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YOGYA滞在記-SENYUM-

インドネシアが好きな方にこの国の本当の雰囲気を感じてもらえるよう、ジョグジャ、ジャカルタ滞在5年の私が1日本人としての視点を交え、ニュースなどでは伝わってこないインドネシアの魅力について綴っています

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SENYUM211話「マーライオンもどき」

2004/05/10

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*YOGYA滞在記 -SENYUM- *        vol.211
                      発行部数 1103部

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*このメールマガジンはインドネシア、ジョグジャカルタ市での3年半の
留学を終え、首都ジャカルタで、もの書きの仕事に就いた”私”が日々
体験し、感じたことをつづったものです。

<筆者からの一言>
 先週、連休が取れたため、メルマガをお休みし、私がやっていたこと
・・・それは急に思い立ってジョグジャに帰ったことでした。「里帰り
か、いいねえ」などと同僚に見送られながら、ジョグジャに向かうまで
は良かったのですが、友人宅に着いて、陽だまりの下、ベランダでかえ
るやバイクや物売りや子供たちの歓声を聞きながらうとうとしていたら
・・・ジョグジャ滞在のほとんどを睡眠に費やしてしまうという暴挙を
犯してしまいました(あいさつもできなかったジョグジャの友人の皆さ
んごめんなさい)。

 「寝にジョグジャに帰ってきたの?」と友人に言われるくらい、ばっ
ちり寝てしまった私。「起こしてくれればよかったのに」と文句を言う
私に「だってあまりに気持ちよさそうに寝ていたから」・・・たしかに
空気がきれいで、落ち着いていて自然の音が心地よいジョグジャの睡眠
は心地よく、久々に何も考えず熟睡できたような気がします。やっぱり
故郷はいいものですよね。

 今回は、ジョグジャ行きに乗った飛行機について書いてみました。そ
れでは本編をどうぞ。

----------------「マーライオンもどき」-------------------

 最近、地方に旅に出る僕は、ある特定の航空機会社を多く利用するよ
うになっている。「ライオンエアー」、経済危機後に雨後の竹の子のご
とくできたインドネシアの民間航空会社のうち、最も成長している会社
である。

 当初、僕は、シンボルマークをシンガポールのマーライオンからパ
クったとしか思えないライオンエアーにあまり良い印象を抱いていな
かった(インドネシアなのだから、ワヤンマークのワヤンエアーにすべ
き)。インドネシアの航空機会社といえば、一番最初にバリ島を訪れて
から愛用している「ガルーダインドネシア」に愛着を感じていたから
だ。多少おばさんめいていても、僕がインドネシア語を話せばきさくに
答えてくれる(特に一番前の席に座ると、離着陸時にシートに座ったと
きにあれこれと話し掛けてくる)客室乗務員がなんとなくにくめなかっ
たし、何より、ガルーダをあしらった青いシンボルマークのセンスの良
さがお気に入りだった。日本発着便の出発直後に出るオレンジジュース
のまずさには今でも閉口するけれど、国内線のキャンディ(青ラベル・
ライチ味)のおいしさを毎回楽しみにしていた。

 しかし、先週、私用でジャカルタからジョグジャカルタに里帰りした
とき、ライオンエアーの値段の安さに目を丸くした。片道たったの15
万ルピア(約2000円)。たしか、3年前、ジョグジャの貧乏学生
だった僕がジョグジャ−ジャカルタ間の飛行機に乗ったとき、45万ル
ピアはしていたのに、3分の1まで安くなっていた。

 当然、「安かろう悪かろう」的に、飛行機はガルーダに比べれば1ラ
ンク落ち、キャンディーの味もまた1ランク落ちているのは予想通り。
ミスタービーンや欧州版どっきりカメラを流すガルーダのような車内映
像もなければ、50分で着いてしまうジョグジャ便の車内食は、ジュー
スもなく、渡された紙の箱の中には、まずいパン1個と小さなアクアし
か入っていなかった。

 それでも、僕の心は沈むどころか、少しどきどきしていた。男性的視
点から言わせてもらえれば、ライオンエアーの女性客室乗務員が明らか
にガルーダのおばさん的客室乗務員より「美人」だったのである。しか
も、濃いピンク色の制服が体の線に密着しているため、体の線が浮き彫
りになっており(ガルーダの客室乗務員だったらつらいはず)、エロ親
父たちの視線を独占する。ロングスカートの左右には、深い切込みが
入っているサービスぶりなのだ。

 そんなことを知ってか知らずか、残念なことに、女性客室乗務員たち
のサービスは、美人の女の子がそうであるようにあまり良くない。なん
となくお高く止まっていて、半ば怒ったような表情をしながら、ぶっき
らぼうに「トゥリマカシー」と言って、紙箱を下げていく。客とのお
しゃべりもまったくない(ガルーダの客室乗務員は、何も言わないのに
名刺を渡してくると言うのに)。まだ会社が出来てから間がないので、
慣れていないのだと勝手に推測している。

 もう1つ、ライオンエアーに乗った僕のひそかな楽しみがある。
チェックイン時にもらえる赤い紙のアンケートに答えれば10億ルピ
ア、もしくは1億5000万ルピアが当たる権利を得ることが出来るか
らだ。「10億ルピア当たったらどうしよう」と、ライオンエアーに乗
るたびに勝手に夢想しているのだけれど、残念ながらこれまでライオン
エアーから連絡はない。しかし、アンケートの半券はいまだに捨てられ
ず、僕の部屋のテーブルに置かれたいるのをみるにつけ「10億ルピア
当たったらどうしよう」とつい考え込ませてくれるような夢を与えてく
れる。

 そんなことを考えているうちに、飛行機は目的地に到着し、停車場に
向け、ゆっくりと走り始める。ふと、窓から空港の様子をのぞくと、ガ
ルーダの白と青の飛行機と同じくらい、赤と白の機体に「LION」と
入ったライオンエアーの機体が目立っていることに気付く。数年後、イ
ンドネシアに再び降り立ったとき、ライオンエアーがガルーダインドネ
シアを抜いている日もそう遠くはないのかもしれない。

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              発行者 水嶋 真人
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創刊日:2000-07-09  
最終発行日:  
発行周期:週1回  
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