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JOG-mel No.1060 ガラパゴス化した日本のマスコミ

2018/04/29

■■ Japan On the Globe(1060)■■ 国際派日本人養成講座 ■■

       Media Watch: ガラパゴス化した日本のマスコミ

 日本のマスコミは岩盤規制に守られたガラパゴス諸島に安住し、世界の進化から取り残されている。
■転送歓迎■ H30.04.29. ■ 50,814 Copies ■4,481,221Views■
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■記念講演 伊勢雅臣『世界が称賛する 日本の教育』■
 「教育を良くする神奈川県民の会」定期総会・講演会
・平成30年5月19日(土)14:00〜
 第1部 定期総会 14:00〜14:50
 第2部 講演会 15:00〜16:30
・かながわ労働プラザ(L プラザ) ホールA
 JR根岸線「石川町」駅北口(中華街口)から徒歩3分
 https://www.zai-roudoufukushi-kanagawa.or.jp/l-plaza/access.html
・会費 1000円
・申し込み 不要。直接、会場にお越し下さい。
・問い合わせ information@教育神奈川.jp

■■伊勢雅臣『世界が称賛する 日本の教育』に寄せられたアマゾン・カスタマー・レビュー 計35件、5つ星のうち4.4

★★★★★ 世界が称賛「した」日本の教育(「はいでぃよ」さん、ベスト100レビュアー)

 教育に必要なのは、勉学は言うまでもなく、博愛、しつけ、規則の順守、誠実、あいさつ、清掃などの礼儀、忍耐、社交性、好奇心、感謝の心、やり抜く力、長期目標である。日本では江戸時代よりそれらを寺子屋で実践し、世界最先端の高いレベルの教育を行っていた。
 といった内容です。すごく真っ当です。

★★★★★ 日本の教育の強みを感じました!(yanashiさん)

 今まで、日本の学力や仕事の進め方についてはテレビの影響もあって、世界から見ておかしいものという勝手なイメージを持っていましたが、この本を読んで日本スゲー!と思いました。
 福井県のお話はとても参考になりました。まず、塾に行かない、勉強時間は2〜3時間なのに全国で学力1位。なぜなのか?(内容は本書を読んでください)
 そのことが腑に落ちる内容であり、今から日本の進むべき教育はこれがいいのではないかと思いました。

伊勢雅臣『世界が称賛する 日本の教育』、育鵬社、H29
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4594077765/japanontheg01-22/
アマゾン「日本論」カテゴリー 1位(8/3調べ)、総合41位
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■1.「若年層の右傾化」?

 森友、加計に続いて、自衛隊日報問題、財務省次官のセクハラ問題と、もう1年以上も新聞やテレビのスキャンダルネタの狂騒が続いていて、安倍政権の支持率も落ち込んでいる。しかし、その支持率の動きには世代別に大きな違いがある。

 4月時点での内閣支持率、不支持率を世代別に見ると、次のようになっている。[1]

 29歳以下  支持44% 不支持33%
 30〜39歳 支持39% 不支持39%
 40〜49歳 支持32% 不支持56%
 50〜59歳 支持30% 不支持54%
 60〜69歳 支持23% 不支持67%
 70歳以上  支持25% 不支持58%

 支持率で見ると、60〜69歳の23%を底に、若くなるほど支持率が上がっている。これをマスコミは「若年層の右傾化」というが、本当にそうだろうか?

 まず気がつくのは、若年層だけでなく70歳以上も、わずかながら支持率が上がっている。不支持率で見ると、60〜69歳代が突出して高いのである。

 この現象の説明としてまず考えられるのは、60〜69歳がいわゆる全学連世代を含む、最も左傾化した年代だということであろう。70歳以上はもともとそれほど左傾化していない、と言えるのではないか。とすれば、「若年層の右傾化」ではなく、「左傾化した全学連世代からの正常化」と言うべきだろう。

 もうひとつの仮説は、スキャンダルに狂奔しているマスコミの影響力が、若い層ほど弱まっているということであろう。1週間の調査期間中に新聞を読んだと言う人の率は、60代で62.0%に対し、20代では10.3%、10代にいたってはわずか2.9%である。テレビを10分以上見た人は、60代で95.2%に対し、10代で75.9%となる。

 先進国の中で、日本ほど左翼マスコミが幅をきかせている国は他にはないので、その影響力が弱まっているのは、傾向としては健全である、と弊誌は考える。


■2.若者の安倍政権支持の理由

「若年層の右傾化」というマスコミの言い分に、統計的に異議を唱えているのが、元大蔵官僚で経済学者の高橋洋一氏の近著『なぜこの国ではおかしな議論がまかり通るのか』[1]である。

 氏は「右傾化」を「外国人排斥」と捉え、その指標として「中国の親しみ度」を用いている。それによれば、「中国に親しみを感じる割合」は、1999年では20代48.7%、60代47.4%とほとんど差がなかった。

 しかし2016年11月では、20代31.1%、60代12.8%と、かえって60代の方が「中国の親しみ度」が落ちている。すなわち「外国人排斥」につながるような「右傾化」という意味では、若年層は「右傾化」していない。

 弊誌が推察するに、これは若年層ほどバイトや学校で中国人留学生に接する機会が多く、中国人の友人を持つ割合も高いからではないか。マスコミ報道では、反日暴動や尖閣への侵入など、いくら左傾マスコミでも覆いようがないほど、中国の横暴ぶりが報じられている。中国人留学生との接点が少ない年配層ほど、反中感情を持つてしまうのは、当然だと言えよう。

 この仮説が正しいとすれば、年配層ほどマスコミに左右され、若年層は実体験や自由なインターネット報道などから、より客観的な現状認識を持っているのではないか、と推察される。これはこれで、大変良い傾向ではある。

 高橋氏は、若年層の安倍政権支持は「右傾化」ではなく、アベノミクスの成功が原因だと指摘している。実際、失業率も就業者数も大きく改善している。民主党政権最後の年であった平成24(2012)年の失業率4.33%、就業者数6279万人に対して、昨平成29(2017)年はそれぞれ2.88%、6559万人。人口は減っているのに、就業者数は280万人も増加している。

 特に若年層は就職機会の増加、派遣やバイトから正規社員への登用などで最もメリットを受ける年代である。いくら偏向マスコミがアベノミクスの成功を隠しても、自分の経験から、現実を見ているのである。


■3.マスコミの「劣化」

 マスコミの左傾ぶりについては、弊誌では何度も論じてきたが、最近の傾向は「左傾化」というよりも「劣化」と言うべきではないか。左翼的思考を持つ記者が、取材の基本を踏まえて事実を述べた上で、自分自身の意見として左翼的な論評を行うのは、一向に構わない。自由な言論社会では、そういう左傾メディアもあってしかるべきだ。

 しかし最近のマスコミの報道は、取材の基本を逸脱した意図的な虚偽報道がまかり通っている。たとえば、弊誌1034号「『加計事件』 〜 朝日新聞の謀略報道」[a]では、出所もよくわからない記録文書で、「総理のご意向」という部分にスポットライトを当てて、スクープ記事に仕立て上げていた事例を紹介した。

 しかしスポットライトから外れて、よく見えない部分では「総理からの指示に見えるのではないか」という一節が隠されており、総理の指示などなかった事を窺わせていた。ここまでくると新聞報道というより、倒閣のためのプロパガンダである。

 朝日のプロパガンダは、すでに長い歴史がある。従軍慰安婦問題も、事実調査という「記者のイロハ」を全くせずに、吉田清治という詐欺師のでっちあげ本を朝日が喧伝して、大きな国際問題に仕立てあげた。朝日のプロパガンダぶりは、年期の入った筋金入りのものである。


■4.補償請求や株価低落という社会的制裁を受けない新聞社

「慰安婦」問題に関して、朝日は目立たない訂正記事を載せ、社長交替程度で済ましたつもりになっている。また上述の「総理のご意向」という記事も、虚報の疑いを自ら晴らすどころか、居直って、これを暴いた小川榮太?氏を「名誉毀損」により5千万円の損害賠償と謝罪広告の掲載を求める訴えを起こしている。

 新聞社の誤報虚報と言えば、製造会社の不良品販売に相当する。製造企業なら、おわびや社長交替だけで済まず、取引先からの補償請求や、株主離れによる株価下落という市場からの制裁を受ける。手痛い制裁を受けることが、経営陣の反社会的行為を予防するのである。

 たとえば、昨年、長年の品質データ改ざんが発覚した神戸製鋼では株主の売り注文が殺到して、ストップ安。1400円近かった株価は一時、800円付近まで下落し、時価総額にして1800億円が失われた。その後、安全性の検証が進み、重大事故に結びつく恐れは少ないことが分かってきて、株価は戻りつつあるが、まだまだ海外の顧客からの補償請求や訴訟などのリスクを抱えている。

 こうした事例から、誤報虚報を続ける朝日新聞の株価もさぞ落ちているだろうと調べたら、どうにも株価のデータが見つからない。なんと朝日新聞は株式を公開していないのである。いや、朝日だけでなく、他の新聞も同様だ。一般株主がいないので、不祥事で株価が左右される、ということがそもそも起こらないのである。


■5.株式の譲渡制限による「絶対にクビにならない社長」

 前述の高橋洋一氏の著書では「日刊新聞紙法」(正規名称は「日刊新聞紙の発行を目的とする株式会社の株式の譲渡の制限等に関する法律」)の存在が問題だと指摘している。これはその正式名通り、新聞社の株式の譲渡を制限している法律である。

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 株式の譲渡制限があると、どうなるのか? たとえば『朝日新聞』は、村山家と上野家が代々ずっとオーナー(社主)として存在する企業だ。このように完全に経営者が代わらないと、オーナーのいわゆる鶴の一声で、経営方針をはじめとする会社のすべてのことが決まってしまう可能性がある。

 ただし、現実にはオーナーは現場に意見をいわないケースがほとんどだ。株式が譲渡されない安泰な経営のなかで、オーナーからの口出しがなければ、経営陣にはプレッシャーもかからない。そこでは経営のすべての権限を握った「絶対にクビにならない社長」が組織を指揮する。[2, 810]
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 2015(平成27)年に「日経新聞」がイギリスの「ファイナンシャル・タイムズ」の親会社を買収して、自社グループに組み込んだが、日本ではこの法律がある限り、その逆は起こり得ない。

 日本の新聞が欧米のように株式公開していたら、どうなるだろう? たとえば「慰安婦」報道で株式が暴落したら、株主たちは経営者の責任として、株主代表訴訟を起こすだろう。株価が100億円規模で落ち込んだら、それに相当する額の損失補償を経営陣が求められる恐れがある。

 経営陣としては、そんな裁判を起こされたらたまらないので、事前に報道の質については、十分、注意するようになる。そういう歯止めがあれば、そもそも「慰安婦」誤報などは起こらなかったはずだ。

 また株価が暴落した所を、アメリカのウォール・ストリート・ジャーナル紙あたりが買収をしかけるかもしれない。多数の小株主から株を買い集めれば、朝日新聞の経営の支配権を握れる可能性がある。そうなれば、同紙は信頼性の高い報道体制で定評があるだけに、意図的なプロパガンダ報道をするような記者・編集者は駆逐されるだろう。

 マスコミが外国資本に牛耳られるのも問題はあると思うが、ウォールストリート・ジャーナル紙は日本語版も出しているし、全世界で400万部も売れている週刊誌ニューズウィークの日本版は6万部も出ている。新聞も規制に護られた温室を出て、他の産業のように国際競争の荒波に晒された方が良いと思う。

 逆に言えば、日本の新聞は70年近く前に制定された「日刊新聞紙法」による規制によって、市場競争から護られている。そのガラパゴス諸島の中で、朝日新聞はプロパガンダ機関として特異な進化を遂げてきてしまった、という事のようだ。


■6.電波独占の利益をむさぼるテレビ局

 日本のテレビ局は新聞社の子会社になっているので同様の規制に守られているが、それ以外にも既得権益を守っている規制がある。

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 テレビ放送事業が既得権化している理由は、事業者の新規参入が実質的に不可能になっていることだ。総務省の認可を受けた事業者でなければ、テレビ放送事業はできない。「放送法」によって免許制度になっていることが、既存のテレビ局を「自分に甘く、他人に厳しい」体質にしてしまった元凶である。[2, 844]
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 電波は限られた公共財である。テレビ局は総務省の認可を受けて、その公共財を独占的に使っている。しかもその使用料は総計で地方局含め60億円強(平成22年度)。事業収入2兆8千億円に比較すると、電波の仕入れコストはわずか0.21%にすぎない。[3]

 テレビ受像機を持っているだけで、強制的に受信料を徴収するNHKの職員の平均年収が11百万円を超えていることが問題視されているが、高橋氏は民放のテレビマンはNHKよりも高給取りであることを指摘している。それによると最高は朝日放送の1498万円、最低でもテレビ東京ホールディングスの1324万円である。[2, 910]

 多くのテレビ局は電波という国民の共有財産を独占的に使って、低俗なワイドショーや偏向ニュースを流し、それによって膨大な利益を上げ、社員は高給を受けとっている。国民を搾取しているという点では、国会審議をサボりながらも、年間4千万円以上の歳費を受けとっている野党議員と良い勝負ではないか。


■7.日本だけが導入していない電波オークション

 この電波独占を打ち破る手段が、電波オークションである。オークションとは「競売」で、たとえば、ある電波帯域を政府が「100億円で買う会社はあるか」と尋ね、複数社が応じたとすると、「110億円では?」「120億円では」としだいにつり上げていき、最後に1社が残った時点で落札する。

 電波オークションは、1990年にニュージーランドで始められ、その後、1996年にはアメリカがモバイル通信を対象に導入。現在では30年近くの経験を積み重ね、先進国クラブとも言われるOECD35カ国のうち、未導入はわずか3カ国、すなわちアイスランド、ルクセンブルグ、日本のみだ。

 アイスランド、ルクセンブルグはそれぞれ人口約34万人、58万人という中小都市規模だから、普通の規模の先進国で導入していないのは日本だけ、というまさにガラパゴス状態である。

 電波オークションがこれほど世界的に広がったのは、30年近くの経験で、大きな効用がある事が分かってきたからだ。

 第1に税収が増える。電波オークションの導入によって、日本の電波使用料は最低でも1桁は跳ね上がる、と言われている。これは独占によって、テレビ局が得ていた利益が国民のための資金源として取り戻せるという事である。テレビ局にとっては、収益が減るので、その分、良質の番組を作って視聴率を稼がねばならない。

 第2に新しい事業者が新規参入できるようになる。新規事業者がいきなりテレビ放送を始めるのは難しいとしても、既存の地方局を買収したりして参入できる。これは例えば、インターネットの世界では、チャンネル桜のような保守系の放送が始まっているが、それが通常波の世界でも起こりうる。

 車にしろ、パソコンにしろ、企業間の自由競争があるからこそ、高品質化、低価格化、性能向上が急速に進む。それと同様に、新聞の「日刊新聞紙法」廃止、テレビ局の電波オークション導入は、それぞれガラパゴス諸島で安住していた日本のマスコミを、自由競争の海に追い込んで、その品質やコスト競争力を高める手段なのである。
                                        (文責 伊勢雅臣)

■リンク■

a. JOG(1034) 「加計事件」 〜 朝日新聞の謀略報道
 朝日新聞はいかに「加計事件」を創りだしたか
http://blog.jog-net.jp/201711/article_1.html

b. JOG(1041) 偏向テレビから民主主義社会を守る道
 放送法を無視して偏向報道を繰り返す確信犯的テレビ局をいかに正すか。
http://blog.jog-net.jp/201712/article_4.html


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アマゾン「日本論」カテゴリー1位(H28/6/30調べ) 総合19位(H28/5/29調べ)


■参考■(お勧め度、★★★★:必読〜★:専門家向け)
  →アドレスをクリックすると、本の紹介画面に飛びます。

1. 朝日新聞DIGITAL 世論調査
http://www.asahi.com/politics/yoron/

2.高橋洋一『なぜこの国ではおかしな議論がまかり通るのか』★★、KADOKAWA、H30
http://www.amazon.co.jp/o/ASIN/4046022949/japanontheg01-22/

3. NEWSポストセブン「テレビ局の「電波使用料」は売上高のわずか0.14%しかない」
http://www.news-postseven.com/archives/20101102_4829.html


■伊勢雅臣より

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