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YOGYA滞在記-SENYUM-

インドネシアが好きな方にこの国の本当の雰囲気を感じてもらえるよう、ジョグジャ、ジャカルタ滞在5年の私が1日本人としての視点を交え、ニュースなどでは伝わってこないインドネシアの魅力について綴っています

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YOGYA滞在記-SENYUM-vol.028

2000/12/22

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*YOGYA滞在記 -SENYUM- *          vol.028
                                   発行部数 216部    
             
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*このメールマガジンはインドネシア、ジョグジャカルタ市に留学中の”
私”が日々体験し、感じたことをつづったものです。

<お知らせ>
 日本に帰ってきてからというものいまだメールを見ることができませ
ん。(このメルマガも友人のパソコンを借りて送信しています)12日
以降に私にメールを送っていただいた方々、返事を書くのが遅くなって
いますがもう少々お待ちください。申し訳ありません。また冬休みをい
ただこうと思っておりますので29号の発行は1月15日前後になりま
す。こちらもあわせてお願いいたします。

<筆者からの一言>
 日本へ戻ってから早1週間・・・私は今東京にいます。弟のアパート
に転がり込んで、毎日友人と酒を飲んだり、おいしいものを食べたりと
日本での生活を満喫しております。

 そして昨日、サッカー大好きの私は今世紀最後のAマッチ、伝統の日
韓戦を観戦してきました。”ニッポン、ニッポン”・・・自由席の応援
団から聞こえてくるあの声援、たくさんの応援旗、そして今までインド
ネシアのテレビ上でしか見られなかった名波が、中村俊輔が、そしてト
ルシエがすぐそこに・・・約2時間、あの雰囲気にすっかり酔ってしま
いました。やっぱり生はいいものです。

 で、気がついたら日本はクリスマス一色・・・インドネシアには当然
のことながらクリスマス色は薄いから、私にとっては2年ぶりのクリス
マスイブになるのですが・・・日本人らしく今年のクリスマスを楽しも
うと思っています。

 というわけで日本滞在が多忙を極めておりますので誠に勝手ながら来
週と再来週の2週間は冬休みをいただこうと思っております。今回の2
8号は私のホームページ上で掲載してある”インドネシア列車の旅”で
す。すでにご覧になった方もいるかと思いますがどうか御容赦を。また
次号29号の発行は私がインドネシアにもどる1月15日前後を予定し
ております。どうぞよろしくお願いいたします。それでは皆さん、良い
クリスマスを、そして来年もよろしくお願いいたします。


----------------「インドネシア汽車の旅」--------------------
          (第1部 エクゼクティブ編)

 私がジャカルタに所用で出かけるときは、よほどのことがない限り汽
車を使う。こちらへ来た当初は飛行機を使っていたのだが、今ではすっ
かりジャカルタージョグジャ汽車の旅のファンになってしまった。

 私は朝一番の汽車に乗ることにしている。ジョグジャ発なら8時46
分発のアルゴラウ号(11万5千ルピア)、ジャカルタ発なら7時発の
タクサカ号だ。そして窓際の座席を予約しておく。なぜなら車窓越しに
ジャワ島の風景を楽しむことができるからだ。私はもう7,8回アルゴ
ラウ号に乗っているが、今でも車窓からの風景を見ていて全然飽きな
い。それほどまでに面白く、興味深いのだ。

 車窓からの風景を説明すると次の通りである。

 ジョグジャの駅を出てしばらくは畑と椰子林が続く。そんな農村の風
景を見ていると”ここはジャワなんだなあ”と実感することができるで
あろう。そしてプルウォケルトを過ぎたあたりから汽車は山岳地帯に突
入していく。山を越え、谷を越え、そしてその間を縫うようにしてライ
ステラスが広がっている。私が思うにこのライステラス、バリ島にある
それより全然いい。嘘だと思うならば、ぜひ1度あなたの目で確かめて
もらいたい。

 山岳地帯を抜け、チレボンに近づくと風景は一変し、あたり一面に田
んぼが広がるようになる。それこそ地平線まで田んぼが続いているの
だ。そこでは編み笠を被ったおじちゃん、おばちゃんたちが昔ながらの
手作業で脱穀をしたり、牛を使って田んぼを耕しているのを見ることが
できる。またこちらでは1年中収穫することができるので、田植えをし
ているすぐ横の田んぼでは稲刈りをしているという、日本では絶対に見
ることのできない風景をも見ることができる。

 そして汽車がジャカルタに近づいていくにつれて民家の数がどんどん
増えていく。そこであなたはインドネシア人の生活を垣間見ることがで
きるであろう。川の水で洗濯をしているおばちゃん、その横で暇そうに
タバコを吹かしながら釣りをしている親父、凧揚げをして遊んでいる子
供達、羊を放牧している少年、そして汽車に向かって力いっぱい手を振
る女の子・・・

 こういった風景を見ているととても懐かしい気がしてならない。きっ
と昭和30年代までは日本にもあって、経済成長とともに消えてしまっ
た”何か”がその風景を見ることによって心に響いてくるのだろう。

 ジョグジャージャカルタ約8時間の汽車の旅、飛行機を使えばたった
の1時間だが、それはなんだかもったいないような気がする。だからあ
なたも今度ジョグジャに来るときは汽車を使ってみてほしい。きっと
ジャワの風景があなたの脳裏に深く焼きつくだろうし、何よりも我々の
ような現在の日本人がすでに失ってしまっている”何か”を取り戻せる
かもしれないから・・・


----------------「インドネシア汽車の旅」--------------------
         (第2部 ビジネス、エコノミー編)

 以上に述べたことはあくまでエクゼクティブクラスに乗った場合のも
のである。ここでは金をケチってビジネス、エコノミークラスに乗った
場合にはどうなるのかについてお伝えする。

<ビジネスクラス>
 ビジネスクラスになるとまずエアコンがなくなる。エクゼクティブク
ラスではこれみよがしにエアコンを効かせていて肌寒いくらいなのだ
が、ビジネスクラスにはない。したがって昼間に乗ってしまうと蒸し風
呂状態になり、かなりつらい。さらに乗客たちが少しでも涼しくしよう
と窓を開けるのだが、ディーゼル機関車から出る煙のせいでジョグジャ
に着く頃には顔が真っ黒になってしまう。

 座席の質も格段に落ちる。エゼクティブクラスのシートは飛行機のエ
コノミーシートのようなもので、リクライニングができて足止めまでつ
いているのだが、ビジネスクラスになると2人用の長椅子がでーんと並
んでおり、使われる素材も安物の人工皮になる。当然リクライニングも
できず、したがって寝ようものなら体中が痛くなってしまう。

 ビジネスクラスに乗って一番頭に来ること、それは汽車が停車すると
売り子やプガメン(ギター弾きの金せびり)が大挙して、しかも堂々と
入ってくることだ。(エクゼクティブでは禁止されている)夜に乗って
しまったものならもう最悪である。深夜1時、2時でも彼らは平気で乗
り込んでくるのだ。プガメン達は乗り込むなり、ガアガアとへたくそな
歌を歌い、(私はこのプガメンをいまだに好きになることができない)
それでも寝ている客を無理やり起こして金をせびるのだ。売り子達も考
えたもので(これは友人から聞いた話だが)ぐうぐう眠っているとなぜ
か目覚し時計の電子音が・・・はっとして目が覚めると横には目覚まし
時計を手にした売り子ガニコニコして立っているのだ。このときはさす
がに怒る事を通り越して、彼らの商売根性に思わず笑ってしまったそう
である。

 と、このようにビジネスクラスでは、とてもではないが景色を楽しむ
余裕なんてない。”早くジョグジャに着け”と祈るばかりである。しか
し汽車は平気で2,3時間遅れる(エクゼクティブクラスの汽車に抜か
れるのを待つためだ)。それでもジョグジャの日本人はエクゼクティブ
クラスとの運賃差額7万ルピア(1000円)を節約するためにビジネ
スクラスに乗る人が多い。(私はもう2度と乗りたくないが)

<エコノミークラス>
 いくらなんでも日本人はまずエコノミークラスには乗らない。とにか
くきついし、盗難に会う恐れがあるからだ。しかし私はたった1度だけ
乗ったことがある。そのときは本当に死ぬかと思った。

 まず、エコノミークラスは完全自由席のために乗客を乗せられるだけ
乗せる。汽車の本数が需要に比べて少ないのも災いして、座席を始めと
して通路、乗り降り口まで人、人、人だ。また荷物も膨大な量になる。
荷物の種類も色々あって、私が乗っているときには鶏が通路を駆けずり
回っていた位だ。エアコンも当然なく、それに乗客の熱気や臭気が加
わって本当にひどい状態になる。

 座席は日本の在来線の向かい合わせタイプをかなり古くしたような感
じだが、4人乗りで設計されたその座席に6,7人座る。私が乗ったと
き、隣にはバンドゥンに商品の仕入れに行くという親父が乗っていたの
だが、彼はずーっと私のG−SHOCKを見て、”欲しい、欲しい”を連発し
ていた。私が必死に”これ偽物だよ”と言ってごまかしていたのだが、
正直かなり怖かった。

 しかし運賃はべらぼうに安い、ジャカルタージョグジャ間が確か11
000ルピア(130円)だったはずだ。

 こう見てもらうと分かる通り、インドネシアにおける金持ちとその他
の人々との”差”は歴然としたものがある。各クラスの運賃はもちろん
のこと、それらに乗る乗客の身なり、荷物、態度なども全然違ってく
る。

 インドネシア汽車の旅、どのクラスを選ぶのかはあなたの自由であ
る。あなたならどのクラスを選びますか?

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              発行者 水嶋 真人
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創刊日:2000-07-09  
最終発行日:  
発行周期:週1回  
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