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グローバル・エイズ・アップデート

地球規模の広がりを見せるHIV/AIDS問題。アフリカなど途上国を中心に、現状と国際社会、市民社会の取り組みの最新情報を伝えるメールマガジン。

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(GAU333号)「普段通りのやり方」ではUHC達成はおぼつかない:市民社会からのメッセージ

2017/12/31

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★「第333号」目次

●対策・課題別記事、アフリカ以外の地域別記事
・市民社会、「普段通りのやり方」でのUHCへのアプローチを変えるよう求める
・グローバルファンドの資金動員=第5回増資会議の教訓を踏まえて
・米国食品医薬品局の医薬品許認可プロセスとエイズ治療薬へのアクセスの進展
●アフリカの地域別記事
・(エチオピア)ジェンダーバイオレンス、エイズ、障害を持つ人に対する偏見との闘い
・(シエラレオネ)AIDsを発症した子どもたちをサポートし守るための体制は未だ不十分
・アフリカ連合とパートナーは2030年までに公衆衛生の脅威としてHIVを終わらせるように国際的結束と継続的な支援を求める
-----------------------------------Vol.18 No.09 ---------------

◆発 行:(特活)アフリカ日本協議会
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・電 話:03-3834-6902
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<対策・課題別・地域別(アフリカ以外)記事>
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市民社会、「普段通りのやり方」でのUHCへのアプローチを変えるよう求める
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【2017年12月13日】
すべての人が医療費などの心配をすることなく必要な保健医療サービスを受けられる状態を作ろうという「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ」(UHC)は、2030年までの世界の開発・環境等の目標である「持続可能な開発目標」(SDGs)の「ターゲット3.8」にもなっている保健上の世界的な目標である。しかし、世界各国でUHCについて取り組むNGO/NPO、コミュニティをベースとした組織、当事者組織などの市民社会はこれについて、ある懸念を示している。それは、多くの国が保健サービスにかかる予算を国内支出のみから賄うことができず、不定期かつ金額の変動が大きい海外からの援助資金や、個人の財政的な受忍限度を超える自己負担に依存しているという現状だ。

市民社会は、UHCはエイズや結核、マラリアの終息などを含むSDGsの保健分野の達成のために欠かせない要素である。しかし、市民社会は、世界は2030年のUHC達成に向けた軌道に乗っていないと警鐘を鳴らしている。そのうえで市民社会は、UHC達成のために「普段通りのやり方」でのアプローチに変えるよう求めている。

UHCについて市民社会が掲げる基本的な考え方は次の3つである。
1.健康は人権であり、UHCは誰一人として置き去りにされることがないよう達成されなければならない。
2.保健への自己負担はただちに廃止し、公的支出を増やさなければならない。
3.良いガバナンスと透明性、確かな説明責任が保障されなければならない。

市民社会によれば、国レベルでのUHC改革は、社会的公平と公正をもたらすために必要不可欠であると同時に、ヘルスケアへの権利を促進させる取り組みの一環でもある。市民社会組織は、差別や排除をなくし、誰一人としてUHCから置き去りにされることなく、治療を必要とする人が優先して保健サービスを享受できる普遍的なUHCの促進をするよう政府や出資者、ドナーに対して呼びかけている。

また、市民社会は、UHC達成に関わる多くの国で自己負担への依存度が高まっている現状に懸念を示している。なぜなら、使用料などを負担せずに保健サービスや医薬品を手に入れられる状態があってこそ、UHCが達成できるからだ。そのため市民社会は各国政府に対し、保健への政府支出を少なくとも年間のGDPの5%に引き上げ、必要不可欠な保健サービスを普及させるよう求めている。市民社会は、税金やその他の歳入、歳出比率の調整を通じて資金を調達し、自己負担を減らして個人や地域社会の負担を軽くすることが政府の役割であると述べる。

市民社会によれば、民間企業との共同出資やサービス提供の共有は、利害をめぐる紛争を防ぎ、利益の偏りを和らげる効果が見られるという。また、患者自身が自己負担額に関する監視を行うことができるシステムが必要だ。

原題:“Business as usual” approach to achieving Universal Health Coverage must change, CSOs state
出典:Aidspan
日付:2017/12/13
URL: http://www.aidspan.org/node/4456

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グローバルファンド資金動員〜第5回増資会議の教訓を踏まえて
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【2017年12月12日 ジュネーブ(スイス)発】途上国の三大感染症対策に資金を拠出する国際機関、グローバルファンド(世界エイズ・結核・マラリア対策基金)が11月に開催した理事会に、グローバルファンドの第6次増資期間(2020-22年)に向けた資金確保に関する報告が提出された。この報告には、「現在の世界情勢は、国際保健や開発に対する資金動員を促進する方向には進んでいない」という記述がなされていた。同報告は、第5次増資期間(2017-19年)に向けた資金確保の教訓などを踏まえた資金動員のための活動計画を提起している。

◆第5次増資誓約会合の公約を果たす

グローバルファンドの2017-19年の「第5次増資期間」における資金確保の努力の総仕上げとなった「第5次増資誓約会合」は、2016年9月にカナダのモントリオールで開催され、2017〜2019年の第5次増資期間について、政府やその他の援助機関等から合計129億ドルの資金提供の確約を取り付けた。その後、確約を実際の支援金動員に移行させるため、事務局は行動計画を作成した。計画の3つの主な目的は、1.資金確約を資金動員へ、2. 第6次増資期間への下地作り、3. 画期的なパートナーシップと収入源の投機である。

11月の報告によると、会議で確約された支援額は、満額動員できる見込みである。さらに追加の資金も確保済みで、目標額に近づいている。これは先進国など旧来のドナー国の資金拠出を拡大したことや、民間セクターの支援を拡大したことによる。

◆第5次増資誓約会合の教訓

第5次増資誓約会合について、グローバルファンドは「成功」と評価している。事務局は成功の要因として、増資誓約会合の9か月前の2015年12月に増資準備会合を主催した日本政府と、増資誓約会合を主催したカナダ政府の強いリーダーシップを挙げた。彼らからの他国政府や民間セクターに対する積極的な働きかけが資金確約に貢献した。また、アフリカ諸国11カ国が計3300万ドルの資金提供を申し出たことも大きい。同様に、ドナー国の市民団体、議員や民間団体のリーダーたちの協力も重要であった。ドナー諸国出身のパートナーの協力が、開発援助に対する自国の厳しい情勢にも関わらず、英米仏などの支援額を維持させたと、報告は振り返った。

また今後の課題として、1. G7諸国への過度な依存、2. 新興国からの支援金額が限定的であること、3. 新たな援助国・援助機関等への効率的なアプローチの必要性が挙げられた。

一番問題なのは、G7諸国への過度な依存である。過去の増資会議におけるG7の貢献額は、全体の3/4を占めている。近年、各国の国際支援への見解の違いも浮き彫りになり、政治的・経済的なインパクトに対して脆弱な状態である。

また、先進国や一部の高所得国合計30カ国が含まれるOECD―DAC(経済協力開発機構・開発援助委員会)参加国以外の国の貢献が非常に限られていることも問題である。以前は大きな貢献国であったロシアが、今回完全に不在だったことは記憶にとどめなければならない。支援に対して何かインセンティブをつけなければいけないということで、最近グローバルファンドは、理事会内の投票権のない議席を、一定額の資金提供をした政府や援助機関に提供することを発表した。

さらに報告では、国際援助を取り巻く競争的で複雑な環境において、援助国・援助機関内の資金提供に対する緊迫感を維持するのが困難であるとした。グローバルファンドは第5次増資会合で、2022年までの現在の戦略計画に関連する強力な投資の実践例を作ったが、現在の戦略期間の中間年における早期の成功モデルを示すことは、次回の増資会合においても、資金提供の拡大につながるとしている。

◆第6回会議に向けて
報告は、次回の増資に影響を及ぼしそうな2つの世界的現実を示した。

一つは、トランプ大統領の当選、英国のEU脱退に代表されるような、国際協力に対する態度の変遷と、資金の国内投資への移行傾向である。しかし「持続可能な開発目標」SDGsへの支援資金拡大やODAの維持なども、プラス面もみられ、グローバルファンドとしては、そこまで状況を悲観視していない。そして、社会的課題解決への公的資金や民間資金の投入をする「ブレンド・ファイナンス」のような画期的な投資方法が出現したということもあり、支援国の国内における投資は増加するだろうとしている。

二つ目は、もし政治的潮流が(開発支援に)好意的になったとしても、グローバルファンドが働きかけの対象とする主要な政府や援助機関に対しては、他の国際協力のための組織も支援の増額を取り付けようとしていることである。しかし報告はまた、これが資金を求める様々な組織にとって、協力や投資の最大化・効率化を検討するいい機会となるとしている。

第5次の増資プロセスが成功に終わったことに反して、第6次のプロセスは大荒れが予想される。そのため、第5回の教訓を生かし、1. 主要な援助国より、強い政治的なリーダーシップを確保する、2. 確固たる進展としての投資例をつくる、3. 援助国や援助国の市民団体や民間団体と協力するという戦略を練っている。

●原題: Update on Global Fund Resource Mobilization: Lessons Learned from Fifth Replenishment, Early Outlook for Sixth
●出典:Aidspan
●日付:12 Dec 2017
●URL: http://www.aidspan.org/node/4452

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米国食品医薬品局によるHIV治療薬の暫定的認可は世界のHIV対策への一助となる
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【2017年12月12日】今から13年前の2004年、米国政府は米国食品医薬品局the Food and Drug Administration(FDA)の暫定的認可プロセスtentative approval process(暫定的認可プロセス)のHIV治療薬への適用を開始した。これは途上国の資源・資金が限られている環境で購入できるHIV治療薬を選択するための基盤とされ、この認可プロセスによって、それまで認可されていなかった、あるいは独占権などによる流通制限や特許期間中の医薬品が、途上国のように資源・資金の限られた状況でも入手できるようになった。

もともと暫定的認可プロセスは、2003年に発表された米国大統領エイズ救済緊急計画the United States’ President’s Emergency Plan for AIDS Relief(PEPFAR)をサポートするためのものであったが、FDAによって作成されたHIV治療薬のリストは、質が保証され公的に入手可能な治療薬の一覧となっており、世界保健機構WHOや世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)などが展開する、抗ウイルス治療薬ARVsの調達支援のための世界規模のHIVプログラムの基礎となっている。

このように暫定的認可プロセスは世界的なインパクトがある一方、暫定的認可までのプロセスについては、医学論文では綿密に論じられていない。そこで、国際的なHIV政策立案者やHIVに関するプログラム実施者らが暫定的認可プロセスについてよりよく理解できるよう、法律上の手続きや調整のプロセスについてまとめた。

まず暫定的認可プロセスのもとで認可されたARVsに関連した法的手続きおよび調整といった側面について以下のようにまとめた。

(1)暫定的認可プロセスについて、および世界規模でのARVs調達への暫定的認可プロセスの重要性

暫定的認可プロセスは米国で特許期間や独占権にある医薬品に対して、安全性や薬効などの基準を他の医薬品同様にした上で暫定的認可を与えるものであり、多くのARVsはジェネリック薬品である。暫定的認可プロセスで認可を受けると、PEPFARが展開している低所得国において、ARVsが入手可能となる。

(2)PEPFARプログラムで採用されるために暫定的認可プロセスで認可される修正や再審査などを含む規制や調整の流れ

これは大きく4段階に分けられる。まず審査される新薬がFDAによって暫定的に承認および登録され(この場合の「登録」は全米で流通する「登録されている」医薬品全体ではなく、あくまでFDAによる暫定的に登録されたARVsを意味する)、次にその新薬は安全性が先発品と同等とみなされるジェネリック薬かそれ以外かなどによって、PEPFARによる規制の対象かどうか審査され、さらに申請までに修正するだけでよいかあるいはオリジナルの医薬品が承認されてから5年後に申請かなどといった制約について審査される。最終的に迅速に審査できる優先審査が適応かどうか判断される。

(3)米国における特許や独占権の暫定的認可プロセスへの影響

米国での特許や独占権にある医薬品については、暫定的認可プロセスを求めてFDAに申請する時期に影響を与えることになる。状況によっては独占権の行使される期間を短縮できる場合もある。後述するケーススタディを参照。

(4)PEPFARプログラムへの医薬品申請がFDAを通してどのように処理されるのかについて、新しいARVsであるテノホビルの新規プロドラッグ(体内で代謝されてから作用を及ぼす薬)である、テノホビル・アラフェナミド・フマル塩酸tenofovir alafenamide fumarate(TAF)という、特許期間かつ独占権が行使されている期間にある薬を例としたケーススタディ

TAFは、米国では2015年に初めて承認された、数種類の他のHIV薬との組み合わせをとる薬である。新規化合物(new chemical entity: NCE)として5年の市場独占権があり2020年11月まで、また特許権は2030年8月までとなっている。これに対し、FDAの認可プロセスによると、PEPFARへの申請者が、新薬申請(new drug application: NDA)のある製薬会社から許可を得ていれば申請時期は問われないが、許可が得られていない場合は独占権が終了するまで待機となる。

途上国などで活用できる資金や資源が限られた状況においては、FDAによる暫定的な認可プロセスによるARVsの承認は大きな意義があり、その実施プロセスについては上記のように明確な流れとなっている。さらに、独占権や特許期間にあるHIV薬でも、暫定的認可プロセスのもとで登録されPEPFARの資金に申請できる流れについては、ケーススタディを参考にすることで理解しやすいだろう。

原題:The US Food and Drug Administration’s Tentative Approval Process and the Global Fight against HIV
出典:Journal of the International AIDS Society 
日付:2017/12/12
URL: http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/jia2.25019/abstract

<地域別記事(アフリカ)>
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(エチオピア)ジェンダーバイオレンス、エイズ、障害を持つ人に対する偏見との闘い
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【2017年12月12日】
つい先日、東アフリカの内陸国エチオピアの首都アディスアベバにある、公務員の能力強化のための大学である「シビル・サービス大学」の会議場で、連邦公共サービス Federal Public Service、シビル・サービス大学、およびエチオピアの行政サービスの改善を目指す「エチオピア・カイゼン機構」Ethiopia Kaizen Instituteは、ホワイトリボンデー、障害を持つ人デーと世界エイズデーを同時に祝った。

ホワイトリボンデーは、ジェンダーバイオレンスに対する意識を高めることが趣旨で、毎年11月15日から12月10日のあいだに、世界中でイベントが催される。1999年、国連は11月25日を女性に対する暴力撤廃を呼びかける「ホワイトリボンデー」として制定した。エチオピアでは、女性に対するあらゆる種類の暴力に対抗すべく、エチオピアの反暴力活動に男性が主体的に活動できるよう働きかける。

世界では6億5000万人の人びとが障害を持っている。およそ6000〜8000万人がアフリカで生活している推定されている。ある調査報告によると、エチオピアには730万人の障害を持つ人びとが暮らしている。そのため、エチオピア政府は、障害を持つ人びとにとって包括的な社会を作るため、アファーマティブ・アクションの措置をとるなどしてきた。

統計から、70万人以上のエチオピア人がHIV陽性であると推測される。しかし、感染率は地域差が大きく、急速に開発の進んでいる都市では事態は悪化している。10年前、HIVとエイズによって多くのエチオピア人が命を落としたが、政府、医療専門家やメディアが予防や危機管理に尽力したおかげで、エチオピアは大きな成果をあげた。結果、HIVが主因の死亡率は70%減らすことができ、他国にとって模範的な対策例となった。

ところが、現在の状況は違う。保健部門オフィスやステークホルダーの怠慢、および支援中断のために、予防と危機管理の重要性が見落とされているようだ。国際的なHIVの定義によると、HIVの蔓延が1%以上になると、その国はHIVが流行していることになる。エチオピアの感染率は1.2%である。さらに、感染率が上昇した地域のあることがわかっている。2030年までに、エイズの拡大を阻止しようと国際社会は計画と対策を行っている。エチオピアも例外ではない。

「HIVとエイズの予防と危機管理は、保健部門だけでなく、行政機関、医療専門家、ステークホルダー、メディアを含めた全てのコミュニティの主体的な参与を要する」とシビル・サービス大学のフィカー・デサレン学長Fikre Dessalegnは述べた。

原題:Ethiopia: Fighting Against Gender Violence, Aids , PWDs Discrimination
出典:The Ethiopian Herald
日付:2017/12/12
URL:http://allafrica.com/stories/201712120579.html


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(シエラレオネ)AIDSを発症した子どもたちをサポートし守るための体制はまだ不十分
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【2017年12月11日 フリータウン(シエラレオネ)発】
アフリカ西部、太平洋岸に位置する国シエラレオネで、12月6日(水)に、「子どものための国家委員会」 National Commission for Children(NCC)が開催され、国内におけるHIV/AIDS対策が順調に進んでおりARTへのアクセスも著しい進展があるにも関わらず、子どもへの支援がいまだ不十分であることが議論された。

国家HIV/AIDS事務局 National HIV/AIDS Secretariat(NAS)の統計によると、2017年現在、0歳〜14歳の3,352人の子どもがHIVに感染しており、HIV陽性者全体の4.9%を占めているという。

また、2017年の子どもの新規感染者は146人で、これは新規感染者全体の2.8%である。

NCC委員のオレインカ・ラガー氏 Olayinka Laggahは、HIV対策における子どもの状況について、NASと共同で開催した会議のなかで次のように話した。

「エイズによって孤児になった子どもは弱い立場にあるが現状はあまり知られていない。エイズで子どもたちが深刻な影響を受けていることは言うまでもない。両親が病気によって働くことが難しくなり、子どもの保護や世話ができなくなるなどエイズにかかると子供を持つ家族は非常に困難な状況に陥ることが多い。この結果、子どもたちの生活は脅かされ、健康、教育が不十分になるだろう。エイズによる最も悲惨な状況のひとつが両親を失うことであり、残された子供たちは最も影響を被ることになる。」

彼女は、若者や子どもに対して性教育とHIV/AIDS教育を同時に行うことが、HIVをとりまく偏見や差別と闘うために重要であり、他者への感染予防について教えることも重要だと指摘する。

また、あらゆる形の差別を解決するために、政策とその実現を求めた。さらに、エイズと関連する差別や偏見への態度を変えるために策定されたトレーニングプログラムと教育を推し進めるべきだと主張した。

NASを代表して、ディリーズ・デイビーズ-トンプソン氏 Dilys Davies-Thompsonは、展開される活動が成功裏に実行されるためには、パートナーシップと共同作業が必要であり、とくに人的資源なしでは成し遂げることができないことを強調した。
また、シエラレオネHIV陽性者ネットワーク Network of HIV Positives in Sierra Leone(NETHIPS)のイドリッサ・ソンゴ氏 Idrissa Songoは、見過ごされてきた子どもたちのHIV問題に焦点を当てることを優先すべきだと述べた。

「子どもたちは二つのスティグマ(偏見)に直面している。スティグマは特に子どもたちにとってHIV対策における最も大きな障壁である。子どもの陽性者の包括的なデータも欠如している。」と述べた。

原題:Sierra Leone: Critical Gaps Remain to Support and Protect Children Affected by HIV/Aids
出典:Concord Times (Sierra Leone)
日付:2017/12/11
URL:http://allafrica.com/stories/201712120946.html

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アフリカ連合とパートナーは2030年までに「公衆衛生の脅威としてのHIV」を終わらせるように国際的結束と継続的な支援を求める
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【2017年12月8日】12月6日、アフリカ連合とグローバルファンドは、国内保健分野の資金調達に関するシンポジウムを催した。アフリカはエイズ流行の対応で大きな成果を挙げた一方、世界で最も深刻な公衆衛生上の脅威の大部分が資金不足という事実に直面している。アフリカの国々では過少投資が何十年も続き、競合する世界的な優先事項のために国際支援の獲得が難しくなった現状況で、持続的な投資を必要としている。

政府開発援助(Official Development Assistance)は、1990年から2009年までに増えていったが、2007年の景気後退の煽りを受け、2009年以降は横ばいが続いている。2007年以前とは、ドナーと政府開発援助の事情が違うことを示している。このため、アフリカの国々はこれまで以上に、アフリカの経済成長を活用し、保健分野のプログラムに投資する必要がある。

2010年以降、アフリカでは複数の国が保健部門に割り当てる投資を増やした。「優先すべき事項は多数あるが、保健分野とコミュニティシステムのレジリエンスを構築すべく投資が必要である」と、コートジボワール健康・公衆衛生省大臣のグードゥー・コフィー博士Goudou Coffieは述べた。コートジボワールは、保健システムの改変に向け、2018年から2020年にかけて、210億 CFAフラン(約43億円)をHIV計画に投資する見通しを発表した。
2017年7月、アフリカ西部と中部の地域がエイズ対策に遅れをとっていることを受け、各国首脳と政府は、緊急追い上げ計画(Emergency Catch up Plan)を承認した。2030年までにエイズを集結するための資金は、現在のおよそ2倍に相当する推定360億ドルが費やされる。

「勢いあるアフリカの経済成長から、アフリカのリーダーたちは、国の保健分野への予算を増やし、エイズ対応を維持して伸ばすために、国全体で貢献するなど、より高いコミットメントが可能である。最近の報告によると、下層中所得国は、保健分野での支出を1年に10%増やしており、保健分野を対象とした政府開発援助よりも非常に迅速な対応である。」とグローバルファンド理事会のジョン・サイモン副議長John Simonは述べた。

原題:African Union and Partners Call for Continued Shared Responsibility and Global Solidarity to End Aids As a Public Health Threat By 2030 
出典:African Union: a United and Strong Africa
日付:2017/12/8
URL:http://allafrica.com/stories/201712110843.html

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編集後記
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さて、本日は大晦日ですが、定期発行日に当たるので、グローバル・エイズ・アップデートの本年最後の号をお送りいたします。ご愛読本当にありがとうございました。また、来年もよろしくお願いします。(稲場)

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