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JOG-mel 号外 伊勢雅臣著『比較中学歴史教科書 国際派日本人を育てる』発売

2018/11/09

■■ Japan On the Globe(号外)■■ 国際派日本人養成講座 ■■

 伊勢雅臣著『比較中学歴史教科書 国際派日本人を育てる』発売

 歴史教育の問題を探ろうと、各社の中学歴史教科書を読み比べてみたら、みな検定を通っているのに、こんなに違うのかと驚きの連続でした。
 その教科書比較から、日本の歴史文化を「根っこ」として持ち、国際社会で尊敬される国際派日本人を育てるための歴史教育が見えてきました。
■転送歓迎■ H30.11.09 ■ 50,435 Copies ■ 4,536,780Views■
無料購読申込・取消: http://blog.jog-net.jp/


■あなたは自分の言葉で日本を語れますか?

 いくら外国語ができても、自国の歴史文化も語れない「根なし草」では、外国の歴史文化も語れず、外国人と語り合うこともできません。そういう日本人が多いのは、日本の歴史教育の問題ではないでしょうか?

「我が国の歴史に対する愛情を深め、国民としての自覚を深める」

 この学習指導要領の目標が達成されていれば、それを「根っこ」として国際社会でも逞しく生きていける「国際派日本人」が育つはずです。現在の歴史教科書は、この目標を達成しているのでしょうか。

 この問題意識から、本講座では5年、46回に渡って、「歴史教科書読み比べシリーズ」を発信してきました。そのエッセンスを大幅に書き改め、1冊の新書版にまとめたのが、今回の『比較中学歴史教科書 国際派日本人を育てる』です。教育改革、教科書採択に関わっていらっしゃる皆様や、自分の言葉で日本を語る事に自信のない方々には、ぜひお読みいただきたいと思います。


伊勢雅臣『比較中学歴史教科書 国際派日本人を育てる』(勉誠出版、新書、\900+税)
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4585222251/japanonthegl0-22/


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■■『比較中学歴史教科書 国際派日本人を育てる』贈呈■■

 本書は、我が国の教育改革にささやかなりとも貢献したいという思いで、書き綴ったものです。現実に教育改革に取り組まれている方々、より良い教科書採択に努力されている方々に、贈呈させていただきます。今後のご活動の参考にしていただければ、幸いです。

 皆様のお知り合いで、このような方がいらっしゃいましたら、ぜひ本号を転送して、お知らせ下さい。

お申し込みは=> 
   https://1lejend.com/stepmail/kd.php?no=463786
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 以下、目次と前書きのみ、ご紹介させていただきます。


■目次

 序章 歴史教科書の目標
  歴史教育の目標
 「なぜ歴史を学ぶのか」
 
 第一章 独立国家・独立文明の建設
  縄文・弥生・古墳時代の独創性
  国づくりの苦闘
  日本文明への自信

 第二章 大御宝のための国づくり
 「公地公民」か、「階級社会」か
  戦国時代の高度経済成長
  徳川幕府の学問による国づくり
  世界最高の教育水準が実現した農村自治
  大御宝のための国づくり

 第三章 植民地主義との戦い
  欧米列強のアジア進出と幕末の危機
  日清戦争は何のため?
  日露戦争(上)〜 怪雲空にはびこりつ
  日露戦争(下)〜 世界を変えた一戦
  韓国併合は植民地化か

 第四章 共産主義との戦い
  暴力革命だったロシア革命
  日中戦争に引きずりこまれた日本
  大東亜戦争 〜 自存自衛とアジア解放の戦い
  和平への苦闘
  占領下の戦い
  冷戦とアジア独立


■まえがき
 
 三内丸山遺跡の発見などによって日本の縄文時代像が急速に書き変えられつつあり、それに刺激を受けて、縄文土器や土偶がブームとなっている。このように学問的な進歩が急速に進む時の歴史教科書の記述は難しい。定説と仮説との境界がまだはっきりせずに、どこまでを定説として教科書に記述すべきか、教科書執筆者は難しい判断を迫られるからだ。

 一般の読者は歴史教科書はすべて文部科学省の検定を通っているので、考古学的な研究成果については、ほぼ同じような内容だろうと、想像するかも知れない。しかし、各教科書の記述を比べてみれば、大きな違いがある。たとえば最古の土器の年代に絞って、いくつかの中学歴史教科書を見てみてみよう。(いずれも平成二十七年検定済み)


(1)狩りや漁・採集で得た食糧の保存や煮炊きのために土器を使うようになり、食べられる物の種類が増えて、食生活は豊かになりました。このころの土器は、表面に縄目の文様がつけられていることが多いので縄文土器といいます。(帝国書院『社会科中学生の歴史』)

 帝国書院版は土器と食生活の関係に関しては詳しいが、年代は書いていない。


(2)日本列島の人々は,1万2000年ほど前から土器を作り始めました。これはどんぐりなどの木の実を煮て食べるために考え出されたもので,世界的に見ても古い年代とされています。(東京書籍『新版 新しい社会歴史』)

 東京書籍版では、「1万2000年ほど前」から土器を作り始めた、とし、「世界的に見ても古い年代」とする。


(3)今から約1万5000年前,人々は,食物を煮炊きしたり保存したりするための土器をつくり始めました。これらの土器は, その表面に縄目の模様(文様)がつけられることが多かったため,のちに縄文土器とよばれることになります。縄文土器は,北海道から沖縄まで日本列島全体から出土しています。これは世界で最古の土器の一つで、・・・(育鵬社「新編 新しい日本の歴史』)

 育鵬社版では「土器をつくり始め」た時期を「約1万5000年前」とし、「世界で最古の土器の一つ」と表現している。


(4)今から1万数千年も前から、日本列島の人々はすでに土器をつくり始めていた。これは、世界で最古の土器の一つである。
側注1 青森県大台山元1遺跡から発見された土器は炭素年代測定法で約1万7000年前とされている。
側注2 2013年、日・英の研究チームが、北海道や福井県で出土した約1万5000年前の土器から、世界最古の過熱調理の痕跡を発見した。(自由社『新版 中学社会 新しい歴史教科書』)

 自由社版の記述はもっとも詳しい。側注では最古の土器として約1万7000年前のものが見つかっていることを指摘し、本文で「世界で最古の土器の一つ」としている。また「世界最古の過熱調理の痕跡」も発見されていることを述べている。


 土器の年代だけでも、「記述なし」(帝国書院)、「1万2000年」(東京書籍)、「1万5000年前」(育鵬社)、「約1万7000年」(自由社)とばらついている。
発見された最古の土器の年代を言うか、ある程度、普及した時期を言うかによって、2〜3千年のバラツキがあるのは理解できるが、東京書籍版で「1万2000年前」というのは、群を抜いて新しい。また、帝国書院に至っては、年代すら記載していない。

 さらに世界の他の地域との比較に関しては、記述なし(帝国書院)、「世界的に見ても古い年代」(東京書籍)、「世界で最古の土器の一つ」(育鵬社、自由社)と、これもバラバラである。

 教科書はギネスブックではないし、またいつ、より古い土器が見つかるか分からないのだから、ピンポイントの世界一かどうかを教科書で論じてもあまり意味はない。
しかし、岡村道雄・元文化庁主任文化財調査官が指摘しているように、日本列島の土器は「質量ともに世界の他の時代や地域のものとくらべても際立っている」(『日本の歴史01 縄文の生活誌』、講談社学術文庫)という点は、わが国の歴史を学ぶ以上は、知っておくべき重要ポイントであろう。
そのような大事なポイントをまったく学べない教科書もある、という問題をここでは指摘しておきたい。

 土器の年代という単純な事実に関しても、各教科書でこれだけのバラツキがある。とすれば、それらの事実をベースに描かれる縄文の時代像も、教科書によって大きく違ってくる。かつては日本の縄文時代は「毛皮を着た原始人が獣を追っている」というようなイメージで描かれており、弥生時代になってようやく中国や朝鮮から米作が伝わって文明化した、という時代像であった。
しかし、最近の考古学的発見で縄文時代の日本列島では独自の文明が発達していたという時代像が描かれつつある。各教科書の記述のばらつきは、古い時代像から新しい時代像への移行に積極的か、慎重か、という違いから来ているように思われる。

 いずれにせよ、中学校教育は義務教育の最終段階であり、日本国民としての最低限の情操、知識を育む事を目的としている。その歴史教育がこれほどの大きなバラツキがあっても良いのか、というのが、本書をまとめる事になった問題意識である。


 本書は、筆者の発行している創刊二十一年、購読者五万人超のメールマガジン『Japan On the Globe国際派日本人養成講座』の中で「歴史教科書読み比べ」シリーズとして、五年、四十六回(単行本三冊分)にわたって発信してきた内容を大幅にまとめ直したものである。

 筆者は留学と駐在で通算十一年、欧米に滞在し、業務出張や学会参加、観光などで訪れた国は五大陸三十二か国に及ぶ。その間に海外で多くの日本人と出会ったが、かなりの人々が日本の歴史と文化に関する知識に乏しく、それがために海外の人々との交流も底の浅いものになっていると感じてきた。
異文化理解、異文化コミュニケーションをきちんと行うには、自分自身の母国の歴史・文化をしっかりとした「根っこ」として持たなければならない、というのが、筆者の海外体験を通じて得た持論である。自国の文化と歴史を良く知り、愛着を持ってこそ、他国の文化と歴史を理解し、かつ尊重することができるからである。

 この点の知識を補うために『国際派日本人養成講座』を始めたのだが、読者の中には、海外に出て自分がいかに日本を知らないか、を痛感して、インターネットを探し回って、このメールマガジンに辿り着いたという方も多い。

 多くの日本人が日本を知らない原因として、日本の歴史教育に何らかの問題があるのでは、と考え、いくつかの歴史教科書を読み比べつつ本当の日本の姿はどうなのか、を考えてきたのが本書のもととなった「歴史教科書読み比べ」シリーズであった。

 たとえば、帝国書院版で縄文土器について学んでも、その古さに関しては何ら記述がないので、無味乾燥な知識で終わってしまう。そんな知識は学校を出た途端に忘れてしまうだろう。

 しかし育鵬社版や自由社版と読み比べて「世界で最古の土器の一つ」と知れば、なぜそんな古い土器がユーラシア大陸の東端の日本列島で出土しているのか、という興味深い疑問が生まれる。そこから自分なりに調べたり、考えたりした事は、日本人の自画像を描く重要な材料となるだろうし、海外の人々に自分の言葉で日本を語る上でも貴重なトッピクスとなる。

 従来の文明観では、石器時代の人類は狩猟・採集による移動生活を送っていたが、約1万2千年前くらいから、世界の各地で農耕と牧畜を始めてようやく定住生活ができるようになり、そこから文明が始まったというものだった。この文明観から完全にはみ出しているのが、1万5千年前くらいから始まった日本の縄文時代だった。そこで我々の先人たちは狩猟や採集のまま定住生活を始めたのである。

 日本列島を巡る海は寒流と暖流がぶつかり合って世界有数の豊かな漁場をなし、深い森林からは木の実や果物、キノコなどがとれた。イノシシやシカ、ウサギなどの動物も豊富だった。こうした自然の恵みを活かして、縄文人は世界に先立って定住生活を始めたのである。
そして定住生活の中で調理や保存のための土器を作り出し、それによって食材の種類を増やし、さらに豊かな食生活を築いていった。(小林達雄『縄文文化が日本人の未来を拓く』、徳間書店)

 今日の日本料理が多種多様な食材を活用している様は世界の料理の中でもユニークな特色だが、それは縄文時代から続いている伝統だろう。また、土地への負荷が大きい畑作・牧畜を数千年続けてきたチグリス・ユーフラテス川、ナイル川、インダス川、黄河などの流域はみな砂漠化してしまったが、縄文人たちは一万年以上も豊かな自然と共生してきた。
現在の日本列島が世界有数の人口密度と経済規模を支えながら、緑地の比率でもフィンランド、スウェーデンに続いて先進国中3位という豊かな自然を保っているのも、縄文時代の自然観が今も日本文化の中に根づいているからではないか。

 土器の年代から、こういう日本文化論にまで話を広げると、外国人も興味深く聞いてくれるだろうし、また異文化社会で自分自身を支えてくれる「根っこ」ともなる。本書では、教科書の読み比べから所々で脱線して、こういう形で日本の姿を語っている。読者が自ら日本を語るための材料としていただければ幸いである。

 本格的なグローバル化の時代を迎え、仕事や留学などで海外滞在している邦人数は百三十万人を超えている。海外からの訪日観光客数は年間三千万人、日本からの海外に出る観光客数は二千万人に達しようとしている。
これからの日本人は否応なく異文化社会で暮らしたり、異文化の人々とのコミュニケーションを迫られる。その際に自らを支えてくれる母国の歴史と文化という「根っこ」をしっかり太く深く伸ばすために、本書の試みがいささかなりとも参考になれば、望外の幸せである。

平成三十(二〇一八)年八月九日 伊勢雅臣

                                        (文責 伊勢雅臣)

■リンク■

伊勢雅臣『比較 中学歴史教科書 国際派日本人を育てる』、勉誠出版、H30
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4585222251/japanonthegl0-22/

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