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ブラット親爺のつっこみ映画評

ここ10数年映画館に行ったことがないブラット親爺が、DVDで観た泣ける映画、笑える映画、よーできた映画、しょーもない映画を関西訛りのつっこみを入れながら論じる格調高い(?)映画批評メルマガです。

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ブラット親爺のつっこみ映画評:北京ヴァイオリン

2005/04/13

                                  04/13/2005発行
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         ◇◇ブラット親爺のつっこみ映画評◇◇  

  北京ヴァイオリン Together (2002) 中国  
  監督:チェン・カイコー 
  出演:タン・ユン 、リウ・ペイチー 、ワン・チーウェン 、
     チェン・ホン 、チェン・カイコー 

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┃ネタバレになりそうな話の前には、◆◆ネタバレ注意◆◆がついてます。ま┃
┃だ、その映画を観てない人は、そこから先はすっ飛ばして◆解除◆の後から┃
┃読みませう。ただし、読める部分が残ってない場合があります。(^_^)┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
 
貧乏父さんのリウ・ペイチーが、ヴァイオリン抱えて生まれてきたよーな天才少
年の息子を「何とかして一流のヴァイオリニストにしたりたいんや、エエ音楽の
センセつけて中国音楽界に華々しくデビューさせたりたいんや」と、一念発起し
て息子共々北京にやって来るんやが、そこで出会った謎のおねーちゃん(この女
の正体はホンマ謎やった。上海帰りはリルやったけど、この女はリリや)やら、
(猫好きでだらしない生活態度やったんが次第にこざっぱりしてくる)音楽教師
やらとの奇妙な交流を通じて、少年がヴァイオリニストとしての輝かしい成功を
手に入れるまでの紆余曲折話やろと勝手に思いながら観てたんやけど、ちょっと
変やで?この映画。。。音楽映画のはずなんやが、やたらと金にまつわるエピソ
ードが出てくるんや。

ところで、この謎のおねーちゃんはエライ気っぷがよーて、「荷物運んでくれた
チップや」ゆーて50元もくれよる。しかし、なんぼこの子が上手にヴァイオリ
ン弾くゆーても、流しの演歌師やないんやから、「部屋に来て1曲弾いてんか」
ゆーたりするか?大体、お前はどんな仕事し天然?

なんでこの子はこのおねーちゃんにあんなにつきまとうんや?死んだお母ちゃん
の身代わりにしたら、若すぎるし、ケバいすぎるし、色っぽすぎるで。それに、
大事なヴァイオリン売っ払ってまで、おねーちゃん喜ばしたろゆーのんは、どー
ゆーこっちゃ?色気づくのはまだ早いで。

現代中国映画は、背景になってる社会情勢がいまいちよー分からんので、どーも
しっくり来んのや。中国国民の平均年収は3.6万元弱(2004年)。上海や
北京では4万5千元から4万7千元くらいらしい。為替レートは1元が約13円
や。これを踏まえて、売ったヴァイオリンの代金2万7千元は351,000円、
地道に暮らしとる中国国民の平均年収の6割から7割にも相当する。確かにコー
トくらいは十分買える金額やが、子供がそんな大金持ってたら、しかも、女もん
のゴージャスなコート買いたいゆーて来たら、服屋の店員も「ちょっと待たんか
い、誰のお金や」ゆーて問いたださなおかしい。楽器屋のおやっさんも、ヴァイ
オリン買いとる前に親に確認くらいせーよ。

ユダヤ人、アラブ人と並んで、中国人ゆーと商売上手の印象があるけど、言い換
えると、がめつい、金がからむとずっこいんちゃうか、みたいな悪印象もないこ
ともない。 中国では、音楽家として成功したろ思たら、そこら中に金ばらまかな
アカンみたいや。(日本も金金金なんかね?)地獄の沙汰も、社会主義も金次第
ゆーたら、なんかお寒い話や。改革開放政策でそーなったんか、もともとそーやっ
たんか、中国人の金銭感覚の一面を見た気ィがした。

中国人は葬式の時に、故人があの世でも金に不自由せんようにと、お金を燃やす
そーやが、拝金主義ゆーか、金がないのは首がないのんと一緒やゆー徹底した金
本位の人生観みたいや。その点、武士は食わねど高楊枝ゆーて、「金が仇のこの
世の中やが、人間には金より大事なもんがあるんじゃ」と武士でもないのにやせ
我慢してみたりするのが日本人の美風(?)やったんやが、最近はちょっと様子
が変わってきたみたいや。

あのH衛門みたいに、マネーゲームに精出す若い衆がおる一方で、経済活動から
すっぽり抜け落ちてしもたニートもおったりして、金稼ぐこと以外に何かしたい
ことがあるかとゆーと何にもないみたいや。やっぱり、おっちゃん、子供はさっ
さと家から追い出した方がエエと思う。「子供より 親が大事」「いつまでも 
あると思うな 親と金」「男なら 引きこもりより 野垂れ死に」や。


この前観た『シャイン』の父親は厳格すぎて、デリケートな息子は神経いわして
しもたが、このお父ちゃんはどっちかゆーとゆるゆる系や。エエ歳したおっさん
が野球帽の前後逆にして、アミダに被ったりすんなよ。しかし、決してちゃらん
ぽらんゆーワケやない。必死で息子のレッスン料稼ごうとしよる。料理人として
の腕はそこそこあるんやが、ピザの宅配みたいな仕事にしか就かれへん。しかし、
このオヤジ、他人からの施しは決して受け取ろうとせんのや。妙にお金には厳格
なんや。ま、せやから、金払ろただけのことはセンセにもしてもらわなアカンゆ
ーワケで、いまいちうだつの上がらん最初のセンセに愛想尽かして、さっさと別
のセンセに乗り換えよーとしよる。かなり現金なおっさんやで。 

しかし、お父ちゃんのセンセ探しのやり方も、必死のパッチゆーより、ケッコー
出たとこ勝負っぽかった。2回ともトイレで情報集めたんやから。大体、この息
子は誰にヴァイオリン習ろたんや?田舎の学校の音楽のセンセでは、あのレベル
になるまで指導できんやろ。独学であんなにうまいこと弾けるよーになるんやろ
か?レッスン用のビデオ観とった風でもないし。。。

◆◆ネタバレ注意◆◆そう単純なストーリーではないものの、ケッコー感情の起
伏を抑えた演出と落語家の小朝師匠似の息子が無表情なもんで、淡々と話が進ん
でいったきらいがある。途中で、ところどころ観客の感情を揺さぶる小技は利か
したったが、おっちゃん、誰にも感情移入できんままラストにたどり着いてしも
た。ラストも泣けんかった。確かに、2番目のセンセもちょっと汚い手ェ使たか
もしれんが、せっかくチャンスくれたのに、袖にしてどーすんねん。あの子のヴァ
イオリニストとしての将来はどーなるんや?田舎のヴァイオリンの上手なおっちゃ
んで一生終わるんか?それとも、また、新しいセンセ見つけるために、お父ちゃ
んがトイレで張り込むんか?◆解除◆

チェン・カイコーは『覇王別姫〜さらば、我が愛』のよーな堂々たる人間ドラマ
を撮った監督なんやから、もーちょっと父親と息子の確執の部分を出したりして
もよかったんちゃうか?

どーでもエエことをもっともらしく、単純なことをややこしく論じる気ィのない、
おっちゃんに言わしてもろたら、『何がいーたい、歯がいたい』やった。』やっ
た。

英語版のタイトルが『Togather』ゆーとこをみると、やっぱりこの監督「家族
は一緒が一番や」主義者なんやろか?  


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