国際情勢

グローバル・エイズ・アップデート

地球規模の広がりを見せるHIV/AIDS問題。アフリカなど途上国を中心に、現状と国際社会、市民社会の取り組みの最新情報を伝えるメールマガジン。

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35号(Global AIDS Update)

2006/02/03


■GLOBAL■<□<■AIDS■>□>■UPDATE■

 グローバル・エイズ・アップデイト
       GLOBAL AIDS UPDATE
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 第35号 平成18年2月2日
  Vol.2 -No.12 Date: February 2, 2006

■GLOBAL■<□<■AIDS■>□>■UPDATE■

◆発 行:アフリカ日本協議会
◆連絡先:
・東京都台東区東上野1-20-6丸幸ビル2F
・電 話:03-3834-6902
・FAX:03-3834-6903
・電子メール:info@ajf.gr.jp
◆バックナンバー:以下のブログを参照!
http://blog.livedoor.jp/ajf/
◆Melma!を通しての購読申し込みは
http://www.melma.com/mag/66/m00123266/
◆本メールマガジンから転送・引用を行う場合は
 事前に発行者にご連絡をお願いいたします。

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はじめに:発行趣旨
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○HIV/AIDS問題は、現代世界に於ける保健医療上の最大の問題の一つです。
○しかし、日本では、こうしたグローバル・エイズ問題の深刻さや最新の情報
が伝わっておらず、この問題へのコミットメントが薄いのが現状です。
○このメールマガジンは、グローバルなHIV/AIDS問題の最新動向を日本語で伝
えるメディアが必要だという認識から生まれました。
○HIV/AIDSに関わる主要なウェブサイトの記事を日本語で要約し、隔週で発行
いたします。

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■「第35号」目次
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地域情報
● アフリカ
1.南アフリカ共和国:警察がHIV/AIDSを学ぶ
2.マラウイ:医師不足問題 〜欧米の医療風土に疑問の声〜

● 北中米地域
メキシコ: ティファナ市の性産業規制

NGO情報
GNP+: HIVと鳥インフルエンザ治療のためのジェネリック薬生産を訴える

国際機関
1.世界銀行:HIV/AIDSへの取り組み
2.WHO:エイズ治療目標未達成を謝罪
3.ユニセフ:世界子ども白書2006発表 〜存在しない子どもたちとHIV/AIDS

会議情報
ICASA: HIV/AIDSと家族をテーマに開催

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★南アフリカ共和国:警察がHIV/AIDSを学ぶ
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南アフリカ共和国警察当局は、2005年11月21日から3日間にわたって警察官向けにHIV/AIDSに関するワークショップを行った。警察官のエイズに関する正しい理解を促すのが目的。
ワークショップ開催の背景に、昨年7月に起きたHIV陽性者と警察の衝突した事件がある。2005年7月12日、「治療行動キャンペーン」Treatment Action Campaign (TAC) が抗レトロウイルス薬(ARV)治療プログラムの促進と治療の拡大を病院側に求めて、クィーンズタウンフロンティア病院 Queenstown’s Frontier Hospital 前をデモ行進した際、押さえ込もうとした警察のクィーンズタウン地域犯罪対策ユニット Queenstown Area Crime Combating Unit (ACCU)と衝突。警察側が催涙ガスやゴム弾を用いて40名が負傷する事件に発展した。ACCUの対応は国際的な非難を浴び、警察側は公的に謝罪した。
ワークショップでは、活動家や看護師の話を聞き、HIV陽性者と医療関係者の立場からHIV/AIDSを考えるプログラムが組まれた。参加したACCUのダリル・アダムス Darryl Adams 警視は、「参加前はエイズが自分に関係ない感染症だと思っていた」と話す。警察から暴行を受けた人の気持ちに心を打つとともに、警察を含めた地域社会から援助を受けることのないHIV陽性者や関係者の不満を理解したという。
7月の事件の調査は未だ進行中だが、負傷したノンバサ・グシュルウェ氏 Nombasa Gxuluwe は、事件について許し、忘れようとしているという。「エイズに立ち向かうには過去の個人的な恨みにとらわれず、前向きになることが重要」と話している。

編集部注:デモ行進の際の記事は、以前当メールマガジンでもご紹介しました。http://blog.livedoor.jp/ajf/archives/50061056.html をご参照下さい。

原題:Police take new look at HIV/Aids
日付:25 November 2005
出典:The Herald website
URL:http://www.theherald.co.za/herald/news/n23_25112005.htm

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★ マラウイ:医師不足問題 〜欧米の医療風土に疑問の声〜
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現在マラウイでは、医師不足が深刻だ。6万4千人に1人の割合でしか医師がおらず、28の郡病院 district hospitals のうち約半数は医師が不在である。欧米などへの医師の流出がとまらないことがその背景にある。同国は、医師を国内にひきとどめるために、基礎保健医療活動 basic careやエイズ治療のための研修を強化している。
同国保健人口省 Ministry of Health and Population によれば、国全体で公共保健セクターに従事する医師は139人だが、最低でもあと433人必要だという。政府はブランタイヤ市 Blantyre の大学に約2,500万ドルの予算を投下して医師育成を図り、卒業後も国内で医療活動を従事する医師を増やそうと計画する。しかし現実には、安価な給与(若い医師の月給は約450ドル)、劣悪な労働環境が医師の国外流出は増える一方だ。昨年、英国をはじめとするドナーから2億3千6百万円の資金援助を受けて医師育成計画を実施したが、成果はほとんど得られていない。
マラウイの頭脳流出がとまらない背景には、欧米諸国でも医師が不足しており、高額な報酬で医師免許を持つ移民を誘致しているという事実がある。
こうした動きに、保健大臣のへザーウィック・ンタバHetherwick Ntaba は、「米国は、米国出身ではない医師への依存を解消すべきだ。米国その他先進国では、途上国の極端な有資格医師の不足に背を向けてきた。さらに自国の利益のみを優先させるやり方が医師不足の原因だ。」と批判的だ。定年退職した元医師で教育者である「長く、強く生きる」"Living Longer, Living Stronger," の著者、ノーマン・ウォール氏 Norman Wall は、「近年、米国内の医師の需要が着実に増える一方、医療関係学部への入学者数は横ばいである。その原因の一つに、一般開業医よりも、最先端の研究者を育成するために少数のエリート医師に熱心な米国の方針が挙げられる。米国ではたとえ優秀でない生徒でも受け入れ数を増やす、新たな教育機関を設けるなど、医療関係学部の入学者を増やさなければならない。」と語る。さらに、「米国は医師の研修と、アジアやアフリカでの病院建設に投資して、WHOが推進する途上国の医師、医療保健従事者の給与の引き上げに貢献すべき」とウォール氏は話す。
米国は多くの移民医師たちを国に引き止め、医療基盤の中で最も重要なはずの国内医療保健活動の醸成を軽視している。最先端分野の研究ばかりに注力していると地域社会の医療が行き詰るという皮肉な結果になりかねない。


原題:Agence France-Presse Examines Doctor Shortage in Malawi
日付:Dec 14, 2005
出典:Kaiser Daily News
URL: http://www.kaisernetwork.org/daily_reports/rep_hiv.cfm#34303

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★ メキシコ・ティファナ市の性産業規制法
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米国ニューヨーク・タイムズ紙は12月13日、米国カリフォルニア州南部との国境に位置する、メキシコ合衆国バハ・カリフォルニア州ティファナ市のHIV/AIDSなどの性感染症の流行拡大抑止のため、セックス・ワークを規制する新しい法律について調査した。
6月に市議会が承認した法律では、セックス・ワーカーは、毎月HIV抗体検査とその他の性感染症の検査を受けなければならない。検査の結果に基づき、市当局はクレジットカードのような写真付きの許可証を発行する。保健局担当者は、カード保持者の健康状態について、携帯可能な専用の機器で磁気情報を読み取ることにより簡単に調べることが出来る。性感染症への感染がわかった場合、セックス・ワーカーは仕事ができない。
この法律は、売春宿やホテル所有者に対しても行動を規制している。例えば、家具をプラスチックで覆い、部屋を消毒し、シーツを定期的に交換するなど、衛生的な環境を維持することを求めている。違反すると、高額の罰金や許可証の失効の可能性もある。
セックス・ワークそのものについては法律で禁じられてはいるが、ティファナ市では、事実上感染症と向き合うための方法として公認されている。8月にこの法律が施行されてから、18のマッサージ店と売春宿が違法として閉鎖された。セックス・ワーカーのための診療所を運営しているノリエガ氏 Noriega は、登録している女性のHIV感染者数は、以前に比べて減少し、梅毒や淋病の感染が確認されるケースも少なくなっているという。しかし、バハ・カリフォルニア州保健当局によると、州のHIV感染は拡大傾向にあり、特に静脈注射常用者であるセックス・ワーカーが最たる感染者層となっている。この調査は2006年に完了予定。

原題:New York Times Examines New Tijuana Law Regulating Commercial Sex Industry
日付:Dec 13, 2005]
出典:Kaiser Daily News
URL: http://www.kaisernetwork.org/daily_reports/rep_hiv_recent_rep.cfm?dr_cat=1&show=yes&dr_DateTime=13-Dec-05#34271

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★ GNP+: HIVと鳥インフルエンザ治療のためのジェネリック薬生産を訴える
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世界HIV+陽性者ネットワーク(GNP+)は、感染拡大が進行しているHIV/AIDSおよび鳥インフルエンザ治療のためのジェネリック薬生産の拡大を訴えている。
HIV/AIDSの治療薬である抗レトロウイルス薬(ARV)が開発されてから、HIV/AIDSの治療は飛躍的に向上した。しかし、大手製薬会社が製造する特許つきの最新薬品は高額のため、貧しい人はアクセスすることができないのが現状だ。ジェネリック薬といわれる安価な後発品の製造は、特許権保護を理由に制限されている。せっかく新薬が開発されても効果的な治療を受けられない人は多く、今後12ヶ月で300万人以上の患者が命を落とすだろうという予測もあるほどだ。
鳥インフルエンザに関しても、同様の問題がある。特効薬として期待されているタミフルの特許権を使用できるのは現在スイスの製薬会社 Roche のみ。同団体の代表マウロ・グアリニエリ氏 Mauro Guarinieri は、「タミフルの特許権を持つロシュはタミフル増産を宣言したが、2006年春までに必要とされている量の15%しか達成していない。特許権や営業秘密を放棄して外部での生産能力増加を図るべきだ」と発言。台湾ではすでに緊急時に特許権者の使用許諾を得ないで特許製品を製造する強制実施権の発動を検討している。また、タイやインドは特許権を無視してタミフルを生産する可能性も示唆している。
ところが、ロシュは一向にその方針を変える様子が見られない。ブラジル政府などが特許製品であるARV薬のジェネリック薬製造を申請したが、拒否した経緯がある。
タミフルのジェネリック製造を巡っては、最近香港で開かれたWTOの閣僚会議でも熱い議論が交わされた。会議でグアリニエリは「富裕国がタミフル備蓄に急ぐ一方で、低所得国がARV薬およびタミフルを高額だから購入できないとする様な事態は受け容れられない」と主張した。さらに、現在のWTOのルールが公衆衛生よりも、特許権者や製薬企業を保護していることを批判して、GNP+はタミフルだけでなくARV薬の特許権放棄にむけて製薬会社に圧力をかけるよう国際社会に呼びかけていくという。
なお、タミフルの特許権者はロシュであるが、その主要成分であるオセルタミビル oseltamivir を開発したのはギリアード社 Gilead だ。ロシュはタミフルの売り上げ20%をロイヤリティーとしてギリアードに支払っている。

原題:Ensure access to generic HIV and avian flu drugs, says GNP+
日付:November 26, 2005
出典:GNP+ website
URL:http://www.gnpplus.net/cms/article.php/20051126154230737

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★ 世界銀行:HIV/AIDSへの取り組み
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世界銀行は、2004年末現在の世界のHIV陽性者は3900万人で、その内95%以上の人々が中・低所得国、そのうち3分の2近くがサハラ以南アフリカ、約5人に1人が南・東南アジアに住んでいると発表した。
世銀は、1980年代後半から、HIV/AIDSの予防とそのインパクトの緩和に取り組んできた。今ではHIV対策の主要な資金援助機関になっている。2004年6月の時点で、62の中・低所得国に対して、HIV/AIDSの感染拡大予防と治療のため、106のプロジェクトに有償、無償をあわせて24,6億ドルを投入している。また、GFATM(世界エイズ・結核・マラリア対策基金)へ拠出するために、現時点で22億ドルの予算を確保している。

世銀のこれまでのHIV/AIDSへの取り組みは、1986年から1997年の間と1998年以降の二段階に分けることができる。当初の取り組みは、小規模なものであった。途上国へのHIV/AIDS対策援助の需要が低かったという外的要因と、保健セクターが保健システム改革に焦点を当てていたという内的要因のせいである。その後、1996年から1997年にかけて、国連合同エイズ計画(UNAIDS)の創設や、エイズを重要開発課題として取り上げた世銀の報告書の発表、そして効果的な抗レトロウィルス治療の開発が契機となり、徐々に投入するし金額も拡大した。
第二段階となる1998年以降、その取り組みは一気に拡大した。2000年に開始した多国籍エイズプログラム Multi Country AIDS Programme(MAP)は、2004年の6月までに、29の国レベルで約10億ドルの資金を投じて実行中である。対象国にHIV/AIDSの感染拡大予防、支援と治療のプログラムの拡大等の対応促進を目的としている。
アフリカ諸国がMAPに参加するためには、!)参加国自身が独自の戦略的なアプローチを有すること、!)HIV/AIDS対策のための複合的な利害関係があること、!)提供された無償資金を迅速かつ効果的に活用することを政府が約束すること、および!)政府が市民社会等と協働すること、の以上4点を充たす必要がある。MAPは、参加する各国が自主的に国家・戦略プランの技術面および戦略面から指導していくことを期待している。そのため、通常のプロジェクトよりも強い自主規制を要求している。

原題:HIV/AIDS and the World Bank 
日付:Published: Monday 21st November 2005, last edited: Friday 2nd December 2005 
出典:Bretton Woods Project website 
URL: http://www.brettonwoodsproject.org/article.shtml?cmd[126]=x-126-438635

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★ WHO:エイズ治療目標未達成を謝罪
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WHOは11月28日、”3 by 5”(2005年末までに抗レトロウイルス(ARV) 薬を貧困国の300万人に供与するという指標)を達成できないと謝罪表明をした。WHOのHIV/AIDS部門ディレクターのジム・ヨン・キムJim Yong Kim氏は、WHOが意欲的な”3 by 5”達成のために迅速に対応できなかったことを認めた。
最新データはまだ発表されていないが、2005年6月の時点では、貧困国の約100万人の人々が治療を受けているという。
キム氏は、「人々の命を救うために十分な活動をしたといえない」と遺憾の意を表明する一方、目標は達成できなかったが必ずしも「失敗であったとはいえない」と話す。WHOとUNAIDSが明確な目標を掲げた結果、各国政府からの援助し金額も増え、ARV治療を受ける人々の数も拡大した。

HIV/AIDSによる影響が最も大きいサハラ以南アフリカでは、約50万人が2005年の半ばまでに治療を受けることができた。その数は、前年の3倍に達したが、この数字は治療を必要とする人々全体のわずか15%にしか満たない。6月の「3 by 5」報告書によると、アジア地域で治療を受けている人々の数は、2004年の5万5千人から15万5千人に増え、東欧や中央アジアで治療を受けている人々は一年で2倍近くになり、2万人になった。
UNAIDSの最新データによると、現在HIV陽性者は世界で4000万人以上だという。

原題:WHO sorry for missing AIDS target 
日付:November 28, 2005 
出典:CNN.com website 
URL:http://www.cnn.com/2005/HEALTH/conditions/11/28/who.aids.reut/index.html

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★ ユニセフ:世界子ども白書2006発表 〜存在しない子どもたちとHIV/AIDS
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2005年12月14日 ユニセフは「世界子ども白書2006」 UNICEF's State of the World's Children 2006 report を発表した。「存在しない子どもたち(仮題)」と副題のついた本白書は、出生登録をしていない世界の数百万の子どもたちに、HIV感染の可能性が高いと報告している。また、世界には出生登録をしていない子どもが約5,000万人存在し、その数は増え続けているという。戦争、政府の汚職、貧困や宗教・民族・ジェンダーによる差別のため、出生届が出されないまま、幼少の頃から社会に取り残され、成長している子どもたちがいる。彼らは地域社会、政府そして世間に存在が認知されず、学校教育や保健サービスなどを受ける機会を得ることができない。
「毎年、数百万人の子どもたちがHIV/AIDSのような予防可能な疾病で静かに息を引き取っている。また、エイズ遺児も多く地域社会に認知されないまま、ストリートチルドレンになっているのです。」と、ユニセフ・カナダ代表のニジェル・フィッシャー氏 Nigel Fisher は話す。国際的なドナーは、2004年末に起きたインドネシア沖の津波のような世界的な注目を浴びる大惨事には積極的に支援するが、目を向けられないまま毎年数百万人の子どもたちが死んでいく現実がある。ユニセフ第5代事務長 アン・ベネマン Ann Veneman は、「政治的な働きかけを行ってこうした脆弱な子どもたちを支援していけば、HIV感染の抑制をはじめ、国連ミレニアム開発目標の達成も実現可能のはず」と話す。

原題:HIV One of Risks Facing Millions of Children Worldwide Who Are Not Registered at Birth, UNICEF Report Says
日付:Dec 14, 2005
出典:Kaiser Daily News
URL: http://www.kaisernetwork.org/daily_reports/rep_hiv.cfm#34301

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★ ICASA: HIV/AIDSと家族をテーマに開催
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ナイジェリアの首都アブジャで昨年12月4日から6日間にわたって第14回アフリカのエイズと性感染症に関する国際会議International Conference on AIDS and Sexually Transmitted Infections in Africa(ICASA)が開催された。会議のテーマは「HIV/AIDSと家族」。主にアフリカ諸国から参加した約7500人の代表者がHIV/AIDS予防のための禁欲教育について話し合った。
前南アフリカ大統領のマンデラ氏の前妻であるウィニー・マンデラ氏 Winnie Madizikela-Mandela は、「子どもたちに対して、禁欲を教えるべき」と主張した。一方で、禁欲のみを教える性教育に否定的な向きもある。また、禁欲をHIV/AIDS対策の前面に打ち出す代わりに資金提供をもちかける米国大統領エイズ救済緊急計画(PEPFAR)の姿勢を批判する人々もいる。
会議では治療薬に関しても議題に上った。国境なき医師団(MSF)の調査によると、診療所のHIV陽性者のうち約16%が、抗レトロウィルス(ARV)薬の処方計画を治療開始後4年までに変更しているという。ARV薬は使用を続けると薬剤耐性ができるので、服用薬を新しいものに変更していく必要がある。出席者は、開発途上国で購入可能でありかつ安価な代替薬の生産を訴えた。比較的古いタイプのARV薬は、これまで関係者の働きかけやジェネリック薬との価格競争のおかげで、1人あたり年間200ドルで入手できるようになった。しかし、耐性ができた後に服用する新薬は特許権で保護されている、または流通が少ないなどの理由で数千ドルと高額だ。使用している2.5%の患者が、全体の30%の費用を支払っている計算になる。アフリカのHIV陽性者のうち10%しか治療を受けられない現状では、代替薬の導入は時期尚早であるとの意見もあるが、数多くの患者を抱える国々にとっては、重要な問題である。

原題:ICASA Conference Attendees Debate Abstinence Education as Prevention 
Method for HIV
日付:Dec 13, 2005
出典:Kaiser Daily News
URL: http://www.kaisernetwork.org/daily_reports/rep_hiv_recent_rep.cfm?dr_cat=1&show=yes&dr_DateTime=13-Dec-05#34270

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■□編集後記
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早いもので2006年も早1ヶ月が過ぎました。年初に立てた「今年の目標」が達成できたかを振り返ってみるちょうどいい機会ですよね。編集員Wは、ブログを毎日書く!という目標を立てましたが、実行するのはなかなか厳しいです。ブログといえば、当メールマガジンの過去記事をまとめたブログを今年から新しくしました。記事の内容ごとに分類し、ブログ内の検索もできる便利なものになりました。URLは本メールマガジンの冒頭にあります。ぜひのぞいてみてくださいね!


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創刊日:2004-09-14  
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