「防衛10大ニュース」を発表しています。今年は「防衛省移行関連
法案の成立」がトップになっていました。半世紀にわたる防衛庁の悲願でもあったし、防衛関係の機
関紙としては当然でしょう。

ただ、内容については不十分な点が多々あります。まず呼び方についても、当初は「国防省の設置」
だったものが、「防衛省への移行」に変わってきました。これは、与党の中にも「庁」のままで問題
はないとの意見もあり(特に元防衛庁長官だったお方からも、「僕は庁でも困らなかった」との意見
もあったようで驚きです)、さらには中国など、わが国の防衛体制の充実に警戒感を持っている国も
あり、周辺諸国を刺激しないようにとの配慮が働いたようです。

国家の防衛を「国防」というのは、一般的な国語の表現であり、諸外国のその種組織を呼称する時に
は。「国防省」「国防大臣」と呼ぶのが普通であり、「防衛省」「防衛大臣」とは呼びません。
従って今回も、単に庁を省に移行するだけと捉えて、省として自らの判断で閣議召集を要請したり、
省令を定めることが出来ることなど、実務的な処理能力の向上に視点を置いた説明が主体になってお
り、国家防衛に主体的に取り組む姿勢は感じられません。

数年前になりますが、野中官房長官(当時)が「省への昇格は、自衛隊へのシビリアンコントロール
が機能しなくなるおそれがある」などと、頓珍漢なことを言って反対していた防衛アレルギー体質は、
いまだに治っていない感じがします。

10大ニュースの第3位には、「陸海空統合運用体制スタート」となっていましたが、これも永年の
制服自衛官の要望でした。3月末に統合幕僚監部が設置され、統合幕僚長の職が設けられましたが、
これも本質的なものにはなっていません。防衛庁には「参事官制度」というものがあり、防衛の基本
的事項について長官(1月9日以降は防衛大臣)を補佐するために参事官を置き、内局の次官・官房
長・局長に配置することになっています。だが、統合幕僚長は参事官ではないため、規則の文言から
読めば、大臣に対する基本的事項についての補佐は出来ないことになります。

この参事官制度についても見直す必要があったのですが、内局の反対もあり実現しませんでした。「形
作って魂入れず」の状態です。

6位・7位には「北朝鮮のミサイル発射・核実験」、「わが国のミサイル防衛について、日米共同開
発への移行、配備前倒し」が挙がっていました。

これは、国土・国民の安全を守るための当然の措置ですが、今わが国が計画しているミサイル防衛シ
ステムだけでは極めて限られた能力しか発揮できないのですが、このことはあまり議論されていませ
ん。ミサイル防衛の究極の措置として「敵基地攻撃」が必要ではないかとの意見も出ましたが、結局
議論もされず立ち消えてしまいました。

核戦略については、議論することも止めた方がよいとの意見が支配的となり、非核5原則(持たず、
作らず、持ち込ませず、議論させず、考えもせず)などと揶揄されています。取り返しのつかぬこと
にならないようにしたいものです。

「在日米軍再編で日米最終合意」は4位に挙げられていましたが、沖縄の普天間基地の廃止、新たな
キャンプ・シュワブの滑走路新設が焦点になっています。沖縄知事の交代もあり、19年度予算も措
置されて、4月から本格的に動き出しますが、沖縄の基地問題は、かって、閣議決定されながら10
年も放置されてきた経緯もあり、実現までの道のりは平らではありません。

わが国は、北東アジアにおける抑止力の維持と米軍基地の負担軽減の両面から具体策を検討して来ま
したが、負担軽減の面が強調され、沖縄駐留米軍の削減、基地縮小が先行しており、グローバルな視
点から、米軍のプレゼンスがアジアの安全にいかに寄与しているのか、わが国はそのために何を負担
すべきなのかという、真っ当な議論があまり進んでいません。

10大ニュースの中で一番明るいニュースは、第2位に挙げられていた「イラク復興支援の陸上自衛
隊無事撤収」でした。航空自衛隊はまだ残って輸送の任務を継続中ですから、全部が終わったわけで
はありませんが、自ら基地を作り民衆に直接接して地上で活動していた分野が、無事撤収できたこと
は関係者をホットさせています。

自衛隊の活動については、産経新聞社が出された「イラク自衛隊の真実」に詳しく書かれています。
平成18年は、わが国の防衛にとって大きな変化がありました。だが残念ながら、議論は皮相的なも
のに終わってしまっています。深みのある本質的な議論はこれからです。
国家防衛戦略、核戦略、対ミサイル防衛構想、日米安全保障体制再検討、憲法改正、安全保障基本法
制定等など、新たな年明けとともに本質的な議論が望まれています。
(06・12・27記)
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◎月刊ビジネス情報誌「エルネオス」1月新年号巻頭言
「佐伯啓思の賢者に備えあり」「保守」に必要な米国との相対化
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 安倍政権のキャッチフレーズは「美しい国」と「開かれた保守」である。小泉政権が
「構造改革なくして景気回復なし」と単刀直入に唱えていたのとは、だいぶ違っている。
「構造改革」と「景気回復」を至上命令として登場した小泉政権のようなわかりやすさ
は安倍政権にはない。北朝鮮問題、教育問題が当面の課題であろうが、その基本的な「方
針」と「方向」はまだよく見えない。そのせいもあってか、就任時の期待にも早くも翳
りが出ている。

 小泉氏ほどのわかりやすさはないが、安倍首相が「保守主義」にもとづいて戦後日本
を見直すと述べていることは興味深い。そもそも思想に基づいて自らの政治的スタンス
を語った首相など、中曽根氏を除けば、ほとんどいなかったのである。

 むろん、自民党は「保守政党」だったから、自民党総裁が「保守主義」であることな
どいうまでもないともいえるが、実際には、それほど話は簡単ではない。少なくとも冷
戦体制の間、自民党は、ただ、社会主義革命へのシンパシーをもつ「革新」に反対し、
自由・民主主義・資本主義の現状を維持することが「保守」だと考えていた。

 だから、冷戦が終わって、もはや社会主義革命など起きようもなくなれば、改めて「保
守」の意味も再定義されなければならなくなるだろう。本当は一九九〇年代の十年間に
そうした試みがなされるべきであったのだが、この十数年、ひたすら構造改革だけが叫
ばれ、景気回復のみに関心も政策も集中してしまったのである。そうだとすれば、改め
て「保守主義」を唱える安倍首相の政治家としての姿勢は高く評価すべきであろう。

 ただ、それにしても、「保守」の意味内容がわかりにくい。というよりも、「保守」を
掲げることで、今日の日本における「保守政治」の困難さがむしろ浮かび上がってしま
う。

 社会主義革命をめざす「革新」勢力がいる間は、自由・民主主義・資本主義の価値を
守ることが「保守」でよかったかもしれない。しかし、社会主義が崩壊してしまうと、
自由・民主主義・資本主義は、ある意味では当然のものであって、特別に「保守」する
ほどのものではなくなった。このような時代には、もう一歩踏み込んで、これからの時
代を担う価値や理念を提示していかなければならない。それが「美しい国」というイメ
ージなのであろう。

 ところが、ここに、まさにその自由・民主主義・資本主義を決定的な価値として、さ
らにはそれを世界に拡張することを使命と考えているアメリカという国が存在する。そ
して、安倍首相も日米関係の緊密化こそが重要であり、アメリカ的な市場競争化へ向け
た改革が重要だと述べる。

 こうなると、グローバル化のなかでアメリカナイズされてゆく日本がどのようにして
「美しい国」でありうるのかというのは、それほど簡単な話でなかろう。

 しかも、そのアメリカでは、先ごろの中間選挙に見られるように、ブッシュの「保守」
はどうも分が悪い。イラク戦争の失敗もあって、自由・民主主義・資本主義の世界化と
いう「新保守主義」の時代は終わったという論調も出ているのである。

 この機にこそ、日本でも改めて、イラク戦争とアメリカの政策についての検討をすべ
きである。アメリカの価値観との相対化を行うことこそが、日本の「保守」に欠如して
いたものなのである。政治家がやらないのなら、ジャーナリズムがその責任をもつべき
であろう。「美しい国」とは、自分たちの理念と価値で自らの国づくりをすることだから
である。
(京都大学教授)
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◎レギュラー執筆者 
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1.佐藤守
 大東亜戦争の真実を求めて94
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 蒋介石のスピーチを引用する。
「我々中国国民党は、三民主儀を革命の旗幟として掲げ、大多数の人民を被圧迫者
と同じ一つの戦線に立たせている。帝国主義者の操縦する軍閥が、我々の唯一の敵
である。我々は二、三年以内に、一部分ではあっても、必ず革命の成功を約束しう
る。私(蒋介石)はこのたび、当地を訪れ、我々中国の革命にとって、多くの教訓
を得ることが出来た。しかしながら、各位におかれては、中国革命の現在の状況及
び実際の工作について、今なお十分に理解されていない点も多くあるように思われ
る。したがって、私は、一人でも多くの外国の友人が中国へ来られ、中国革命の現
実を観察し、アジアの革命の問題を研究されるように希望してやまない」
 そして蒋介石はその真意を次のように書いている。
「このスピーチは、穏やかではあるが、ソ連共産党が中国にとっている態度に対し、
われわれの持つ危惧を秘めたものである。その危惧とは、つまり、ソ連共産党は確
かに、表面は中国国民党との合作を希望していたが、果たして本心から、中国が国
民革命を完成し、自主独立、三民主義の国家を建設することを期待しているのか、
という点であった。
これは単なる思いすごしではなかった。なぜならば、それまでに会ったソ連高官
たちの口から、彼らが外蒙古に対して侵略的関心を持っていることを、しばしば
聞かされていたのである」
蒋介石のソ連共産党に対する「危惧」は確かに正しかった。その意味では彼は、
中国革命を「共産革命」にしない決意をしていたと考えられるが、その本心を感じ
たソ連共産党の高官たちの反応はどうであったろうか?
多分、蒋介石を篭絡することは「不可能」だと判断して、毛沢東支援を強化しつ
つ、国民党軍内への浸透工作を決意したのではないか?
蒋介石の「ソ連の野心」に対する警戒心は、次の文章に良く現れている。
「ソ連共産党の指導者は、代表団を手厚くもてなしてくれたが、ことソ連の利害に
関する問題になると、ガラリと態度を変えた。とくに、異常なまでの関心を見せた
のは、外蒙古問題である。
 外蒙古についてロシアは、帝政時代の一九一一年十二月、辛亥革命のどさくさに
まぎれて、ロシアの保護の下に外蒙古を“独立”させ、属国化を進めていた。
 ロシア革命のあと、ロシアの外交は表面的には修正され、ソ連の外務人民委員代
理(外相代理)カラハンは、中国に関する帝政時代の一切の特権を放棄することを
宣言(一九一九、二〇年)、また、中国を訪れたソ連代表ヨッフェは、孫文との共同
宣言(一九二三年)で、外蒙古を中国から分離させる意思は決してないと声明して
いた。しかし、訪ソして共産党の指導者や政府の高官と話してみると、彼らの言葉
のはしはしに、外蒙古侵略の野心がちらついているのが伺われた。
 外務人民委員チチェリンは、蒙古人が中国人の支配から離れたがっているなどと
述べるほどであった。チチェリンにはすぐあとで手紙を送って、次のようにいさめ
たものである。
『先日、あなた(チチェリン)は「蒙古人は中国人を恐れている」といわれたが、
蒙古人が恐れているのは、現在の中国の北京政府の軍閥であって、決して、民族主
義を主張する国民党ではないことを知る必要がある。蒙古人は北京軍閥を恐れるあ
まり、その支配下から一日も早く逃れたいと希望しているだけなのである。・・・・・・
中国国民党としては、彼らが自治からさらに進んで、相互に親しみ愛し合い、協力
できるようになるという目的に、一日も早く到達できるよう考えている。もし、ソ
連に誠意があるならば、蒙古人のこうした恐怖状態を取り除くように図るべきであ
る』」
 蒋介石が1923年に既にソ連の「野心」を見抜いていたのはさすがであった。
そして1938年7月張鼓峰で、1939年5月にもノモンハンで、日ソ間で軍事衝突
事件が起き、終戦のドサクサで樺太、北方領土を一気に奪われる結果になった。
時の日本政府もソ連の野心を見抜いていたからこそ、対ソ戦略を重視していたの
であったが、ソ連の野心を感じていたもの同士が、その後何故合い戦う羽目に陥っ
たのか?そこにはコミンテルンの野望を髣髴とさせるものがあるが、翻って、現在
の日ソ交渉を見ると、このような“伝統的に”異常なほどの領土欲を持つロシアに
対する、融和的な日本外交のあり方に、これでいいものか?と思わざるを得ない。
                              (続く)
佐藤守:
防衛大航空工学科卒(第7期生)。
航空自衛隊に入隊
戦闘機パイロット(総飛行時間3800時間).
外務省国連局軍縮室に出向。三沢・松島基地司令、
南西航空混成団司令(沖縄)を歴任.平成9年退官.
岡崎研究所特別研究員.軍事評論家.
日本文化チャンネル「桜」軍事コメンテーター.
著書に「国際軍事関係論」
ブログ;http://d.hatena.ne.jp/satoumamoru/
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2.奥山篤信  
2006年本邦公開の映画の総括
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二郎:60歳 早稲田大学卒 元全共闘過激派 定年退職者
花子:34歳 慶應義塾大学卒 イエール大学にて政治学修士 

二郎:今年はテロを対象にしたものが多かったし、それなりに良かった作品がある。特に
ブッシュや小泉のように平面的にテロは撲滅せねばならないとの単純思考が跋扈していた
が、果たしてその公式は成り立つのかという疑問がある。

花子:そうよねえ。抑圧者あるいは体制側からみるとテロはけしからんということになる
けど、シナやロシアなどの帝国の支配であえいでいる民族がいるわけでしょ!例えばチベ
ットやらウイグル、それにチェチェンなど、帝国の支配と戦っている民族の戦いはまさに
彼らからしてみれば逆に国家テロとの戦いなのよね。

二郎:そこにブッシュや小泉の馬鹿みたいなテロ撲滅ってスローガンが邪悪なロシアやシ
ナの民族弾圧政策と合致するわけだ。だからテロでも一概にすべてが悪とはいえないわけ
だ。今年の映画で色んな意味でテロを扱ってすばらしかったものがある。
突然罪もない民間人が殺傷されるテロへの怒りそれに断固戦う崇高な国民を描いたもので
は、オリヴァーリードが今までの政治臭を感じさせない「ワールドトレードセンター」が
良かったね。それとハイジャックされた飛行機の中で、ホワイトハウスに自爆を狙ってい
るのを阻止する乗客の素手での戦いを描いた「UNITED93」はとても新鮮なカメラ
アングルがありリアリズムがあり秀作だったね。

花子:その二つの映画は本当に素晴らしかったわ。飛行機で知り合った善意の観客が力を
あわせてテロに戦う姿は感動的だったし、警察署員がビルに生き埋めになり家族を想った
りしての瞑想場面の良かったわね。人間の崇高さを感じさせてくれたわ。

二郎:それで本題にもどるけど、暴虐なる体制に対する怒りとか抑圧された民族の自衛権
として僕はテロは許されると考えていたが、「Vフォー・ヴェンデッタ」という映画は秀逸
だったねえ。この映画着想がユニークであり、仮面をかぶったVという月光仮面みたいな
正義の男が暴虐な体制にテロで戦う映画だった。サウンドトラックが迫力あって僕は車の
CDに入れて耳がたこができるほど聞いちゃった。

花子:「ミュンヘン」なんかも、あのオリンピックゲームでのイスラエル選手団惨殺の復讐
をするイスラエルのテロリストを描いていたわね。イスラエルという国家を守ることがい
かにかれらにとってかけがえのない緊張したものか、日本人の平和ボケや平和念仏を反省
させる映画だったわね。


二郎:今年僕が感動した映画でアイルランド紛争を扱った「麦の穂をゆらせて」も抜群の
映画であり、民族にとってその独立がいかに尊いものか、単にテロはだめという図式など
滑稽と思えるね。この映画カンヌ映画祭でパルムドール賞獲得で10分間のスタンディン
グオーベイションだったそうだ。僕の今年のトップスリーに入る映画だった。それと暴力
というものを愛と絡めたクローネンバーグ監督の「ヒストリーオブバイオレンス」は忘れ
ならない印象的な秀作だった。同監督の昔の「クラッシュ」を彷彿させた。この俳優ヴィ
ゴ・モーテンセンも将来楽しみだね。ねっとりした奥様役のマリア・ベロも良かった。こ
の女優「ワールドトレードセンター」にも出てたね。両方とも糠みそ臭さがなんともいえ
ない魅力だった。

花子:能天気な日本人が国際政治を信義と誠実に信頼していたらとんでもないという国際
謀略の映画も結構あったわね。「シリアナ」などあれほど複雑なストーリー展開をシナリオ
化できる能力には脱帽だったわね。勘が鈍くておつむの悪いひとはとてもついていけない
でしょ?(笑い)

二郎:「ナイロビの蜂」もそういう筋書きの素晴らしさでは抜群だった。そこに男女の素晴
らしい愛が語られていて、この映画の最後のシーンには感動したよ。アカデミー主演女優
賞をもらったんだったけレイチェル・ワイズの演技は、本当に庭弄り(原題はthe constant 
gardner)亭主がワイフに「あざむかれる」ほど演技がうまかった。勿論レイフファインズ
も絶妙の演技だったけどね。

花子:レイフファインズといえば「上海伯爵夫人」での盲目の外交官役見事な演技だった
わね。あの映画は脚本がイシグロなので楽しみにしていたんだけど、さっぱりの映画だっ
たわね。あの役柄不明瞭な真田がぶち壊していたのかしら?

二郎:まあそういいなさんな!それにしても日本の映画ってこのごろまるでだめだね。あ
の満を持しての「男たちの大和」などまるでうすっぺらい脚本で中村獅童の過剰演技だけ
がワンパターンで目だってどうしようもない。あの監督は左巻きだから、角川さんも一体
何を考えているんだろうね。日本映画でついでだが、一番煮えくり返るほど腹がたったの
はあの「花よりもなを」、武士をまるで不必要な屑あつかい。自衛隊の諸君を武士を通じて
茶化していて、一体この監督は本当に日本人なのかと疑った。日本人にありえない犬を殺
して犬鍋のシーンなど怒りで席をたとうかと思ったよ。

花子:ところで二郎さん「美しい人」見た?この映画私は今年最高だと思うの。コロンビ
アのノーベル文学賞を取った父親を持つ監督らしいけど、男性なのにどうしてここまで女
性の心理を描けるのか、女優も超ベテランを使っているので演技の力もあるんでしょうが、
9つの小話からできているんだけど、一つ一つの話が珠玉のように光っているの。こんな
監督みたいな男性と結婚したらこわいわね。

二郎:なんか女性の子宮からの声みたいな映画のようだね。僕は見てないけど。そうだ「ウ
オークザライン」も素晴らしかったでしょ?一昨年のレイデャールズの「RAY」を彷彿させ
る映画だけど、少年時代のトラウマを背負って生きる偉大なウエスタン歌手のジョニーキ
ャッシュが見事だったねえ。感動ものだった。

花子:「ブロークンフラワーズ」は見た?あれほどのユーモアの映画は楽しくてあっという
まに終っちゃたわよ。あのビルマーレイの演技がとぼけた中年男最高だったわね。あの「ロ
ストイントランスレーション」でも素晴らしい演技だった。そういえばあれにでたスカー
レットヨハンセンが今年大活躍だったわね。あの子はアメリカのデンバーかどっかのポッ
ト出でしょ?素晴らしい肢体をもってちょっと知性がない風がかわゆいのよね。「ブラック
ダリア」や「マッチポイント」で男性を痺れさせたんじゃないかしら?

二郎:この歳でもあのセクシーな魅力には僕もイチコロやった。男優ではダニエルクレイ
グが大活躍だったね。「ミュンヘン」「007」で大活躍。この男優、とても新鮮なのは今
まで類がない個性的マスクだからかな?007は今年最高の娯楽作だったけど、彼の存在
が大きいね。ついにショーンコネリの双璧のボンド再登場というわけだ。

花子:007に出ていた女優のエヴァグリーンってのがまた見たことないようなエレガン
トなフランス美女だったわね。彼女の活躍も楽しみ。女優もキーラナイトレイやらセック
スの塊みたいなモニカベルッチやらこれから展望あるわね。日本映画も仲間由紀恵もいい
けど意外に沢尻エリカなどがヨハンセン的なところがあって活用すれば面白いかも?

二郎:でも日本の監督がまるでダメだから俳優が日本では生きないよ。だから渡邊謙やら
あのジャニーズの二宮和也を生かしたクリントイーストウッドのような海外の監督の下で
活躍したほうがずっといいよ!「SAYURI」でも日本の俳優が見事に生かされていただろ?

花子:最後に二郎さんが007のほかに娯楽として最高に良かったのはどれだった?

二郎:娯楽はやはり「インサイドマン」の奇想天外の犯罪トリックが素晴らしい。クライ
ブオーエンが渋いねえ。それに鼻高々のジョディフォスターも高慢ちきな得意役でててね。
「マイアミバイス」もさすがマン監督だけあって迫力あったね。それに「M:i:III」も良かっ
たし「16ブロック」も面白かった。

花子:私はあの「ブラックダリア」がデパルマ監督の完ぺき主義と濃厚な油絵のようなど
ろっとしたタッチがとても良かったと思う。当時のタバコ吸い放題のロスの懐かしの風
景が見事なサントラの音楽効果で猟奇事件をうまく描いていたと思うの。「PRADAを着た
悪魔」もアメリカ映画の醍醐味の面白さだったわ。

二郎:確かにそうだね。フランス映画では4つが良かった。「あるいは裏切りという名の犬」
「親密すぎるうちあけ話」「美しき運命の傷痕」「ダニエラという女」。リュックベッソンの
「アンジェラ」とかいう映画あったけど、もうあの監督はだめだね。

花子:日本映画でひとつだけ良かったのは「不撓不屈」。で二郎さん、なぜあの話題の硫黄
島はここでこなかったのかしら?うふふ

二郎:あれはアメリカ映画であってベトナム戦争の厭戦気分を日本兵に適用してもらって
も困るわなあ。冒頭の「はやくこの島なんかアメリカにやったらいいのに」の二宮和也の
台詞に驚いた。(大東亜戦争とベトナム戦争を同じにしてもらったら困る。)
大体硫黄島に日本兵の脱走兵なんかいたのか?

奥山篤信:
京都大学工学部建築学科卒
東京大学経済学部卒
三菱商事本社入社
6年余にわたる米国三菱ニューヨーク本店勤務を経て
平成12年退社 
平河総合戦略研究所代表理事
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3.松永太郎
 抱腹絶倒の朝日新聞「風考計」
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 先日、この欄に、情報環境の激変ということを書いた。インターネットの世界では、情
報の双方向性が当たり前のようになっているのに、新聞などマスメディアの世界では必ず
しもそうなっていない、という趣旨だったが、そのとき念頭にあったのは、朝日新聞、と
くにその独善的な論説のことだった。ところが驚いたことに、今月号の「WILL」という雑
誌にほぼ同趣旨のことを書かれている人がおられた。しかも、その批判対象は、ほかなら
ぬ朝日論説主幹の若宮啓文氏だったのである。偶然の一致には驚く。
そのなかに「若宮が能天気なことを書くたび、部数がどかどか減っていく」という朝日
販売部の不満も紹介されている。それはそうだろう。どんなに批判されても、どこ吹く風
のゆうまぎれでは、読者も離れるだけである。民主主義だ、言論の自由だ、と騒ぐわりに
は、読者の批判には一切耳を傾けないのが、朝日新聞の輝ける伝統なのである。
しかし「部数がどかどか減っていく」ことに気がついたのかどうか、月一で連載されて
いた若宮氏の「風考計」というコラムが終わることになったらしい。やはり商売も大事な
のだろう。その最終回というのを読んだ。
この最終回もなかなかのものである。批判にはどこ吹く風でも、無意識レヴェルではこ
えているのか「君には愛国心がないね」と学校で先生に言われる夢を見たというところか
らはじめている。夢って無意識の表出だそうだからね。
この「風考計」のコラムで、「竹島を韓国に譲ってしまったら、と夢想する」という、今
や歴史的な迷文を書いたのも、若宮氏である。「拉致問題は北との国交正常化の障害だ!」
「サンゴを傷つけたのは誰だ!」などとともに、後世、博物館に展示すべき迷文であろう。
それにしても、夢を見たり、夢想したり、よく寝る人である。いつも寝てばかりいるので
はないか。寝ぼけているのでなければ、竹島の話をしているとき、「じゃ、日本は韓国を併
合したじゃないか」というまったく関係のない話を持ち出す理由がわからない。やはり若
宮様の故郷は韓国なのだろう。帰れば。 誰も止めないから。
「朝日」に限らないが、サヨク的な言説の特徴は、自分たちへの批判をすべて「街宣車
や一部のインターネット」(若宮氏の言葉。なかなかすごい差別意識であるが)による「一
方的な非難や罵詈雑言」ととらえることである。まともに話す気なんか最初からないので
ある。そして自分たちは、つねに「権力に弾圧される正義の味方」というイメージで描き
たがる。このコラムでも、昔の「白虹事件」のことをもちだしている。どこにどういう関
係があるというのだろう。
だが若宮氏によれば、今の日本がその時代に似てきているそうである。おなじみ「軍靴
の音が聞こえる」の懐メロである。「二度とあのような時代にしてはいけない」「戦争の
悲惨さを語り継がなければいけない」という「さあ、お聞きいただきましょう!」の絶唱
タイムである。いつまで、同じ歌を歌って商売する気か知らないが、政治家の核論議には、
「絶対にするな」「核といっただけで誤解される」と言論による弾圧を加えるくせに、自分
がちょっと批判されると「ものも言えない時代が来る」「あやしい現実が来る」と、大騒ぎ
なのである。
 若宮氏の、この最後のコラムにも触れられているが、8月15日、政治家の加藤紘一氏
の実家が放火された。さいわい誰も怪我をした人はいなくて、放火した当人は腹を切った
そうである。しかし、この事件について、朝日の喜び方はどうかしている。社説で取り上
げるわ、シンポジウムで取り上げるわ、の大はしゃぎである。加藤氏は今や「時代に抵抗
する良心的な政治家」のモデルであるし、放火犯の車の中に、朝日が大きらいな小林よし
のりの漫画が連載されている雑誌「サピオ」があったので、これも大喜びである。
自分たちに反対するのは、おつむの弱い、うすバカな若い連中であって、それが漫画み
たいなくだらない媒体に扇動されて「右傾化」し、放火なんかするんだ、という世にも単
純なパターンである。うそだと思う人は、一月号の雑誌「世界」を見られよ。そこには、
まさにこういうことを、当の加藤氏を始め、小森陽一東大教授だの、左高信だの、そして、
ほかならぬ朝日新聞コラムニスト、早野透などがシンポジウムで、こもごも語っているのを
読むことができる。とくに、小森陽一がすごいが、これに関しては、別に書いてみたい。

松永太郎;
東京都出身 
翻訳家、多摩美術大学講師、レモン画翠社長
主訳書「進化の構造」「イカロスの飛行」他。
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4.西山弘道 
 年の瀬の永田町模様
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 師走の大臣辞任劇。佐田行革担当相が幽霊政治団体の発覚で辞任、後任に渡辺
喜美内閣府副大臣が就任した交代劇は、安倍内閣の手痛いミスになった。政府税
調の本間会長が官舎愛人同居疑惑で辞任したばかりである。野党が安倍首相の任
命責任を問題にするのも当然であろう。

 安倍内閣が発足して3ヶ月。論功行賞の「巧名が辻内閣」にも綻びが出てきた
わけだ。辞任した佐田玄一郎氏は、総裁選の時、安倍氏を支持する「中堅議員の
会」会長という典型的な「巧名が辻」大臣だった。本人は折角射止めた大臣ポス
トに固執していたが、所属する津島派がやむを得ないと突き放し、一部に「謎の
女性金庫番存在?」とスキャンダルが囁かれ始めては、本人もガックリ来たのだ
ろう。佐田氏は祖父が参議院議員という、典型的な世襲議員。政治的経綸も感じ
られず、大臣更迭も本人の人徳の然らしめるところだろう。

 新任の渡辺大臣は、ご存知“ミッチー”の長男。安倍首相とは父親の安倍晋太
郎、渡辺美智雄外相時代の秘書官仲間であり、金融危機の際の「政策新人類」と
して、安倍首相とともに活躍した。ただ、本人は父親譲りの歯に衣着せぬ物言い
をするため、その発言で問題を起こすこともあり、安倍政権にとっては吉とでる
か、その起用は賭けでもあろう。

 師走の大臣交代劇といえば、私が思い起こすのは18年前、昭和が終わる年の
師走に起きた長谷川法相辞任劇だ。年末に時の竹下内閣は改造を行い、法相に長
谷川峻前運輸相が起用された。当時はリクルート事件が政界を直撃した時でもあ
り、長谷川氏は新大臣会見の時、リクルート社から献金を受けているか、と聞か
れ、「白さも白し、富士の白雪だ」と胸を張った。ところが、そのわずか4日後の
12月30日、献金を受けていたことが発覚、法相辞任に追い込まれた。任命権
者の竹下首相も年が明けて事件に直撃され、6月退陣に追い込まれた。
 長谷川氏はその後政界を引退、90年に80歳で物故したが、豪放磊落な政治
家であっただけに、晩年のリクルート事件による屈辱を悔しがっていた。あれから
18年、慌ただしい年の瀬の永田町人間模様として今でも覚えている。

 ちなみに長谷川氏は安保条約改定の資料的テレビ映像に常に出てくる。改定案が
衆議院本会議で強行採決された時、混乱の中で当時の清瀬衆議院議長を若手代議士
だった金丸信代議士とともに抱え込む長谷川代議士の姿が写されている。

  さて新しい年を迎えるに当たって、2006年の今年を振り返ってみたい。
私の今年の重大ニュースは1位に「北朝鮮の核実験」、2位に「小泉→安倍に政権交
代」、3位「ホリエモン、村上ファンド逮捕」、そして4位に「紀子さま、男子誕生」
を挙げる。いずれも、現在の日本の国家の核心を突くものであった。
 「北の核実験」は、日本国内に核武装論を提起するなど安全保障をめぐる国民の
意識を覚醒させた。3位のホリエモン逮捕は、4位の「政権交代」とも連動するが、
勝者と敗者をクッキリ生み出した小泉改革の行く末を象徴するものであった。米国
型ジャングル経済を推進した小泉改革は、虚業の六本木ヒルズ族を生み出し、一方
で社会的格差の拡大を進行させ、非正規雇用を増大させた。
 4位の「紀子さま男子誕生」は、それまでの女系天皇推進派を粉砕させ、わが国
の国体を守った特筆すべきニュースだった。

 団塊世代の大量定年が始まる07年の新年、日本はどう動こうとするのか。国家
の行く末を象徴する社会的大変動が始まるかもしれない。

西山弘道;
ジャーナリスト。早稲田大学政経学部卒業後、文化放送で30数年、放送記者として
活躍。政治担当として、三角大福中、安竹宮の「永田町戦国史」を取材。
2005年10月、文化放送を退社、以後フリーのジャーナリストとなる。
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◎今月の論文  水谷三公「姜尚中がタレ流す空疎な修辞」「諸君」2月号 松永太郎評
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 TVのワイドショーや新聞、雑誌などのマスメディアを眺めていると、大学教授の数の多
いことに驚く。右を見ても、左を見ても、大学の先生だらけである。政治家や新聞記者を
やっていた人、小説家や画家なども大学教授の肩書きを持っている。もちろん、悪いこと
ではないだろうが、反面、粗製濫造という言葉も頭に浮かぶことも、事実である。
 とくにTVなどを見ると、ずいぶんお粗末様な人もなかにはいて、どんな学問的な業績
があるのだろうと思わせる。今月号の諸君の巻頭論文で、水谷三公氏は、そういった人を
「知性と知名度の区別が危険なまでに混濁し、掲げる大義は腐食して、啓蒙と売名・陰謀
の境がほとんど見分けがたくなる」世界の住人としている。すなわち彼ら・彼女らは「知
性よりは知名度に寄りかかるマス・インテリ」なのである。水谷氏が、こういう人たちを
そう呼べる資格があるのは、氏が、いわゆるマス・インテリではない、本物の学者だから
である。
 水谷氏には、いまやクラシックとされる「ラスキとその仲間」、日本の官僚を描いた「官
僚の風貌」「英国王室とメディア」などがある。英国と日本の統治構造の専門家である。そ
の著書は、量は多くないが、一冊一冊、圧倒的な資料のもとに、硬質、かつ上質の文章で
書かれている。マス・インテリ的な学者が雑誌などに書き飛ばすようなものとはまったく
違う。(同じ「諸君」では「インテリジェンス」ばやりを反映してか、その方面の論文や座
談会も載っているが、この分野は、もっと慎重に資料などを吟味しないと危うい。何冊か
の横文字本をネタにヴェノナだ、エシュロンだとやらないほうがいいように思われる。マ
ス・インテリというのは、昔は左翼、進歩派と相場が決まっていたが、このごろはそうで
もないらしい)。
 水谷氏は、雑誌などには、めったに書かれない。そのかわり、たまに書かれるとものす
ごい切れ味を発揮する。村正で大根を切るようなもので、切られるほうは、ほとんど即死
といっていい。今回の姜教授に対しては、むしろ優しいほうである。
 姜教授の論説のどこがおかしいのか、いちいち書く必要はないだろう。「東北アジア共
同体」などという駄法螺をカヴァーにする「北」のデマゴーグ同然の人である。「若者相手
の筋の通らないお勉強ごっこ風」(水谷氏)という言葉に、およそ姜教授の言説のいかがわ
しさのすべてが表れている。
 しかし、「若者相手の筋の通らないお勉強ごっこ風」は、実は姜教授だけではない。カ
ン教授も東大教授だが、なぜか東大には、上野千鶴子、大沢真理、佐藤学、高橋哲哉、小
森陽一のようなエキセントリック(中心から外れた)としか言いようのない、マス・イン
テリが多すぎるようである。みな「若者相手の筋の通らないお勉強ごっこ風」であり、な
ぜ、今、東大にこんなにたくさん集まっているのか、私などには見当もつかないが、東大
の学生も気の毒ではある。しかし、一番気の毒なのは、東大の権威をバックに、マスメデ
ィアに出現しては「男女共同参画法」だの「女性戦犯国際法廷」だの「東北アジア共同体
構想」だのを扇動しているこれらの先生方を、高い税金で養っている、われわれ日本国民
としかいいようがないだろう。
 姜教授は、おそらく水谷氏の批判を黙殺するだろう。メディアも何もなかったように、
この「低音の魅力」を使い続けるだろう。しかし、水谷氏のような良心的な学者が、今、
姜教授を切ったことの意味は、適切な目に打たれた大駒のように、しだいにきいてくるだろう。
松永太郎
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◎映画寸評 フランス映画「オーロラ」☆☆☆ 奥山篤信評
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御伽噺の映画である。これほど澄み切った無垢な映画も珍しい。なんと1990年生まれ16
歳のオペラ座バレエ学校の最終学年生キャロル・ブーケをオーロラ妃に起用、相手役の画
家にフランスバレエ界のトップスターニコラ・ル・リッシュが演じる。その他あの「美し
き運命の傷痕」で「憎むために生きる」母親役の名優キャロル・ブーケが脇を固めている。
そして、大ヒットを記録したドキュメンタリー『エトワール』のニルス・タヴェルニエ監
督が始めての劇作映画で取り上げたのがこのバレエ映画である。この映画クラシックバレ
エだけではなく、このオーロラ姫への求愛を踊りで示すという婿候補たちの踊りにモダン
バレエまで取り入れているのが嬉しい。ジバング王国の王子としてフランスで活躍する竹
井豊が日本風味のあるモダンバレエを踊る。この竹井なかなかのイケメンマスクである。

純白で穢れなき16歳の乙女のフォルムそして衣擦れの音さえも心地よく小気味よく画面
にひきつけられる。両足つま先のTOE、SUS-SOUS、POINTEは圧巻である。

この映画のすべてともいえるキャロル・ブーケのかもし出す新鮮で純粋な舞踏がどれほど
不正腐敗が蔓延する現代社会に生きる僕たちの心を癒してくれることか!
大人も子供も楽しめるファンタジーの世界である。
奥山篤信
◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎
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◎写真展覧会 球体写真二元論:細江英公の世界
12月9日(土)-1月28日(日)
■会 期:2006年12月9日(土)→2007年1月28日(日) ※年末年始休館:12月29日-1月1日 
■休館日:毎週月曜日(休館日が祝日・振替休日の場合はその翌日) 
■会 場:東京都写真美術館2階展示室
■料 金:一般 500(400)円/学生 400(320)円/中高生・65歳以上 250(200)円
( )は20名以上の団体および上記カード会員割引
※小学生以下および障害者手帳をお持ちの方とその介護者は無料
※東京都写真美術館友の会会員は無料 ※第3水曜日は65歳以上無料
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◎情報感度を研ぎ澄ます!ビジネス情報誌「エルネオス」
 編集長・市村直幸
 〒105−0003
 東京都港区西新橋1−22−7 丸万7号館4階
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