経営

IT会計事務所への道

会計事務所がIT化を通じ、顧問先の中小企業のIT化へのポータルサイトとして機能するためのノウハウやコラムなどを週刊で配信。

全て表示する >

【IT会計事務所への道 】-レモンの原理-

2004/08/18

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
IT会計事務所への道 http://kaikei.inst.jp/
8/18発行 Vol.6 電子メール
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

本メールマガジンでは会計事務所がIT化を通じ、顧問先のポータルサイトとして
機能するためのノウハウやコラムなどを配信いたします。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●データマイニング
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■穴を掘る

世界遺産に登録された「熊野古道」の近くに珍しい温泉がある。
熊野川の支流、大塔川には河原を30cmほど掘るだけで温泉が湧
き出る場所があり、この辺りを「川湯温泉」という。スコップ
を片手に河原を掘れば、そこが自分だけの露天風呂だ。川の水
で湯加減を調節し、風呂の大きさは掘った穴に比例する。場所
によっては地熱温度が異なり、湯温の違う複数の風呂を作るこ
ともできるのだ。

「穴を掘る」ことは、やってみると案外重労働である。河原を
少しぐらい掘るのなら大したことはないが、庭に1m近い穴を
掘るとなれば相当な覚悟がいる。土の中は木の根が縦横に走っ
ており、シャベルはなかなか進まない。根をなんとか切断して
も、ところどころに隠れている石はシャベルにコツコツと当た
って邪魔をする。穴掘りは筋肉痛と手にマメを作る作業でもあ
るのだ。

しかし、どんな苦労があっても中小企業はIT化というシャベ
ルで穴を掘らなければならない。自分たちが入りたい露天風呂
を作るには、まず、穴掘りをして温泉を引き込まなければなら
ないからだ。

■顧客を掘る

最近のIT業界では、「データマイニング」というキーワード
がよく使われている。

マイニング(mining)とは「採掘」という意味だ。企業のデー
タベースに蓄積されている膨大な情報を鉱山にたとえて、その
鉱山から貴重なビジネスチャンスを掘る(mine)ことを目的と
したデータ処理技術がデータマイニングである。

これまで、たくさんの新しいマネジメントの概念が生まれては
消えていった。IT化における、ERPやCRMはもう聞き飽
きたという方も数多くいるはずである。これらは、大企業でさ
えもうまく導入できなかったものであり、データマイニングも
その導入効果を疑う人がいても当然なことであろう。

中小企業が業績を向上させるためには、「蓄積されたデータに
対して様々な分析を行い、顧客満足度を向上させ、よりよい顧
客との関係を構築すればよい」という論がある。じっくり聞い
てみれば何のことはない、顧客のことをもっと掘り下げて考え
てみればよいだけの話なのだ。すなわち、「顧客を掘る」ことが
できれば業績は向上するのである。

どの企業にも当てはまるような、万能なデータマイニング手法
があるわけではない。まして、30cm程度河原を掘ればお湯が出
てくるという安直な場所もそうは見つからないのである。常に
採掘方法を見直しながら、苦労をしていかなければそれなりの
成果は残せないのがデータマイニングである。

では、そこまでして企業がデータマイニングに取り組まなけれ
ばならない理由はどこにあるのだろうか。IT業界でデータマ
イニングが論議されるようになった背景には、二つの大きなビ
ジネス環境の変化がある。

一つには、「市場が飽和してしまったこと」から起きるビジネ
ス環境の閉塞感だ。安く、たくさん作れば売れる時代は終わり、
顧客一人一人とのコミュニケーションを今まで以上に求められ
るようになった。企業は、おのずと商品の販売方法を変えざる
を得ない時代を迎えたのである。そこで、顧客の行動データの
分析や、市場戦略、需要予測など、あらゆる場面でデータを有
効に活用することが生き残るための必須条件になってきたわけ
だ。

もう一つは、インターネットに代表される情報技術が格段に向
上したことが上げられる。ハードディスクやメモリーが安価に
なり、ブロードバンド環境が整備されたことで中小企業でもデ
ータそのものを簡単に操作できるようになった。

これはデータを集める環境と蓄積する環境の両方が整ったこと
を意味する。かつては捨てるしかなかったデータを中小企業で
も再利用できる時代が到来したのである。

データマイニングが「顧客のニーズを掘り起こす」ということ
ならば、中小企業向けの経営改善手法としても活かすことがで
きる。今まで、ABC分析すらおこなったことのない企業が真剣
に顧客のことを考え始めれば、進むべき道が見えて来るような
気がするのだ。

…………………………………………………………………………………………………
▼お知らせ
…………………………………………………………………………………………………
IT会計事務所として、中小企業のIT化を真剣に考えられる先生方を募集して
おります。次の文章をお読みいただき、中小企業のIT化についての考え方に
ご賛同いただける先生は、kaikei@inst.or.jp までご連絡ください。


◇―――――――――――――――――――――――――――――――――――◇
▼本メールマガジンに関するご意見、ご感想
◇―――――――――――――――――――――――――――――――――――◇
本メールマガジンの記事に関しての質問、ご意見などございましたら、
kaikei@inst.or.jp までご連絡下さい。

発行元:ITインストラクト会計人会 http://kaikei.inst.jp/
発行担当:神田祐治

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2004-07-02  
最終発行日:  
発行周期:週刊  
Score!: - 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。