個人ニュース

生きづらさな時代

てっちゃんが仕事上関心がある「生きづらさ系」や子どもの権利などのコラムや評論。発行人は単行本や雑誌のライタ−で、現在は、自殺未遂や性的虐待などを取材している。

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【てっちゃんNEWS<CLICK INCOME版>】00/12/29

2000/12/29

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================ ◆目次◆ ===================

〜今世紀最後の配信です〜
【今世紀最後の取材で  自殺未遂についての雑感】
【募集 2000年を回顧する】 
【振り返る てっちゃんニュ−スから 2】
【『僕たちの胸のうち −−少年少女が考えた「人を殺す」ということ』発売】
 携帯緊急メ−ルが変わりました。
 hampen@jp-t.ne.jp

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【今世紀最後の取材で  自殺未遂についての雑感】

 今世紀最後の取材を横浜で行った。今すすめている自殺未遂をテ−マにしたものだ。
くわしい話はここでは触れないが、どうして私がこのテ−マを取り組もうと思ったのだ
ろうかってことは説明しておいたほうがいいよね。

 昨年から取材をしている「生きづらさ」からの派生なんだけどね。「死にたい」とか
いう自殺予告や、自殺願望の発露をさくさん聞きました。そのなかで未遂をした人もい
ます。いろいろな自殺未遂があるなって思ったのです。

1)本当に死にたいのだが、死ねない
2)死にたいうよりは消えたい
3)生きるための手段としての自殺未遂(もしくは、「死にたい」という言葉の発露)
4)病気からの自殺願望

 まだまだたくさんあるとは思う。
 だから、単純に自殺未遂は語れない。その単純化できないという現実そのもに興味が
あった。さらに自分の過去の体験や感情と似ている部分があるところ。このような現実
に、なぜかシンクロしたいし、してしまう私なのです。もちろん、理解できない部分も
あるんですけど。

 私も生きているリアリティをはっきり認識できないのです。でも、このような取材を
し、伝える行為をすることで、私はリアリティを感じる。自分が触媒になっている感じ
なんですよね。こうやって、私は現実との折り合いをつけているのかもしれない。

(コラム的日記帳から)

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【2000年を回顧する】 

 募集したのですが、集まらなかったので、私が某MLに書いたものを転載します。

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  自己破壊と他者攻撃のはざまで
        居場所の喪失としての少年事件


 今年の少年事件は「17歳」が主なキ−ワ−ドになった。その最も象徴的で、劇場型
犯罪だったものが、ゴ−ルデンウィ−クに起きた、佐賀西鉄バスジャック事件。私も
この事件が起きたときにはやや興奮気味で、テレビやラジオの生中継が気になってい
ました。そして年末に、栃木県内の少年が新宿歌舞伎町のビデオ店を爆破した事件も
起こり、そしてまさにこの文章を書いている途中で、渋谷駅東口付近で17歳の少年が
金属バットを振りかざして、通り魔的に数人に重軽傷を負わせました。私は修士論文
で「居場所」や「インタ−ネット」をキ−ワ−ドにしたものを執筆中です。居場所は
発達のプロセスを保障する「動的な場」です。自信、安心、自由を保障された空間で
もあって、暴力を含めた遊びの中で、人間関係を学んでいくのです。そこでは自己主
張をしていきながらも、他者と関係することの重要さを実感することでしょう。しか
し数々の少年事件は居場所の喪失を表しているのではないでしょうか。

 個々の事件について、安易なスト−リ−化は避けなければならない。このバスジャッ
ク事件のときも、本人を診察しない精神科医M氏や、ろくに取材もしていないジャ−
ナリストや学者、評論家が無責任な発言を繰り返したのを思い出してしまう。佐賀西
鉄バスジャック事件でひとつだけ気になったのは、少年の家は女子高からの視線にさ
らされているという話を取材した友人のジャ−ナリストから聞いたことだ。
 どうして気になったのか?それは、少年がインタ−ネットで行ったコミュニケ−ショ
ンの在り方と関連づけられるような気がしたからだ。心理学では、女性は同調のコミュ
ニケ−ションをとるのに対し、男性は勝ち負けにこだわるコミュニケ−ションをとる
との研究成果がある。少年は九州という地域性に加え、女子高が隣にあったという偶
然が、「男らしさ」像に何らかの影響を与えていたのではないか、と想像してしまう
(この点はどのメディアも取り上げなかった)。おそらくバスジャック事件はジェン
ダ−の問題もからんでいるのではないか、と。

 私は11月に横浜市婦人会館で「壊れていくオトコノコたち 癒し系掲示板とオトコ
ノコ」との題で講演した。「少年犯罪はオトコノコが多い」「癒し系掲示板に集まる
のはほとんどが女の子」「少ないながらも書き込みをしているオトコノコは言葉が過
剰になりやすい」などの文章をインタ−ネットで発表したが、それを企画委員が読ん
でくれていたことで実現した。精神分析では、トラウマの回復の手段として、トラウ
マを物語にしる言語化が一つのよい方法だということが指摘されている。しかしオト
コノコたちは、言語化が適正ではなく、不足か過剰になってしまう。おそらく、これ
は根深いジェンダ−の問題があるのだろう。

 12月になって私は友人とともに、『僕たちの胸のうち −−少年少女が考えた「人
を殺す」ということ』(ワニブックス)を出版した。45人の少年少女のインタビュ−
集だ。大人への不信が表れている内容がほとんどだったし、将来への不安感が感じ取
れた。また多くの少年少女たちが暴力(身体的、精神的、性的な暴力)の被害経験が
多かった。これは暴力のコミュニケ−ション連鎖も背景にあるのだろう。さらに、そ
の暴力衝動が他者に向かうか、自分に向かうかの差は紙一重ではないかと思えるほど
だった。自己嫌悪、自己否定の感覚が強いのが共通していた。そのような中でもがい
ているのが現代の子どもたちではないのか。

 「人生を終わりにしたかった」。年末に起きた新宿ビデオ店爆破事件の少年はこの
ように語っている。爆破という行為は他者への攻撃だったが、心の中では自己破壊行
為だったのではないだろうか。少年はテロリスト志願者だった。しかしながら、その
テロの対象は具体的な権力ではない。消費社会の象徴として歌舞伎町(もともとの狙
いは渋谷だったらしいが)選んだのではないか。

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【振り返る てっちゃんニュ−スから (2)】

 【メ−リングリスト開設】(00/08/05)
 <掲示板が削除されたりして、掲示板の継続性に危機感を味わい、メ−リングリス
トも開設しました。現在30人ほどがメンバ−>

 【気付かされたこと!  自分の中の暴力性】(00/08/17)
 <日ごろ10代と話していると、私の10代のころを思い出します。その中で思い出し
た、自身の暴力性について記しました>

 【田中康夫が長野県知事選挙出馬!取材したよ】(00/09/7)
 <政治の転換を感じましたが、転換後の政治路線があいまいということの象徴だった
ような田中知事誕生でした>

 【NGO院内集会の報告】(00/11/23)
 <今年も私が所属するNGO、 DCI日本支部の院内集会がありました。ただ、今回は、
内閣不信任案提出の日と重なり、国会議員の出入りが激しかった>

 【バトルロワイアル鑑賞   <ネタバレ注意!>】(00/12/18)
 <あれほど騒がれたBR。映画館で観たけれど、ふ〜ん、なんだ!って感じ。R指定
にはなったけど、なんで?って感じ。友情映画なんだからね>

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【【訂正】】

【生きづらさ系オフ会in大阪】 (00/6/19)で、

 <昨年は大阪でもオフ会をしました。〜>との部分は、<今年は大阪でもオフ会を
しました。〜>の間違いでした。
                             (つづく)
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【『僕たちの胸のうち −−少年少女が考えた「人を殺す」ということ』発売】

 少年少女約四十人ほどに少年犯罪や殺意についてインタビュ−した『僕たちの胸のう
ち −−少年少女が考えた「人を殺す」ということ』(ワニブックス)が十二月八日、
発売されます。著書は私(渋井哲也)ほか、駒村康孝氏、ロブ@大月氏、石川まりこ氏
の四人。表紙などの写真は小林キユウ氏です。

 (ちなみに、駒村氏と小林氏と私は同じ新聞社出身です。小林氏とは、支局が同じで
隣の机で仕事をしていました。駒村氏とは新聞社時代は話したことはありませんでした)

 内容は、少年少女に「殺意をもったことがあるか?」や「最近の少年犯罪をどう考え
るのか?」、「自身の暴力の加害・被害体験」、「酒鬼薔薇事件をどう思ったのか?」
などを聞いています。また八十年代後半の「足立区女子高生コンクリ−ト詰め殺人事件」
をはじめ、最近の少年犯罪についての資料を添えています。また「はじめに」を私が、
「おわりに」を駒村氏が担当しました。さらに付録として、「まったり殺人の時代に」
というテ−マの、宮台真司氏(都立大助教授)と藤井誠二氏(ルポライタ−)との対談
を収録しています。

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