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YOGYA滞在記-SENYUM-

インドネシアが好きな方にこの国の本当の雰囲気を感じてもらえるよう、ジョグジャ、ジャカルタ滞在5年の私が1日本人としての視点を交え、ニュースなどでは伝わってこないインドネシアの魅力について綴っています

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SENYUM205話「一眼レフカメラの思い出」

2004/03/15

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*YOGYA滞在記 -SENYUM- *        vol.205
                      発行部数 1092部

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*このメールマガジンはインドネシア、ジョグジャカルタ市での3年半の
留学を終え、首都ジャカルタで、もの書きの仕事に就いた”私”が日々
体験し、感じたことをつづったものです。

<筆者からの一言>
 ついにインドネシアでは、11日から5年に1度の総選挙キャンペー
ンが始まりました。11日は各政党が工夫をこらした山車がジャカルタ
中心部を練り歩き、おなじみ政党支持者によるバイク部隊も復活しまし
た。その中でも僕が楽しみにしているのは、国民信託党(PAN)のバ
イク部隊。5年前は、月光仮面そっくりの衣装?に身を包んだ青年たち
が、バイクに乗りながら一糸乱れぬパフォーマンスを繰り広げていまし
た。できればそれを再び、ジョグジャのガレリアモール1階のエクセル
ソカフェから眺めたいものです。

 とはいうものの、今週末までシンガポールに出張することになりまし
た。31日にサッカーの日本代表がシンガポールにくるだけにもう2週
間早く来てくれればと思うのも山々ですが、6回目となるシンガポー
ル。日本戦についてシンガポール国民がどれくらい関心を持っているの
か、聞いてこようと思ってます。

 というわけで来週号のメルマガはお休みさせていただきたいと思いま
す。次号配信は29日です。それでは本編をどうぞ。

■来週、22日は、外出のため、お休みいたします。次号配信は29日
となります。

----------------「一眼レフカメラの思い出」-------------------

 2年前に秋葉原でデジカメを購入してからというもの、僕のジャカル
タ生活でカメラに収めるものすべてがデジカメに占領され始めた。簡単
にパソコンに取り込める上、現像に行く手間が省けるし、撮ったその瞬
間に写真の良し悪しが判明できるからだ。

 とはいうものの、地方へ個人旅行に出かけるときは、あえて一眼レフ
カメラを携えていく。初めて海外一人旅に出たときは、スーツケースに
詰めるだけの荷物を入れていた(確か総重量は32キロ)のに、今は
リュックサック1つ。インドネシアにいてもほとんどの生活必需品は手
に入れられることがわかったし、特に石鹸などは、日本製もものより
よっぽど泡が立つ(おすすめは「ダブ」(特に女性に)、下手な日本語
で書かれた「しんずい」)し、ほぼすべてのものの値段が日本より安
い。何と言っても身軽に動けることの重要さを学んだから、なるべく荷
物を減らすようにしているのだけれど、インドネシアにいる限り、一眼
レフだけは手放すことが出来なかった。

 理由は、旅先で出会ったインドネシア人たちの多くが、僕が撮った写
真をねだってくるから。パプアでポーターをしてくれた筋骨隆々のお兄
さんから、市場のおばさん、果ては道を尋ねたベチャ運転手にいたるま
で、その多くが、カメラを向ける僕に笑顔を見せながら「フォト、フォ
ト」と言って、写真を撮られること、その写真をもらえることを期待す
る。田舎に行けば行くほどその割合は増加する。むろん最初は、「ただ
で写真をせしめる気か」なんて疑ったし、中途半端に知識を身に付け始
めたときは「写真を使った黒魔術で俺を呪う気か」なんて考えたけれ
ど、彼らはただ純粋に写真が欲しいだけに気付くのにそう時間はかから
なかった。

 それは僕が北スラウェシ州マナドの山間部の日本軍の防空壕を見に
行ったときのこと。なぜか近所の小学校の先生と生徒たちの「遠足」に
遭遇した。先生と話しているうちに先生は、僕が首からぶら下げたカメ
ラで写真を撮ってやって欲しいと言われた。僕は先生に言われるがま
ま、写真を撮り、別れ際に「ここに送って欲しい」と、小学校の住所を
渡された。僕は、ジョグジャに帰り、現像し、小学校に写真を送った。

 数ヵ月後、そんな出来事も忘れたころに、小学校の児童からお礼の手
紙が届いた。それは手紙と呼べるかどうかも分からない代物で、ノート
を破いて、多分、学級委員の子供が、半分解読不能なインドネシア語
で、お礼の言葉を書いてくれていた。「教室の壁に貼っています、また
来てね」・・・僕は、多分、ぼろぼろであろう校舎の壁に貼られた自分
の写真を想像して胸がいっぱいになった。

 パプアの原始生活をする村に2泊3日でトレッキングに出たとき、ガ
イド兼ポーターをしてくれたパプア人のお兄さん。彼は、僕と旅に出て
いるというのに、1年近く前、やはりポーターを頼まれた日本人に送ら
れた写真を持っていた。「これが俺の宝物」そういって、恥ずかしげに
何枚か写真を撮ってくれるよう頼まれた僕は、僕が物々交換をした弓を
構えてポーズをとる彼の写真を送り、自慢げに次の客に写真を見せてい
る彼の姿を思い浮かべた。

 そして、ジョグジャでお世話になった人たち。ちょっとした町なら、
写真の現像屋はあるから、写真を撮った翌日、出来上がった写真を手に
親しくなったベチャ親父なり、レストランの店員に写真を渡す。「もら
えれば儲けもの」そんな気持ちで写真をくれるよう頼んでいたはずだか
ら、実際に写真を渡すとはちきれんばかりの笑顔を見せて喜んでくれ
る。そして、日本の友人に送る絵葉書は4サイズの写真をはがきにして
裏に文章を書く。下手なお土産より、写真を渡す方がなんとなく喜ばれ
る気がするし、こちらも気持ちが良い気がした。

 書いているうちに話の本質がそれてしまったけれど、要は、デジカメ
を写真に現像できるお店が少ないインドネシアにあって、一眼レフカメ
ラは、2,3日後に出来上がった写真を見て、思い出にふけることでき
るし、撮った1枚1枚がずっと残ること。デジカメは失敗作をすぐに消
してしまうことができるけれど、失敗作も残る一眼レフは、写真1枚1
枚に対する思いも深いし、写真を見て「これ送ってあげよう」という気
分になる。メールで簡単に画像を送るのも1つだけれど、一眼レフで
撮った写真を郵送し、忘れたころに返事がやってきてうれしくなる、だ
から一眼レフを抱えて旅に出ています。

<インドネシアのカメラ屋>
 ジャカルタの場合、現像を頼めば、早いところは30分で仕上げてく
れ、価格は36枚撮りで38000ルピア(約500円)ほど。フィル
ムも感度200の36枚撮りが2万2000ルピア(約250円)ほど
で買えます。もちろんデジカメ画像が現像できるお店も増えています。
ただし、これはジャワ島とバリ島に限ってのこと。そのほかの島に行け
ば、現像料やフィルムは3割ほど上がり、古い機械で現像しているから
仕上がりもよくありません。ただ、共通しているのが、インドネシアの
民族衣装をまとったお姉さんやら古臭い写真が表紙の、インドネシア
チックかつなかなか良く出来たアルバムを無料でくれること。旅の思い
出にインドネシアの写真屋で現像し、インドネシアチックなアルバムに
入れるというのはいかがでしょうか。

■来週、22日は、外出のため、お休みいたします。次号配信は29日
となります。

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              発行者 水嶋 真人
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創刊日:2000-07-09  
最終発行日:  
発行周期:週1回  
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