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ブラット親爺のつっこみ映画評

ここ10数年映画館に行ったことがないブラット親爺が、DVDで観た泣ける映画、笑える映画、よーできた映画、しょーもない映画を関西訛りのつっこみを入れながら論じる格調高い(?)映画批評メルマガです。

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ブラット親爺のつっこみ映画評:ドッグヴィル

2005/02/12

                                  02/12/2005発行
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         ◇◇ブラット親爺のつっこみ映画評◇◇  

   ドッグヴィル DOGVILLE(2003)  デンマーク  
   監督::ラース・フォン・トリアー 
   出演:ニコール・キッドマン、ポール・ベタニー、クロエ・セヴィニー、
      ジェームズ・カーン、ローレン・バコール、ベン・ギャザラ 

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┃ネタバレになりそうな話の前には、◆◆ネタバレ注意◆◆がついてます。ま┃
┃だ、その映画を観てない人は、そこから先はすっ飛ばして◆解除◆の後から┃
┃読みませう。ただし、読める部分が残ってない場合があります。(^_^)┃
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛

こんな奴(女)おらんやろゆーのんが、見終わった時点でのおっちゃんの率直な
感想や。どんな映画でもカタルシスゆーのんがあるけど、誰もこんなエンディン
グを期待してない。しかし、「これ以外にどんなエンディングがあるゆーねん」
と監督(脚本も書いてる)に開き直られてる感じやった。

のっけからビックリ仰天や。映画ゆーのんはリアリティが大事やから、誰も行っ
たことない宇宙の果てでも、海底10万マイルでも、中つ国でも、ネバーランド
でも、どこでもかしこでも、それらしいセット組んだり、ロケしたり、CG使い
まくったりしてリアリティ出そーとするんやが、この映画は、セットゆーほどの
セットもない。まるで前衛劇の舞台みたいなシンプルさや。ドアすらない。犬は
床に線画が書いたーるだけやった。

真俯瞰からの映像は、なんとカメラを13台もスタジオの天井からぶら下げ、レ
ール使うて移動撮影して、合計156のアングルで撮影してコンピュータで合成
したもんやった。こればっかりは観んことにはちょっとイメージ湧かんやろな。

絵作りの奇天烈さは、この映画のテーマの奇天烈さからひねり出された、ある種
必然の産物やろ。あまりにも哲学的とゆーか人間性の矛盾をさらけ出したよーな
ストーリーやから、リアリティのある背景で演じられたら、観てる方は耐えられ
んほど重い映画になってたやろ。例えば松本清張の『砂の器』の重苦しさと安部
公房の『砂の女』の重苦しさの違いみたいな感じか。。。おっちゃん、『砂の女』
の世界の方がよりシュールな重苦しさやったと思うんや。 

◆◆ネタバレ注意◆◆ 懐かしや冬空き家ローレン・バコールをはじめとする俳優
の演技はめっちゃリアリズムやった。錚々たる俳優がやってるだけに演技に破綻
はない。ヘンコなおっさんはヘンコらしく、ヤキモチ焼きのおばはんはヤキモチ
焼きらしく、勘違いしてる田舎の別嬪もそれらしく演じてた。ただ、トムゆー作
家志望のニーちゃんだけは、妙にリアリティがなかった。どいつが腹立つゆーて、
あのにーちゃんが最悪やったな。 

善意の青年面しとったんは最初のうちだけで、二コール・キッドマンがやってる
主人公のグレースが窮地に陥ってるのに、カラダ張ってでも守ったろーとしよら
ん。こんなしょーもない男に惚れてるグレースも男を見る目ェがない。イヤ、惚
れ合っとったワケではないのかも。。。

乳母日傘のお嬢さま育ちみたいやったこの娘、ギャングの追っ手から逃れるため
に、この山の中のどん詰まりの村に流れ着いたゆーことやったけど、いささか奇
妙な設定やった。それに、いくら2週間で村人全員から気に入られんとこの村出
ていかなアカンゆーても、あそこまで下手に出んでもエエのんちゃうか。

何とか村で生活させてもらえることになったものの、ほとんど牛馬のようにこき
使われとった。『ドッグヴィル』は「犬の村」ゆーことや。犬は人間以下の状態
を指すときに引用される言葉やが、この映画では、まんま首に鎖までつけられとっ
た。 

あのマゾっ気のあるクソガキが、お尻ペンペンしてくれと頼むシーンは、頼みに
応じて尻叩いたっても、いずれ母親に告げ口しよるやろし、叩かんかっても叩か
れたと嘘つかれるやろし、どっちに転んでも不利になる選択やった。こーゆーガ
キが一番たち悪い。まして、手込めにされた男の嫁はんにねじ込まれて黙ってる
ことないやろ。◆解除◆

こー書くと、脚本がそーなってたんやからしゃーない言われるかも知れんが、多
少はおかしな成り行きになるのはかまへんけど、脚本家は根本的なところでは
「そんな奴おらんぞ」と思わせんよーに書いとかなアカンのんちゃうか。この映
画の場合、主人公も村人もギャングも、どいつもこいつもそんな奴おらんぞ。ど
こにでもおりそーなんは、あの運送屋のおっさんだけや。

ニコール・キッドマンは、かいらしい顔してるけど、エライ根性あるゆーか大し
た女優魂や。こーゆー体当たり的汚れ役演技が見苦しくならんのは、持って生ま
れた美貌だけやのうて聖性みたいなもんがあるからやろ。ちょっと誉めすぎかい
な。 

暗い話でもミュージカルに出来るゆー『ダンサー・イン・ザ・ダーク』の監督の
作品やった。それにしても、村人の立場やったらあんたも同じことをするかも知
れんみたいな捨て台詞を観客に投げつけるのはずっこいで。観客へこましてどー
すんねん。  

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