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YOGYA滞在記-SENYUM-

インドネシアが好きな方にこの国の本当の雰囲気を感じてもらえるよう、ジョグジャ、ジャカルタ滞在5年の私が1日本人としての視点を交え、ニュースなどでは伝わってこないインドネシアの魅力について綴っています

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SENYUM270話「義援金はどこへいく」

2006/06/08

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*YOGYA滞在記 -SENYUM- * vol.270                                 
                      発行部数 1130部

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*このメールマガジンはインドネシア、ジョグジャ
カルタ市での3年半の留学を終え、首都ジャカルタ
で、4年間もの書きの仕事をした「私」が日々体験
し、感じたことをつづったものです。

<筆者からの一言>
 最近、日本の携帯電話の操作法にも慣れ、友人と
携帯メールでやり取りすることが多くなったのです
が、よく、私が書く携帯メールは長いと言われます。
友人たちのメールを見ていると、「今帰宅中」「6
時に新宿に到着するね」など用件だけ書いた短い文
章が多く、絵文字がついていたりするのですが、私
の感覚からすると「なんとなく味気なくて」絵文字
に対しても「なんとなく抵抗」があります。

 インドネシアにいるとき、手紙を書いていた習慣
が残っているからかもしれませんが、今でも携帯メ
ールを打つときでさえ、今、自分が思っていること、
感じていることを少しでも送信相手の友人に伝えよ
うと、慣れない手つきで文章を打ち込んでいるうち
に、あれこれ考えてしまって完成まで30分くらい
かかり・・・そんなわけで、私の携帯メールは長く
なってしまいます。

 村上ファンド、秋田小学生殺害事件で容疑者逮捕
など大きなニュースが相次いだ日本では、案の定、
ジョグジャ地震のニューススペースが日に日に小さ
くなっていきます。被害状況や日本政府による復興
支援だけでなく、3ヵ月後、半年後、1年後の復興
の現状、問題点なども継続的に報道してもらいたい
ものです。今回は、私がスマトラ沖大津波以降に見
たことを基にした思いを書きました。それでは本編
をどうぞ。

--------------「義援金はどこへいく」--------------

 ジョグジャ地震から1週間が経過し、商社など日本の
企業や団体から被災者救済用の義援金寄付が新聞に載る
ようになった。日本政府も億単位の義援金をインドネシ
ア政府に寄贈する方針だ。

 しかし、日本を始めとする各国の義援金はいったいど
う使われているのか?われわれ一般庶民の中で義援金の
用途を詳細に知る人はほとんどいないはずだ。

 2004年末、スマトラ沖大津波が発生してしばらく
経った時、僕が感じたのは世界中から集まった総額80
00億円の義援金の使い道だった。インドネシアはアジ
アナンバー1、世界第5位の汚職大国だ。僕がインドネ
シア滞在中、インドネシアという国が賄賂という色にど
っぷり染まっているのを肌身で感じていたし、警官から
税関職員にいたるまで、いやというほど賄賂を要求され
た。

 インドネシア政府は僕のような考えを持つ国際世論に
配慮して「アチェ・ニアス復興再建庁」を設立し,大統領
自ら「義援金の横領は防ぐ。用途もきちんと報告する」
旨を発表していた。けれど、実際はどうだろう。義援金
の不正流用疑惑があちこちで噴出し、復興計画も当初の
計画通りに進まなかった。

 横領を防ぐため、金銭ではなくモノで支援したらどうだ
ろう。そうした方法も芳しくない。各国から寄せられた米
など食料品は、すべて被災者の元へ行き渡ることはなく、
あるものはどこかへ消え、あるものは倉庫に眠ったまま腐
っていった。届いた輸送物資を記録する書類もいい加減で、
被災者へ物資を運ぶトラックも予定通りの台数が来ない。
救援物資の輸送に関する明確な計画がなく、日本的感覚か
ら見れば「インドネシア的いい加減さ」が発揮されてしま
った格好だ。放置されたままの日本が寄贈した重機など復
興機材もある。一方で、津波発生当初、大きな関心を寄せ
ていた国際世論もほかのニュースに追われ、いつしか津波
報道は消えていった。今でもインド洋大津波で被災したア
チェ、それに続く地震で大きな被害を受けたニアス島の復
興の現状に関心を払う日本人がどれだけいるというのだろ
う。

 今回のジョグジャ地震でも同様の事態に陥る兆候がすで
に出ている。輸送計画の不備や地元政府の官僚気質の影響
で、救援物資が十分に被災者に行き渡っていない。被災地
周辺の物資を買い占めて、ガソリンやインスタント麺を一
時通常の4倍以上に値上げさせた悪徳業者も現れた。義援
金の一部は官僚の懐に収まり、地震報道の減少とともにい
つしかジョグジャ地震の復興は忘れ去られてしまうのだろ
うか。ユドヨノ大統領に頼んで、義援金の用途を厳しく管
理する国際社会の第3者機関を設立することが必要なのだ
ろうか。

 そんなとき、僕は、ジャカルタの道端で物乞いをする親
子の姿を思い出した。彼らに渡す金銭の半分はその土地に
縄張りを持つチンピラの手に渡る。そんなことならジャカ
ルタ市民なら誰でも知っている。それでも市民は金銭を物
乞いの親子が持つ空き缶の中に入れる。なんだかんだ言っ
ても、それがインドネシアなのだ。

■次回は「天災続発に関するうわさ」について書いてみよ
うと思います。
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              発行者 水嶋 真人
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創刊日:2000-07-09  
最終発行日:  
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