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ブラット親爺のつっこみ映画評

ここ10数年映画館に行ったことがないブラット親爺が、DVDで観た泣ける映画、笑える映画、よーできた映画、しょーもない映画を関西訛りのつっこみを入れながら論じる格調高い(?)映画批評メルマガです。

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ブラット親爺のつっこみ映画評:ブリキの太鼓

2005/03/22

                                  03/22/2005発行
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         ◇◇ブラット親爺のつっこみ映画評◇◇  

 ブリキの太鼓 DIE BLECHTROMMEL (1979) 西ドイツ、フランス  
 監督:フォルカー・シュレンドルフ 
 出演:ダーヴィット・ベネント、マリオ・アドルフ、アンゲラ・ヴィンクラー、
    ハインツ・ベネント、ダニエル・オルブリフスキー、
    シャルル・アズナヴール

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┃ネタバレになりそうな話の前には、◆◆ネタバレ注意◆◆がついてます。ま┃
┃だ、その映画を観てない人は、そこから先はすっ飛ばして◆解除◆の後から┃
┃読みませう。ただし、読める部分が残ってない場合があります。(^_^)┃
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映画観て衝撃を受けたんは、久しぶりや。『エル・トポ』以来やろか。。。どっ
ちの映画も甲乙つけがたいほどグロテスクなシーンが多いんやが、こっちの方が
ちょい根が深いゆーか、人間性の暗部にしっかり碇が届いとった。

「1927年のポーランドのダンチッヒを舞台に、3歳で自らの成長を止めた少
年オスカルの視点で、激動の時代を描いた異色作」ゆーことやったんで、観る前
からちょっと心配やったんやが、やっぱりエライもん観てしもた。

ヨーロッパ人はキリスト教の戒律でがんじがらめにしとかんと、何をしでかすか
分からん、とんでもない連中なんや。この映画でもナチスの台頭が背景やったが、
ナチスをのさばらせた原因のひとつが、ヨーロッパ人の野蛮さやと思う。元々狩
猟民族やったから、手間暇かけて育てて収穫するんやのうて、そこら辺にあるも
んを収奪するのんが基本なんや。金も財宝も食いもんも女も。。。ほんの6〜70
年前の出来事なんやけど、今でも野蛮さ自体はなんぼも変わってへんやろと、おっ
ちゃんは信じて疑わん。

こーゆー野蛮さのバックにあるのんは、知性の退廃ゆーやっちゃろ。知性ゆーの
んは、言い換えたら知恵や。知性の退廃ゆーたら、はっきりゆーて悪知恵のこと
や。純真素朴な民族なら、端から諍いは好まん。国と国が国境線で隣り合ってて、
しかも、歴史的に国境線があっちゃ行ったりこっちゃ行ったりしてたんやから、
そら、力でねじ伏せた方が正義やみたいな考えになりやすい。悪知恵働かす奴が
気に入らん奴を皆殺しにして、そこいら中の富を独り占めしよる。その内、寝首
を掻く奴が出てきて、ボスの座をかっさらいよる。こーゆーことを連綿と続けて
きたんが、ヨーロッパや。

映画の話に戻ると、主人公のオスカルは、見た目は8・9歳ゆー感じやった。こ
の子ォが、3歳のときに自分の意志で成長することをやめたゆーけど、(んなア
ホな)3歳ゆーたら、よちよち歩きからやっと抜け出したとこやろ、どー考えて
も自我の目覚めには早いんちゃうか?しかも、肉体的成長をやめたゆーのんは、
百歩譲って認めても、精神的には成長してるんやから、周りの大人がいつまでも
子供扱いするのんはなんでやねん?

イヤ、話はそんなに単純やのうて、このガキの中では、子供の部分と大人っぽい
部分がないまぜになってたよーや。特にこの映画のテーマのひとつである性の面
では、3歳の子供はハッキリゆーて性に目覚めてたりはせーへん。この面では、
オスカルはどっちかゆーと、思いっきりませたガキやった。

◆◆ネタバレ注意◆◆ それにしても、グロテスクな映像の連続や。若かりし頃の
おばあちゃんとおじいちゃんとの出会いのシーンもそーやし、オスカルの誕生の
シーンもそーやし、特製スープのシーンも、ウナギ漁のシーンも、おかんの不倫
シーンも、粉末ソーダも、これでもかぁゆーくらい神経逆なでシーンが続く。極
めつけは、オスカルの金切り声や。超能力の暴走ゆーか、『キャリー』を思い出
したわ。◆解除◆

しかし、目を覆う気にはならんかった。グロをグロとして見せつけることが監督
の狙いやのうて、この脚本では、必然的にグロっぽくなってしもたゆー感じや。
映画の原作者はノーベル賞作家のギュンター・グラスやった。おっちゃんも、名
前くらいは知ってた。何となくドイツの大江健三郎ゆー感じや。

シャルル・アズナブールが、ひょっこりゆー感じで出てた。ユダヤ人のおもちゃ
屋の親爺の役なんやが、このおっちゃんだけがこの映画の中で唯一マトモっぽかっ
た。 

それから、夏貸家『てなもんや三度笠』で珍念役をやってた白木稔似のサーカス
の団長やら、読心術のできる南米系(?)の女やらの異形種交流も盛んやった。

広場でのナチの大会をオスカルの太鼓がダンス大会に変えてしまうシーンは、
『フィッシャー・キング』のグランド・セントラル・スーテーションのシーンを
彷彿とさせた。テリー・ギリアムが、この映画観てぱくったんちゃうか。。。

この映画もファンタジー映画のカテゴリーに入るんやろけど、ほとんど悪夢のご
ときファンタジー映画やった。ヨーロッパ映画は、フランスも、イタリアも、ス
ペインも、イギリスも、ドイツも、ケッコー変わった映画が多い。おっちゃん、
この15年ほど、ハリウッドものばっかし観てたキライがある。やっぱり子供が
ちっこかったんと(子供がこんな映画観たら引きつけ起こすがな)、近所のレン
タルビデオ屋にこーゆーヨーロッパものが置いてなかったからや。それにしても
凄い。一見に値する。。。 

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