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YOGYA滞在記-SENYUM-

インドネシアが好きな方にこの国の本当の雰囲気を感じてもらえるよう、ジョグジャ、ジャカルタ滞在5年の私が1日本人としての視点を交え、ニュースなどでは伝わってこないインドネシアの魅力について綴っています

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SENYUM208話「スピーチのすすめ」

2004/04/12

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*YOGYA滞在記 -SENYUM- *        vol.208
                      発行部数 1096部

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*このメールマガジンはインドネシア、ジョグジャカルタ市での3年半の
留学を終え、首都ジャカルタで、もの書きの仕事に就いた”私”が日々
体験し、感じたことをつづったものです。

<筆者からの一言>
 私は、マールボロメンソールを吸っているのですが、先日、友人から
お土産に日本製のマールボロメンソールをもらって吸ってみたところ、
インドネシア製との違いに改めてびっくりしてしまいました。

 日本製はメンソールの風味抜群で、スーッとしたメンソールの心地よ
さが喉いっぱいに広がるし、吸い終わった後のしつこさもありません。
しかし、インドネシアのそれは、おまけ程度にしかメンソールの味がし
なく、煙ものどにひっかかるような感じで、しつこくて仕方ありませ
ん。たまに丁子タバコのように、吸い込むとたばこから「パチパチ」と
音が鳴るし、正直言ってインドネシア製のそれはあまりおいしくありま
せん。でも、価格は日本の3分の1。禁煙希望の私には、値段を高くす
るか、せめて1ミリグラムのたばこを作って欲しいと期待しておりま
す。

 今回は、パーティーにおけるあいさつについて書いてみました。皆さ
んは異国の地でスピーチを体験したことがあるでしょうか?それでは本
編をどうぞ。


----------------「スピーチのすすめ」-------------------

 先日、僕はとあるパーティーに参加した。あいさつに立ったのは、白
人と日本人。司会はインドネシア人だけれども英語で進行、白人のおじ
さんたちは英語であいさつした。これに対し、日本から来たばかりと思
われる日本人のおじさん、英語でスピーチするのだろうと思った予想を
覆し、インドネシア語であいさつした。無論、単語のアクセントはむ
ちゃくちゃ、発音を間違えるたびに僕の周りにいたインドネシア人から
は、「正しい発音の単語はこう」と指摘し始めた。けれど、場の雰囲気
は急に和み、それまでつまらなそうにしていたインドネシア人の子供た
ちからの間からも笑みがもれるようになった。

 そしてインドネシア人の代表があいさつに立った。「英語で話そうと
思いましたが、日本の友人がインドネシア語による素晴らしいスピーチ
をしてくれたので、敬意を込めてインドネシア語で話します」・・・僕
は、日本人として言いようもなくうれしくなった。

 僕はこれまでジョグジャでの学生時代を含め、何度もパーティーやら
セミナーに参加した。欧米系の団体主催の場合、そのほとんどの使用言
語は英語だったけれど、日本語という確固たる言語を持った日本人の場
合は、英語、インドネシア語が半分くらいだったような気がする。むろ
ん、外国に派遣されるような駐在員になりたければ、英語の1つも話せ
なければいけないし、数年ごとに海外転勤を繰り返す場合、その国の言
葉を覚えるのには限度がある。けれど、インドネシア人が多数集まる
パーティーでインドネシア語を使うことが、どれだけインドネシア人に
親近感を持たせることになるのか・・・僕は旅行先で出会ったとある光
景を頭に思い描いていた。

 3年前、僕が旅行した南スラウェシ州タナトラジャでのこと。オラン
ダ人とタナトラジャ人の組み合わせという珍しい結婚式が開かれている
と聞いた僕は、早速レンタルバイクを飛ばして、会場となった集会場に
足を運んだ。集会場に着くと、オランダ人新婦の父と思われる白人のお
じさんが、ひときわ大きな声でインドネシア語によるスピーチを始め
た。

 このおじさん、きっとインドネシアに来たのは初めてで、インドネシ
ア語で話したことなどなかったのだろう。けれども、誰かに訳しても
らったインドネシア語によるスピーチを声を張り上げながら、何度もつ
かえながら続けた。観衆たちは、アクセントがめちゃくちゃなおじさん
のスピーチに大笑い。つかえるたびに、助け舟を出す。けれど、最後に
「トゥリマ・カシ!」とあいさつを終えると、割れんばかりの喝采が起
こり、人々は次々とおじさんに握手を求めた。僕はこの光景がタナトラ
ジャで最も印象に残ったものとして今でもしっかり脳裏に焼きついてい
る。

 だからというわけではないけれど、僕はインドネシア内のいくつかの
民族の簡単な言葉をメモし、暗記して、その民族出身者に出会うたび
に、驚かし半分で話してみる。例えば、ジャワ人ということが判明した
タクシー運転手に降り際、「マトゥール・ヌウン(ジャワ語でありがと
うの意)」と言うと、運転手は鳩が豆鉄砲を食らったような顔をした
後、ものすごくうれしそうな顔をして「サミサミ(ジャワ語でどういた
しましての意)」と答える。トバ湖周辺のバタック人には「ホラス(あ
いさつの言葉)」、パプアのダニ族には「ワッワッワッワッ(同)」・
・・皆、ものすごくうれしそうな顔をする。

 考えてもみてほしい。日本であいさつに立った外国人が日本語で話し
始め、なおかつその地方の方言を話し始めたら、いったいわれわれ日本
人はどんな反応を示すか?きっとその外国人に対する親近感が沸き、あ
らゆることを検索してみたくなるはず。国は違えど、そんな考え方はど
の国も同じ。だから、日本から着たばかりの方々には、スラマットシア
ン、トゥリマカシーなどの基本単語でいいからインドネシア語でコミュ
ニケーションを図ってもらいたいし、何かの機会であいさつを頼まれた
ら、恥も外聞も捨て、インドネシア語でのあいさつに挑戦してもらいた
いと思っている。僕も仮にポルトガルでスピーチを頼まれたら・・・絶
対にポルトガル語であいさつします。

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              発行者 水嶋 真人
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創刊日:2000-07-09  
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