文学

JUNKOのワザありコラム「ぶんぶん便」

自分のアタマで考えるというシンプル手法を貫き、ぶんぶん頭をフル回転。文職人JUNKOの職人芸を御賞味ください。常識のウソ、社会の矛盾、笑いと元気と、ついでに自分も、発見しよう。映画紹介や記者会見レポもあります。

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創刊日:2000-07-02  
最終発行日:2018-08-02  
発行周期:不定期  
Score!: 98 点   

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ぶんぶん便 No.529

2018/08/02

みなさまこんにちは。
お久し振りにもほどがあります。
前回のぶんぶん便はにゃんと去年の6月に発行しました。
嘘でしょうと目をこすっても、「ほんとです」という
事実しか確認できません。
もう廃刊と思われてもしかたありません。
みなさまもわたしも一人残らず1歳年を取っているはずですし
6月生まれ、7月生まれのかたは2歳も年を取っていらっしゃる。

猛暑が体にこたえますが、お元気でお過ごしでしょうか?

この1年2ヶ月の間に、わたしは何をしていたかというと、
『光二郎分解日記』の続編を刊行したり、
既刊の『猫は抱くもの』の映画化もあり、
『あずかりやさん』の続編と『原之内菊子の憂鬱なインタビュー』の
文庫化が実現しました。

『あずかりやさん』はおかげさまでロングセラーとなり
この夏は続編の文庫化にともない、
多くの書店さんで、さまざまな工夫を凝らして
展開してくださっています。
夏らしく楽しい展開をしてくださっていますので
お近くのお店をのぞいてみてくださいね。
(すべてのお店ではありません)
 
先日、NHKの『プロフェッショナル 仕事の流儀』という
ドキュメンタリー番組で、宇多田ヒカルさんが
アルバム作りに格闘している姿を見ました。
「できることをするのではなくて、
できそうにないことをする、それが音楽だと思う」
記憶で書いているので、言葉が正確かどうかわからないけれど
そのようなことをおっしゃっていました。
 
わたしは去年の秋から書ける確信のない作品に取り組んでいました。
自分で選んだテーマで、書きたい気持ちが大きいのだけれど、
筆力的にも、人間力的にも、このテーマに太刀打ちできる力が
自分に備わってないと感じ、苦しみながらの創作でした。
そもそも、確信をもてない作品に挑むことに罪悪感がありました。
「自分にできることをきっちりやる」のがプロじゃないかと
いう考えも浮かびます。
でも、書きたいという欲望がプロ意識よりも大きく、
わたしはまるでコンクールに挑戦するアマチュアの精神でもって
この作品に全力でぶつかっていったんです。
結果、書き終えることができました。
そのあとに宇多田さんのこの言葉と出会ったんです。

彼女のような大スターと自分を結びつけるのは
全くもっておこがましいことだけれど、
「できそうにないことをする」ことは「悪ではない」のだと、
あらためて思うことができました。
 
新刊のお知らせです。
『赤い靴』(ポプラ社)
https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/8008211.html

この物語の最後の一行を書き終えたとき、
わたしはしばらくのあいだ体の震えが止まりませんでした。
すべてを注ぎきり、ゼロになり、満足感よりも、
恐ろしさを感じたのです。
明日はちゃんと来るのでしょうけど、いったん
自分の人生に「。」が打たれたように感じました。
  
書けました。
書き終えてみれば、わたしらしい作品です。
この物語がみなさんに届くことを切に願っています。

近況はぶんぶんブログにて
http://bunbunbin.cocolog-nifty.com/



最新のコメント

  • 名無しさん2015-06-27 14:58:23

    最近は自分の小説の宣伝ばかりじゃん!

  • 名無しさん2014-03-20 15:04:55

    いつも楽しみにまってます。

  • 名無しさん2013-08-30 17:50:50

    猫弁と少女探偵楽しみです。

  • 名無しさん2013-04-19 15:51:30

    知らずにガリレオを見るところだったぜ。

  • 名無しさん2011-12-25 08:41:19

    私としては、ブログよりメールマガジンの方にもっと力を入れてほしいと思っています。お願いします。