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食品工場長の仕事とは???

毎日の食品工場での仕事を自信もって、「家庭の食卓で子供に向かって話せる仕事ができる」、そんな食品工場を一緒に考えていきましょう。

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食品アレルゲン(Food Allergy)表示ミスについて

2007/03/31

========================================食品工場長の仕事とは===

■■    食品アレルゲン(Food Allergy)表示ミスについて
■■■                            2007年3月31日発行 
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おはようございます。
河岸です。今日で3月が終わりです。学生の方は進級、進学が明日から始ま
ることになります。新入社員の方も明日から社会人になりますね。工場にも
新入社員が入って来ると思います。何かのきっかけで「片目の猿を」「両目の
猿」に変化させるチャンスです。明日からでも決して遅くないので両目を開けて
仕事をしてみませんか。
http://homepage3.nifty.com/ja8mrx/katame3.htm

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食品アレルゲン表示ミスについて
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アレルゲンの表示ミスは影響が大です。

 日本の市場では食品衛生法の改正(2001年4月)により、容器包装された加
工食品や添加物に「卵、乳、小麦、そば、落花生」の5品目を原材料として使用
した場合のアレルギー表示が義務付けられました。 私たちの周りでも卵、牛乳、
小麦、大豆、そば、鶏肉、ピーナツなどでアレルギー症状を出す方は非常に多
くなってきています。特にこの中で、先にあげた5品目については、製造工程で
使用する添加物などの加工助剤、キャリャオーバーの食品についても表示が義
務付けられています。あわび、いか、いくら、えび、オレンジ、かに、キウイフル
ーツ、牛肉、くるみ、さけ、さば、大豆、鶏肉、豚肉、まつたけ、もも、やまいも、
りんご、ゼラチン、バナナ(04/6月に追加)の20種は、症例が少なく、化学的知
見が少ないとして「表示奨励」とどまっています。またアレルギー患者が安心し
て食べられるように「特定アレルギー食品を使っていません。」と使用の否定表
示を奨励(表示奨励)しています。ただし、原材料表示欄外であっても、5品目の
特定原材料等に関して「入っているかもしれない」という表示は認められません。
このような入っているかもしれないという可能性の表示は、PL法(製造物責任法)
で企業防衛として安易に利用されることが予想されるのと、アレルギー患者の
食べられる食品の選択の幅を狭めることにもなり禁止されています。しかし、特
定原材料を使用している製品と同一製造ラインを使用することで、特定原材料等
が入ってしまう可能性が考えられる場合、「本品製造工場では○○(特定原材料
等の名称)を含む製品を生産しています。」、「○○(特定原材料等の名称)を使
用した設備で製造しています。」等表記することにより注意喚起をすることは可能
とされています。又、アレルギー表示は業務用や加工食品の原料であっても表示
の義務付けがされています。アレルギー症状を表す方は非常に微量な量でもアレ
ルギー症状を発症しますので、数μg/ml濃度レベル又は数μg/g含有レベル
以上で検出されるということであれば特定原材料を使用している旨の表示が必要
になります。アレルギー物質が含まれる食品を誤って飲食してしまうと直ぐに医療
機関による治療が必要になりますので、外国に行く飛行機の機内食などでアレル
ギー表示ミスの食品が提供されると非常に問題は大きくなります。



何故、表示ミスが起きるのでしょうか。

 図1のアレルギー表示ミスの特性要因図で表すように大きく5つのミスの要因が
考えられます。今回は設計段階ではアレルギー表示が完全に検討がなされている
という前提に立っています。新聞の社告を見ても「設計段階と異なる状況になって
ミスが出ました。」との内容が多いので今回のお話は設計段階、初期流動段階で
は問題が無くその後問題が出て、結果としてアレルギー表示ミスが発生したことと
します。考えられる5つの要因は、原材料、配合工程、包装工程、包装材料、検査
工程になります。この5つの発生しうるミスに関して図2の樽の図に示したように「ア
レルギー表示ミスを犯すとお客様の命に関わります。」と言うことを毎日のように樽
に注ぎ込む必要があります。そのためには教育を繰り返し実施します。教育にはア
レルギーの症例、どうしてアレルギー表示ミスが発生するか、他社のミスの事例など
を繰り返し、教育を実施します。その樽にためた水が漏れてしまうと表示ミスが発生
したと考えます。図のように水が漏れるためには一つの胴板に穴が空いている場合
も有りますが、胴板を締め付けているタガがゆるんでも水は溜まらないことが理解で
きると思います。このタガの役割をする部署が監視チームになると思います。工場の
商品のアレルギー表示に問題が無いかを常に監視する必要があると思います。特
に原料のロットが変更になった、工程が変更になった、包装材料のロットが変更にな
ったなどいまからお話しする表示ミスの可能性がある場合は監視チームが本当に現
場で確認しているかを監視する必要があります。



原材料について

 原材料にもアレルギー表示がいります。工場には様々な原料が入荷してきます。実
際にあった例ですが、ベーコンを使用しているロールキャベツで入荷してくるベーコン
がいつの間にか卵白を使用しているベーコンに替わってしまい、結果として最終商品
の「卵」表示ミスになった例があります。その場合も入荷してくるベーコンの表示を確認
していれば防げたと考えられます。アレルギー表示の必要な原材料には、月一回に原
材料規格書の提出を求め、出てきた規格書を監査チームが確実に点検を実施します。
原材料の規格、仕入れ先を資材部が変更するときは必ず、監査チームの確認が必要
になります。



配合工程について

 配合工程で考えられるミスは、SNT(サニテーション)不良が考えられます。特定原材料
の含まれない製品を製造する場合は、製造工程の一番初めに行いその後、特定原材料
が含まれる製品を製造する事になります。ここで同じラインを併用する場合は、必ずその
工程を使用していいかどうかの判定を行い判定した結果を記録した帳票が必要になります。
そしてその判定が確実に行われているかを監視チームが監視する必要があります。


包装工程について

 配合工程は専用ラインを設定している工場でも、包装工程を専用ラインを使用している工
場は少ないと思います。そこで考えられるミスは、包装工程以前との連携不良による原木
ミスが考えられます。特定原材料を含まない特殊な原木はロット区分する荷札を図のように
色を通常のものと変えてたとえ日本語の読めない方でも間違えないような工夫が必要にな
ります。また特に特定原材料の含まれない商品は取り扱いに注意が必要になりますので、
包装工程で発生する包装ミス、軽量、等の再加工品の取り扱いは十分に注意が必要です。
再加工時に間違え特定原材料の含まれた商品が混入しないように再加工(軽量品、包装
不良品)を禁止する必要があります。



包装材料について

 包装材料のミスも考えられます。包装工程の現場で包装材料自体を間違えてしまったと言
う単純ミスも考えられますが、入荷してきたフイルムなどの表示がロット毎で本当に合ってい
るかを確認する必要があります。毎日日付確認はしますが、その時に表示も確認が必要です。
特にサーマルラベルプリンター等を使用して、印字機に汎用性を持たせている場合は、何か
のきっかけでサーマルラベルの表示内容が変わってしまう場合も有りますので、この確認は
非常に大切な事になります。日付のみの確認が通常行われますが、現場では図のように印
字と標準の表示の点検をすることが必要でその点検をしているかを監視チームが監視する
必要があります。印刷フイルムの表示も毎日点検が必要になります。


検査工程について
 アレルギー物質の検査は非常に高価になります。設計段階で初めての使用する原材料を
使用する場合は検査が必要になりますが、毎日のアレルギー検査は行っていないと思いま
す。特に定量検査までは必要が無く、特定原材料の定性検査を行えば充分と考えます。特
に工程で特定原材料を使用する可能性のあるラインと兼用して製造するときの確認検査は
タンパク質が残っていると反応するATP検査などで代用し、工程の洗浄が確実に行われて
いることを何らかの方法で検査し、監視チームの確認の上製造を開始する事が大切になり
ます。
 

図はHPで確認をお願いします。
http://homepage3.nifty.com/ja8mrx/arerugi-5.htm



私のお話が皆さんの工場管理を、耕し続けるヒントになれば幸いです。
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月刊HACCPに「中小食品工揚の品質・安全性管理のポイント」連載中
                       http://www.keiran-niku.co.jp/haccp.html
著書 『ビジュアル図解 食品工場のしくみ』 同文舘出版
                   http://homepage3.nifty.com/ja8mrx/honn9.htm
食品工場長の仕事とはHP http://homepage3.nifty.com/ja8mrx/koujyou1.htm
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